【26卒】面接官が教える「サントリー」の面接対策
飲料メーカーで最大手のサントリーに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?
(「サントリーホールディングス」と「サントリー食品インターナショナル」は新卒・経験者採用について「サントリーグループ」として合同採用を実施しています。本ブログでは「サントリーグループ」を「サントリー」と呼ぶこととします)
サントリーに入社を希望する人がぜひとも知っておきたい面接に関しての情報や、ノウハウというものがあります。
例えばサントリーの面接では、求める人材をよく理解して、自己PRにおいて特に課題解決力と行動力をアピールすることが大切です。
技術系で応募の場合、研究内容を的確に説明できることが求められます。
面接官には、明るさと元気さが感じられる態度を示してください。
一方、面接で志望動機を語るためには競合他社と比べてなぜサントリーなのか答えられなくてはいけません。
サントリーで何をやりたいかも明確に伝えてください。
これら以外にもサントリーの面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、サントリーの採用情報とともに、面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについてその対策を解説していきます。
さらに面接に臨むうえで必要な知識として、サントリーとはどのような会社なのかについての情報を載せています。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
自己分析や企業研究した結果を基に履歴書やエントリーシートを作成し、一貫性をもたせて面接に繋げることを強く意識して臨んでください。
就活中の学生は、本サイト「キャリア育みファーム」を読んでいただければ、自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
さらに、絶対の自信を持って臨みたい方には、「就活面接必勝法」を用意しております。
サントリーの求める人材
サントリーはどのような人材を求めているのでしょうか。
面接では求める人材を知っておくことが自己PRをするうえで必要です。
サントリーグループの企業理念にある「わたしたちの価値観」には、「やってみなはれ」というチャレンジ精神が明記されています。
「やってみなはれ」とは、「失敗を恐れることなく、新しい価値の創造をめざし、あきらめずに挑み続けること」です。
また、企業理念の実践に向けて、日々の業務の中で社員一人ひとりが意識する考動のあり方である「サントリーグループWay」には、「挑戦を続ける:未来を切り拓く気概を持って大きな夢を描き、失敗を恐れず、誰も実現したことのない価値創造に挑みます。日々新たな心を持って考え抜き、挑戦し続けます。」と明記されています。
これらから、サントリーは、次のような人材を求めていると考えられます。
- 失敗を恐れることなく、新しい価値の創造をめざし、あきらめずに挑み続ける人
面接において自己PRを話すとき、求める人材像を知っておくことは大切ですから、覚えておくと良いでしょう。
サントリーの新卒採用情報について【就活】
はじめにサントリーの新卒採用情報について、その概要を以下に記します。
サントリーホールディングスとサントリー食品インターナショナルはサントリーグループとして合同で採用を実施します。
- 募集部門
- サントリーは部門別募集を行っています。
ビジネス部門、財経部門、デジタル&テクノロジー部門、生産研究部門です。加えて法科大学院在学生向けに法務部門への募集を行っています。
また、ビジネス部門、財経部門、生産研究部門ではインターンシップ選考とオープン選考の2通りの選考方法があります。
インターンシップは、「職場受入型」です。「採用直結型」となっていて、本選考では面接選考のみとなります。インターンシップ選考に不通過となった場合でも、オープン選考に再応募可能です。
- ビジネス部門では、①酒類営業・食品営業、②マーケティング、③専門スタッフを募集しています。インターンシップ選考は10~20名程度、オープン選考は100名程度の採用予定です。(採用予定数は2025年卒、以下同じ)
財経部門は、①中期計画・次年度予算策定、予実管理、②ファイナンスガバナンス、③M&Aファイナンスを募集しています。インターンシップ選考は5~10名程度、オープン選考は若干名の採用予定です。
デジタル&テクノロジー部門は、①DX戦略企画、②デジタルマーケティング・UI/UX/サービスデザイン、③ITエンジニアリング、④データサイエンス・AIエンジニアリング、⑤先端技術リサーチ/エンジニアリングを募集しています。20名程度の採用予定です。
生産研究部門は、①基礎研究、②商品開発・生産、③生産技術・生産を募集しています。インターンシップ選考は10名程度、オープン選考は40名程度の採用予定です。
法科大学院在学生向けの法務部門への募集は、若干名の採用予定です。
- サントリーは部門別募集を行っています。
- 選考プロセス
- ビジネス部門・財形部門
インターンシップ経由:ISエントリー・選考→IS参加→最終選考→内定
オープン:エントリー→書類選考+面接(3回程度)→内定
- デジタル&テクノロジー部門
エントリー→書類選考+面接(3回程度)→内定
- 生産研究部門
インターンシップ経由:ISエントリー・選考→IS参加→面接(2回程度)→内定
オープン:エントリー→書類選考+面接(2回程度)→内定
- 法科大学院在学生向け
エントリー→書類選考+面接等→内定
- ビジネス部門・財形部門
- エントリーシート(25年卒)
ビジネス部門、財経部門
自己PRに関すること
- プレゼンテーションフォームの提出: 今までの人生における『挑戦』または『創造』の経験について
- 今のあなた自身を作り上げたエピソードを5つ教えてください。 (努力・熱中したこと、成功・失敗経験・ターニングポイントなど) ※影響度が大きかった順に記載ください。 ※「いつ」のエピソードかがわかるように記載ください。 ※最低3つ、最高5つまで記載ください。(各50字以内)
- あなたらしい写真をアップロードしてください。上記の写真を選んだ理由を教えてください。(100字以内)
志望動機に関すること
- 志望理由や強み・スキルを活かしてサントリーで成し遂げたいことを表現してください。(500字以内)
デジタルテクノロジー部門
自己PRに関すること
- プレゼンテーションフォームの提出:私の◯◯の経験
- 今のあなた自身を作り上げたエピソードを5つ教えてください。 (努力・熱中したこと、成功・失敗経験・ターニングポイントなど) ※影響度が大きかった順に記載ください。 ※「いつ」のエピソードかがわかるように記載ください。 ※最低3つ、最高5つまで記載ください。(各50字以内)
- あなたらしい写真をアップロードしてください。上記の写真を選んだ理由を教えてください。(100字以内)
- ゼミ・研究室についてご記入ください。研究背景・目的(50字以内)研究の具体的な内容(200字以内)研究成果(30字以内)総括(今後に生かしたいこと等)(100字以内)
- 研究室やゼミ、部活動などを含めた課外活動(アルバイト含む)について教えてください。※最大5つまで
- デジタルやテクノロジーを活用した経験、現在学習していること、興味を持っている技術などについて教えてください。(100字以上300字以内)
志望動機に関すること
- 志望理由や強み・スキルを活かしてサントリーで成し遂げたいことを表現してください。(500字以内)
生産研究部門
自己PRに関すること
- プレゼンテーションフォームの提出: 今までの人生における『挑戦』または『創造』の経験について
- ゼミや部活動などの課外活動(アルバイト含む)について教えてください。 各活動内容に対して、役割、期間もご入力ください。(各50字以内)※最大5つまで
- 今のあなた自身を作り上げたエピソードを5つ教えてください。 (努力・熱中したこと、成功・失敗経験・ターニングポイントなど) ※影響度が大きかった順に記載ください。 ※「いつ」のエピソードかがわかるように記載ください。 ※最低3つ、最高5つまで記載ください。(各50字以内)
- ゼミ・研究室についてご記入ください。テーマ未定の方は、今後研究したいテーマを記入してください(50字以内)内容(150字以内)
- 資格・免許・スキル 記入例:普通運転免許、ガスクロ使用可、プログラミング(Python、Java)使用可(100字以内)
- 趣味・特技(100字以内)
- あなたらしい写真をアップロードしてください。上記の写真を選んだ理由を教えてください。(100字以内)
- あなたが大切にしている価値観を一言で表してください。(50字以内)上記の理由を教えてください
志望動機に関すること
- 今までの経験を活かしてサントリーで発揮できる強み・アピールポイント(300字以内)
- 志望理由や強みを活かしてサントリーで成し遂げたいことを表現ください。(250字以上500字以内)
- エントリーした職種(仕事)以外にも興味ある/やってみたい職種(仕事)が あれば教えてください。 基礎研究 商品開発・生産 生産技術開発・生産 その他
- サントリーでやりたい仕事、将来のビジョン(例:1 年目、5 年後、10 年後……)を教えてください。(300字以内)
- 面接
面接では、エントリーシートの深堀りを行い、総合的な人物評価がなされます。学生時代に力を入れたことと、技術系では研究内容の深掘りがあります。
面接で選考するポイントは、「これまでの人生において挑戦したこと、または創造したこと」と、志望理由からその個性がサントリーにマッチするかどうか」です。
自己PRに関すること
- 自己紹介してください
- あなたらしさを3つの言葉で表してください
- 幼少期から大学までどのような人間でしたか
- 高校時代の部活動は何をやっていましたか
- なぜその大学と学部を選びましたか
- 学生時代に力を入れてやってきたことを説明してください(なぜそれを始めたか、役割、メンバーの人数、何が特に大変だったか、どのように乗り越えたか)
- 研究内容の説明をしてください(研究の背景、困難なことと工夫したこと、研究結果、チーム構成と意識していること、学んだこと、活かせること)
- リーダーシップを発揮したエピソードはありますか、最も大事にしていることは何ですか
- チームの想いを汲んで行動したエピソードはありますか
- 挑戦したエピソードはありますか
- 今まで一番大変だったことと、それをどう乗り越えましたか
- 集団で強みを発揮したエピソードはありますか
- 周りと意見が合わない時はどのように対応しますか
- 挫折経験はありますか
- 自分はどのような人間か、強みと弱み、弱みの原因とそれを克服するために何をしているか教えてください
- あなたらしさを発揮したエピソードを教えてください
- 周りからどのような人と言われますか
- 今後どのような人になりたいですか
- 尊敬している人は誰ですか
- 嫌いな人はどのような人ですか
- アルバイトは何をしていましたか
- 趣味は何ですか
- お酒は好きですか
- 語学の学習意欲はありますか
- デジタルを活用したエピソードはありますか(デジタルテクノロジー部門)
- 他社のインターンは参加しましたか、何をしましたか
- あなたの性格を一言で言ってください
志望動機に関すること
- 就活の軸は何ですか
- なぜ食品・飲料業界を志望していますか
- なぜサントリーを志望しますか
- なぜ○○部門を希望しますか
- ○○部門で希望する職種は何ですか
- サントリーが同業他社と違うところは何だと思いますか
- サントリーの飲料が同業他社と違うところは何だと思いますか
- サントリーの商品の良いところは何だと思いますか
- 応募する部門で活かせる強みは何ですか
- サントリーでやってみたい仕事とその理由を教えてください
- 商品開発を通じて世界をどのようにしたいですか(生産研究部門)
- 10年後までのキャリプランを具体的に説明してください
- キャリアプランとこれまでの挑戦とのつながりは何ですか
- 最近気になったサントリーの商品は何ですか
- 転勤は可能ですか
- 海外事業に興味はありますか
- 海外勤務希望のために何をしていますか
- インターンシップの感想、改善点を教えてください
- インターンで学んだことと今後どう活かしたいですか
- 就職活動の状況、他社の選考状況、サントリーの志望順位を教えてください
- 採用人数
19年度入社実績 159名(ビジネス部門133名 生産研究部門26名)
20年度入社実績 118名(男性68名 女性50名)
21年度入社実績 111名(男性69名 女性42名)
22年度入社実績 109名(男性62名 女性47名)
23年度入社実績 158名(男性84名 女性74名)
24年度入社計画 190名+α程度(ビジネス部門130名程度 財形部門若干名 デジタル&テクノロジー部門20名程度 生産研究部門40名程度)
25年度入社計画 200名+α程度(ビジネス部門110~120名程度 財形部門5~10+若干名程度 デジタル&テクノロジー部門20名程度 生産研究部門50名程度 法科大学院在学生若干名)
- 24年新卒入社大学別就職者数
国公立大:
東京大7、京都大9、北海道大5、東北大3、名古屋大3、大阪大12、九州大5、東京工大3、一橋大1、筑波大5、千葉大1、東京外大2、都立大1、横浜国大1、金沢大1、大阪公立大2、神戸大5、広島大1、熊本大1、他
私立大:
早稲田大23、慶応大22、上智大7、明治大5、青山学院大1、立教大6、中央大3、法政大3、学習院大3、明治学院大1、日本大1、東洋大1、専修大1、東京理科大3、日本女子大1、津田塾大1、同志社大12、立命館大5、関西大4、関西学院大11、桃山学院大1、他
以上は大学院修了者を含みます。
※サンデー毎日(2024年9月1日号)参照
- 学歴フィルター
サントリーは難関国立大学や難関私立大学を中心に採用しています。
型にはまらない個性あふれる人材を求めていますので、自分がそのような性格ならチャレンジしてみたら良いと考えます。
面接攻略の考え方【就活】
面接では自己PRと志望動機を必ず訊かれます。よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。以下の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
サントリーは、基本的には、特に課題解決力と行動力を求めていると考えられます。
上記の求める人材にあるようにサントリーは、「失敗を恐れることなく、新しい価値の創造をめざし、あきらめずに挑み続ける」人を求めています。
ここで、「・・新しい価値の創造をめざし・・」は、課題解決力を表しています。
また、「失敗を恐れることなく、・・あきらめずに挑み続ける」は、行動力を表しています。
面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で、課題解決力と行動力をアピールしましょう。
課題を発見し、既存の発想にとらわれずに新しい解決法を考え、解決のための計画づくりができ、実現のために粘り強く取り組む人というアピールです。
力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いのです。
最も力を入れたことは何か、困難だったことと困難を解決するために創意工夫してどのように粘り強く行動したか、その結果と自分が身につけたことを語ってください。
但し、サントリーは採用するすべての人に行動力と課題解決力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら面接でそれを上手に説明してください。
■技術系応募者は研究内容を語る
技術系応募者は、主にデジタル&テクノロジー部門や生産研究部門へ応募することと思います。
「デジタル&テクノロジー」「生産研究」では、後述するサントリーの事業戦略を推進する上で、解決すべき課題が山積しています。
面接では、研究内容について、困難だったこと、それをどう乗り越え、どのような研究成果を出したかを説明できるようにしてください。
そして、生産研究部門において、十分対応できる能力、スキルがあることを、自分の研究内容から探し出して話せるようにしてください。
もちろん直接そのような研究をやっていない人もいると思いますが、その場合は潜在的な能力面をアピールすることです。
■世界中どこででも働く覚悟を伝える
サントリーはグローバルトップを目指して今後ますます世界展開を進めようとしている会社です。米国や欧州のような先進国のみならず、アジアまで市場は広がっていきます。
2023年12月期の海外売上比率は51.6%となっています。(酒税控除後)
面接では、事務系、技術系応募者に限らず、世界のどこへでも行って働く覚悟も伝えてください。
■明るさと元気さを醸し出す
サントリーは体育会系と言われますが、特にビジネス部門で働く社員にはその傾向が強いと考えられます。
これは、飲料、酒類では、販売店、飲食店に対する地道な営業努力が求められるからではないかと思います。
どのような困難にもくじけない明るさと元気さは大切な資質です。面接では声の調子や立ち振る舞いに気をつけて、明るさと元気さが伝わるような態度を見せてください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■就活の軸は何か明確に伝える
就活の軸とは「仕事を選ぶときの基準(こだわり)」です。
自分がなぜ、その仕事をやりたいかについての明確な基準(こだわり)ということです。
サントリーや、その他の応募する会社を選んだ基準について共通するものを探し出してください。
たとえば、「研究分野を活かせる仕事」というようなものです。
その基準(こだわり)を面接官が納得できるように説明できることが大切です。
■なぜサントリーを選ぶのか明確に伝える
サントリーの企業理念や事業内容、戦略などから感じたことをまとめてください。
そのなかで、自分が共感できることが、サントリーを選んだ志望動機となります。
また、サントリーと競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておく必要があります。
サントリーを志望する応募者は、飲料・酒類メーカーに興味を持っている人とか、CM等で食品・飲料メーカーに親近感を感じている人が多いのではないでしょうか?
よってサントリー以外にもキリン、アサヒ、カゴメなど飲料・酒類メーカーと並行して応募することと思われます。また、大手食品メーカーとして味の素にも興味のある人もいるようです。
たとえサントリーが第一志望でなくても、競合他社と比較しなぜサントリーなのかを、質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。
この場合、サントリーや他の飲料・酒類メーカーの商品を購入し、サントリーと他メーカーの商品を比較し、味や、ビン・缶のデザインなどの違いを知っておくことも有効です。
また、飲料・酒類の販売店を訪問し、スタッフにサントリーについて質問してください。
キリンやアサヒとの違いはなにかを聞いたりするのもいいですね。特にビールの主力商品であるプレミアムモルツと他社のプレミアムビールの違いは知っておいてください。
■「文化・社会・福祉活動」や「環境活動」を知っておく
サントリーは、商品を売るという本来の活動以外にも「文化・社会・福祉活動」や「環境活動」にも熱心な会社です。これは、後述するサントリーグループの理念体系にある「わたしたちの価値観」の「利益三分主義」から行っている活動と思われます。
これら活動は、サントリーのイメージアップにもつながる大切な活動と位置づけられていると考えられます。ぜひ、内容を理解しておいてください。
面接における志望動機にも使えそうです。
■なぜその部門を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
サントリーは技術系、事務系とも部門別採用です。いわば入社時にどのような仕事をするか決める形の採用です。
面接では、その部門を選んだ理由とそこでやりたいこと、及びなぜやりたいのかをしっかりと説明できなければなりません。
希望する部門で働くために自分はどのような能力、スキルを持っているか、希望する仕事に就けない場合はどうするか、について面接のなかで答えられるようにしてください。
面接では注目しているサントリーの商品や技術、サービスと、その理由も話せるようにしておくと良いでしょう。
■他社の応募状況とサントリーの志望順位を答えられるようにする
志望順位については、迷わず第一志望ですと答えましょう。
他社の応募状況を聞かれたら、食品・飲料業界志望と答えてください。他社名を教えてほしいと聞かれたら、大手食品・飲料メーカーに応募中ならそれを答えてください。
それ以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています」くらいは答えてもいいです。この場合まったくの異業種であり、なぜそうなのか答えられるようにしてください。
以上、サントリーの採用状況と面接攻略の考え方を説明しました。特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
面接を攻略するためには、まずは食品・飲料業界を取り巻く環境を理解することと、食品・飲料業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。ブログ記事「【2025年】食品・飲料業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、サントリーとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
サントリーの会社概要、歴代社長の精神、サントリーの哲学ともいえる企業理念、これからのサントリーの方向性を示す戦略など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にもサントリーのホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半でサントリーのホームページから得たサントリーの基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
サントリーの面接攻略のまとめ【就活】
サントリーに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
サントリーが採用したい人材は、「失敗を恐れることなく、新しい価値の創造をめざし、あきらめずに挑み続ける」人です。
面接では、エントリーシートの深堀りを行い、総合的な人物評価がなされます。学生時代に力を入れたことと、技術系では研究内容の深掘りがあります。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
- 技術系応募者は研究内容を語る
- 世界中どこででも働く覚悟を伝える
- 明るさと元気さを醸し出す
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- 就活の軸は何か明確に伝える
- なぜサントリーを選ぶのか明確に伝える
- 「文化・社会・福祉活動」や「環境活動」を知っておく
- なぜその部門を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
- 他社の応募状況とサントリーの志望順位を答えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは業界を取り巻く環境を理解することと、食品・飲料業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、サントリーとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
サントリーの会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも参考にしてください。
サントリーを志望するときに知っておきたい社風
サントリーの面接を受けるにあたり知っておきたい社風について以下に記します。
- オフィスはフリーアドレスです。全員が机の上に何も置かずに帰社するためいつもキレイです。
- 基本的に休日出勤はなく、5営業日連続の長期休暇の取得を推奨されています。
- 女性の時短勤務や在宅勤務の制度もあります。また育休復帰のフォロー研修も行うなど、手厚いです。
- 愛社精神が強いと思います。社員を大切にする会社の姿勢や身近に自社製品を感じられること、やってみなはれや利益三分主義といったDNAが共有化されていることが要因です。
- 「やってみなはれ」の社風で新たな事にチャレンジすることを常に求められるので、やりがいもあります。
- 自由な社風は言い換えれば、社員一人一人の意識の高さと行動力が求められます。創造力に長けた人には向いている会社です。
面接で語る志望動機を作る際、社風をよく知っていることが大切です。
サントリーの会社概要
飲料メーカーでサントリーは売上高がトップを誇っています。
サントリーは、1899年に創業者の鳥井信治郎氏が大阪に鳥井商店を開業し、ブドウ酒の製造販売を始めたところからスタートしました。
サントリーの社名は「鳥井さん」を反対にして「さん鳥井」という有名な俗説があります。
本当のところは、「赤玉ポートワイン」の赤玉が太陽を表しており、赤玉=サンと鳥井を合わせて「サントリー」と命名したようです。
サントリーホールディングスの2023年12月期の決算数字は次の通りです。
資本金は、700億円です。
グループ従業員は、41,511人です。
連結売上収益(酒税控除後)は、29,521億円です。
連結営業利益は、3,172億円です。
連結当期利益は、1,727億円です。
2023年度の連結売上収益の内訳として、食品(清涼飲料、健康飲料他)は54%、酒類(スピリッツ、ビール類、ワイン他)は35%、その他(健康食品、外食、花等)は11%となっています。
同地域別連結売上収益は、日本48.4%、ヨーロッパ14.9%、米州17.7%、アジア・オセアニア19.0%です。
面接では会社概要について、例えば「売上収益が一番大きな事業は?」のような質問をされることがあります。面接前に概要をしっかり知ることが大切です。
歴代社長の精神を知る
「やってみなはれ」
創業者鳥井信治郎氏は未知の分野に挑戦しようとして周囲から反対を受けるたびにこの言葉を発してあきらめなかったといいます。
そして国産ワイン、ウィスキーを製造することに成功するのですが、「やってみなはれ」の精神は今もサントリ―グループのDNAとなっています。
二代目社長の佐治敬三氏は、ビール事業に再参入します。そして46年目に悲願の黒字化を達成します。
三代目社長の鳥井信一郎氏は、それまでのトップダウンスタイルから、部下に「まかせて伸ばす」マネジメントスタイルに経営を変え、現場主義の徹底を図りました。
四代目社長の佐治信忠氏は、M&A戦略と海外戦略を担当しグローバル化の推進を図ってきました。
五代目社長の新浪剛史氏は、ビームの買収後統合と、サントリー大学の設立を図りました。
歴代社長の精神は面接における自己PRや志望動機を答えるうえで参考となります。
サントリーグループは、「やってみなはれ」の歴史であり、このフレーズがサントリーグループのすべてを現しています。ぜひとも覚えてください。
サントリーグループの企業理念
サントリーグループの企業理念を紹介します。
わたしたちの目的 Our Purpose
人と自然と響きあい、豊かな生活文化を創造し、「人間の生命の輝き」をめざす。
わたしたちの価値観 Our Values
Growing for Good
やってみなはれ
利益三分主義
コーポレートメッセージ
水と生きる SUNTORY
面接では、企業理念について質問されることも想定してください。志望動機をつくるときにも役に立つかも知れません。
サントリーの戦略
サントリーの経営戦略について概要を紹介します。
- グローバル経営基盤
飲料・酒業界の「世界の巨人たち」といえるコカ・コーラ、ペプシコ、アンハンザ―・ブッシュ・インベプなど、グローバルプレーヤーを意識して戦う。
そのため、2009年のサントリーホールディングス設立から6年で商品カテゴリーや地域ごとに最適な手法を判断し、子会社設立・上場、大規模M&A、合弁会社設立などの手法を組み合わせ、グローバル体制の礎を構築。
サントリーの特長は世界の食品・飲料メーカーでは珍しい清涼飲料、蒸留酒、ビール・健康食品など多岐にわたる商品を持っていること。
これからの世界の食品・飲料市場では、カテゴリーのボーダレス化が進むことが予想され「多様なカテゴリーにまたがる事業の知見を持つ」というサントリーの個性が活きてくる。
- 事業戦略
- ビール事業
2代目社長のとき、あえて最難関のビール事業に挑戦し、「純生」「モルツ」などいくつかのヒット商品を生み出したが、競合他社の定番商品を前に苦戦が続いた。
しかし2005年の「ザ・プレミアム・モルツ」発売により、日本におけるプレミアムビール市場創出に成功。
縮小傾向にあるビール市場だが、「プレミアムビール」の市場推移は安定している。
一方、競合他社の同様な商品に対抗して、中期目標「プレミアム復権」を掲げ、『プレモル』の“神泡”プロモーションを敢行。「プレミアムビール市場」を牽引するトップランナーとしての地位をさらに盤石なものにしつつある。
また、新ジャンル『金麦』、機能性表示食品のラインも加わったノンアルコールビール『オールフリー』などのブランド強化により、一層のファン獲得を目指している。
- スピリッツ・ウイスキー事業
スピリッツ事業の3つの魅力として、収益性の高さ、世界市場での成長性、競合の少なさがある。
2014年に米国ビーム社を買収し、2017年にビームサントリーとサントリースピリッツが協働でプレミアムジン「ROKU」を発売し、輸出先は40か国に上る。
ウイスキーでは、2019年には日米共同開発品であるバーボンウイスキー「LEGENT(リージェント)」誕生。自社蒸溜所の原酒のみをブレンドしたサントリーワールドウイスキー『碧 Ao』も、世界を驚嘆させた。
アジア市場では、2019年に世界最大の蒸留酒消費国であるインドにウイスキー「OAKSMITH」を投入。
- 食品(清涼飲料)事業
世界の全市場で画一的な商品を展開するのではなく、現地の嗜好の変化を捉え新しい価値を届け、それぞれの市場で顧客から最も愛され、選ばれる会社になることを目指している
「First Mover」としてコアブランドイノベーションや新しいカテゴリの創出を行い、「Game Changer」として新市場や新飲料モデルの開発やM&Aを積極的に推進。
更に、各国の優れた知見とノウハウをグループ全体に迅速に横展開する「センターオブエクセレンス」やDXも推進。
リソースを最大限顧客に近い現場に送り、市場変化に即断即応できる体制を構築している。
- ウエルネス事業
「21世紀は必ず“心”と“健康”の時代になる」との信念で、ウエルネス事業は「セサミン」や「VARON」などユニークな商品群と通販型ビジネスモデルで増収増益を更新中。
健康食品市場では国内シェアトップだが、大手企業の市場参入が相次ぎ、競争は激化。さらなる成長のため、新たに「モノ+サービス」を軸としたビジネスモデルへ変革中。
グローバル市場にも一層注力。台湾では従来の“日本の通販モデル輸出”で成功を収めているが、アジア市場全体での成功モデルは確立されていない。
そこでアジアリージョン統括会社「サントリーウエルネスAPAC」を設立。日本とAPACにおけるクロスリージョン経営の成功モデルを確立し、グローバル成長も同時に目指していく戦略を進めている。
- ビール事業
- DX戦略
- サントリーを取り巻く環境と顧客の意識・行動は大きく変わり始めていて、今後は店頭中心・販売中心の思考から、顧客にとっての価値をどう高めるかを考える「顧客起点」の思考へのシフトが必要になっている。
デジタル技術の進化によって、具体的な商品の提案では実現できなかった「新しい顧客価値」を提供できるようになり、より深いニーズに寄り添うことが可能になる。
- ものづくりのDXも進展中。環境変化への対応、安全・安心なものづくり、サステナビリティの要請、働き方改革など、ものづくりを取り巻く課題は多様になっていて、そうした複合的な課題をスピーディーに解決し、進化を遂げていくためにもDXの取組みが欠かせない。
- DXを成し遂げるためには特定の専門人材の力だけでなく、全ての社員のデジタルスキル・リテラシーの底上げが必要。年間を通じてさまざまなチャネルで学びの機会を提供している。
応募・選抜研修「デジタルチャレンジ」は、目玉施策の一つ。
今後は事業部門とデジタル部門の相互の異動を通じて、成長と活躍が生まれる循環を生み出していくことも目指している。
採用・育成・評価・処遇をデジタル人材に特化した「DX人事制度」の運用を開始している。
- サントリーを取り巻く環境と顧客の意識・行動は大きく変わり始めていて、今後は店頭中心・販売中心の思考から、顧客にとっての価値をどう高めるかを考える「顧客起点」の思考へのシフトが必要になっている。
- 環境経営・人本主義経営
- 環境・社会問題は地球や人類の未来にとって目を逸らすことの出来ない課題。このようなサステナビリティへの取り組みを最重要の経営戦略に位置づけている。
「水と生きる」を社会との約束に掲げる企業として、水のサステナビリティには力をいれている。
生産拠点の水使用量の継続的な削減はもちろん、水源涵養活動にも積極的に取り組んでいる。「天然水の森」活動では、生物多様性豊かな森づくりを通じて国内工場で汲み上げる地下水量の2倍以上の水を涵養している。
世界各地でも水源涵養活動を展開、2030年には全世界の自社工場の半数以上でウォーターポジティブを目指している。
日本で始めた次世代環境教育「水育」活動をベトナム、タイ、インドネシア、フランスにも拡大し、2021年は中国、2022年にはスペインでも開始。
温室効果ガス(GHG)削減においては、2050年までに「バリューチェーン全体でGHG排出の実質ゼロ」、2030年までに「自社拠点でのGHG排出量を50%削減」「バリューチェーン全体で30%削減」を目指す。
再生可能エネルギー由来の購入電力への切り替えや、内部炭素価格の運用による設備投資促進などに取り組む。
使用済みペットボトルを再生して新たなボトルを作る「ボトルtoボトル」水平リサイクルの実用化と推進に長年取り組んでいる。2021年には植物由来原料100%使用ペットボトルの開発にも成功。
2030年までにはグローバルで使用するペットボトルの素材をすべてサステナブルなものとし、化石由来原料の新規使用ゼロを目指す。
- 「やってみなはれ」を実践して成長し続けるためには、失敗を恐れず若い時から大きな仕事を任せ、中長期的な目線で人を育て続けることが必要であり、サントリーではそれを「人本主義」と名付けている。
毎年の「キャリアビジョン面談」で、社員がマネージャーと一緒に自身の中期的なキャリアを描いている。
応募型・選抜型の研修や、多様な社内公募など、転職などをすることなく大胆なキャリアチェンジ・スキルチェンジが可能な仕組みも強化中。
- 環境・社会問題は地球や人類の未来にとって目を逸らすことの出来ない課題。このようなサステナビリティへの取り組みを最重要の経営戦略に位置づけている。
戦略はサントリーの現在、将来の方向性を示す重要な指針です。面接でその内容を質問される可能性があります。