【22卒/21年転職】面接官が教える「旭化成」の面接対策

大手総合化学メーカーである旭化成に入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?
旭化成に入社を希望する人がぜひとも知っておきたい面接に関しての情報や、ノウハウというものがあります。
例えば旭化成の面接では、求める人材をよく理解して、自己PRにおいて特に行動力とチームワーク力をアピールすることが大切です。
技術系で応募の場合、就活生は研究内容を、転職希望者は技術力を説明するなかで課題解決力もアピールしてください。
一方、面接で志望動機を語るためには、企業研究を行うことで旭化成を良く知っておく必要があります。
また就活生は、旭化成でどのような仕事をやりたいか明確に伝えてください。
転職希望者は応募職種を選んだ理由を伝えてください。
これら以外にも旭化成の面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、旭化成の採用情報とともに、面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについてその対策を解説していきます。
さらに面接に臨むうえで必要な知識として、旭化成の会社に関する情報を載せています。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
分析した結果を基に、就活生はエントリーシート、転職希望者は職務経歴書を作成し、一貫性をもたせて面接に繋げる必要があります。
就活中の学生や転職の希望者は、本ブログを読むことで自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
旭化成の求める人材
旭化成はどのような人材を求めているのでしょうか。
面接では求める人材を知っておくことが自己PRをするうえで必要です。
旭化成ホームページの「サスティナビリティ」にある人財理念「社員に求めること」には、次のような求める人材像が載っています。
それは、「挑戦し、変化し続ける」「誠実に責任感を持って行動する」「多様性を尊重する」人材です。
また転職の場合は、募集職種にある募集要項の応募資格欄に、職種ごとに「求める人材像」が記されています。
面接において自己PRを話すとき、求める人材像を知っておくことは大切ですから、覚えておくと良いでしょう。
旭化成の新卒採用情報について【就活】
はじめに旭化成の新卒採用情報について、その概要を以下に記します。
- 募集職種
募集職種は、事務職、技術職、MR職です。
- 選考フロー
事務職:ES受付→WEBテスト→面接(5回)→内々定
技術職:ES受付→WEBテスト→面接(2回)→内々定
MR職:ES受付→WEBテスト→WEB座談会→面接(3回)→内々定
- エントリーシート(21年卒)
自己PRに関すること
- 学生時代に注力したことを合計 100% になるようにお答えください。(半角数字)
- 学生時代最も注力したことについて自由にお書きください。(全角300字以内)
- あなたが大切にしたいワードを以下から5個選択してください。 適度な収入 多様性 達成 チームワーク サポート 責任 調和 達成 創造 多様性 スピード 安定 ワクワク 福利厚生 リーダーシップ サポート オンリーワン ナンバーワン
- 右の9つのワードのうち3つ以上のワードを用いて、自由に文章を作成してください。物語、詩、自分の考えなどどんな内容、表現方法でも結構です。(全角200字以内)< 科学・輪・アプリ・挑戦・元素・能・人工・森・令和 >
志望動機に関すること
- 就職活動あるいは日々の生活において大事にしている軸は何ですか?(全角100字以内)
- 面接
自己PRに関すること
- 自己紹介
- 中高校の部活動は何をやったのか
- 学生時代に力をいれたことについて教えてください。(勉強、ゼミの内容、クラブ活動など)なぜそれを始めたか、困難だったこと、困難をいかに乗り越えたか、何を学んだか、今後に活かせることは何か
- ゼミではどのような勉強をしたか
- 理系は研究内容について自己紹介を含めて10分説明する、(スライドなど使用もあり)なぜそれを研究するのか、どのように取り組んだか、その結果どうなったか、反省点など(自分の研究をしっかり理解して、簡単に説明できるようにしておく)
- 挫折経験はあるか
- リーダー経験はあるか
- 周りからどんな人って言われるか
- 上司と考えが合わないときはどうする
- 強みと弱みは何か
- 尊敬する人はだれか
- 最近のニュースで気になったこと
志望動機に関すること
- なぜ化学業界を志望するか
- 旭化成を志望する理由
- 希望する職種となぜやりたいか
- 希望する職種に就けないときどうする、勤務地はどこでもよいか?
- 社員に会って感じたこと
- MRとしてどのように成長していきたいか
- 全国転勤は可能か
- 他社の選考状況と旭化成の志望順位
面接は、2~3回行われ、採用試験で最も重視する科目です。
学生時代に熱意をもって取り組んだこと(特に理系は研究内容を中心に訊かれる)と志望理由をわかりやすく、納得性があるように説明することです。
- 採用人数
19年度 239人
20年度入社 250人
21年度計画 不明
- 20年新卒入社大学別就職者数
国公立大:
東京大1、京都大23、北海道大14、東北大17、名古屋大8、大阪大17、九州大13、東京工業大24、一橋大4、千葉大2、電通大1、東京外大1、都立大1、横浜国大2、大阪市大3、大阪府大2、神戸大11、広島大1、熊本大3、他
私立大:
早稲田大12、慶応大16、上智大1、明治大2、青山学院大1、立教大2、中央大1、明治学院大1、東洋大2、東海大2、東京理科大5、神奈川大1、愛知淑徳大3、同志社大1、立命館大2、関西大3、関西学院大2、京都女子大1、近畿大3、西南学院大3、他
以上は大学院修了者を含みます。
※サンデー毎日(2020年8月30日号)参照
- 学歴フィルター
旭化成は大学採用実績から判断して、難関大学が多いものの、全国の大学から広く採用しています。よって志望する学生は十分な計画を立てて積極的に応募すれば良いと考えます。
面接攻略の考え方【就活】
面接では自己PRと志望動機を必ず訊かれます。よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。以下の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■行動力とチームワークができる力を自分の中で探してアピールする
旭化成は基本的に、特に行動力とチームワークができる力を求めていると考えられます。
上記の求める人材あるように、旭化成は、「挑戦し、変化し続ける」「誠実に責任感を持って行動する」「多様性を尊重する」人材を求めています。
このなかで、「挑戦し、変化し続ける」「誠実に責任感を持って行動する」は行動力を表していると考えます。
また、「多様性を尊重する」とは、組織の和を重視する、すなわちチームワーク力を表しているのではないでしょうか。
後述する旭化成の目指す姿や中期経営計画では、やるべき課題が山積しています。
なので、旭化成は行動力とチームワーク力のある人を求めていると考えます。
面接では、学生時代において最も力を入れて取り組んだことと、なぜ取り組んだのかその理由を説明してください。
そのさい、目標達成に向けてどのように粘り強く取り組み、どのような成果をあげたかも説明できるようにしてください。
さらに一緒に取り組んだメンバーがいたら、自分が請け負った役割と、目標達成のためにメンバーをどのように巻き込んだか、メンバーの意見を尊重するなかで、どのように自分の考えを理解してもらったかなど、チームの中での円満な人間関係に努力したことのエピソードを探し出して、語ってください。
但し、旭化成はすべての応募者にこのような能力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、その能力を上手に説明してください。
■技術系応募者は研究内容を語る
技術系は最終面接で10分程度、スライドなどを使用して研究内容について説明します。なぜそれを研究するのか、どのように取り組んだか、その結果どうなったか、反省点など自分の研究が面接官にわかるように簡単に説明できるようにしておきましょう。
面接では、自分の研究内容について説明するときに、希望する職種に十分対応できる能力、スキルがあることを話せるようにしてください。
もちろん直接そのような研究、勉強をしていない人もいると思いますが、その場合は潜在的な能力面をアピールすることです。
■世界中どこででも働く覚悟を伝える
旭化成は他の総合化学メーカーと比較してこれまで世界展開が遅れていました。しかし近年ではこれを積極的に進めており、北米や欧州のような先進国のみならず、中国、インドや東南アジアまで市場を広げています。
面接では、事務系、技術系応募者に限らず、世界のどこへでも行って働く覚悟も伝えてください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ化学業界を選ぶのか明確に伝える
なぜ化学業界を志望するか、その理由を説明できるようにしてください。
化学業界とは何か、業界を取り巻く環境についての基本は、ブログ記事「【2021年】化学業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を参照ください。
化学メーカーについて業務の理解を深めていき、魅力を語ってください。
■なぜ旭化成を選ぶのか明確に伝える
旭化成は、伝統ある企業であり、繊維や住宅など身近な商品を製造しています。
しかもリチウムイオン電池の生みの親である吉野彰氏の功績により、バッテリーセパレータでは世界首位であることや、他にもヘルスケア事業で多くの先端的な研究を行っています。
このような多様な製品を製造、販売する会社であり、これに魅力を感じて応募する人が多いと考えられます。
また旭化成を志望する学生は、総合化学メーカーの三菱ケミカルや住友化学、繊維から出発して、同じような業態の東レや帝人と並行して応募するでしょう。
仮に旭化成が第一志望でなくても、競合他社と比較しなぜ旭化成なのかを質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。そのためには、旭化成と競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておく必要があります。
■どのような仕事をやりたいか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
旭化成は事務職、技術職採用です。MR職を除き、入社時にどのような仕事をするか決まっていません。
しかも事業は多岐に渡っており、旭化成グループ採用となっていますので、入社後どの会社に配属となるかわかりません。よってどのような仕事をやりたいか、その理由とそこでやりたいことをしっかりと説明できなければなりません。
「希望する職種とそこでどのような仕事をしたいか」「なぜ希望するのか」「希望する職種で働くために自分はどのような能力、スキルを持っているか」「希望する職種に就けない場合はどうするか?」について答えられるようにしてください。
■他社の選考状況と旭化成の志望順位を答えられるようにする
志望順位については、迷わず第一志望ですと答えましょう。本当に入社したい会社が別にあっても採用されるかわかりません。
他社の応募状況を聞かれたら、化学業界志望と答えてください。他社名を教えてほしいと聞かれたら、大手化学メーカーに応募中ならそれを答えてください。
それ以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています」くらいは答えてもいいです。この場合まったくの異業種であり、なぜそうなのか答えられるようにしてください。
以上、旭化成の採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売も行っています。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
面接を攻略するためには、まずは化学業界を取り巻く環境を理解することと、化学業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
ブログ記事「【2021年】化学業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、旭化成とはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
旭化成の従業員数や売り上げといった会社概要、旭化成のDNA、旭化成の哲学ともいえるグループ理念、目指す姿、これからの旭化成の方向性を示す中期経営計画など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。これら以外にも旭化成のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で旭化成のホームページから得た旭化成の基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
旭化成の面接攻略のまとめ【就活】
旭化成に入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
旭化成が求める人材は「挑戦し、変化し続ける」「誠実に責任感を持って行動する」「多様性を尊重する」人材です。
面接での選考ポイントは、学生時代に熱意をもって取り組んだこと(特に理系は研究内容を中心に訊かれる)と志望理由をわかりやすく、納得性があるように説明することです。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 行動力とチームワークができる力を自分の中で探してアピールする
- 技術系応募者は研究内容を語る
- 世界中どこででも働く覚悟を伝える
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- なぜ化学業界を選ぶのか明確に伝える
- なぜ旭化成を選ぶのか明確に伝える。
- どのような職種をやりたいか、そこで何をやりたいかを明確に伝える。
- 他社の選考状況と旭化成の志望順位を答えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは化学業界を取り巻く環境を理解することと、化学業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、旭化成とはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
旭化成の会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
以下のリンクも参照ください。
旭化成の中途採用情報について【転職】
続いて旭化成の転職面接について解説していきます。
はじめに旭化成の中途採用情報について、その概要を以下に記します。
旭化成の事業は、繊維・化学・エレクトロニクスの「マテリアル」事業、住宅、建材からなる「住宅」事業、医薬・医療・クリティカルケアからなる「ヘルスケア」事業から成り立っています。
その中で地球的規模の課題であるクリーンな環境・エネルギー社会や、健康で安心できる長寿社会に対応するための製品やサービスを提供しています。
以上のように旭化成の事業は多岐にわたり、研究・開発すべき課題が多々あるため、現在在籍している社員だけでは対応できない多くの職務があります。よって新しい発想を得るために中途採用を積極的に行おうとしています。
旭化成に転職を考えている人には、まさにチャンスというわけです。
- 募集職種
旭化成は、転職の希望者を対象とした事務系職種、技術系職種の中途採用を積極的に行っています。
事務系、技術系とも社内に必要な能力、スキルを持つ人が少ない職種を募集していますので、応募にあたっては即戦力としての専門性が問われます。
募集職種はその時々で変わっていくと思いますが、現時点でどのような職種を募集しているか、詳細は、旭化成ムページにある「キャリア採用」サイトをご覧ください。
ちなみに2020年9月現在、事務系職種では、営業、事務・企画・経営、知財・法務の各職種に、技術系職種では、IT、電気・電子・半導体、機械・金属、医薬・医療、化学・繊維、建築・土木、生産技術、品質・環境安全、他の募集があります。
もし、自分の能力、スキルが募集職種にフイットし、旭化成の社風に馴染めそうなら中途採用に応募してみてはいかがでしょうか?
また、旭化成は、「キャリアエントリー」という仕組みがあります。
旭化成に関心を持った人が自分のキャリア(職務経歴)を登録することで、適したポジションがある場合に、会社から個別に案内をするものです。
- 選考フロー
WEBエントリー→書類審査→一次面接(人事)→二次面接(配属部門)→三次面接(役員・配属部門責任者)→内定
- 転職面接
転職の面接は、3回行われ、中途採用試験で最も重視するものです。
面接では、エントリー情報の深堀りを中心に、求める人材像に基づき採否を判断されます。
自己PRに関すること
- 自己紹介、自己PR
- 現職(前職)でうまくいった事例とうまくいかなかった事例
- 現職(前職)で自らが仕掛けた仕事
- 技術系は研究内容紹介と技術知識の確認
- 強みと弱み
- 学生時代に力を入れて取り組んだこと
- 周りからどんな人物と言われるか
- 尊敬する人物
- 学生時代に好きだった科目
- 最近印象に残ったニュース
志望動機に関すること
- 旭化成の志望理由
- 旭化成に入社したら、自分の強みを活かしてどんな仕事をしたいか
- 旭化成の印象
- 将来のキャリアプラン
退職理由に関すること
- なぜ現職(前職)の会社を退職するのか
面接攻略の考え方【転職】
転職の面接では自己PRと志望動機、退職理由を必ず訊かれます。よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。以下の自己PRと志望動機、退職理由のヒントを参考にしてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■行動力とチームワークができる力を自分の中で探してアピールする
旭化成は基本的に、特に行動力とチームワークができる力を求めていると考えられます。
上記の求める人材あるように、旭化成は、「挑戦し、変化し続ける」「誠実に責任感を持って行動する」「多様性を尊重する」人材を求めています。
このなかで、「挑戦し、変化し続ける」「誠実に責任感を持って行動する」は行動力を表していると考えます。
また、「多様性を尊重する」とは、組織の和を重視する、すなわちチームワーク力を表しているのではないでしょうか。
後述する旭化成の目指す姿や中期経営計画では、やるべき課題が山積しています。
なので、旭化成は行動力とチームワーク力のある人を求めていると考えます。
面接では、現職(前職)において、「職務経歴」だけでは説明しきれない詳細な職務を説明してください。
その中で、自分が一番自信を持って成果をあげた職務を重点的に説明してください。
職務の遂行にあたっては、いかに粘り強く行動し、最終的にどのような具体的な成果をあげたかについて、習得知識やノウハウも含めて説明できるようにしてください。
一緒に取り組んだチームの人数や、チームで自分が果たした役割と、メンバーの意見を尊重しつつもいかに自らの考えをメンバーに理解させたかなどの経験を具体的に語ってください。
もし自分に行動力やチームワーク力が乏しい場合は、自分の最も伝えたい能力を転職の面接で上手に説明して、間接的にでも募集職種に役立つことを伝えましょう。
■技術系応募者は技術力を語る
技術系応募者は、募集職種の職務内容を理解して、転職の面接では、それらに十分対応できる経験、能力、スキルがあることを、現職(前職)の職務内容を説明するなかで面接官にわかるようにしてください。
職務遂行にあたって、技術面の工夫と成果をわかりやすく説明することで持っている技術力をアピールしましょう。
またその成果が、旭化成でどのように活かせるかも説明できるようにしてください。
もちろんそのような職務を経験していない人もいると思いますが、その場合は潜在的な能力面をアピールすることです。
■世界中どこででも働く覚悟を伝える
旭化成は他の総合化学メーカーと比較してこれまで海外展開が遅れていましたが、近年は、海外展開を積極的に進めようとしています。
2020年3月期の連結売上高に占める海外売上比率は40%あり、北米や欧州のような先進国のみならず、中国、インドや東南アジアまで市場は広がっています。
WEBエントリーでは英語力も訊かれます。転職の面接では、事務系、技術系応募者に限らず、世界のどこへでも行って働く覚悟も伝えてください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ旭化成を選ぶのか明確に伝える
旭化成は、伝統ある企業であり、繊維や住宅など身近な商品を製造しています。
さらに2019年にノーベル化学賞を受賞した、リチウムイオン電池の生みの親である吉野彰氏の功績により、バッテリーセパレータでは世界首位であり、他にもヘルスケア事業などで数多くの先端的な研究や新規事業開発を行っています。
これら多様な製品を開発、製造、販売する会社であり、これに魅力を感じて応募する人が多いと考えられます。会社も、新卒生え抜きにはない中途採用者の外部からの新しい風を期待していると思います。
まずは、ホームページにある「旭化成のDNA」や「グループ理念」「中期経営計画」などをじっくり読んでください。そのなかで、自分が共感できることが旭化成を選んだ志望動機につながります。自分らしい志望動機をまとめましょう。
また、面接官から旭化成のイメージを問われることもあります。
ホームページをよく読み、他の化学メーカーとの違いを理解しておきましょう。
■なぜその職種を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
応募職種を選んだ理由とそこで取り組みたい職務を明確に説明してください。
中途採用の応募者が応募職種を選んだ理由は、現職(前職)で培った自分の経験、能力、スキルが旭化成で活かせることです。それには、職務内容をわかりやすく説明することで伝えてください。
- 面接時に退職理由を語るヒント
■面接官が納得できる前向きな退職理由を伝えられるようにする
「なるほど、そのような前向きな理由があって退職したのですね」と面接官に思ってもらえる内容を説明しましょう。
間違っても上司と合わないとか、給料が安いなどというネガティブな理由を言わないでください。
例えば、現職(前職)では、自分の持つ能力、スキルをこれ以上向上させることが難しく、キャリアアップのために転職を考えたというような言い方です。
以上、旭化成の中途採用情報と転職面接攻略の考え方を説明しました。特に面接は3回行われ、自己PRと志望動機、退職理由に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策を完全にしたい転職希望者のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの転職面接必勝法」の販売も行っています。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【転職】
転職における面接を攻略するためには、まずは化学業界を取り巻く環境を理解することと、化学業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
ブログ記事「【2021年】化学業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、旭化成とはどのような会社なのかを理解することも転職の面接準備には必須です。
旭化成の従業員数や売り上げといった会社概要、旭化成のDNA、旭化成の哲学ともいえるグループ理念、目指す姿、これからの旭化成の方向性を示す中期経営計画など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。これら以外にも旭化成のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で旭化成のホームページから得た旭化成の基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
旭化成の面接攻略のまとめ【転職】
旭化成に中途採用で入社を希望する人が、必ず通過しなければならない転職の面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
旭化成が求める人材は「挑戦し、変化し続ける」「誠実に責任感を持って行動する」「多様性を尊重する」人材です。
また、募集職種にある募集要項の応募資格欄には、職種ごとに「求める人材像」が記されています。
転職の面接では、エントリー情報の深堀りを中心に、求める人材像に基づき採否を判断されます。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 行動力とチームワークができる力を自分の中で探してアピールする
- 技術系応募者は技術力を語る
- 世界中どこででも働く覚悟を伝える
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- なぜ旭化成を選ぶのか明確に伝える
- なぜその職種を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
面接で退職理由を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- 面接官が納得できる前向きな退職理由を伝えられるようにする
面接攻略のためには、まずは化学業界を取り巻く環境や、化学業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、旭化成とはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
旭化成の会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
以下のリンクも参照ください。
旭化成を志望するときに知っておきたい社風
旭化成の面接を受けるにあたり知っておきたい社風について以下に記します。
- 住宅手当が手厚く7割を会社が負担します。家族手当、単身赴任手当も厚く、退職金、持ち株等一通り福利厚生制度は整っています。
- 有給が非常に取りやすく、また、長期休暇も10連休が基本です。フレックスタイムもあり残業の調整に利用できます。コロナ禍もあり、本社などはリモートワークを推奨しています。
- 様々な事業があり、皆で一致団結し取り組む姿勢があります。
- 若手に大きなプロジェクトを任せてもらえるので、多くの経験ができます。
面接で語る志望動機を作る際、社風をよく知っていることが大切です。
旭化成の会社概要
旭化成は90年を超える歴史を誇る、化学業界で売上4位の大手総合化学メーカーです(化学業界の売上高は、三菱ケミカルホールディングス、富士フィルム、住友化学、旭化成の順となっています)。
2019年、リチウムイオン電池を発明した功績によりノーベル化学賞を受賞した吉野彰氏は、旭化成の名誉フェローです。
2016年度から旭化成は事業持株会社の旭化成と6事業会社を中核とした旭化成グループに再編されました。
旭化成グループの事業は大きく「マテリアル」「住宅」「ヘルスケア」の3領域です。
「マテリアル」は、繊維素材、樹脂などの石化製品の原料となる基礎化学品から、高機能素材、「サランラップ®」などの消費財、バッテリーセパレータやLSI・センサ製品の電子部品など、先端技術を活かした付加価値の高い素材・製品群の領域です。
「住宅」は、住宅事業と建材事業の領域です。
住宅事業は、「ロングライフ住宅」の実現を目指し、高品質な商品とサービスの提供をはじめ、リフォームや不動産流通、都市開発などの周辺事業と一体となって展開しています。
建材事業は、ALCパネルのトップブランド「ヘーベル™」や、高性能断熱材「ネオマフォーム™」、基礎杭、鉄骨構造用資材などを展開しています。
「ヘルスケア」は、医薬事業、医療事業、クリティカルケア事業の領域です。
医薬事業では、医薬品と診断薬からなるヘルスケアビジネスを展開しています。
医療事業は、各種医療機器システム、輸血用血液製剤のフィルター製品、バイオ医薬品などを展開しています。
クリティカルケア事業は、AED・除細動器を始めとし、体温管理システムなどを展開しています。
旭化成の2020年3月期の決算数字は次の通りです。
資本金は、103,389百万円です。
連結従業員は、40,689人です。
連結売上は、21,516億円です。
連結営業利益は、1,773億円です。
連結経常利益は、1,840億円です。
連結当期純利益は、1,039億円です。
売り上げの内訳として、マテリアルは50.8%、住宅は32.7%、ヘルスケアは15.7%、その他は0.8%となっています。
面接では会社概要について、例えば「旭化成の事業を知っている?」のような質問をされることがあります。面接前に概要をしっかり知ることが大切です。
旭化成のDNAを知る
1922年、旭化成の創業者野口遵翁は、食料の生産性を高め、農家を楽にして社会を豊かにすることを目標とし、そのため「世界一の化学工場を自分たちの力で造る」ことを考えて日本窒素肥料(現チッソ)を設立しました。
そしてヨーロッパから導入した技術で、日本初のアンモニア合成により製造した、硫酸アンモニアは日本の農業を大きく変えました。
もう一つの祖業である化学繊維事業は、レーヨンの製造技術をドイツから導入し、大工場を設立しました。さらに再生繊維ベンベルグの技術も導入します。
このように、さまざまな技術や特許を海外から導入し、自分たちの手で効率的に生産する技術を編み出しながら、化学肥料や繊維事業を進めていきました。
時代の要求に応える製品を作るためには、なんにでもチャレンジするという事業精神は、現在の旭化成にも脈々と息づいています。
それから一世紀にわたり、旭化成は「衣」「食」「住」に関連する多くの事業を行い、人びとの「いのち」を救う医療・医薬事業や、エレクトロニクス事業へも進出しています。
常に機会を求めて「挑戦」し、事業を創造していく「精神」と、人類の幸福と社会の発展に貢献していく「誠実」な姿勢こそ、旭化成が守り、未来に伝えていくDNAです。
旭化成のグループ理念
旭化成のグループ理念について紹介します。
- グループ理念
私たち旭化成グループは、世界の人々の“いのち”と“くらし”に貢献します。
時代環境や社会の求めるものが変わっても、変わることなく、旭化成グループとして永遠に追及し続けるもの。それは世界の人々を想い続けることに他なりません。
- グループビジョン
「健康で快適な生活」と「環境との共生」の実現を通じて、社会に新たな価値を提供していきます。
- グループバリュ―
「誠実」:誰に対しても誠実であること
「挑戦」:果敢に挑戦し、自らも変化し続けること
「創造」:結束と融合を通じて、新たな価値を創造すること
- グループスローガン
昨日まで世界になかったものを。
私たち旭化成グループの使命。
それは、いつの時代でも世界の人々が“いのち”を育み、より豊かなくらしを実現できるよう、最善を尽くすこと。
創業以来変わらぬ人類貢献への想いを胸に、次の時代へ大胆に応えていくためにー。
私たちは、“昨日まで世界になかったものを”創造し続けます。
面接では、グループ理念について質問されることも想定してください。志望動機をつくるときにも役に立つかも知れません。
旭化成の目指す姿
旭化成グループは、2019年4月より3ヶ年の新中期経営計画「Cs+(シーズプラス)for Tomorrow 2021」をスタートさせました。その中で次のような目標とする姿勢を発表しています。
- 旭化成が目指すサステナビリティ
「誠実」「貢献」「創造」をもとに事業開発、社内外での対話、高い収益性からステークホルダーへの還元を進めることで持続的な社会への貢献と持続的な企業価値向上を図る
- 事業展開
社会のニーズを捉え、ダイナミックにポートフォリオ転換し、より良い生活を支える事業を展開する
- 社会のニーズに向けた価値提供分野
マテリアルでは、環境負荷低減、安全・快適な移動、快適な生活
住宅では、安心で豊かな暮らし
ヘルスケアでは、健康長寿社会の実現
- 価値提供の考え方
マテリアル、住宅、ヘルスケアをグローバルNo1、オンリー1、高収益といった収益性の高い付加価値型事業の集合体にすべく、事業ポートフォリオと新規事業創出に努める。
- 持続可能な社会の実現に向けた構え
温室効果ガス削減とプラスチック問題解決への貢献のため、旭化成だけでなく他社との協業や団体活動も含めて積極的に取り組む
旭化成の中期経営計画
旭化成グループが2019年4月よりスタートした3ヶ年の新中期経営計画「Cs+(シーズプラス)for Tomorrow 2021」は、次のような内容です。
本中期経営計画では、「Care for People, Care for Earth(人と地球と未来を想う)」をタイトルとしています。旭化成グループの人と地球の発展に貢献する姿勢を表しています。
- コンセプト
「多様性」「変革力」を活かしながら、「持続可能な社会への貢献」と「持続的な企業価値の向上」を図っていきます。
- 計数目標
グローバルGDP成長率を上回る「持続的な利益成長」を目指し、収益性の高い付加価値型事業の集合体をつくる。
新中期目標として、2021年の営業利益率10%、売上高EBITDA率15%
次のステージでは、営業利益率10%以上、売上高EBITDA率16%以上
2021年の目標として、売上高2兆4,000億円、営業利益2,400億円
- 成長戦略
マテリアル領域:高付加価値事業への経営資源の柔軟なシフト
クリーンエネルギー、省エネ・環境改善、低炭素社会へ対応する製品で、環境との共生に貢献する。
安心と安全、快適空間、省燃費、EVやHEV対応の製品でこれからのモビリティ社会に貢献する。
快適と利便、健康、フードロス削減と低環境負荷対応の製品で、健康で快適な日々の生活に貢献する。
住宅領域:成長が期待される新規・ストック事業の強化・拡張
安全と安心、快適と健康、環境対応の住宅で良質な社会ストックと豊かな生活に貢献する
ヘルスケア領域:海外市場での利益成長を図り、グローバルヘルスケアカンパニーへの深化を加速
治療のための医療機器と、安全なバイオ医薬品で健康長寿社会に貢献する。
- アクション計画
4つの判断軸による事業ポートフォリオの転換を行い、稼ぐ構造をつくる。
グローバルには、各地域の市場特性や各事業の連携を図り、成長促進とシナジー効果を図る。
マーケティング機能や、多様なコア技術の強化を図り、他企業・アカデミアなどとの連携を図ることで、新事業を創出する。
ITインフラ基盤を強化し、事業に活用する。
人財を育成し、活躍できる仕組み、及びその環境整備を図る。
中期経営計画は旭化成の将来の方向性を示す重要な指針です。面接でその内容について質問される可能性があります。
あるいは、志望動機をつくるときに自分の能力が役に立つことを伝えるためには必要な知識です。自分はこのような勉強をしているからこの仕事で役に立つとか、そのような説明ができます。