【2024年】重電業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識
重電業界を志望する人が面接を受けるにあたって、必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。
これらの知識を持っていないと、面接での受け答えに困ってしまうことがあります。
特に志望動機を答える面接では、これらの知識がないと入社への本気度が伝わりません。
ここでは、重電業界を取り巻く環境や仕事など、重電業界に応募する人が面接で役に立つ基礎知識を紹介します。
ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。
重電業界とはどのような業界なのか
重電業界とはどのような業界なのでしょうか?
重電とは、重電機器の略で、主に産業用の発電機などの回転電気機械や、変圧器、整流器などの静止電気機械といった大型電気機械のことです。
(一方、比較的軽い小型の電気機械や家庭用電化製品などは軽電と呼ばれています。)
重電業界とは、こうした大型電気設備や機械を開発製造するメーカーが属する業界を指します。
重電メーカーは主に重電機器を開発製造しますが、それ以外の分野にも手を広げており、発電所や鉄道システムといった生活インフラ、情報通信システム、家電など幅広い分野の製品を手がけています。
重電メーカーの製品は長く日本のモノづくりや生活インフラを支えており、社会的な役割は非常に大きなものとなっています。
重電業界の企業に応募し、面接を受けるさいには重電業界とはどのような業界なのか知っていることが必要です。
重電メーカーの特色について
日本の重電メーカーは、日立製作所、東芝、三菱電機、富士電機、明電舎などがあげられます。
これら重電メーカーの特色について簡単に説明します。
- 日立製作所は、世界有数の総合電機メーカーであり、「デジタル」「グリーン」「イノベーション」を成長の柱として、グローバルで社会イノベーション事業を推進しています。
「デジタルシステム&サービス」「グリーンエネジー&モビリティ」「コネクティブインダストリーズ」「日立Astmo(オートモーティブシステム事業)」があります。
- 東芝は、デジタルを軸にエネルギー、インフラ、デバイスの分野で発想力と技術力を発揮し、新しい未来を始動させるべく推進しています。
発電、上下水道、鉄道などのインフラ、電子デバイス、デジタルなど約20の事業体から構成され、幅広い領域で社会に貢献しています。永年に培った製造業でのフィジカル技術と、AIなどのサイバー技術を駆使して、社会と顧客が直面する課題に取り組んでいます。
- 三菱電機は産業用メカトロニクスに強みを持ち、ビルシステム、FA(ファクトリーオートメーション)、公共システム、エネルギーシステム、交通システム、自動車機器、宇宙・防衛システム、通信システム、半導体・電子デバイス、空調・冷熱、ホームエレクトロ二クス、ITソリューションの12の事業分野があります。
- 富士電機は、コア技術であるパワー半導体とパワーエレクトロニクス技術を徹底的に追求し、産業・社会インフラを支えています。自動販売機の分野では、国内1位のシェアです。
半導体、パワエレ、食品流通、発電プラントの4つの事業分野があります。
- 明電舎は送電・配電設備に強みがあります。自動車開発用試験装置で国内首位です。電力インフラ、社会システム、産業電子モビリティ、フィールドエンジニアリングの4つの事業分野があります。
重電業界の面接を受けるにあたっては、重電メーカーの特色を知っておいてください。
重電業界を取り巻く環境と課題
- 2022年度重電機器の国内生産見込みは3兆7,253億円で、前年度実績比7.4%増となりました。(JEMA:日本電機工業会 2023年3月)
国内及び海外電力向けの大型案件があり、発電用原動機が前年度を大幅に上回りました。また国内外ともに半導体・電子部品産業向けの設備投資が拡大、産業分野全般の設備投資も回復しています。
一方で、依然として部材不足の影響が継続していますが、状況は次第に回復に向かっています。
- 日本経済の低成長下で近年の国内の重電需要は鈍化傾向にあり、将来的にも大きな伸びが期待しにくい環境にあります。
重電業界のメインである発電所について、火力発電所は世界的な「脱炭素」の動きを受け、縮小傾向です。原子力発電所の新規建設は国民の理解が得られにくく、厳しい状況にあります。
そのような環境下、各社とも水素、風力、地熱発電などの「再生エネルギー分野」に舵を切り、事業を強化しています。
世界的な「脱炭素」の流れにより、重電業界は苦戦を強いられています。代替として注力される「再生可能エネルギー」は電力の安定化や効率性など課題も多く残ります。エネルギーは世界情勢にも左右されるセンシティブな分野ともいえます。
また、ハードだけでなく、IoTの技術の活用も注目されています。
IoTにより設備のデータをリアルタイムで収集することで、新しい設備の開発や改良、不具合の発見などがいち早くできるようになります。このように、ソフトウェアにも重点を置いたサービスを進めていくとみられます。
国内では大きな需要の伸びが期待できない中で重電メーカー各社は海外展開を加速させています。
各国のエネルギー関連企業の買収や提携を進めて、現地で発電インフラ事業を始めることや、鉄道システムを提供するなど海外事業の拡大を図っています。
これからは、アジア市場などの新興国向けや、北米に事業を注力していくと考えられます。
以上のような重電業界をとりまく環境と課題について知っていると、面接での質問に答えるとき役に立ちます。
例えば面接で、「重電業界の方向性についてどのように考えていますか?」といった質問がなされることがあります。
重電業界の仕事
重電業界は、企業や社会インフラで使用する製品を製造・販売することが主な仕事です。
そのため自分が行った研究・開発や生産、ソリューションなどが仕事を通じて「世の中に役に立つ」という誇りを持って働くことができます。
この業界での、メーカーとしての一連の仕事は、社会に役に立つ製品を企画・開発し、生産し、販売することです。
技術系では、研究開発、製品開発・設計、生産技術、品質保証などの職種に就きます。
事務系では、事業(経営)企画、人事総務、経理財務、法務といった間接部門の仕事や、資材調達、生産管理、海外を含めた営業、広報・宣伝などの職種があります。
事務系・技術系共通の職種としては、システムエンジニア、セールス・サービスエンジニア、知財などの職種があります。
グローバル展開している企業も多く、海外駐在や出張のチャンスもあります。
高い語学力、行動力、コミュニケーション能力、異文化理解といった海外で働くために必要な資質・スキルを持つ人にとっては、大きな活躍の場になります。
重電業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが面接で志望動機を答えるときに重要です。
また、事前に十分把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。
まとめ
重電業界各社に応募する人は、重電業界の基礎知識を身につけて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。
また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。
この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。
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重電業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。