【2024年】半導体製造装置業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2023.12.04 更新
次 » « 前
アイキャッチ画像

半導体製造装置業界に応募する人が面接を受けるにあたって、必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、就職や転職の面接での受け答えに困ってしまうことがあります。

特に志望動機を答える面接では、これらの知識がないと入社への本気度が伝わりません。

ここでは、半導体製造装置業界を取り巻く環境や仕事など、半導体製造装置業界に応募する人が就職や転職の面接で役に立つ基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. 半導体製造装置業界とはどのような業界なのか
  2. 半導体製造装置業界を取り巻く環境と課題
  3. 半導体製造装置業界の仕事
  4. まとめ

半導体製造装置業界とはどのような業界なのか

半導体製造装置業界とはどのような業界なのか説明します。

  • 半導体製造装置業界とは、文字通りトランジスタや集積回路などに用いられる半導体を作るための装置を製造する業界です。

    半導体は「特定の条件のときに電気を通す性質を持つ物質」でスマートフォンや自動車、パソコン、家電、クラウドサービス、データセンターなどあらゆる電子機器で使用され「産業のコメ」とも呼ばれています。

    半導体は微細な加工精度が必要とされるため、人の手では製造できず、半導体製造装置により半導体を加工しています。

    半導体製造とは半導体素材の基板の上に抵抗素材などを配置し様々な機能を持たせた集積回路を製造することを指しています。

    半導体の製造は設計した電子回路を半導体ウェハ表面に形成する前工程と、チップに切り出して組み立てを行う後工程に分かれます。

    そして、それぞれの工程に応じた様々な半導体製造装置により半導体製造がおこなわれます。

  • 日本の半導体製造装置業界では、売上高1位が東京エレクトロンです。以下アドバンテスト、SCREEN HD 、KOKUSAI ELECTRICと続きます。(2022年)

    東京エレクトロンは、世界では4位の半導体製造装置メーカーです。

    国内の半導体メーカーの国際競争力が低下する中で、半導体製造装置メーカーは海外比率を上げていきました。

    東京エレクトロンの半導体製造装置は89%、アドバンテストは95.8%(2022年度)の海外売上比率となっています。

面接で志望動機を語るさいに、半導体製造装置業界とはどのような業界なのかを知っておくことは大切です。

半導体製造装置業界を取り巻く環境と課題

  • 2022年度の半導体製造装置及びFPD製造装置の売上は合わせて4兆3,504億円で、前年比10.9%増でした。このうち、半導体製造装置は、3兆9,222億円、前年比13.9%増で過去最高でした。FPD製造装置は4,282億円、同11%減です。

    一方、2023年は3兆3,626億円、前年比22.7%減、2024年は4兆3,714億円、前年比30%増、2025年は4兆7,863億円、前期比9.5%増と予測しています。(日本半導体製造装置協会:SEAJ)

    2022年の前半は、半導体メーカーの投資意欲も高かったのですが、後半はコロナ禍の巣ごもり需要からの反動や世界的なインフレ、中国景気の悪化を背景にパソコンやスマートフォンの出荷が落ち込み、メモリー半導体を中心に需給バランスが供給過剰に傾いた結果、半導体メーカーが投資を抑制し、製造装置の需要を押し下げました。

    2023年の電子機器市場は、インフレの進行による加え、エネルギー価格の高騰など、マクロ経済への不安により購買意欲が低下しています。このようななか、コロナ禍で一巡した PC やスマートフォン向け半導体も、メモリーを中心に在庫が滞留しており、大幅な価格低下とともに2023年7月時点でも生産調整が継続しています。

    2023年度の半導体製造装置市場は、ロジック・ファウンドリーやメモリーの設備投資が削減される見込みであり、中国を中心に成熟世代向けの設備投資が継続している状況を加味しても、市場縮小は避けられない見通しとなっています。(日本半導体製造装置協会:SEAJ 2023年7月)

  • 半導体製造装置業界は、半導体の世界的な需要に左右されます。

    近年の半導体製造装置業界は、IoTやAI、5Gの普及、自動車やスマホ、データセンター向け半導体需要の拡大により好調に推移してきました。

    従来の半導体需要は「シリコンサイクル」と呼ばれる4年程度で好不況を繰り返していて、その都度半導体製造装置業界も波をかぶっていましたが、これからはこの通りではないかも知れません。

    IoT、AI、5Gの普及に加え、テレワークやオンライン授業、遠隔診療、ビッグデータ解析などデジタル化の流れは本格的なものになっていて、半導体需要は一層高まっています。

    カーボンニュートラルの実現に向けた世界的な動きの一環として、電気自動車へのシフトによるパワー半導体、及び自動運転に向けたAI向け半導体などによる大きな技術革新も期待されます。

    米中の「デカップリング」や「台湾有事」など半導体を取り巻く環境に懸念材料も見られますが、今後もこうした傾向は続くと見られ、その流れは加速する可能性が大きいと見られます。

    半導体製造装置業界は世界的に強い需要を取り込み、中長期的には大きく成長していくことが予想されます。

  • 半導体の高性能化や技術革新に伴い、半導体製造装置の技術革新も必要不可欠となっています。

    そのための研究開発比率は全産業の倍となっていて、開発コストは莫大なものとなり、開発競争の厳しい業界となっています。

    次世代技術の開発を効率的、継続的に実施するためには、戦略分野への重点投資やM&Aの実施、目的に応じた多様な連携により資金や人材面での効率化を図る必要があります。

面接では、「半導体製造装置業界の課題は何だと思いますか」と質問されるかも知れません。

半導体製造装置業界の仕事

半導体製造装置業界特有の仕事には、基礎研究、設計、ソフトウェア・システム開発、フィールドエンジニア、品質保証、営業(セールスエンジニア)があります。

  • 基礎研究は、次世代・次々世代に向けた化学・材料工学・物理学などに基づく基礎技術開発を行います。
  • 設計は、次世代技術・装置や既存装置の改善・改良に関する電気・電子回路設計、機械設計を行います。
  • ソフトウェア・システム開発は、半導体製造において重要な精密加工・動作の実現についてのソフトウエア・アプリケーションの開発、設計、および実機評価を行います。
  • フィールドエンジニアは、工場における装置の性能を最大限に保持する技術サポートや、 顧客の要望に合わせた改善・改造提案を含めたトータルサポートをします。
  • 品質保証は、装置や各ユニットなどの設計段階における品質の向上や不具合の未然防止、トラブル発生時には解析や調査を実施し、製造やエンジニアと連携して対策します。
  • 営業(セールスエンジニア)は、顧客ニーズを踏まえた中長期のプロダクト戦略の立案と、自社の受注・売上・利益の最大化を目指した販売計画立案と販売活動をおこないます。

これら以外にも、コーポレートスタッフとして、経理、調達、人事・総務、広報、法務、知財、情報システムなどの職種があります。

半導体製造装置業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが、面接で志望動機を答えるときに重要です。

また、事前に十分把握していると、面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

半導体製造装置業界各社に応募する人は、半導体製造装置業界の基礎知識を身につけて、就職や転職の面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。

この他にも面接に向けて、半導体製造装置業界の知識を積極的に吸収しましょう。

加えて、面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生や転職希望者のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアルの販売を行っています。役に立つこと請け合いです。

マニュアルに沿って面接対策を進めることで、ライバルからグンと抜け出すことができます。詳細については以下のページをご覧ください。

半導体製造装置業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

0 件のコメント

お気軽にコメントください
新しいコメント
はい
いいえ
OK