【2025年】専門店に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2024.10.05 更新
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専門店を志望する人が面接を受けるにあたって必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、面接での受け答えができません。特に志望動機を答えるさいにこれらの知識がないと、入社への本気度が伝わりません。

この記事では、専門店に応募する人が面接で困らないための基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. 専門店とはどのような業界なのか
  2. 専門店を取り巻く環境と課題
  3. 専門店の仕事
  4. まとめ

専門店とはどのような業界なのか

特定のジャンルの商品に特化して販売する専門店は、小売業者(リテーラー)と呼ばれ、自社店舗でさまざまな専門の商品をメーカーや卸売業者から仕入れ、消費者に販売しています。

専門店は多種多様な商品を取り扱っています。

家電量販店、ドラッグストア、ホームセンター、カー用品店、衣料品店、雑貨・家具、おもちゃ、眼鏡など実に様々です。

最近はアマゾンなどのインターネット通販による格安販売などにより、総じて苦戦が続いています。

一方、アパレルや家具、雑貨などでは、「SPA(製造小売り業)」と呼ばれる、商品企画・開発から製造、物流、販売までを自社で一貫して行う企業が増えています。

これにより消費者のニーズを商品企画に反映し、店舗での売れ行きによってタイムリーに生産や、在庫管理を行うことができます。

ニトリやユニクロなどが代表例です。

また近年は自社オンラインショッピングサイトにおいて商品を販売する企業や、海外に販路を拡大している企業も多く、特に中国やアジア地域への出店が拡大しています。

面接で志望動機を語るとき、専門店とはどのような業界なのかを知っていることが大切です。

専門店を取り巻く環境と課題

  • 家電量販店の2023年の売上は、対前年比1.1%減の4兆6,324億円でした。(経済産業省「商業動態統計2024年4月」)

    家電量販店の販売額の推移では、2016年に底をつけ、2020年まで緩やかな上昇傾向にありました。2021年は前年の新型コロナ感染症による巣ごもり需要の反動もあり減少に転じましたが、コロナ前の2019年の水準を上回りました。2022年は前年から微増、2023年は前年から微減となっています。

    2023年もコロナ特需の反動減や物価高による買い控えが見られるなど、2024年以降の市場動向は不透明です。

    差別化が難しい家電量販店は、価格競争と店舗拡大により規模を大きくしてきましたが、市場は成熟化し、大きな伸長が見込めない踊り場を迎えています。長期的な人口減少や世帯数の減少が大きな影を落としています。

    近年では、ネット通販の拡大による市場パイの減少、実質賃金低下や物価上昇による生活防衛意識の高まりなどで市場環境は厳しさを増しています。さらに、「コト消費」の拡大など消費者ニーズの変化も見られます。コロナ禍の需要は短期的とも見られており、「新規出店による拡大」といった従来のビジネスモデルが通用しなくなっています。

    こうした傾向を受け、家電量販店大手各社は将来への布石を模索しています。

    ヤマダHDは住宅・家具事業、ビックカメラは玩具や自転車、酒類分野、エディオンはリフォーム分野に注力しています。ノジマはシンガポールやカンボジア、マレーシアなどアジアでの海外展開の強化を図っています。

    生産性向上の取り組みも相次いでいます。ビックカメラやエディオンはPOSや基幹システムと連動することで、本部が価格を一括で変更することができる「電子棚札」を導入開始しました。

    売上が頭打ちの家電量販店にとって、新たなビジネスモデルの構築は大きな課題となっています。

  • ドラッグストアの2023年の売上は、対前年比8.2%増の8兆3,438億円でした。(経済産業省「商業動態統計2024年4月」」

    2020年はコロナ禍で業績を落す業界が多いなかで、ドラッグストア業界は好調でしたが、2021年は巣ごもりや買いだめ特需の反動から売上が鈍化しました。2022年には再び売上は増加しました。

    2023年は、近年取扱いを増やしている食品の値上げの他、インバウンドの増加などに伴う化粧品等の販売回復により、前年度比市場規模は拡大しており、コロナ禍以前の成長ペースに回帰しています。2024年も、渡航制限の緩和により訪日中国人数が回復するなど、インバウンド需要が更に増加しており、市場の成長は続く見通しです。

    ドラッグストアの販売額は、店舗数の増加に比例しています。一方、店舗数の増加に伴い競争は激しさを増し、赤字店舗の増加によって収益性が低下しており、再編の動きも活発化しています。

    2021年10月、マツモトキヨシHDとココカラファインが経営統合し、「マツキヨココカラ&カンパニー」が誕生しました。

    2024年2月ウエルシアHDとツルハHDが経営統合を発表し、業界再編に拍車がかかっており、スケールメリットの拡大を狙った大手事業者同士の連携や、大手事業者による中堅・中小事業者の買収は今後も増加していくものとみられます。

    近年ドラッグストアの売上を拡大してきた要因は食品分野の増加が考えられます。こうしたなかで、ドラッグストア各社はそれぞれの強みを活かした戦略をとろうとしています。

    これまで、新規出店やM&Aで規模を拡大してきましたが、調剤への注力や、専門性やPB商品の開発強化などに注力し始めています。

  • ホームセンターの2023年の売上は、対前年比―0.0%減の3兆3,411億円でした。(経済産業省「商業動態統計2024年4月」

    ホームセンターの販売額の推移を見ると、2019年までは横ばいで推移し、2020年はコロナ特需で増加に転じました。2021年・2022年は2年連続で減少し、2023年は微減でした。中長期的には横ばいで推移しています。

    2023年の売上高を分野別にみると「ぺット・ペット用品」が5.6%増で、ペット・ペット用品の増加ぶりが目立っています。

    近年、ホームセンター業界は新規出店で事業を拡大してきましたが、ここ数年は店舗増加や異業種との競合により飽和状態です。よって、新規出店のスピードを抑え、再編や新規事業の展開、プロ向け事業の強化などにシフトしています。

    2022年3月にはカインズが東急ハンズを完全子会社化するなど、業界内では再編に向けた動きが高まっています。

  • 家具・インテリアの2023年の売上について、良品計画を除き、ニトリ、島忠、イケア、ナフコ、東京インテリアといった大手は前年比マイナスという結果でした。

    2022年3月に政府が新型コロナの「まん延防止等重点措置」を全面解除してから、買い物に出かける消費者が多くなりましたが、家具・インテリア店の来店客数の増加になかなか結びつきませんでした。

    一方で、最大手のニトリの国内既存店の客数は24年1月から増加が続いています。

    大型家具需要が頭打ちの状態です。また、ここ数年、消費者のライフスタイルが大きく変化していることに加えて、インターネット通販やフリマアプリの台頭などにより、リアル店舗以外での消費活動が活発化しています。

    このような動向により、近年、生活雑貨を充実させて来店を促すビジネスモデルの展開が増えています。若者の都心回帰や車を持たない世帯の増加に伴い、雑貨を中心とした都市型店舗で、若年層などへの需要拡大を図っています。

  • アパレル業界2,443社の2023年業績は、売上高が4兆8,892億万円(前年比9.2%増)、当期利益が2,451億円(同41.0%増)で、2年連続で増収増益でした。(東京商工リサーチTSRデータインサイト 2024年5月)

    売上高上位には、ユニクロやアダストリア、ワークマンなど、SPA(製造小売業)体制を構築し、企画・製造・販売まで自社で一貫して行う企業が並びます。売上高のうち、ユニクロとしまむらで業界全体の売上の31.5%を占めています。

    コロナ禍による緊急事態宣言の発令や外出自粛、店舗の休業、消費低迷などで最も影響のあった2021年の売上は、コロナ禍前の2019年比88%と最悪でしたが、2023年は、2019年と比べて136億円上回りました。最終利益も2019年の1.5倍に増加しました。

    コロナ禍の期間中には、自社サイトで直接消費者と取引するD2Cファストファッション業者の台頭などにより、EC販売の市場が急速に拡大しました。

    大手アパレル小売業者のなかには、コロナ禍前から自社プラットフォームで販売チャネルを確保していた企業もあり、EC販売の増加や新規顧客の開拓をアフターコロナでの業績のプラス要因に挙げている例も多いです。

    また、ハイブランドの高価格帯を除き、アパレル小売業は値引きやセール販売が慣習化し薄利多売の傾向にありましたが、流通コストの削減や需要に合った商品投入などを進め、収益向上に舵を切る企業も増加しています。

    一方で、長引く円安や原材料価格高騰による仕入価格の上昇、人手不足など、アパレル小売業のコストアップ要因は解消していません。

    大手がSPA(製造小売業)体制による流通コスト削減や、EC対応により堅調に業績を伸ばす一方、EC対応への投資が進まない企業やスケールメリットの恩恵にあずかれない小・零細企業は、アフターコロナでも引き続き厳しい事業環境に置かれています。

以上のような専門店をとりまく環境と課題について知っているとグループディスカッションや面接での質問に役に立ちます。

例えば面接で「専門店の課題は何だと思いますか?」といった質問をされることがあります。

専門店の仕事

主な職種は販売、スーパーバイザー(店舗経営指導)、マーチャンダイザー(新商品計画、販売促進計画)、バイヤー(仕入れ担当)、ロジステックス(物流)、広告宣伝などです。

ほとんどの場合、入社すると店舗で販売職として働き、ある程度経験を積んでから希望、適性により別の職種へと配属されます。なかには入社半年程度で店長になれる企業もあります。

このうちスーパーバイザーは、複数の店舗を巡回し、商品構成やディスプレーの方法を伝え、接客教育の支援・指導を行うなど店舗経営指導を行っています。流行の見極めや商品に対する確かな専門的知識、マーケティング能力が要求される職種です。

専門店ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが志望動機を答えるときに重要です。また、事前に把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

専門店に応募する人は、業界をとりまく環境と課題を理解しておいて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。

この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。

加えて、面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生や転職希望者のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアルの販売を行っています。役に立つこと請け合いです。

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専門店各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

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