【2021年】製薬業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2021.01.30 更新
次 » « 前
アイキャッチ画像

製薬業界に応募する人が就職や転職の面接を受けるにあたって、必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、面接での受け答えに困ってしまうことがあります。

特に志望動機を答える面接では、これらの知識がないと入社への本気度が伝わりません。

ここでは、製薬業界を取り巻く環境や仕事など、製薬業界に応募する人が面接で役に立つ基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就職や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. 製薬業界とはどのような業界なのか
  2. 製薬業界を取り巻く環境と課題
  3. 新型コロナ薬の開発について
  4. 主要製薬メーカーの特色について
  5. 製薬業界の仕事
  6. まとめ

製薬業界とはどのような業界なのか

製薬業界とはどのような業界なのでしょうか。

  • 製薬とは医薬品を製造することであり、製薬業界とは、製薬会社の業界を指します。

    製薬産業は、「生命に密接に関連した」「多品種・少量生産」「研究開発指向」「付加価値の高い知識集約型」の産業であることが、他業界と比べた大きな特徴です。

    製薬業界の主な事業は薬の開発や販売で、製薬会社は新薬開発によるシェア拡大にしのぎを削っています。

    新薬開発に成功した場合に得られる利益は莫大ですが、一方、開発には10年単位の期間を要し、かかる費用が数百億~1千億円となります。

  • 医薬品は、医師の診断に基づき処方される医療用と、薬局で販売される一般用に分けられます。日本の医薬品市場では90%が医療用となっています。

    また、医療用医薬品は、新薬(先発医薬品)とジェネリック医薬品(後発医薬品)があります。

    ジェネリック医薬品とは、新薬の独占販売期間が過ぎた後に発売される医薬品のことで、新薬と同じ有効成分を持つにもかかわらず、価格は新薬の半分以下となっています。

面接で志望動機を語るさいに、製薬業界とはどのような業界なのかを知っておくことは大切です。

製薬業界を取り巻く環境と課題

製薬業界を取り巻く環境と課題について解説します。

  1. ジェネリック医薬品の普及と薬価改定

    日本の薬局調剤医療費は7兆4千億円となっています。(2018年度 厚生労働省)

    高齢化社会の進行により医療費の増大が見込まれるため、政府は国民皆保険の維持のため、医療費削減対策としてジェネリック医薬品の普及とともに、薬価改定を原則2年に1回4月の診療報酬改定時に行っています。

    かつて、市場全体に占める割合は新薬が圧倒的でしたが、政府はジェネリック医薬品の普及を進めていて2020年末までには、80%以上にする方針を定めています。

    2019年年度には76.9%となっています。(日本ジェネリック製薬協会)

    また薬価改定とは、医療用医薬品の公定価格である薬価を見直すことですが、実際は流通価格に合わせて薬価を引き下げる目的で行われています。

    薬価が下げられると、新薬開発に成功して認可が下りたとしても、研究開発費の回収ができず採算がとれない恐れも生じてきます。

    一方、ジェネリック医薬品ではさらに薬価が低い水準に抑えられるため、利益が少なくなる傾向があります。

    このため、製薬メーカー各社は、特許切れの薬剤事業や中核以外の事業売却、早期退職者募集などコスト削減に乗り出しています。

    特許が切れた利益率の低い生活習慣病分野から希少疾患薬など高収益が見込める薬の開発にシフトしています。

  2. 製薬メーカーの成長戦略
    • 企業の成長には市場規模が大きい海外で、いかにシェアを拡大できるかが肝となります。

      国内市場での売上げ増加が難しいため、今後は経済成長が著しい新興国でも医薬品市場の需要が見込めるため、いち早く海外需要を取り込むことが重要となっています。

      大手メーカー各社は欧米のみならず新興国で事業を強化しています。

    • 新薬では自社で研究と開発を行うよりも、シェアの高い薬の特許を持つ企業を買収したほうが、経営効率が上がる場合も多いです。

      武田薬品工業は2018年にアイルランドの大手企業を、アステラス製薬は2019年にアメリカの医療系スタートアップを買収していますが、今後はよりグローバルな視点で、製薬業界内での吸収や合併が一層進むと考えられます。

    • これまでの製薬は、主に化学合成により作られています。

      しかし近年、全く新しい製薬技術として「バイオ医薬品」が登場しています。

      これは遺伝子工学を利用して、微生物や動物細胞を介することで複雑な分子構造を持つ薬を作る技術です。

      今後、世界の製薬会社はこの分野での研究・開発を積極的に進めていくものと考えられます。

    • さらに製薬業界の重要なテーマは、最先端のICT技術との融合です。

      AI技術などを導入することで、薬の研究や開発に必要な期間を大幅に短縮できることがすでに実証されています。

      2016年に武田薬品工業や富士フイルム、塩野義製薬などがAIを使った新薬開発を進めることが発表されました。

      富士通とNECなどのIT企業も含め約50社が参加して、理化学研究所や京都大学と協力して創薬用AIを開発し、新薬の候補となる物質を素早く探すことができるようにします。

      AI技術の応用で製薬業界に新たな流れを生み出すことで、製薬業界のみならず、他の産業や社会全体の活性化にもつなげられる可能性があります。

面接では、「日本の製薬業界の課題は何だと思いますか」と質問されるかも知れません。

新型コロナ薬の開発について

国内の製薬大手は近年、抗がん剤やアルツハイマー病などの精神疾患といった領域に注力しており、一方、新型コロナを含む感染症の治療薬は多くの製薬会社で中核事業ではなくなっていました。

このような中で起きた新型コロナのパンデミックは、感染症がひとたび世界に広がると経済的損失が計り知れないことを人々に強く印象づけました。

このため製薬メーカー各社は新型コロナ薬の開発に取り組んでいますが、新興国を中心に貧困や医療制度の貧弱な国の人々に薬を届けるためには、製薬メーカーの短期的な利益を度外視してでも薬価を抑えることも求められています。

ただ、売り上げ規模が数兆円にも達する製薬大手にとって、コロナ関連の新薬の業績への寄与度は大きくはなく、コロナ収束後の負担を懸念する声も出ています。

それでも対コロナ開発を通して得られたノウハウは他の新薬の開発にも生きるほか、予想できない社会・環境の変化への対応力を蓄積することにもなり、企業価値の向上にもつながると思われます。

面接では。新型コロナ薬に関する質問がなされるかも知れません。

主要製薬メーカーの特色について

ここでは、主要製薬メーカーの特色について紹介します。

  • 武田薬品工業は、創業240年の伝統ある会社です。

    日本の製薬メーカーでの売上高は1位であり、世界の医薬品企業の売上高順位(2019年)では9位です。

    売上収益の82%(2018年度)を海外から得ており、世界約80ヵ国に事業基盤を有するグローバル製薬企業としての強みを持っています。

    連結売上高の約9割を医療用医薬品売上が占め、消化性潰瘍治療薬、制癌剤等を主力製品としています。

    かつては農薬、ウレタン樹脂、動物用医薬品、調味料およびビタミン・バルクといった非医薬品事業も手がけていましたが、それら事業は合弁会社に移管し現在は医薬品事業を中心としています。

  • 大塚ホールディングは、大塚グループの持株会社で、売上高2位です。

    傘下に大塚製薬、大鵬薬品工業などを持っています。

    中核会社の大塚製薬は「病気の治療に寄与する医療関連事業」と「日々の健康をサポートする消費者関連事業」をビジネスの柱に医薬品、食料品の製造・販売を行っています。

    医療用医薬品では抗精神病薬、抗がん剤、利尿薬が主力です。一般用医薬品では、オロナイン軟膏が有名です。

    食品・飲料ではオロナミンCやポカリスエット、カロリーメイトなどを開発販売し、製薬会社の域を越えた事業を展開しています。

  • アステラス製薬は、売上高3位の製薬メーカーで、2005年に山之内製薬と藤沢薬品が合併して誕生した会社です。

    泌尿器領域の医薬と免疫抑制剤などを主力商品としています。

    経営戦略として、新薬ビジネスを中心として革新的な新薬や自社の強みを活かした医療ソリューションを提供することとしています。

    世界50カ国以上で販売しており、日本、米州、欧州、アジア・オセアニアでバランスよく展開しています。

  • 第一三共は、売上高4位の製薬メーカーで、2005年に三共と第一製薬が合併して誕生した会社です。

    第一三共グループは、新薬を中核としながら、ジェネリック医薬品、ワクチン、一般用医薬品の4つの事業を推進しています。

    医薬品を世界100カ国以上で販売しており、海外売上比率は35.9%となっています。

    2017年度に国内売上高5,400億円を突破し、「国内売上高NO.1」を3年連続で達成しました。

    「2025年ビジョン」として「がんに強みを持つ先進的グローバル創薬企業」を目指すこととしています。

面接で志望動機を語るさいは、各社の特色を知っておくことが大切です。

製薬業界の仕事

製薬業界特有の職種としては、「研究」、「開発」、「MR」があります。

  • 研究

    新薬やジェネリック医薬品を作り出す研究を行っており、薬の作用のメカニズムを解析したり合成したりするのが主な業務です。

    具体的には、医薬品を構成する物質の探求と実験を主に行います。

    研究部門は、合成、薬理、毒性・安全性、薬物動態、製剤などに分かれて担当し、研究所でチームのメンバーとして実験を繰り返しています。

    ひとつのプロジェクトに10年以上の期間と億単位の予算をかけることが当たり前の世界で、成果が出るまで粘り強く研究に打ち込めることが求められます。

  • 開発  

    研究が医薬品を構成する物質の探求や実験をメインに行うのに対して、実際に人体に投与したときの安全性を確立させるための臨床試験を行っています。

    開発の業務は、動物実験や試験管のなかでの実験で効果が確認できた薬を使用し、医療施設や被験者の協力のもとで臨床試験を行い、厚生労働省への承認申請に必要なデータをまとめる仕事です。

    このプロセスの中で副作用の出る医薬品を早期に発見し、被害を防ぐ役割を負っていますので、品質管理の知識とコンプライアンスの遵守が求められます。

  • MR(医薬情報担当者)  

    病院や薬局などの医療施設に出向き、自社の医薬品の効能や副作用などに関する情報提供や自社医薬品の普及と正しい薬剤の使用方法の啓蒙を行っています。

    また医師から、使用した医薬品の効果や副作用等の情報を入手し、自社にフィードバックする重要な役割を担っています。

    通常の営業職と違う点は、直接の販売や価格交渉、代金の回収は行わないことです。

    これらの業務は医薬品総合商社(卸売)の営業が行います。

  • 以上の職種以外にも、総務、経理、人事、経営企画、法務、資材購買、生産管理などの職種があります。

製薬業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが面接で志望動機を答えるときに重要です。

また、事前に十分把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

製薬業界に応募する人は、製薬業界をとりまく環境を理解しておいて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接における質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。

この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。

加えてキャリア育みファームでは面接の必勝マニュアルも販売しております。

マニュアルに沿って面接対策を進めることで、ライバルから一歩抜け出すことができます。詳細については以下のページをご覧ください。

製薬業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

0 件のコメント

お気軽にコメントください
新しいコメント
はい
いいえ
OK