【22卒】面接官が教える「横浜銀行」の面接対策

神奈川県横浜市に本店を置き、日本最大の地方銀行である横浜銀行に入行を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。
応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?
横浜銀行に入行を希望する人がぜひとも知っておきたい面接に関する情報や、ノウハウというものがあります。
例えば横浜銀行の面接では、求める人材をよく理解した上で、特に課題解決力と行動力をアピールすることが大切です。
人との信頼関係を築くためのスキルも重要視されています。
一方、面接で志望動機を語るためには、競合他社と比べてなぜ横浜銀行なのか答えられなければいけません。
これら以外にも横浜銀行の面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、横浜銀行の採用情報とともに、面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについてその対策を解説していきます。
さらに面接に臨むうえで必要な知識として、横浜銀行の会社に関する情報を載せています。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
分析した結果を基にエントリーシートを作成し、一貫性をもたせて面接に繋げる必要があります。
就活中の学生は、本ブログを読むことで自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
横浜銀行の求める人材
横浜銀行はどのような人材を求めているのでしょうか?
新卒採用情報にある頭取メッセージには、次のような言葉があります。
・・・これからの銀行には、失敗を恐れずに挑戦を続けられる強い心と、10年後、20年後のマーケットをイメージできる豊かな想像力が必要です。大きな時代の流れの中で芽生えたチャレンジ精神を、横浜銀行で発揮してみませんか。・・・
一方仕事紹介では、行員と顧客の強い信頼関係を物語るエピソードが載っています。
例えば、法人渉外担当者が、「顧客の期待された以上のことをすることで、信頼関係を築けるようになった」とか、「顧客を想う強い気持ちが顧客に通じた」「信頼する行員には胸のうちを隠さず話してもらえる」と話しています。
個人渉外担当者も、「相続手続きを終えた時に感謝された」ことを話しています。
以上から、横浜銀行の求める人材は次のような人と考えます。
- 失敗を恐れずに挑戦を続けられる強い心と、10年後、20年後のマーケットをイメージできる豊かな想像力のある人
- 人との信頼関係を築くスキルのある人
求める人材は、面接で自己PRをするときの参考としてぜひとも知っておいてください。
横浜銀行の新卒採用情報について【就活】
- 募集職種
募集職種は、総合職とカスタマーサービス職です。
総合職は、銀行業務全般を担当します。カスタマーサービス職は、店頭サービス、融資・外国為替窓口等を担当します。
- 選考フロー
WEBエントリー→エントリーシート→書類選考・適性検査→面接(3回)→内定
- エントリーシート(21年卒)
自己PRに関すること
- これまでであなたが困難に直面しながらも「成し遂げたこと」は何ですか?また、困難を乗り越えるために何をしましたか?具体的なエピソードを交え400字以内で記述してください。
志望動機に関すること
- あなたが横浜銀行で実現したいことは何ですか?また、そこにあなた自身のこれまでの経験や強みをどのように活かせますか?400字以内で記述してください。
- 面接
面接は3回行われ、求める人材かどうかを判断されます。学生時代に力を入れたことと志望動機の深掘りがされます。
自己PRに関すること
- 自己紹介してください
- 学生時代に最も力を入れたことは何ですか
- 長所と短所を教えてください
志望動機に関すること
- なぜ金融業界、なぜ地方銀行を志望しますか
- なぜ横浜銀行を志望しますか
- 横浜銀行を知ったきっかけは何ですか
- 横浜銀行でやってみたい仕事は何ですか
- 横浜銀行についてどのようなイメージを持っていますか
- 他社の選考状況を教えてください
- 採用人数
19年度入行実績 133名(男性80名、女性53名)
20年度入行実績 143名
21年度入行計画 前年並み
- 20年新卒入社大学別就職者数
国公立大:
都立大3、横浜国大9、横浜市大4、他
私立大:
早稲田大11、慶応大11、上智大4、明治大8、青山学院大10、立教大5、中央大7、法政大15、学習院大3、成蹊大2、明治学院大2、国学院大2、日本大12、東洋大5、駒沢大1、専修大1、東海大2、東京理科大2、日本女子大2、大妻女子大1、神奈川大4、同志社大1、立命館大1、関西学院大1、他
以上は大学院修了者を含みます。
※サンデー毎日(2020年8月30日号)参照
- 学歴フィルター
横浜銀行は、東京、横浜の国公立、私立大学を中心に採用しています。学歴フィルターは特にないと考えます。
面接攻略の考え方【就活】
就活の面接では自己PRと志望動機を必ず訊かれます。
よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。
以下の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてまとめてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
横浜銀行は、特に課題解決力と行動力を求めていると考えられます。
上記の求める人材にあるように、横浜銀行は「失敗を恐れずに挑戦を続けられる強い心と、10年後、20年後のマーケットをイメージできる豊かな想像力のある人」を求めています。
「失敗を恐れずに挑戦を続けられる強い心」は、行動力を、「10年後、20年後のマーケットをイメージできる豊かな想像力」は課題解決力を表しています。
横浜銀行を取り巻く環境は、金融規制緩和による異業種の参入、無借金経営企業の増加、デジタル技術の進化など大きく変化しています。
横浜銀行がこれらに対応し、成長していくために、日本企業の海外ビジネス支援やFinTechの導入、地域経済活性化への取り組みを行っています。
地域金融機関として必要とされるように、引き続き顧客と関係を密にし、金融サービスを提供していかねばなりません。
これらを推進するために、課題解決力と行動力が必要とされるのではないでしょうか。
面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で課題解決力と行動力をアピールしましょう。
課題を発見して、既存の発想にとらわれず新しい解決法を考え、解決のための計画づくりができる、実現のために粘り強く取り組むことができる、というアピールです。
力を入れたことは勉強、クラブ活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いのです。
最も力を入れたことは何か、なぜ力を入れたのか、困難だったことや困難を解決するために自分なりの方法を見つけてどのように粘り強く行動したか、などを語ってください。
但し、横浜銀行は採用するすべての人に課題解決力と行動力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、その能力を上手に説明してください。
■人と信頼関係を築くことができることを証明する
横浜銀行は、人と信頼関係を築くスキルのある人も求めています。
支店の法人渉外や個人渉外、店頭サービス担当者は、顧客と直接会って、顧客のニーズを知り、課題を見つけて、それらを解決することが仕事です。
そのためには信頼関係がなければはじまりません。
信頼関係を築くために大切なことは、顧客に誠実に対応することです。
面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で、関係する人達に対して誠実に対応したことがわかるような説明を行ってください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ銀行を選ぶのか明確に伝える
銀行とは何か、銀行業界を取り巻く環境や、銀行業界の仕事についての基本は、ブログ記事「【2021年】銀行業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を参照ください。
銀行はこれまで、預金・貸付・為替が3大業務でした。しかし、投資信託や保険商品などの手数料が収益の柱になり、経営・事業支援業務や個人向け資産運用コンサルティングも手掛けるようになりました。
海外事業向けサービスも拡大しています。
地方銀行は、その地方創生事業への関わりも重要視されるようになってきました。
まずは、銀行業務の事業構造が変わってきていることを理解してください。
さらに、フィンテックと呼ばれる技術革新が進行中であり、フィンテックが事業モデルや仕事のあり方を変えてしまう可能性があることも理解してください。
マニュアルに書いてある通りに行う仕事は自動化されます。行員は顧客との折衝や、より創造的な仕事を行うようになるでしょう。
このような変化を理解した上で、銀行業務に興味があることを伝えられるとよいでしょう。
■なぜ横浜銀行を選ぶのかを明確に伝える
横浜銀行を志望する人は、金融業界に興味がある人です。
また横浜銀行は、神奈川・東京をホームマーケットとしていることから、横浜銀行と並行してメガバンクや信託銀行などにも応募する人が多いことと思います。
仮に横浜銀行が第一志望でなくても、競合先と比較し、なぜ横浜銀行なのかを質問されたときにしっかり答えられなくてはなりません。
そのためには、横浜銀行と競合先のホームページをしっかり読んでその違いを知っておいてください。そして横浜銀行の会社概要や企業理念、中期経営計画などから感じたことをまとめてください。
横浜銀行や他の競合金融機関を訪れて、その違いを肌で感じることも有効です。
そのなかで、自分が共感できることが志望動機となります。
■横浜銀行でやりたい仕事を明確に伝える
横浜銀行に入行後、原則として支店の渉外や店頭サービスとして最前線で働き、銀行の基礎業務を修得します。
その後は、本人の希望や適性等に応じて様々な業務を担当することになります。
そこで、将来やりたい仕事は何か、なぜその仕事をやりたいのかを説明してください。
さらに、やりたい仕事で活かせる能力やスキルがあればそれを伝えてください。
■横浜銀行の志望順位、他社の応募状況を答えられるようにする
志望順位については、迷わず第一志望です、と答えましょう。
他社の応募状況を聞かれたら、金融業界志望なら「同じ業界に応募中です」と伝えても構わないと思います。
それ以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています」と答えてください。この場合まったくの異業種であれば、なぜそこに応募したのか答えられるようにしてください。
以上、横浜銀行の採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。
特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売も行っています。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
横浜銀行は神奈川県NO.1の金融機関であり、東京都や群馬県、愛知県、大阪府にも店舗を持ち、海外にも支店や駐在員事務所があります。
このような横浜銀行の面接を攻略するためには、まず銀行業界を取り巻く環境を理解することと、銀行業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
ブログ記事「【2021年】銀行業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、横浜銀行とはどのような銀行なのかを理解することも面接準備には必須です。
横浜銀行の会社概要、企業理念、コンコルディア・フィナンシャルグループの中期経営計画など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にも横浜銀行のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で横浜銀行のホームページから得た基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
横浜銀行の面接攻略のまとめ【就活】
横浜銀行に入行を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
横浜銀行が採用したい人材は、「失敗を恐れずに挑戦を続けられる強い心と、10年後、20年後のマーケットをイメージできる豊かな想像力のある人」「人と信頼関係を築くスキルのある人」です。
面接では求める人材かどうかを判断されます。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
- 人との信頼関係を築くことができることを証明する
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- なぜ銀行を選ぶのか明確に伝える
- なぜ横浜銀行を選ぶのか明確に伝える
- 横浜銀行でやりたい仕事を明確に伝える
- 横浜銀行の志望順位、他社の応募状況を答えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは銀行業界を取り巻く環境を理解すると同時に、銀行業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、横浜銀行とはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
横浜銀行の会社に関する知識など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
以下のリンクも参照ください。
横浜銀行を志望するときに知っておきたい社風
横浜銀行を応募するにあたり知っておきたい社風について以下に記します。
- 年2回目標管理面談があり、悩み事やキャリアビジョンについて話す機会があります。頑張った分、しっかりと評価してくれます。
- 地域経済を支えているという誇りがあります。
- 会社として女性が活躍できるように支援しています。
- 有休の取得制度もあり、きっちり取れます。
- 体育会系で、支店長の意向が絶対という面もあります。
面接で語る志望動機を作る際、社風をよく知っていることが大切です。
横浜銀行の会社概要
ここからは横浜銀行の会社概要を説明します。面接において志望動機を語る上で役に立ちます。
- 横浜銀行は、1920年横浜興信銀行として設立されました。その後神奈川県下の銀行を合併し1957年横浜銀行と行名を改称しました。
2016年、東日本銀行と経営統合し共同持株会社「コンコルディア・フィナンシャルグループ」を設立しました。
2019年には、千葉銀行と業務提携「千葉・横浜パートナーシップ」を行い、法人・個人部門の相互補完や人材育成面でも連携を図っています。
- 横浜銀行は、神奈川県内に177、東京25、群馬3 大阪1、名古屋1の合計207店舗を配置しています。海外にも支店1、駐在員事務所4を配置しています。
- 神奈川県の預金シェアは25.0%、融資金シェアは34.8%と一位です。メインバンクにおけるシェアは22.2%とこれも一位です。
- 長期債格付けについて、ムーディーズは「A2」、格付投資情報センターは「AA-」、日本格付研究所は「AA」と安全性について高い評価がされています。(2020年9月)
- 2020年3月期の経営数字は次の通りです。
資本金は、2,156億28百万円です。
従業員数は、4,559人です。
総資産は、16兆8,696億円です。
総預金残高は、14兆6,340億円です。
貸出金残高は、11兆5,532億円です。
業務粗利益は、1,750億円です。
当期純利益は、505億円です。
総自己資本比率は連結で13.72%と国内基準の4%を大きく上回っています。
横浜銀行企業理念及びコンコルディア・フィナンシャルグループ経営理念
ここからは横浜銀行の企業理念及びコンコルディア・フィナンシャルグループの経営理念を記します。
横浜銀行の企業理念
地域の金融システムの担い手としての役割を認識し、活力あふれる人財の開発、育成を積極的におこない、お客さま一人ひとりに最もふさわしい金融サービスの提供を通じ、地域に寄り添い皆さまから信頼される銀行をめざします。
コンコルディア・フィナンシャルグループの経営理念
お客さまに信頼され、地域にとってなくてはならない金融グループとして、① お客さまの豊かな人生、事業の発展に貢献します。
② 地域社会の持続的な発展に貢献します。
③ 従業員が誇りを持って働ける魅力ある会社であり続けます。
④ 持続的に成長し、企業価値を向上させます。
面接では「企業理念を知っていますか」と質問されるかも知れません。覚えておくと良いです。
コンコルディア・フィナンシャルグループの中期経営計画
コンコルディア・フィナンシャルグループは、2019年度~2021年度の中期経営計画を策定しました。そのポイントを記します。
コンコルディア・フィナンシャルグループ中期経営計画
新しい金融企業へ転換していく「変革」の3年間と位置づけています。
基本方針
- コアビジネスの深化
「神奈川の圧倒的な顧客基盤」という「強み」と「巨大マーケット東京」という「機会」を活用してコアビジネスを深化させ、地域性に応じた営業戦略のもとで、ソリューション営業の高度化に取り組む。
取引先の成長支援や海外アセットの積上げを図り、海外ビジネスの拡大をはかる。
預貸ギャップの水準や国内の低金利環境を踏まえ、適正なリスク管理を行いながら、資金運用の多様化に取り組む。
- 構造改革による生産性向上
「効率経営のノウハウ」を一層磨き、既存の銀行業務における生産性向上を図るため、デジタル技術活用のオペレーション改革や、店舗チャネル改革といった構造改革に取り組む。
- 経営基盤の強化
「従来の銀行を超える新しい金融企業」に変革するために、戦略的投資・出資等を進め、新たな事業領域へ挑戦する。
SDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて、持続的な成長を支える強い組織と人づくりに取り組む。
リスクアペタイト・フレームワーク(リスクと収益を一体化した事業運営)を活用し、健全性維持と資本効率向上を両立した資本政策のもと、バランスのとれた株主還元を継続する。
目指す姿
従来の銀行を超える新しい金融企業として、先進的かつ期待を超えるサービスの提供や、新たなビジネスラインを構築し、持続的な成長を図る。
面接で自己PRや志望動機を語るさいは、中期経営計画を知っておくことが大切です。覚えておきましょう。