【2024年】専門店に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2023.11.29 更新
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専門店を志望する人が面接を受けるにあたって必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、面接での受け答えができません。特に志望動機を答えるさいにこれらの知識がないと、入社への本気度が伝わりません。

この記事では、専門店に応募する人が面接で困らないための基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. 専門店とはどのような業界なのか
  2. 専門店を取り巻く環境と課題
  3. 専門店の仕事
  4. まとめ

専門店とはどのような業界なのか

特定のジャンルの商品に特化して販売する専門店は、小売業者(リテーラー)と呼ばれ、自社店舗でさまざまな専門の商品をメーカーや卸売業者から仕入れ、消費者に販売しています。

専門店は多種多様な商品を取り扱っています。

家電量販店、ドラッグストア、ホームセンター、カー用品店、衣料品店、雑貨・家具、おもちゃ、眼鏡など実に様々です。

最近はアマゾンなどのインターネット通販による格安販売などにより、総じて苦戦が続いています。

一方、アパレルや家具、雑貨などでは、「SPA(製造小売り業)」と呼ばれる、商品企画・開発から製造、物流、販売までを自社で一貫して行う企業が増えています。

これにより消費者のニーズを商品企画に反映し、店舗での売れ行きによってタイムリーに生産したり、在庫管理を行うことができます。

ニトリやユニクロなどが代表例です。

また近年は自社オンラインショッピングサイトにおいて商品を販売する企業や、海外に販路を拡大している企業も多く、特に中国やアジア地域への出店が拡大しています。

面接で志望動機を語るとき、専門店とはどのような業界なのかを知っていることが大切です。

専門店を取り巻く環境と課題

  • 家電量販店の2022年の売上は、対前年比0.5%増の4兆7084億円でした。(経済産業省「商業動態統計2023年2月」

    家電量販店の販売額の推移では、2016年に底をつけ、2020年まで緩やかな上昇傾向にありました。2021年は前年の新型コロナ感染症による巣ごもり需要の反動もあり減少に転じましたが、コロナ前の2019年の水準を上回りました。2022年は前年から微増ですが、高水準で推移しています。

    差別化が難しい家電量販店は、価格競争と店舗拡大により規模を大きくしてきましたが、市場は成熟化し、大きな伸長が見込めない踊り場を迎えています。長期的な人口減少や世帯数の減少が大きな影を落としています。

    近年では、ネット通販の拡大による市場パイの減少、実質賃金低下や物価上昇による生活防衛意識の高まりなどで市場環境は厳しさを増しています。さらに、「コト消費」の拡大など消費者ニーズの変化も見られます。コロナ禍の需要は短期的とも見られており、「新規出店による拡大」といった従来のビジネスモデルが通用しなくなっています。

    こうした傾向を受け、家電量販店大手各社は将来への布石を模索しています。

    ヤマダHDは住宅・家具事業、ビックカメラは玩具や自転車、酒類分野、エディオンはリフォーム分野に注力しています。ノジマはシンガポールやカンボジア、マレーシアなどアジアでの海外展開の強化を図っています。

  • ドラッグストアの2022年の売上は、対前年比5.5%増の7兆7,094億円、店舗数は前年比4.6%増の18,429店でした。(経済産業省「商業動態統計2023年2月」」

    2020年はコロナ禍で業績を落す業界が多いなかで、ドラッグストア業界は好調でしたが、2021年は巣ごもりや買いだめ特需の反動から売上が鈍化しました。2022年には再び売上と店舗数は増加しましたが、2019年以降の一店舗当たりの売上は、2020年の特需を除くと横ばいで推移しています。

    ドラッグストアの販売額は、店舗数の増加に比例しています。一方、店舗数の増加に伴い競争は激しさを増し、赤字店舗の増加によって収益性が低下しており、再編の動きも活発化しています。

    2021年10月、マツモトキヨシHDとココカラファインが経営統合し、「マツキヨココカラ&カンパニー」が誕生しました。

    近年ドラッグストアの売上を拡大してきた要因は食品分野の増加が考えられます。こうしたなかで、ドラッグストア各社はそれぞれの強みを活かした戦略をとろうとしています。

    これまで、新規出店やM&Aで規模を拡大してきましたが、専門性やPB商品の開発強化などに注力し始めています。

    ウエルシアHDは、調剤併設店舗100%を目指しています。ツルハHDでは最優先課題に収益力改善を掲げています。マツキヨココカラ&カンパニーでは、PB商品の共同開発や共同仕入れ、DXサービスの連携統合に取り組んでいます。

    順調に拡大を見せるドラッグストア業界ですが、新規出店による売上増には限界があり、いずれ踊り場を迎えるでしょう。さらに、新型コロナウイルスの影響で駅前繁華街店舗の客数が減少するなど状況は一変しており、各社は次の一手を模索しています。

  • ホームセンターの2022年の売上は、対前年比1.4%減の3兆3,420億円でした。(経済産業省「商業動態統計2023年2月」

    ホームセンターの販売額の推移を見ると、2019年までは横ばいで推移し、2020年は増加に転じました。2021年・2022年は2年連続で減少となりましたが、中長期的には横ばいで推移しています。

    2022年は、引き続きアウトドア用品やDIY用品、園芸関連の商品が高水準で推移しました。2023年7月までの各社の業績を見ると、新型コロナによる巣ごもり特需は、ほぼ消失したことが分かります。節約志向の高まりによる買い控えも見られ、先行きに対する不透明感が増しています。

    近年、ホームセンター業界は新規出店で事業を拡大してきましたが、ここ数年は店舗増化や異業種との競合により飽和状態です。ですから、新規出店のスピードを抑え、再編や新規事業の展開、プロ向け事業の強化などにシフトしています。

  • 家具・インテリアの2022年の売上について、ニトリ、良品計画、島忠、ナフコ、イケア、東京インテリアといった大手は前年比プラス、中小はマイナスという結果でした。

    2020年はコロナ禍による新設住宅着工件数の落ち込みに伴い、家具・インテリアの売上も前年比マイナスとなりましたが、2021年は、新設住宅着工戸数の伸長が追い風となり家具・インテアリアの売上も前年比大きく伸長しました。一方で、巣ごもり消費やテレワーク需要の一服感も見られ、原材料価格の高騰などインフレ懸念も出ました。

    大型家具需要が頭打ちの状態です。また、ここ数年、消費者のライフスタイルが大きく変化していることに加えて、インターネット通販やフリマアプリの台頭などにより、リアル店舗以外での消費活動が活発化しています。

    このような動向により、近年、生活雑貨を充実させて来店を促すビジネスモデルの展開が増えています。若者の都心回帰や車を持たない世帯の増加に伴い、雑貨を中心とした都市型店舗で、若年層などへの需要拡大を図っています。

  • アパレルの2022年度業績について、売上高上位10社は概ね増収増益を確保しました。

    コロナ禍からの需要回復を受けて増収となったほか、損益面では円安による仕入価格上昇、エネルギー価格や輸送コスト等の上昇に見舞われたものの、コロナ禍を契機とした不採算店舗の閉鎖による固定費圧縮や、値引き販売の抑制が成果を上げ、増益を確保した企業が多く見受けられました。

    今後は、ネット通販の更なる普及やインフレによる消費マインドの低下により、実店舗ではコロナ前の需要水準まで回復しない可能性があります。

    さらに、仕入価格や人件費などコスト増加要因があり、需要低迷が続くなかでの販売価格への転嫁は顧客離れを招く恐れもあることから構造改革などによるコスト削減に取組んでいますが、収益環境は厳しさを増していくものと思われます。 

    欧州を中心に人権リスクの排除に向けた取組みが加速するなか、2022年9月に経済産業省が人権問題への取組方針を示すガイドラインを策定し、2023年4月には取組手法を実践的に示した実務参照資料を公表しています。

    アパレル企業は、同業他社や商社、海外現地企業(縫製工場)等との連携強化を通じて、川上から川下に亘るサプライチェーン全体の見直しに取組んでいくことが重要になるとみられます。

専門店は、PB(プライベートブランド)商品の強化や、従来とは異なる高級感を打ち出した店舗の展開、海外市場の開拓など、さまざまな工夫が求められています。

長期的には人口減少により国内市場が縮小する恐れもあり、業界内での優勝劣敗が進む可能性があります。

以上のような専門店をとりまく環境と課題について知っているとグループディスカッションや面接での質問に役に立ちます。

例えば面接で「専門店の課題は何だと思いますか?」といった質問がなされることがあります。

専門店の仕事

主な職種は販売、スーパーバイザー(店舗経営指導)、マーチャンダイザー(新商品計画、販売促進計画)、バイヤー(仕入れ担当)、ロジステックス(物流)、広告宣伝などです。

ほとんどの場合、入社すると店舗で販売職として働き、ある程度経験を積んでから希望、適性により別の職種へと配属されます。なかには入社半年程度で店長になれる企業もあります。

このうちスーパーバイザーは、複数の店舗を巡回し、商品構成やディスプレーの方法を伝え、接客教育の支援・指導を行うなど店舗経営指導を行っています。流行の見極めや商品に対する確かな専門的知識、マーケティング能力が要求される職種です。

専門店ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが志望動機を答えるときに重要です。また、事前に把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

専門店に応募する人は、業界をとりまく環境と課題を理解しておいて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。

この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。

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専門店各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

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