【22卒/21年転職】面接官が教える「資生堂」の面接対策

国内の化粧品売り上げNO.1の資生堂に入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?
資生堂に入社を希望する人がぜひとも知っておきたい面接に関しての情報や、ノウハウというものがあります。
例えば資生堂の面接では、求める人材をよく理解して、自己PRにおいて特に行動力と課題解決力をアピールすることが大切です。
技術系で応募の場合、就活生は研究内容を、転職希望者は技術力を的確に説明できることも必要です。
一方、面接で志望動機を語るためには企業研究を深めて、なぜ資生堂なのか答えられなくてはいけません。
また就活生は、その職域を選んだ理由とやりたいことを明確に伝えてください。
転職希望者はその職種を選んだ理由とやりたいことを明確に伝えてください。
これら以外にも資生堂の面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、資生堂の採用情報とともに、面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについてその対策を解説していきます。
さらに面接での受け答えに必要な知識として、資生堂の会社に関する情報を載せています。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
分析した結果を基に、就活生はエントリーシート、転職希望者は職務経歴書を作成し、一貫性をもたせて面接に繋げる必要があります。
就活中の学生や転職の希望者は、本ブログを読むことで自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
資生堂の求める人材
資生堂はどのような人材を求めているのでしょうか。
面接では求める人材を知っておくことが自己PRをするうえで必要です。
資生堂が求める人材は、「資生堂グループ全社員のワーキングプリンシプル『TRUST8』を体現することができる人」です。
『TRUST8』は企業理念に記載されていますが、以下の内容となっていますので、よく理解しておくとよいと思います。
THINK BIG
広い視野から大局を捉えて、物事を考えよう
クリエイティビティを発揮して、新しい価値を作り出そうTAKE RISKS
リスクを恐れず挑戦しよう
Try & Error & Tryを実践しようHANDS ON
現場にある真実を理解し、意思決定しよう
自らが動き、汗をかき、手を動かそうCOLLABORATE
組織の壁を取り払おう
1人ひとりの異なる強みを活かし、協力し合おうBE OPEN
本音を語ろう
“バッドニュース”も安心して共有できるチームになろうACT WITH INTEGRITY
いかなる時も、
誠実で謙虚な心構えで行動しようBE ACCOUNTABLE
目的達成にコミットしよう
最後まで責任を持ち、やりきろうAPPLAUD SUCCESS
仲間の成功を喜び、
皆でたたえ合うカルチャーを作ろう
また、ホームページにある「新たな価値創造」という創業に対する想いを込めた中長期戦略「VISION2020」では、社長は目標を達成するために必要な3つのことを挙げています。
- 好奇心を持ち、こんなこと、あんなことが出来ないか考える。
- 常識を壊して、常識の壁に挑戦してブレイクスルーする。いろいろなアイデアを出す。
- 実現のために多くの人を巻き込む、それには、コミュニケーション力、リーダーシップ、パッションが必要である。
「TRUST8」は「VISION2020」実現に向け、資生堂グループで働く社員が仕事をする上で求められる心構えであり、自己PRを答える上での具体例を考える時に使えます。
また転職の場合は、ホームページにあるキャリア採用の募集職種ごとに求める人物像(Requirements)が記されていますので、ご覧になってください。
面接において自己PRを話すとき、求める人材像を知っておくことは大切ですから、覚えておくと良いでしょう。
資生堂の新卒採用情報について【就活】
はじめに資生堂の新卒の採用情報について、その概要を以下に記します。
- 募集職種
資生堂は総合職では職域別募集を行っています。
文系では、カスタマーマーケティング、コンシューマーマーケティング、ファイナンスです。
「カスタマーマーケティング」は、得意先と当社の双方が成長し利益を上げることを目指し、得意先のニーズやブランド戦略を踏まえた上で売場提案やマネジメント活動を行います。
「コンシューマーマーケティング」は、消費者の期待を超える商品づくりや新たな市場を創り出すための戦略立案、新製品企画、コミュニケーション・プロモーション企画などを行います。
「ファイナンス」は、ファイナンス領域の業務を行います。仕事は会計、税務、資金財務の戦略立案や決算、申告、資金繰りなどの実務です。ブランドや事業管理などの分析・提案によりトップマネジメントを支える役割も担当します。
理系では、R&I、プロダクトエンジニアがあります。
R&Iは、基礎研究、製品開発、品質保証・安全性保証の業務を担当します。
プロダクトエンジニアは、量産化検討、製造、充填・仕上げ、品質検査の業務を担当します。
その他、地域限定職として国内工場(製造系・技術系・事務系)とビューティーコンサルタント(美容職)を募集しています。
- 選考フロー
エントリーシート→WEB適性テスト→面接(複数回)→内々定
- エントリーシート(21年卒)
自己PRに関すること
- 資生堂のOur Principle(TRUST8)を見て、自分の強みに一番当てはまるものを教えてください。
- 上記の理由をエピソードを交えて教えてください。(400文字以内)
- 「自己PRシートを作成してください。 以下3項目は必ず記載してください。 1. ID 2. 氏名 3. ”自身の研究テーマと研究内容”または”学生時代に頑張って取り組んだ勉強” その他、自己PRしたいことに関しては、自由に記載ください。 フォーマットは自由です。白黒・カラーどちらでも可。 サイズはA4
志望動機に関すること
- あなたの強み・スキルを資生堂のサプライチェーンにどう活かし、どのようなBEAUTY INNOVATIONを起こしたいですか?それはお客様にとってどういう価値につながるかご記入ください。
- 面接
ほぼエントリーシートと同じような内容です。
面接での選考ポイントは主にコンピテンシー(成果に結びつく再現可能な行動特性)の有無などです。学生時代に発揮した能力が、仕事をする上で再現できるかをみます。
自己PRに関すること
- 学生時代に力を入れたこと、そこで苦労したことは何か
- 研究内容について(テーマを決めた理由、どこからアイデアを得たか、どのような姿勢、考えで研究したか、困難だったことと、それをどのように乗り越えたか)
- 周りからどのような人と言われるか
- 自分の持っている強み
- ストレス解消法は何か
- 英語は得意か
志望動機に関すること
- ⼈々が幸せになるサステナブルな社会を実現するため(1)資⽣堂では何をすべきと考えているか、あなたの解釈と、(2)エントリー職種を通じてどのように活動していく必要があるか 以上2つの問いに対して3分以内のプレゼンテーションをしてください。(動画アップロード)
- 企業選びの軸は何か
- なぜ化粧品業界か
- なぜ資生堂か
- なぜその職域を志望するのか
- 希望職域でどのように活躍したいか、やりたいこと
- 資生堂がさらに海外売り上げを伸ばすためにすべきことは何か
- 他社の選考状況
- 採用人数
19年度入社 総合職154名(男63名 女91名)
20年度入社 総合職166名(カスタマーマーケティング62名 ファイナンス6名 R&D 58名 サプライチェーン40名程度 デザイン2名)生産技術職 100名
21年度入社計画 総合職 95名(カスタマーマーケティング15名 コンシューマ―ーマーケティング若干名 ファイナンス若干名 R&D50名 サプライチェーン30名程度 デザイン若干名)生産技術職 45名
- 20年新卒入社大学別就職者数
国公立大:
東京大7、京都大4、北海道大5、東北大4、名古屋大2、大阪大6、九州大2、東京工業大3、一橋大2、筑波大4、千葉大1、横浜国大3、大阪府大1、岡山大1、広島大1、熊本大3、他
私立大:
早稲田大4、慶応大8、上智大4、明治大2、青山学院大1、立教大6、中央大4、法政大2、学習院大1、成蹊大1、成城大1、武蔵大1、国学院大1、日本大2、東洋大1、専修大1、駒沢大1、東京理科大2、芝浦工業大3、東京女子大1、大妻女子大1、千葉工大1、神奈川大1、愛知淑徳大2、中京大1、同志社大5、立命館大5、関西大3、関西学院大2、大阪工業大4、摂南大1、他
以上は大学院修了者を含みます。
※サンデー毎日(2020年8月30日号)参照
- 学歴フィルター
資生堂は大学採用実績から判断して、難関国立・私立大学から中堅私立大学まで幅広く採用しています。よって志望する学生は十分な計画を立てて積極的に応募すれば良いと考えます。
面接攻略の考え方【就活】
面接では自己PRと志望動機を必ず聞かれます。よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。以下の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■行動力と課題解決力を自分の中で探してアピールする
資生堂は、特に行動力と課題解決力を求めています。
『TRUST8』にある、TAKE RISKS、HANDS ON、ACT WITH INTEGRITY、BE ACCOUNTABLEは、行動力を表しています。
また、THINK BIGは、課題解決力を表しているのではないでしょうか。
資生堂は1872年創業で、140年以上の歴史と伝統がある企業であり、国内化粧品NO1メーカーとして長い間君臨しています。このためおっとりとした企業風土と言われています。
しかし、国内人口の減少や、海外メーカーとの競争など市場環境は厳しくなっており、それまでの企業風土を大きく変える必要に迫られています。
つまり、「VISION2020」により資生堂のおっとりとした企業風土を構造改革しようとしているわけです。
現社長は、まさに資生堂を構造改革するために招かれたプロ経営者です。
構造改革のためには、考える力、アイデアを達成するために行動する力、そして周囲を巻き込む力が必要です。
自分は○○のような創意工夫のできる人間であることをアピールしましょう。
すなわち、課題を発見し、既存の発想にとらわれず新しい解決法を考えて、解決のための企画をし、実現のために上手に周囲に働きかけることが出来るというアピールです。
「この応募者は、これまでに誰も気が付かなかったアイデアで、何かやってくれるのではないか、しかも人柄も良く、メンバーを上手にまとめることができそうだ」と期待感を持たせてくれる人です。
面接では、学生時代のなかで自ら考えたプランを、様々な困難にめげずやりとげたエピソードを探し出して、語ってください。
但し、資生堂は採用するすべての人に行動力と課題解決力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、その能力を上手に説明してください。
■技術系応募者は研究内容を語る
技術系応募者は、R&I,プロダクトエンジニアへ応募することと思います。
「VISION2020」を推進する上で、解決すべき課題がたくさんあると思います。面接では、それらに十分対応できる能力、スキルがあることを、自分の研究内容から探し出して話せるようにしてください。
もちろん直接そのような研究、勉強をしていない人もいると思いますが、その場合は潜在的な能力面をアピールすることです。
■世界中どこででも働く覚悟を伝える
資生堂は今後ますます世界展開を進めようとしている会社です。米国や欧州のような先進国のみならず、中国、アジアまで市場は広がっていきます。
面接では、事務系、技術系応募者に限らず、世界のどこへでも行って働く覚悟も伝えてください。
また、英語の公用化を行っており、英語力をつけておくことも必要です。
■チームワークもできることを伝える
『TRUST8』にある、COLLABORATE、BE OPEN、APPLAUD SUCCESS、はチームワークの大切さをうたっています。
資生堂のよき社風として、上司と部下の関係や、同僚同士の人間関係の良さがあげられています。
関係する人たちと摩擦をおこさずチームワークで仕事ができる人を求めています。
仕事を遂行する上で、がむしゃらに目標に向かって突っ走るということではなく、関係する人たちと円満な関係を築きながら進めていくことも求められているかなと思います。
質問があれば、自分は、チームワークができることを学生時代のゼミ、クラブ活動、アルバイト、ボランティア活動などを通して具体的に語ってください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ化粧品業界か明確に伝える
化粧品業界を志望する応募者は、化粧品会社という、はなやかそうに思える職場で働きたいとか、CMが好きとか、化粧品によって人を美しくしたいといったような理由を志望動機にする人が多いと考えられます。
このような理由は、もっともですがこれでは採用となりません。
化粧品業界でなければいけない理由は何か、他のメーカーとの違いは何かを理解しておいてください。続いて、化粧品業界について業務の理解を深めていき、魅力を語ってください。
■なぜ資生堂を選ぶのか明確に伝える
特に女性にとって化粧品は日頃より身近に感じられる商品であり、また知名度も高いために資生堂に応募を希望する人が多いと考えられます。
化粧品メーカーは、資生堂以外にも花王、コーセーなど多数あり、またライオンなど有力なトイレタリーメーカーもあることからこれらの会社と並行して応募することと思われます。
仮に資生堂が第一志望でなくても、競合他社と比較しなぜ資生堂なのかを、質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。そのためには、資生堂と競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておく必要があります。
この場合、資生堂や他の化粧品、トイレタリーメーカーの商品を購入し、資生堂と他メーカーの商品を比較し、品質、デザインなどの違いを知っておくことも有効です。
また、デパート、ドラッグストアなどを訪問し、スタッフに資生堂について質問してください。
花王やコーセーとの違いはなにかを聞いたりするのもいいですね。特に資生堂の主力商品群であるプレステージと他社の高額化粧品との違いは知っておいてください。
■なぜその職域を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
資生堂は技術系、事務系とも職域別採用です。いわば入社時にどの方面の仕事をするか決める形の採用です。
その職域を選んだ理由とそこでやりたいことをしっかりと説明できなければなりません。
「希望する職域とそこでどのような仕事をしたいか」「なぜ希望するのか」「希望する部門で働くために自分はどのような能力、スキルを持っているか」「希望する仕事に就けない場合はどうするか?」について答えられるようにしてください。
■ダイバーシティ&インクルージョンを知っておく
資生堂は人材の多様性を認め、それに基づき個々の社員を活かすことをうたっています。
性別、年齢、国籍といった属性にとどまらず、個人の背景、経験、事情の違いや、育児や介護をしながら、病やハンディキャップと向き合いながら等、様々な背景を持つ社員が生き生きと働くことができる取り組みを進めています。
これらの取り組みは、資生堂のイメージアップにもつながる大切なものと位置づけられていると考えられます。ぜひ、内容を理解しておいておください。
■他社の選考状況を答えられるようにする
志望順位については、迷わず第一志望ですと答えましょう。
他社の選考状況を聞かれたら、化粧品・トイレタリー業界志望と答えてください。他社名を教えてほしいと聞かれたら、大手化粧品・トイレタリーメーカーに応募中ならそれを答えてください。
それ以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています」くらいは答えてもいいです。この場合まったくの異業種であり、なぜそうなのか答えられるようにしてください。
以上、資生堂の採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売も行っています。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
面接を攻略するためには、まずは化粧品・トイレタリー業界を取り巻く環境を理解することと、化粧品・トイレタリー業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。ブログ記事「【2021年】化粧品・トイレタリー業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、資生堂とはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
資生堂の従業員数や売り上げといった会社概要、企業理念、これからの資生堂の方向性を示す中長期戦略の「VISION2020」など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にも資生堂のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で資生堂のホームページから得た資生堂の基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
資生堂の面接攻略のまとめ【就活】
資生堂に入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
資生堂が採用したい人材は「資生堂グループ全社員のワーキングプリンシプルTRUST8を体現することができる人」です。
面接での選考ポイントは主にコンピテンシー(成果に結びつく再現可能な行動特性)の有無などです。学生時代に発揮した能力が、仕事をする上で再現できるかをみます。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 行動力と課題解決力を自分の中で探してアピールする
- 技術系応募者は研究内容を語る
- 世界中どこででも働く覚悟を伝える
- チームワークもできることを伝える
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- なぜ化粧品業界か明確に伝える
- なぜ資生堂を選ぶのか明確に伝える
- なぜその職域を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
- ダイバーシティ&インクルージョンを知っておく
- 他社の選考状況を答えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは化粧品・トイレタリー業界を取り巻く環境を理解することと、化粧品・トイレタリー業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、資生堂とはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
資生堂の会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
以下のリンクも参照ください。
資生堂の中途採用情報について【転職】
続いて資生堂の転職面接について解説していきます。
なお、本記事は、正社員を想定していますが、正社員以外で応募する方にも参考となりますので、ぜひお読みください。
はじめに資生堂のキャリア(中途)採用情報について、その概要を以下に記します。
- 募集職種
資生堂は転職の希望者を対象とした事務系職種、技術系職種の中途採用を積極的に行っています。
事務系、技術系とも新規事業に関連し、社内に必要な能力、スキルを持つ人が少ない職種を募集していますので、応募にあたっては即戦力としての専門性が問われます。
募集職種はその時々で変わっていくと思いますが、現時点でどのような職種を募集しているか、詳細は、資生堂のホームページにある「キャリア採用」情報をご覧ください。
2020年9月現在、Sales、データサイエンティスト(事業戦略ストラテジスト)の求人があります。
また、資生堂は、「キャリア登録」という仕組みがあります。
資生堂に関心を持った人が自分のキャリア(職務経歴)を登録することで、適したポジションがある場合に、会社から個別に案内をするものです。
- 選考フロー
WEBエントリー→書類選考→面接→内定
- 書類選考の後、1st Interviewを行います。
- 面接は2~4回行われ、現在の仕事内容とこれまでの経験、知見、キャリアプランを確認します。資生堂のイメージや逆質問があります。
- 転職面接
転職の面接は2~4回行われ、中途採用試験で最も重視するものです。
面接での選考ポイントは主にコンピテンシー(成果に結びつく再現可能な行動特性)の有無などです。現職(前職)で発揮している能力が、仕事をする上で再現できるかをみます。
自己PRに関すること
- 現職(前職)の仕事内容の深堀り
- 学生時代(仕事のうえで)頑張ったこと、その時困難だったこと、困難を乗り越えた方法
- 一番の挫折経験は何か
- 周りの人からどのように思われているか
- 自分が大事にしていること
- 生きがいは何か
- 長所は何か
- 女性と上手にやっていけるか
志望動機に関すること
- 資生堂の印象
- 資生堂の志望理由(英語で答えて)
- 希望する職種を選ぶ理由
- 資生堂に入社したら、どんな仕事をしたいか
- これまでのキャリアで資生堂に貢献できること
- 資生堂の商品を売り場で見て課題は何か
- 資生堂が発展する上での戦略は何か
- 資生堂の知識、歴史について
- 資生堂の好きな化粧品と理由
- 美とは何か
退職理由に関すること
- なぜ現職(前職)の会社を退職するのか
面接攻略の考え方【転職】
転職の面接では自己PRと志望動機、退職理由を必ず聞かれます。よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。以下の自己PRと志望動機、退職理由のヒントを参考にしてください。
- 転職面接時の自己PRのヒント
■行動力と課題解決力を自分の中で探してアピールする
資生堂は、今後の事業展開にあたり、特に行動力と課題解決力を求めていると考えられます。
『TRUST8』にある、TAKE RISKS、HANDS ON、ACT WITH INTEGRITY、BE ACCOUNTABLEは、行動力を表しています。
また、THINK BIGは、課題解決力を表しているのではないでしょうか。
資生堂は150年の歴史と伝統がある企業であり、国内化粧品NO1メーカーとして長い間君臨していました。このためおっとりとした企業風土と言われています。
しかし、国内人口の減少や、Eコマースの伸長、異業種からの化粧品参入、海外メーカーとの競争など市場環境は厳しくなっており、それまでのおっとりとした企業風土を構造改革する必要に迫られています。
構造改革のためには、考える力、アイデアを達成するために行動する力、そして周囲を巻き込む力が求められています。
自分は○○のような創意工夫ができ、その実現のために粘り強く取り組むことができる人間であることをアピールしましょう。
具体的には、職務を遂行する上での課題を見出し、解決のためにこれまでの考えにとらわれないアイデアを出して、実現のために周囲に働きかけながら粘り強く取り組む人のイメージです。
面接では、現職(前職)において、WEBエントリーに記入した職歴や、職務経歴書だけでは説明しきれない詳細な仕事ぶりを説明する中で、課題を見つけ、課題解決のために自らが立てた対策と関係者を巻き込んで粘り強く遂行したことを説明してください。
さらに、職務を実行したときに困難だったこと、困難を乗り越えて自分が身につけた知識や、スキル、反省したことを語ってください。
もし自分に行動力や課題解決力が乏しい場合は、自分の最も伝えたい能力を面接で上手に説明して、間接的にでも募集職種に役立つことを伝えましょう。
■技術系応募者は技術力を語る
資生堂のホームページを読んでわかるように、研究・開発課題が山積しています
技術系応募者は、募集職種の職務内容を理解して、面接では、それらに十分対応できる経験、能力、スキルがあることを、現職(前職)の職務を説明するなかで面接官にわかってもらう必要があります。
具体的には、職務遂行にあたって、技術面の工夫と成果をわかりやすく説明することで持っている技術力をアピールしましょう。
また成果を出すためのノウハウが、資生堂でどのように活かせるかも説明できるようにしてください。
もちろん直接そのような職務を経験していない人もいると思いますが、その場合は潜在的な能力面をアピールすることです。
■世界中どこででも働く覚悟を伝える
資生堂は将来に向けてますます世界展開を進めようとしています。米国や欧州のような先進国のみならず、今後爆発的な発展が見込まれる中国、アジアまで市場は広がっています。
面接では、事務系、技術系応募者に限らず、世界のどこへでも行って働く覚悟も伝えてください。また、英語の公用化を行っており、ビジネスコミュニケーションレベルの英語力が求められます。
■チームワークもできることを伝える
『TRUST8』にある、COLLABORATE、BE OPEN、APPLAUD SUCCESS、はチームワークの大切さをうたっています。
資生堂の伝統的な社風のひとつとして、上司と部下の関係や、同僚同士の良好な人間関係があげられます。
中途採用者にも関係者と仕事を遂行する上で、円満な関係を築きながら進めていく、チームワークで仕事ができる人を求めています。
面接で質問があれば、自分はチームワークができることを現職(前職)の仕事を遂行するときの具体例を挙げながら語ってください。
- 転職面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ資生堂を選ぶのか明確に伝える
特に女性にとって化粧品は日頃より身近に感じられる商品であり、また知名度も高いために資生堂に応募を希望する人が多いと考えられます。
まずは、ホームページにある「企業理念」や「中長期戦略VISION2020」などを読んでください。そのなかで、自分の共感できることが資生堂を選んだ志望動機につながります。自分らしい志望動機をまとめましょう。
一方で、面接官から資生堂のイメージや戦略について問われることがありますので、自分なりの答えを用意してください。
この場合、デパート、ドラッグストアなどを訪問し、スタッフに資生堂と花王やコーセーとの違いを訊いたり、化粧品、トイレタリーメーカーの商品を購入して、ライバルメーカーの商品と比較し、品質、デザインなどの違いを知っておくと良いと思います。
■資生堂で何をやりたいかを明確に伝える
事務系、技術系を問わず、応募する職種について、なぜやってみたいのかその理由をしっかりと説明できなければなりません。
中途採用の応募者が応募職種を選んだ理由は、現職(前職)で培った自分の経験、能力、スキルが資生堂で活かせることです。それについて、職務内容をわかりやすく説明することで伝えてください。
応募職種の分野によっては、注目している資生堂の商品やサービス、技術などと、なぜ注目しているか、その理由も話せるようにしておくとよいでしょう。
- 転職面接時に退職理由を語るヒント
「なるほど、そのような前向きな理由があって退職したのですね」と面接官に思ってもらえる内容を説明しましょう。
間違っても上司と合わないとか、給料が安いなどというネガティブな理由を言わないでください。
例えば、現職(前職)では、自分の持つ能力、スキルをこれ以上向上させることが難しく、キャリアアップのために転職を考えたというような言い方です。
以上、資生堂の中途採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。特に転職の面接は複数回行われ、自己PRと志望動機、退職理由に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策を完全にしたい転職希望者のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの転職面接必勝法」の販売も行っています。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【転職】
転職の面接を攻略するためには、まずは化粧品・トイレタリー業界を取り巻く環境を理解することと、化粧品・トイレタリー業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
ブログ記事「【2021年】化粧品・トイレタリー業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、資生堂とはどのような会社なのかを理解しておくことも転職の面接には大切です。
資生堂の従業員数や売り上げといった会社概要、企業理念、これからの資生堂の方向性を示す中長期戦略の「VISION2020」など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にも資生堂のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で資生堂のホームページから得た資生堂の基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
資生堂の面接攻略のまとめ【転職】
資生堂に中途採用で入社を希望する人が、必ず通過しなければならない転職の面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
資生堂が採用したい人材は「資生堂グループ全社員のワーキングプリンシプルTRUST8を体現することができる人」です。
転職の場合は、ホームページにあるキャリア採用の募集職種ごとに求める人物像(Requirements)が記されていますので、ご覧になってください。
転職の面接での選考ポイントは主にコンピテンシー(成果に結びつく再現可能な行動特性)の有無などです。現職(前職)で発揮した能力が、仕事をする上で再現できるかをみます。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 行動力と課題解決力を自分の中で探してアピールする
- 技術系応募者は技術力を語る
- 世界中どこででも働く覚悟を伝える
- チームワークもできることを伝える
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- なぜ資生堂を選ぶのか明確に伝える
- 資生堂で何をやりたいかを明確に伝える
面接で退職理由を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- 面接官が納得できる前向きな退職理由を伝えられるようにする
転職の面接を攻略するためには、まずは化粧品・トイレタリー業界を取り巻く環境を理解することと、化粧品・トイレタリー業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、資生堂とはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
資生堂の会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
以下のリンクも参照ください。
資生堂の会社概要
日本の化粧品会社は、特に女子学生においてその製品が身近にあるため就活では高い人気となっています。
一口に化粧品会社といっても、資生堂のように化粧品の製造、販売が主な事業の会社から、花王のように洗剤、トイレタリーから化粧品まで製造、販売する会社、富士フィルムのように異業種から参入した会社など様々です。
また、中小メーカーにも独特の商品で存在感のある会社があります。
そのような化粧品業界で、資生堂は1872年、日本初の洋風調剤薬局として東京・銀座で創業しました。
資生堂の社名は、中国の古典、易経にある「至哉坤元 万物資生(いたれるかなこんげん ばんぶつとりてしょうず)」から来ています。その意味は、「大地の徳はなんと素晴らしいものであろうか。すべてのものは、ここから生まれる」です。
新たな価値の発見と創造をめざすという創業の想いを140年以上の歴史の中で脈々と受け継ぎ、独自の伝統を築き上げてきました。
化粧品売り上げが国内1位、世界で7位の業界でもリーダー的な存在です。
高価格帯ブランド(プレステージ)は訪日外国人需要もあり、絶好調です。需要拡大に伴い、工場の新設や移転増強も予定されています。
しかし将来的には、国内市場が人口減少のために成長が望みにくくなっており、成長を求めて海外展開を進めています。
約120の国と地域に拠点を持っており、社員の国籍も約80となって多国籍化が進んでいます。
このような資生堂の2019年12月期の決算数字は以下の通りです。
資本金は、645億円です。
グループ従業員は、約46,000人です。
連結売上高は、11,315億円です。
連結営業利益は、1138億円です。
連結経常利益は、1087億円です。
連結当期純利益は、736億円です。
また、地域別連結売上割合は、日本4516億円、中国2162億円、アジアパシフィック698億円、米州1243億円、欧州1184億円、トラベルリテール1022億円、プロフェショナル147億円、その他343億円です。
主要事業・ブランド別売上割合は、プレステージ46%、フレグランス10%、コスメティクス30%、パーソナルケア9%、プロフェッショナル1%です。
女性の登用にも積極的で、短時間勤務で働く女性にキャリアアップの機会を与えたり、子育て中の社員への多様な支援など先進的な取り組みを実施しています。
女性の管理職比率は、52.7%です。(2020年1月現在)
この結果、日経ウーマン主催の「女性が活躍する会社ベスト100」において3年連続総合ランキング1位を受賞しています。(2014~2016年度)
海外展開の推進に伴い、18年10月より本社部門で英語を公用語化しています。
面接では会社概要について、例えば「売上高はどれくらい?」のような質問をされることがあります。面接前に概要をしっかり知ることが大切です。
資生堂の企業理念
資生堂の「THE SHISEIDO PHILOSOPHY」は、以下の3つで構成されます。
- 果たすべき企業使命を定めたOUR MISSION
- 創業以来受け継いできたOUR DNA
- 仕事を進めるうえで持つべき心構え OUR PRINCIPLES
これらTHE SHISEIDO PHILOSOPHYについて概要を説明します。
■OUR MISSION
BEAUTY INNOVATIONS FOR A BETTER WORLD
(ビューティイノベーションでよりよい世界を)
多様化する美の価値観、ニーズをとらえ、人々に自信と勇気を与え、喜びや幸せをもたらすイノベーションにチャレンジします。
■OUR DNA
PEOPLE FIRST
資生堂の事業は「人」がすべてです。
DIVERSIT
多様性を認め、異なる価値観からこれまでにない新たな発想、イノベーションを創ります。
ART&SCIENCE
ART&SCIENCEの異なる優位性を融合し、世の中にないユニークな価値を創ります。
JAPANESE AESHETICS
表層的な美しさにとどまらず、生き方など本質的な美しさを追求する日本の美意識を研ぎ澄まします。
UNCOMPROMISING QUALITY
最高の品質を追求して研究、開発、製造、販売を行います。
OMOTENASHI
相手に対し心を込めて向き合い、OMOTENASHIの心ととともにあります。
■OUR PRINCIPLES(TRUST 8)
THINK BIG
広い視野から大局を捉えて、物事を考えよう、クリエイティビティを発揮して、新しい価値を作り出そう
TAKE RISKS
リスクを恐れず挑戦しよう、Try&Error&Tryを実践しよう
HANDS ON
現場にある真実を理解し、意思決定しよう、自らが動き、汗をかき、手を動かそう
COLLABORATE
組織の壁を取り払おう、1人ひとりの異なる強みを活かし、協力し合おう
BE OPEN
本音を語ろう、バッドニュースも安心して共有できるチームになろう
ACT WITH INTEGRITY
いかなる時も、誠実で謙虚な心構えで行動しよう
BE ACCOUNTABLE
目的達成にコミットしよう。最後まで責任を持ち、やりきろう
APPLAUD SUCCESS
仲間の成功を喜び、皆でたたえ合うカルチャーを作ろう
資生堂の中長期戦略「VISION2020」
「VISION2020」は、2015年度~2020年度の中長期戦略で、2020年をターゲットにそれまでに何をすべきか、どのような会社でありたいのか、「お客さま起点」ですべての活動を構築し、企業価値を高めていこうとするものです。
中心となるのは、ブランド価値の向上です。
さらに2020年以降は、100年先も輝き続ける会社となるために「世界で勝てる日本発のグローバルビューティカンパニー」を目指して様々な取り組みを行います。
長期目標として、連結売上高2兆円、同営業利益3,000億円を目指します。
新3カ年計画(2018年~2020年)
2018年から始まる後半3カ年は、「成長加速の新戦略」 の実行期間と位置づけています。
5つの重点戦略に取り組み、顧客ニーズに対応したブランド戦略、デジタライゼーションの強化に加えて新領域の開発による新たな価値創造を進めます。
■経営目標
2020年 連結売上高1兆2,900億円、営業利益1,500億円
■5つの重点戦略
- ブランド事業のさらなる「選択と集中」
プレステージファースト戦略を軸に、成長性の維持・拡大とコスメティクス・パーソナルケアブランド事業のアジアにおける成長を加速します。
- デジタライゼーションの加速・新事業開発
Eコマース(EC)においては、全世界で主要 ECサイトとの連携を強化するとともに、店頭における顧客 データとの統合を実現し、CRM(カスタマー リレーションシップ マネジメント)を進めます。
- イノベーションによる新価値創造
これまで培ってきた当社の知見と、M&Aなどによるブランドやテクノロジー、専門性の高い人材との融合 により、イノベーションを生み出し、化粧品のみならず、人工皮膚、毛髪・皮膚再生、先端美容など新領 域を創出し、革新的なビジネスモデルを構築します。
- 世界で勝つ、人材・組織の強化~PEOPLE FIRST~
社員の力を高めるために人材育成強化に取り組み、次世代リーダーの育成のための研修、ダイバーシティの推進、英語公用語対応に取り組んでいます。
- グローバル経営体制のさらなる進化
それぞれの強みのある地域が価値創造の拠点となる「センター・オブ・エクセレンス」をさらに強化します。そこで得た知見を各ブランドや全世界でのマーケティングに活かしていきます。
以上資生堂を知るための様々な情報は、面接における自己PRや志望動機をつくるときに必要な知識です。自分はこのような勉強をしているからこの仕事で役に立つとか、そのような説明ができます。