【24卒】面接官が教える「サントリー」の面接対策

酒類メーカーで最大手のサントリーに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?
(サントリーの社名はサントリーホールディングス株式会社ですが、本ブログでは略して「サントリー」と呼ぶこととします。)
サントリーに入社を希望する人がぜひとも知っておきたい面接に関しての情報や、ノウハウというものがあります。
例えばサントリーの面接では、求める人材をよく理解して、自己PRにおいて特に課題解決力と行動力をアピールすることが大切です。
技術系で応募の場合、研究内容を的確に説明できることが求められます。
面接官には、明るさと元気さが感じられる態度を示してください。
一方、面接で志望動機を語るためには競合他社と比べてなぜサントリーなのか答えられなくてはいけません。
サントリーで何をやりたいかも明確に伝えてください。
これら以外にもサントリーの面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、サントリーの採用情報とともに、面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについてその対策を解説していきます。
さらに面接に臨むうえで必要な知識として、サントリーとはどのような会社なのかについての情報を載せています。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
分析した結果を基にエントリーシートを作成し、一貫性をもたせて面接に繋げる必要があります。
就活中の学生は、本ブログを読むことで自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
サントリーの求める人材
サントリーはどのような人材を求めているのでしょうか。
面接では求める人材を知っておくことが自己PRをするうえで必要です。
サントリーが求める人材はどのような人でしょうか?
サントリーグループの理念体系にある「わたしたちの価値観」には、「やってみなはれ」というチャレンジ精神が明記されています。
「サントリーグループの歴史をつくってきたのは、常に果敢なチャレンジ精神でした。誰もやらなかったことに挑む。常識を疑い視点を変え、考えぬいて、ひたむきに行動する。失敗や反対を恐れず、ひたすら挑戦しつづける。新しい市場創造も、新たな価値提供も、そんな情熱から生まれました。・・・」
これをまとめると、次のような人材を求めていると考えられます。
- 誰もやらなかったことに挑む。常識を疑い視点を変え、考えぬいて、ひたむきに行動する人
- 失敗や反対を恐れず、ひたすら挑戦しつづける人
面接において自己PRを話すとき、求める人材像を知っておくことは大切ですから、覚えておくと良いでしょう。
サントリーの新卒採用情報について【就活】
はじめにサントリーの新卒採用情報について、その概要を以下に記します。
サントリーホールディングスとサントリー食品インターナショナルはサントリーグループとして合同で採用を実施します。
- 募集部門
サントリーは部門別募集を行っています。
ビジネス部門、財経部門、デジタルテクノロジー部門、生産研究部門1・2です。
- ビジネス部門は、A日程とB日程があり、国内外マーケティング、国内外専門スタッフ、国内酒類営業、国内食品営業です。
- 財経部門は、国内外財務、経理です。
- デジタルテクノロジー部門は、デジタルマーケティング、ITコンサル、営業推進です。
- 生産研究部門1・2は、基盤研究、商品開発、技術開発を行います。
基盤研究は、世にない商品の種を探し、前例のないことに挑戦しながら、科学的エビデンスに基づいた魅力ある商品の提供へ繋げます。
商品開発は、仮説をもって何度も試作を繰り返し、顧客に「新鮮・驚き・感動」を与えられるような中味を追求します。
技術開発は、形のない「おいしさ」という答えを、技術の力で具現化します。ものづくりのプロセス全体に関わりながら課題解決に取り組みます。
- 選考プロセス
WEBプレエントリー→ES受付→社員座談会・書類選考→筆記試験→面接(複数回)→内々定
- エントリーシート(23年卒)
ビジネス部門、財経部門
自己PRに関すること
- あなたらしい写真をアップロードしてください。(写真サイズは容量内なら、縦・横どちらでもOKです!)上記の写真を選んだ理由を教えてください。(100字以内)
- 大学・大学院時代に注力した活動(学業・課外活動など)を教えてください。(100字以内)
- ゼミ・研究室についてご記入ください。
- 今のあなた自身を作り上げたエピソードを5つ教えて下さい。(努力・熱中したこと、成功・失敗経験、ターニングポイントなど)※「いつ」のエピソードかが分かるよう記載ください。
- あなたの人生における「挑戦」または「創造」の経験について教えてください。*未来について(300字以内)*過去~現在について(300字以内)
- あなたの財務経理の知識を活用した経験や学んできたことについて教えてください。(300字以内)
志望動機に関すること
- あなたがサントリーというフィールドで成し遂げたいことを教えてください。(300字以内)
デジタルテクノロジー部門
自己PRに関すること
- あなたらしい写真をアップロードしてください。(写真サイズは容量内なら、縦・横どちらでもOKです!)上記の写真を選んだ理由(100字以内)
- 大学・大学院時代に注力した活動(学業・課外活動など)を教えてください。(100字以内)
- 研究テーマ(30字以内)内容(50字以内)
- あなたのデジタルを活用した経験や学んできたことについて教えてください(300字以内)
- 今のあなた自身を作り上げたエピソードを5つ教えて下さい。(努力・熱中したこと、成功・失敗経験、ターニングポイントなど)※「いつ」のエピソードかが分かるよう記載ください。
志望動機に関すること
- あなたがサントリーというフィールドで成し遂げたいことを教えてください(300字以内)
生産研究部門
自己PRに関すること
- 研究テーマと概要(30字、50字以内)
- 学生時代に注力した活動(クラブ・留学・研究等)を教えてください。)(高校)(大学)(各100字以内)
- 学生時代に力を入れた学業・研究について教えてください。(200字以内)
- 研究において大事にしている言葉を教えてください。(30文字以内)
- 上記の理由を教えてください(200字以内)
- 今までの経験(クラブ活動、研究等なんでも構いません)を活かしてサントリーで発揮できるあなたの強みを教えてください。(200字以内)
- 資格、免許、スキル(100字以内)
- 趣味、特技(50字以内)
志望動機に関すること
- 現時点でのサントリーに対する想い(志望理由)を聞かせてください(200字以内)
- サントリーの生産研究部門で具体的にやってみたい仕事とその理由を書いてください。(300字以内)
- 希望の職種を教えてください。(150字以内)
- 面接
面接では、エントリーシートの深堀りを行い、総合的な人物評価がなされます。学生時代に力を入れたことと、技術系では研究内容の深掘りがあります。
面接で選考するポイントは、「これまでの人生において挑戦したこと、または創造したこと」と、志望理由からその個性がサントリーにマッチするかどうか」です。
自己PRに関すること
- 自己紹介してください
- あなたらしさを3つの言葉で表してください
- 幼少期から大学までどのような人間でしたか
- なぜその大学と学部を選びましたか
- 学生時代に力を入れてやってきたことを説明してください(なぜそれを始めたか、何が特に大変だったか、どのように乗り越えたか)
- 研究内容の説明をしてください(研究の背景、困難なことと工夫したこと、研究結果、チーム構成と意識していること、学んだこと、活かせること)
- リーダーシップを発揮したエピソードはありますか、最も大事にしていることは何ですか
- チームの想いを汲んで行動したエピソードはありますか
- 挑戦したエピソードはありますか
- 集団で強みを発揮したエピソードはありますか
- 周りと意見が合わない時はどのように対応しますか
- 挫折経験はありますか
- 自分はどのような人間か、強みと弱み、弱みの原因とそれを克服するために何をしているか教えてください
- あなたらしさを発揮したエピソードを教えてください
- 周りからどのような人と言われますか
- 今後どのような人になりたいですか
- 尊敬している人は誰ですか
- 嫌いな人はどのような人ですか
- アルバイトは何をしていましたか
- お酒は好きですか
- 語学の学習意欲はありますか
- あなたの性格を一言で言ってください
志望動機に関すること
- 就活の軸は何ですか
- なぜ食品・飲料業界を志望していますか
- なぜサントリーを志望しますか
- なぜ○○部門を希望しますか
- サントリーが同業他社と違うところは何だと思いますか
- 応募する部門で活かせる強みは何ですか
- サントリーでやってみたい仕事とその理由を教えてください
- 10年後までのキャリプランを具体的に説明してください
- キャリアプランとこれまでの挑戦とのつながりは何ですか
- 最近気になったサントリーの商品は何ですか
- 転勤は可能ですか
- 就職活動の状況、他社の選考状況、サントリーの志望順位を教えてください
- 採用人数
19年度入社実績 159名(ビジネス部門133名 生産研究部門26名)
20年度入社実績 118名(男性68名 女性50名)
21年度入社実績 111名(男性69名 女性42名)
22年度入社実績 109名(男性62名 女性47名)
23年度入社計画 155名+α程度(ビジネス部門110名程度 財形部門若干名 デジタルテクノロジー部門15名程度 生産研究部門30名程度)
- 22年新卒入社大学別就職者数
国公立大:
東京大7、京都大12、北海道大1、東北大1、名古屋大2、大阪大5、九州大1、一橋大4、筑波大2、横浜国大2、大阪市大1、大阪府大1、神戸大2、広島大2、他
私立大:
早稲田大15、慶応大14、上智大1、明治大3、青山学院大2、立教大1、中央大4、法政大3、日本大1、同志社大4、立命館大4、関西大3、関西学院大1、甲南大1、他
以上は大学院修了者を含みます。
※サンデー毎日(2022年9月4日号)参照
- 学歴フィルター
サントリーは難関国立大学や難関私立大学を中心に採用しています。
型にはまらない個性あふれる人材を求めていますので、自分がそのような性格ならチャレンジしてみたら良いと考えます。
面接攻略の考え方【就活】
面接では自己PRと志望動機を必ず訊かれます。よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。以下の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
サントリーは、基本的には、特に課題解決力と行動力を求めていると考えられます。
上記の求める人材にあるようにサントリーは、「誰もやらなかったことに挑む。常識を疑い視点を変え、考えぬいて、ひたむきに行動する」「失敗や反対を恐れず、ひたすら挑戦しつづける」人を求めています。
ここで、「誰もやらなかったことに挑む。常識を疑い視点を変え、考えぬいて、ひたむきに行動する」は、課題解決力を表しています。
また、「失敗や反対を恐れず、ひたすら挑戦しつづける」は、行動力を表しています。
面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で、課題解決力と行動力をアピールしましょう。
課題を発見し、既存の発想にとらわれずに新しい解決法を考え、解決のための計画づくりができ、実現のために粘り強く取り組む人というアピールです。
力を入れたことは学業、クラブ活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いのです。
最も力を入れたことは何か、困難だったことと困難を解決するために創意工夫してどのように粘り強く行動したか、その結果と自分が身につけたことを語ってください。
但し、サントリーは採用するすべての人に行動力と課題解決力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら面接でそれを上手に説明してください。
■技術系応募者は研究内容を語る
技術系応募者は、主に生産研究部門へ応募することと思います。
「生産研究」では、後述するサントリーの事業戦略を推進する上で、解決すべき課題が山積しています。
面接では、研究内容について、困難だったこと、それをどう乗り越え、どのような研究成果を出したかを説明できるようにしてください。
そして、生産研究部門において、十分対応できる能力、スキルがあることを、自分の研究内容から探し出して話せるようにしてください。
もちろん直接そのような研究をやっていない人もいると思いますが、その場合は潜在的な能力面をアピールすることです。
■世界中どこででも働く覚悟を伝える
サントリーはグローバルトップを目指して今後ますます世界展開を進めようとしている会社です。米国や欧州のような先進国のみならず、アジアまで市場は広がっていきます。
2021年12月期の海外売上比率は45.3%となっています。(酒税込み)
面接では、事務系、技術系応募者に限らず、世界のどこへでも行って働く覚悟も伝えてください。
■明るさと元気さを醸し出す
サントリーは体育会系と言われますが、特にビジネス部門で働く社員にはその傾向が強いと考えられます。
これは、飲料、酒類では、販売店、飲食店に対する地道な営業努力が求められるからではないかと思います。
どのような困難にもくじけない明るさと元気さは大切な資質です。面接では声の調子や立ち振る舞いに気をつけて、明るさと元気さが伝わるような態度を見せてください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■就活の軸は何か明確に伝える
就活の軸とは「仕事を選ぶときの基準(こだわり)」です。
自分がなぜ、その仕事をやりたいかについての明確な基準(こだわり)ということです。
サントリーや、その他の応募する会社を選んだ基準について共通するものを探し出してください。
たとえば、「研究分野を活かせる仕事」というようなものです。
その基準(こだわり)を面接官が納得できるように説明できることが大切です。
■なぜサントリーを選ぶのか明確に伝える
サントリーの企業理念や事業内容、戦略などから感じたことをまとめてください。
そのなかで、自分が共感できることが、サントリーを選んだ志望動機となります。
また、サントリーと競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておく必要があります。
サントリーを志望する応募者は、飲料・酒類メーカーに興味を持っている人とか、CM等で食品・飲料メーカーに親近感を感じている人が多いのではないでしょうか?
よってサントリー以外にもキリン、アサヒ、カゴメなど飲料・酒類メーカーと並行して応募することと思われます。また、大手食品メーカーとして味の素にも興味のある人もいるようです。
たとえサントリーが第一志望でなくても、競合他社と比較しなぜサントリーなのかを、質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。
この場合、サントリーや他の飲料・酒類メーカーの商品を購入し、サントリーと他メーカーの商品を比較し、味や、ビン・缶のデザインなどの違いを知っておくことも有効です。
また、飲料・酒類の販売店を訪問し、スタッフにサントリーについて質問してください。
キリンやアサヒとの違いはなにかを聞いたりするのもいいですね。特にビールの主力商品であるプレミアムモルツと他社のプレミアムビールの違いは知っておいてください。
■「文化・社会・福祉活動」や「環境活動」を知っておく
サントリーは、商品を売るという本来の活動以外にも「文化・社会・福祉活動」や「環境活動」にも熱心な会社です。これは、後述するサントリーグループの理念体系にある「わたしたちの価値観」の「利益三分主義」から行っている活動と思われます。
これら活動は、サントリーのイメージアップにもつながる大切な活動と位置づけられていると考えられます。ぜひ、内容を理解しておいてください。
面接における志望動機にも使えそうです。
■なぜその部門を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
サントリーは技術系、事務系とも部門別採用です。いわば入社時にどのような仕事をするか決める形の採用です。
面接では、その部門を選んだ理由とそこでやりたいこと、及びなぜやりたいのかをしっかりと説明できなければなりません。
希望する部門で働くために自分はどのような能力、スキルを持っているか、希望する仕事に就けない場合はどうするか、について面接のなかで答えられるようにしてください。
面接で選択したコースのカテゴリーで注目している商品や技術、サービスと、その理由も話せるようにしておくと良いでしょう。
■他社の応募状況とサントリーの志望順位を答えられるようにする
志望順位については、迷わず第一志望ですと答えましょう。
他社の応募状況を聞かれたら、食品・飲料業界志望と答えてください。他社名を教えてほしいと聞かれたら、大手食品・飲料メーカーに応募中ならそれを答えてください。
それ以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています」くらいは答えてもいいです。この場合まったくの異業種であり、なぜそうなのか答えられるようにしてください。
以上、サントリーの採用状況と面接攻略の考え方を説明しました。特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
面接を攻略するためには、まずは食品・飲料業界を取り巻く環境を理解することと、食品・飲料業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。ブログ記事「【2023年】食品・飲料業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、サントリーとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
サントリーの会社概要、歴代社長の精神、サントリーの哲学ともいえる企業理念、これからのサントリーの方向性を示す戦略など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にもサントリーのホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半でサントリーのホームページから得たサントリーの基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
サントリーの面接攻略のまとめ【就活】
サントリーに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
サントリーが採用したい人材は、「誰もやらなかったことに挑む。常識を疑い視点を変え、考えぬいて、ひたむきに行動する」「失敗や反対を恐れず、ひたすら挑戦しつづける」人です。
面接では、エントリーシートの深堀りを行い、総合的な人物評価がなされます。学生時代に力を入れたことと、技術系では研究内容の深掘りがあります。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
- 技術系応募者は研究内容を語る
- 世界中どこででも働く覚悟を伝える
- 明るさと元気さを醸し出す
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- 就活の軸は何か明確に伝える
- なぜサントリーを選ぶのか明確に伝える
- 「文化・社会・福祉活動」や「環境活動」を知っておく
- なぜその部門を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
- 他社の応募状況とサントリーの志望順位を答えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは業界を取り巻く環境を理解することと、食品・飲料業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、サントリーとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
サントリーの会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも必読でしょう。
サントリーを志望するときに知っておきたい社風
サントリーの面接を受けるにあたり知っておきたい社風について以下に記します。
- オフィスはフリーアドレスです。全員が机の上に何も置かずに帰社するためいつもキレイです。
- 基本的に休日出勤はなく、5営業日連続の長期休暇の取得を推奨されています。
- 女性の時短勤務や在宅勤務の制度もあります。また育休復帰のフォロー研修も行うなど、手厚いです。
- 愛社精神が強いと思います。社員を大切にする会社の姿勢や身近に自社製品を感じられること、やってみなはれや利益三分主義といったDNAが共有化されていることが要因です。
- 「やってみなはれ」の社風で新たな事にチャレンジすることを常に求められるので、やりがいもあります。
- 自由な社風は言い換えれば、社員一人一人の意識の高さと行動力が求められます。創造力に長けた人には向いている会社です。
面接で語る志望動機を作る際、社風をよく知っていることが大切です。
サントリーの会社概要
飲料メーカーで特に酒類を製造・販売する大手4社のうちサントリーは売上高がトップを誇っています。
サントリーは、1899年に創業者の鳥井信治郎氏が大阪に鳥井商店を開業し、ブドウ酒の製造販売を始めたところからスタートしました。
サントリーの社名は「鳥井さん」を反対にして「さん鳥井」という有名な俗説があります。
本当のところは、「赤玉ポートワイン」の赤玉が太陽を表しており、赤玉=サンと鳥井を合わせて「サントリー」と命名したようです。
サントリーの2021年12月期の決算数字は次の通りです。
資本金は、700億円です。
グループ従業員は、40,275人です。
連結売上収益(酒税控除後)は、22,857億円です。
連結営業利益は、2,475億円です。
連結当期利益は、1,140億円です。
2021年度の連結売上収益の内訳として、食品(清涼飲料、健康飲料他)は55%、酒類(スピリッツ、ビール類、ワイン他)は34%、その他(健康食品、外食、花等)は10%となっています。
同地域別連結売上収益は、日本53%、ヨーロッパ14%、米州16%、アジア・オセアニア17%です。
面接では会社概要について、例えば「売上収益が一番大きな事業は?」のような質問をされることがあります。面接前に概要をしっかり知ることが大切です。
歴代社長の精神を知る
「やってみなはれ」
創業者鳥井信治郎氏は未知の分野に挑戦しようとして周囲から反対を受けるたびにこの言葉を発してあきらめなかったといいます。
そして国産ワイン、ウィスキーを製造することに成功するのですが、「やってみなはれ」の精神は今もサントリ―グループのDNAとなっています。
二代目社長の佐治敬三氏は、ビール事業に再参入します。そして46年目に悲願の黒字化を達成します。
三代目社長の鳥井信一郎氏は、それまでのトップダウンスタイルから、部下に「まかせて伸ばす」マネジメントスタイルに経営を変え、現場主義の徹底を図りました。
四代目社長の佐治信忠氏は、M&A戦略と海外戦略を担当しグローバル化の推進を図ってきました。
歴代社長の精神は面接における自己PRや志望動機を答えるうえで参考となります。
サントリーグループは、「やってみなはれ」の歴史であり、このフレーズがサントリーグループのすべてを現しています。ぜひとも覚えてください。
サントリーグループの企業理念
サントリーグループの理念体系を紹介します。
サントリーグループの約束 水と生きる
「水と生きる」は、わたしたちサントリーグループがお客様はもちろんのこと、地域社会や自然環境と交わす約束の言葉です。
自然への思い ~水とともに生きる~
お客様に水と自然の恵みをお届けする企業として、貴重な共有資源である水を守り、水を育む自然環境を次世代につないでいく。
社会への思い ~社会にとっての水となる~
水があらゆる生命の渇きを癒し、潤いを与えるように、お客様や社会にとって価値ある商品やサービスを通じて、人々の豊かな生活文化の創造に貢献していく。
わたしたち自身への思い ~水のように自在に力強く~
すべての社員が水のように柔軟に常に新しいテーマに挑戦し、新たな価値を創造する企業であり続ける。
これら3つの約束を果たすために、わたしたちは日々の行動を積み重ねていきます。
わたしたちの使命 『人と自然と響きあう』
わたしたちの志 『Growing for Good』
わたしたちの価値観 『やってみなはれ』『利益三分主義』
サントリーグループWay
自然を尊敬する 人間性を尊重する お客様視点で考える 品質にこだわる 挑戦を続ける
面接では、企業理念について質問されることも想定してください。志望動機をつくるときにも役に立つかも知れません。
サントリーの戦略
サントリーの経営戦略について概要を紹介します。
- グローバル経営基盤
飲料・酒業界の「世界の巨人たち」といえるコカ・コーラ、ペプシコ、アンハンザ―・ブッシュ・インベプなど、グローバルプレーヤーを意識して戦う。
そのため、2009年のサントリーホールディングス設立から6年で商品カテゴリーや地域ごとに最適な手法を判断し、子会社設立・上場、大規模M&A、合弁会社設立などの手法を組み合わせ、グローバル体制の礎を構築。
サントリーの特長は世界の飲料メーカーでは珍しい清涼飲料、蒸留酒、ビールなど多岐にわたる商品を持っていること。
これからの世界の食品・飲料市場では、カテゴリーのボーダレス化が進むことが予想され「多様なカテゴリーにまたがる事業の知見を持つ」というサントリーの個性が活きてくる。
- 事業戦略
- ビール事業
2代目社長のとき、あえて最難関のビール事業に挑戦し、「純生」「モルツ」などいくつかのヒット商品を生み出したが、競合他社の定番商品を前に苦戦が続いた。
しかし2005年の「ザ・プレミアム・モルツ」発売により、日本におけるプレミアムビール市場創出に成功。
縮小傾向にあるビール市場だが、「プレミアムビール」の市場推移は安定している。
一方、競合他社の同様な商品に対抗して、中期目標「プレミアム復権」を掲げ、『プレモル』の“神泡”プロモーションを敢行。「プレミアムビール市場」を牽引するトップランナーとしての地位をさらに盤石なものにしつつある。
また、新ジャンル『金麦』、機能性表示食品のラインも加わったノンアルコールビール『オールフリー』などのブランド強化により、一層のファン獲得を目指している。
- スピリッツ・ウイスキー事業
スピリッツ事業の3つの魅力として、収益性の高さ、世界市場での成長性、競合の少なさがある。
2014年に米国ビーム社を買収し、2017年にビームサントリーとサントリースピリッツが協働でプレミアムジン「ROKU」を発売し、輸出先は40か国に上る。
ウイスキーでは、2019年には日米共同開発品であるバーボンウイスキー「LEGENT(リージェント)」誕生。自社蒸溜所の原酒のみをブレンドしたサントリーワールドウイスキー『碧 Ao』も、世界を驚嘆させた。
アジア市場では、2019年に世界最大の蒸留酒消費国であるインドにウイスキー「OAKSMITH」を投入。
- 食品(清涼飲料)事業
世界の飲料市場のトレンドは「ナチュラル&ヘルシー」となり、体に良い飲み物のニーズが加速し、「脱炭酸・避糖化」が進展。
もともとナチュラル&ヘルシー志向が根強い日本の飲料市場で、長年培ってきた商品開発力は大きな強み。
茶系飲料や水といった無糖・低糖飲料の開発技術は、世界のどの地域でもニーズが急増中。
その開発技術をヒット商品へと結びつけるためには、グローバルM&Aで獲得してきた各国企業の知見を活かしたローカライゼーションが欠かせない。
たとえば、フランスで発売の低糖プレミアムアイスティー「MayTea」やインドネシア発、自然由来のフルーツエキスを開発フレーバーウォーター「goodmood」がある。
今後も「日本の商品開発力」と「各国の知見によるローカライズ」を掛け合わせたヒット商品を水平展開、世界的なロングセラーブランドへ、という取り組みを進める。
- 健康食品事業
「21世紀は必ず“心”と“健康”の時代になる」との信念で、サイエンスの力で健康食品事業を開拓する挑戦”は始まった。
独自の機能性素材開発にあたって核となったのは、「ポリフェノール」。研究を進めるうち、偶然発見したのがゴマの中に1%程度しか含まれていないポリフェノールの一種「セサミン」。
“健康食品にフィットしたOne to Oneダイレクトビジネスマーケティングモデル”を社会に先駆けて構築したことで、「セサミン」の売り上げは急成長し、現在も続く看板商品になった。
先進的なデジタルマーケティングを武器に、ウエルネス事業は健康食品のトッププレイヤーとして、“老化を、科学する(Science of Aging)”にフォーカスした研究開発で健康長寿の実現を目指す。
- ビール事業
- DX戦略
- サントリーを取り巻く環境と顧客の意識・行動は大きく変わり始めていて、今後は店頭中心・販売中心の思考から、顧客にとっての価値をどう高めるかを考える「顧客起点」の思考へのシフトが必要になっている。
不可欠になるのがDX。デジタルやデータを活用することで、今までの商品だけでは実現できなかった、「新しい顧客価値」を提供できるようになる。
- デジタル活用は、テクノロジーを活用する力とデータを読み解く力の2つの要素がある。
デジタルを活用するにあたって、サントリーには「モノづくりの力とコトづくりの力」というリアルのアセットと、「やってみなはれ」「利益三分主義」といった創業以来のDNAのアセットがある。
この2つを起点に、新しい驚きと価値を生み出し提供し続けていくことが、やるべきDXであり、そこに「終わり」はない。
- サントリーは、2000年代初頭にはデジタル人材の育成に取り組んでいたが、2017年、サントリーコミュニケーションズ設立を機に、デジタル人材の社内育成を一層推進している。
すでに専門部署以外の部門でのデジタル人材育成もスタート。オールサントリーのデジタルトランスフォーメーションは、いよいよ最終ステップへと歩を進めている。
- サントリーを取り巻く環境と顧客の意識・行動は大きく変わり始めていて、今後は店頭中心・販売中心の思考から、顧客にとっての価値をどう高めるかを考える「顧客起点」の思考へのシフトが必要になっている。
- 環境経営・健康経営
- サントリーは、「人と自然と響きあう」を使命として、社会・自然との共生を通じて真に価値ある企業となるためにグループを挙げてサステナビリティに取り組んでいる。
「水」はサントリーグループにとって最も重要な経営資源であり、かつ地球にとって貴重な共有資源であることから、「水・衛生」分野は最重要課題。
「天然水の森」の保全・再生活動。子供たちに「水の大切さ」「水源保全の重要性」を伝える「水育」という活動に取り組んでいる。
- “地球環境そのものが大切な経営基盤”と認識するサントリーでは、1997年制定の「環境基本方針」に重点課題を明示、それを具体化した「環境ビジョン」「環境目標2030」で高い達成目標を掲げ、環境経営を推進。
ペットボトル開発では、独自の「2R+B」戦略を展開。樹脂使用量の削減(Reduce)・再生素材の使用(Recycle)、再生可能原料(Bio)での代替で、環境負荷の低減。
「樹脂使用量の削減」では、国内最軽量のペットボトル及びラベルを開発。
2015年にはペットボトルの原型「プリフォーム」を自製する技術を開発し、現在はさらに発展させた「FtoPダイレクトリサイクル技術」を海外機械メーカーと世界で初めて協働開発し、環境負荷低減と再生効率化を実現。
2019年5月には「プラスチック基本方針」を策定し、2030年までにグローバルで使用する全てのペットボトルに、リサイクル素材や植物由来素材のみを使用し、100%のサスティナブル化を目指す。
- サントリーは、「人と自然と響きあう」を使命として、社会・自然との共生を通じて真に価値ある企業となるためにグループを挙げてサステナビリティに取り組んでいる。
戦略はサントリーの現在、将来の方向性を示す重要な指針です。面接でその内容を質問される可能性があります。