【2025年】不動産業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識
不動産業界を志望する人が面接を受けるにあたって必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。
これらの知識を持っていないと、面接での受け答えができません。特に志望動機を答えるさいにこれらの知識がないと、入社への本気度が伝わりません。
この記事では、不動産業界に応募する人が面接で困らないための基礎知識を紹介します。
ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。
不動産業界とはどのような業界なのか
不動産業界とは、土地や建物などに関連する業界のことです。
不動産業界は主に次のような事業を行う企業で構成されています。
- 都市再開発や宅地、マンション、リゾートなどの開発を行うデベロッパー(開発業者)
三菱地所、三井不動産、住友不動産、東京建物、東急不動産などです。
- 住宅や建売住宅を建築・販売するハウスメーカー
(こちらについては、「【2025年】住宅業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を参照ください。)
- 土地や建物の売買・賃貸を仲介する不動産仲介業者
三井不動産リアルティ、東急リバブル、住友不動産販売、アパマンショップなどです。
- 不動産物件を管理する管理会社
三井不動産レジデンシャルサービス、東急コミュ二ティなどです。
なお、これら以外にも分譲会社から新築住宅の販売業務を受託し、代理として営業活動をする会社があります。
デベロッパーやハウスメーカーが建設した建物を、販売や賃貸し、管理するという一連の流れを担当するのが不動産業界といえます。
近年、不動産業界は東京や主要都市の再開発などにより好景気に沸きました。
特に東京では、東京オリンピック・パラリンピックのための商業施設や高層マンションの建設など、都心の再開発が急ピッチで進み、海外からの不動産投資も増えました。
このため、都心一等地にあるオフィスやマンションの入居希望は増え、家賃も高騰しました。
オフィス賃貸は大手不動産会社にとって主力の部門で、収益の大きな柱です。
ですから、オフィス賃料の動向は、不動産業界の動向を予測するうえで、非常に重要な指標であると言えます。
一方、1990年代からのバブル崩壊による不動産不況など、不動産業界全体としては、景気に左右されやすい業界でもあります。
また、進みつつある日本の人口減少により、住宅需要は確実に少なくなることが予想されます。
そのため、アメリカや成長著しい中国、人口増加が見込まれる東南アジアに進出してオフィス、賃貸住宅、商業施設建設などのビジネスを展開する大手企業もでてきました。
近年は中古マンションやビルを買い取り、リノベーションして販売することも活発化しています。
今後不動産業界で生き残るためには、いかに世の中の動きや消費者ニーズを把握し、柔軟に対応できるかが鍵となりそうです。
不動産業界の面接を受けるにあたっては、不動産業界とはどのような業界なのかを知っておくことが必要です。
不動産業界を取り巻く環境と課題
- 不動産の取引件数と価格指数をみると、2021年から2024年4月にかけて不動産取引件数は月によりまちまちですが、不動産価格は上昇していることがわかります。(国土交通省:不動産取引件数と価格指数の推移)
日銀の金融緩和と世界的なインフレの影響により、世界の投資マネーが不動産市場に流れ込んでいます。
ECにより需要が高まる物流施設やデータセンターへの投資も積極化しています。また、アフターコロナの経済再開の動きも本格化してきており、低迷していたホテルや商業施設の需要も回復しつつあります。
一方で、2025年にはオフィスの大量供給を控え、供給過剰問題もあり、高止まりしているオフィス空室率がさらに上振れするか不透明です。
また、最近の物価指数は上昇傾向にあり、2024年7月の政策金利の引き上げ、及び今後の更なる引き上げも予想されていることから、不動産価格の下落も懸念されます。
- 戸建、マンションの取引件数と価格指数の推移をみると、2021年から2024年4月までの取引件数は月によりまちまちですが価格指数は戸建、マンションともに増加傾向です。特にマンションの価格が高水準で上昇しています。(国土交通省:不動産取引件数と価格指数の推移)
不動産鑑定所によると2023年度の首都圏新築マンション平均価格は7,565万円、1㎡当り単価は115.1万円でした。前期比では平均価格は95%のアップ、㎡単価は108%のアップでした。平均価格は3期連続、㎡単価は12期連続の上昇です。
ですが、2024年7月には首都圏新築マンション平均価格が前年同月比21.1%ダウンの7,847万円となりました。前年同月比では平均価格、㎡単価ともに2ヵ月ぶりのダウンとなっています。
給与所得者の年収倍率やマンション価格を考察すると、現在の新築マンション価格は明らかに適正水準を超えており、今後、いずれかのタイミングで修正が入る可能性があります。
- オフィス賃貸は三井不動産や三菱地所、住友不動産といった大手不動産会社にとって主力事業で、収益の柱となっています。
一般的に、オフィス空室率は5%を超えると賃料が下落すると言われています。直近のオフィス空室率は高止まりで推移しています。
東京では区による違いはあるものの、2021年2月以降2024年7月時点で5区平均では5%以上であり、オフィス賃貸市場としては厳しい環境にあります。
ですが、ここにきて回復傾向にあります。24年7月の東京都心5区の空室率は5.00%と前月比0.15ポイント低下しました。事業の拡大や見直しによるオフィス移転が活発で、2023年の新築ビル供給で生じた過剰感がほぼ解消しました。
平均募集賃料は、3.3平方メートルで前月より55円高い2万34円と6カ月連続で上昇し、2023年2月以来、17カ月ぶりに2万円台に達しました。(三鬼商事:東京5区 オフィスの空室率の推移)
- 不動産仲介業は不動産売買と不動産賃貸の仲介事業に大別されます。
東日本不動産流通機構によると、2023年の首都圏中古マンションの成約件数は3万5,987件(前年比1.6%増)と、2年ぶりに前年を上回りました。中古戸建ての成約件数は1万2,871件(同4.3%減)と2年連続で前年を下回っています。
中古マンション成約価格は1㎡当り単価71万9,000円(同6.9%アップ)と11年連続で上昇し、中古戸建ても1戸当たり3,848万円(同2.5%アップ)と3年連続で前年を上回りました。
新築戸建て成約件数は4,750件(10.2%増)と3年ぶりに前年を上回りましたが、平均価格は4,070万円(同1.4%下落)と3年ぶりに前年を下回りました。
以上のような不動産業界をとりまく環境と課題について知っていると面接での質問に答えるときに役に立ちます。
例えば面接で、「オフィス需要を回復させるためには、どのような施策を打てば良いと思いますか?」といった質問がなされるかも知れません。
不動産業界の仕事
■不動産業界に必要な資格、スキル
土地や建物は高額であり、販売・営業活動には関連する法律知識が必要です。そのため、不動産業界で働くためには、宅地建物取引士の資格取得が必須です。
また、一般の顧客以外にもアパート等建物のオーナー、企業の不動産担当者と親密な関係を築くためには、円滑なコミュニケーションを図るスキルが求められます。
■不動産業界の仕事の特徴と内容
不動産業界では、入社すれば一戸建てやマンションなどの物件の販売、賃貸仲介、法人営業などの営業部門に配属されるのが一般的です。
一般の顧客との折衝が土日に多い企業は、土日休日ではなく平日休日が通常です。
最近は営業部門で女性の活躍も期待されています。住居の販売に関しては設備面で女性顧客の希望を反映させたり、賃貸物件探しでは女性の視点を活かしたアドバイスをしたりするなど、女性ならではの仕事があります。
それ以外にも、土地の手配や建物の建設、顧客への引き渡しに至るまでの企画・開発業務があります。
また、不動産物件の日常の管理業務や建物に関するトラブルや修繕業務もあります。
その他、他業界にもある経営企画、経理、人事などといった職種もあります。
不動産業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが志望動機を答えるときに重要です。
また、事前に把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。
まとめ
不動産業界各社に応募する人は、不動産業界の基礎知識を身につけて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。
また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。
この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。
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不動産業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。