【26卒】面接官が教える「JR西日本」の面接対策
JR西日本は鉄道業界で売上高がJR東日本、JR東海に次ぐ3位であり、北陸3県、近畿・中国地方に鉄道網を持ち、北陸新幹線、山陽新幹線を運営しています。
(JR西日本の正式社名は西日本旅客鉄道ですが、本ブログでは略して「JR西日本」と呼ぶこととします。)
このようなJR西日本に入社を希望する人が必ず通過しなければならない面接試験。
応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?
JR西日本に入社を希望する人がぜひとも知っておきたい面接に関しての情報や、ノウハウというものがあります。
例えば、JR西日本の面接で自己PRするときは、求める人材をよく理解することです。
そのうえで、総合職は、課題解決力と行動力をアピールすることです。
一方、プロフェッショナル職は、行動力をアピールしましょう。
技術系で応募の場合、研究内容をわかりやすく説明することも大切です。
一方、面接で志望動機を語るためにはなぜ鉄道業界を選ぶのか、その中で競合他社と比べてなぜJR西日本なのか答えられなくてはいけません。
これら以外にもJR西日本の面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、JR西日本の採用情報とともに、面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについて、その対策を解説していきます。
さらに面接に臨むうえで必要な知識として、JR西日本の会社に関する情報を載せています。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
自己分析や企業研究した結果を基に履歴書やエントリーシートを作成し、一貫性をもたせて面接に繋げることを強く意識して臨んでください。
就活中の学生は、本サイト「キャリア育みファーム」を読んでいただければ、自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
さらに、絶対の自信を持って臨みたい方には、「就活面接必勝法」を用意しております。
JR西日本の求める人材
JR西日本は、どのような人材を求めているのでしょうか。
面接を受けるときには、求める人材を知っておくことが大切です。
JR西日本の新卒採用情報には求める人財像が載っています。
総合職・高専卒・プロフェッショナル職の人財像
使命感
鉄道事業をはじめ、物販・飲食、ホテル、ショッピングセンター、不動産といったさまざまな生活サービスを通して「人、まち、社会のつながりを進化させ、心を動かす。未来を動かす」という志を理解し、共感する方
総合職・高専卒の人財像
覚悟・志
不確実性の高い時代に経営を担う重責を認識し、自らが当事者となって人、まち、社会のつながりを進化させる当社グループの持続的発展を担う「覚悟」と「志」を備えた方
経営視点
経営環境の変化を的確に捉え、当社グループの持続的発展に資する経営ビジョンを描き、当社グループが掲げる長期ビジョンの実現にリーダーシップを発揮できる方
創造力
既成概念にとらわれることなく、新たな価値やビジネスを創出することに挑戦できる豊かな「創造力」を有する方
推進力
目標達成のために組織を束ね、内外のステークホルダーの皆様に理解を得ながら事業を推進し成果を最大化することができる方
プロフェッショナル職の人財像
誠実
鉄道の安全と安心を守り続ける使命感をもって、鉄道専門分野を深く追求し、自らの役割を「誠実」に全うできる方
挑戦
過去の価値観にとらわれず、常に問題意識をもって、知見や技術の継承にとどまらず、改善や変革に「挑戦」できる方
リーダーシップ
相互に敬意と感謝の気持ちをもって、目標の達成のために周囲を巻き込んで、けん引できる方
以上をまとめると次のような人材を求めていると考えます。
総合職・高専卒・プロフェッショナル職に共通して求めるもの
- 使命感:「人、まち、社会のつながりを進化させ、心を動かす。未来を動かす」という志を理解し、共感する人
総合職・高専卒に求めるもの
- 覚悟、志:JR西日本グループの持続的発展を担う「覚悟」と「志」を備えた人
- 経営視点:経営環境の変化を的確に捉え、経営ビジョンを描き、長期ビジョンの実現にリーダーシップを発揮できる人
- 創造力:既成概念にとらわれず、新たな価値やビジネスの創出に挑戦できる「創造力」を有する人
- 推進力:目標達成のために組織を束ね、ステークホルダーに理解を得て事業を推進し、成果を最大化できる人
プロフェッショナル職に求めるもの
- 誠実:鉄道の安全と安心を守り続ける使命感をもち、自らの役割を「誠実」に全うできる人
- 挑戦:過去の価値観にとらわれず、常に問題意識をもって、改善や変革に「挑戦」できる人
- リーダーシップ:相互に敬意と感謝の気持ちをもち、目標の達成のために周囲を巻き込んで、けん引できる人
面接の自己PRでは、このようなJR西日本の求める人材を理解して受け答えすると効果的です。
JR西日本の新卒採用情報について【就活】
はじめにJR西日本の新卒採用情報について、概要を以下に記します。
- 募集職種
JR西日本は、総合職とプロフェッショナル職の募集に分けられます。
- 総合職は、幅広いビジネスフィールドの中で働き、将来的に経営の一翼を担うことを期待されます。
総合職について、事務・創造系、技術系(運輸・車両・土木・建築・駅機械システム・電気・IT)の職種に分けられます。
事務・創造系は、鉄道事業の安全推進、営業戦略や、物販・飲食、不動産、ホテル等のさまざまな事業の戦略の策定・実行だけでなく、人事、財務等の各事業の基盤を支える仕事に携わります。
さらには、鉄道事業と創造事業のシナジーを発揮していく戦略推進や、新たな価値創造の事業への挑戦など、多様なキャリアがあります。
技術系の職種
「IT」は、デジタル戦略の実現を目指し、顧客向けサービスの拡充、ビッグデータの分析によるデータマーケティングやCBMの実現、鉄道の基幹システムの構築、業務プロセスや社員の働き方の改革を推進します。
「運輸」は、列車ダイヤの作成、信号設備配置計画の策定、運行管理システムの開発・管理、乗務員などに対する教育、ヒューマンエラー防止対策の実施など、ハード・ソフトの両面から高品質な鉄道輸送を実現し、安全で快適な輸送サービスを提供します。
「車両」は、新技術の開発や導入により、車両の設計・改造を行います。また、6,500両におよぶ車両のメンテナンスを通じて安全・安定輸送を支えるとともに、「良い車両」の提供をめざします。
「施設(土木・建築・駅機械システム)」は、立体高架工事、新駅建設などの各種プロジェクトを推進する一方で、鉄道設備のメンテナンスを実施し、安全かつ快適なサービスを提供します。
「電気」は、「列車制御システム」「情報通信ネットワーク」「パワーエレクトロニクス」など、それぞれの分野を統合した鉄道電気システムの構築・安定稼動・機能向上を行い、安全かつ快適なサービスを提供します。
- プロフェッショナル職は、地域に密着して、鉄道運行の最前線を支える業務に従事します。
プロフェッショナル職の職種について、運輸と技術の2つがあり、運輸は、駅務、運転士、技術は車両、施設、電気に分けられます。
「駅務」は、きっぷ販売や改札での案内などの接客サービスをはじめ、列車の切り離しや連結、列車発着の駅の信号取扱いなど、列車運行管理を行います。安全・正確な運行管理を行い、より快適な輸送サービスの実現をめざします。
「運転士」は、列車運転に関わる業務や、顧客案内業務を行う車掌と正確かつ安全な列車の運転業務を行う運転士に分けられます。列車運行の最前線に立ち、顧客を安全・快適に目的地に運ぶ仕事です。
「車両」は、鉄道車両のメンテナンスを行います。安全・快適な車両の提供のため、一定期間走行した車両を解体し、検査や修繕や、乗り心地改善のための改造とか車内設備のリフォームなども行っています。
「施設」は、線路・土木構造物・建築物・駅機械設備などといった、鉄道にとって重要な基盤をメンテナンスし、鉄道運行の安全性や快適性を支えます。
「電気」は、「列車制御システム」「情報通信ネットワーク」「パワーエレクトロニクス」など、それぞれの分野を支える電気設備の構築・安定稼動・機能向上を行い、安全かつ快適な輸送サービスを提供します。
- 総合職は、幅広いビジネスフィールドの中で働き、将来的に経営の一翼を担うことを期待されます。
- 選考フロー
総合職
プレエントリーエントリーシート→WEBテスト→リクルーター面談(複数回)→面接(2回)→内々定
プロフェッショナル職
プレエントリー→エントリーシート→WEBテスト→録画面接→マッチング面談→筆記試験→最終面接→内々定
- エントリーシート(25年卒)
自己PRに関すること
- 長所短所を含めて、あなたのセールスポイントを自由に記入してください。(300文字以下)
- 専攻・ゼミ・研究室(担当教授・テーマ)・得意科目等をご記入ください。 (100文字以下)
- 学生生活で特に力を入れて取り組んだこと、また、その経験で学んだことを記入してください。(300文字以下)
- クラブ活動・ボランティア活動(役職など)などをご記入ください。(100文字以下)
- 特技・趣味をご記入ください。(100 字以内)
志望動機に関すること
- 当社を志望する理由と当社で取り組みたいことを記入してください。(300文字以下)
- 面接
面接では逆質問をする時間が十分とられます。企業に関する質問が多くなされます。
総合職
自己PRに関すること
- 自己紹介してください(1分)
- 自己PRしてください
- 中学高校での部活動は何をやりましたか
- いまの大学、学部、専攻を選んだ理由は何ですか
- 長所、短所を含めて自己アピールしてください
- 学生時代に力を入れたことを説明してください(他のメンバーとの関わり、困難だったこと)
- 研究内容を説明してください(テーマを選んだ理由、工夫した点、活かせること)(技術系)
- クラブ・サークル活動等の課外活動はやりましたか
- アルバイトは何をしましたか
- チームとして取り組んだことはありますか
- リーダーシップを発揮したことはありますか
- グループに自分が苦手とする人がいた場合、どのように対応しますか
- あなたにとって働くとは何ですか
- 自分を一言で表し、その理由を言ってください
- お金は仕事をする上で何番目に大切ですか
- 長所と短所は何ですか
志望動機に関すること
- 就活の軸は何ですか
- なぜ鉄道業界を志望しますか
- 鉄道事業の将来性についてどう考えますか
- なぜJR西日本を志望しますか
- JR東海や東日本はみていないのですか
- JR東海や東日本、私鉄との違いは何ですか
- 入社したら活性化させたい地域や路線と、いかに活性化させたいですか
- JR西日本を取り巻く環境は今後どのようになると思いますか
- JR西日本が抱える課題点は何だと思いますか
- JR西日本の強みは何だと思いますか
- 福知山線の事故に対してどう考えますか
- MaaSに取り組む意義は何だと思いますか
- 観光列車に乗ったことはありますか
- JR西日本で好きな車両は何ですか
- 赤字を出している企業であるが理解していますか
- 入社後の携わりたい分野や業種とその理由を教えてください、活かせる強みは何ですか
- 入社したらやりたい仕事は何ですか、貢献できることはありますか
- 入社後数年は現場の実務をやってもらうことになるが理解していますか
- キャリアプランを教えてください
- 勤務地の希望はありますか
- 在来線と新幹線のどちらに携わりたいですか
- 今後安全性を維持するためにはどうすれば良いと考えますか
- 他社の選考状況とJR西日本の志望順位について教えてください
プロフェッショナル職
自己PRに関すること
- 録画面接:「組織の目標達成のためにモチベーションを維持させるためにはどうすればよいか」「なぜJR西日本を志望するか」「これからの社会や企業に求められること」「将来のお客様の満足度(CS)向上のためにやるべきことは何か」「JR西日本に入社したらどのような思いで働きたいか、何を実現したいか」「努力していることは何か、またそれを会社での仕事にどう活かせるか」などから3つほど質問一つについて90秒で答える
- 自己紹介してください
- 研究内容を説明してください(心がけたこと)
- 学生時代に力を入れたことは何ですか、意識したこと、困難だったこと、乗り越えたこと、学んだことは何ですか
- チームで成し遂げた経験はありますか、そこでの役割は何ですか
- これまでにリーダーとして取り組んできたことがあれば教えてください
- 学生時代の経験で一番成長したと感じた経験と、その経験から学んだことは何ですか
- サークル活動は何をしていましたか
- 周りからどのような人と言われますか
- 長所と短所は何ですか、エピソードを話してください
- 趣味と特技は何ですか
- 地元はどこですか、地元のPRをしてください
志望動機に関すること
- なぜ鉄道業界を志望しますか
- JR西日本を志望する理由は何ですか
- JR東海やJR東日本は受けていますか
- ○○職を希望する理由は何ですか
- JR西日本の課題と取り組みを知っていますか
- 今後JR西日本に求められることは何だと思いますか
- 入社したら取り組みたい業務は何ですか
- どのような心構えで業務に取組みますか、実現したいことは何ですか
- 希望する職種の仕事を知っていますか
- 希望職種と採用職種が違う場合に大丈夫ですか
- 働くうえで何を一番大切にしたいですか
- 駅務では、お客様に厳しい声をいただくこともあるが、大丈夫ですか
- 幅広い年代の社員が在籍しているが、うまくやっていけますか
- 希望する勤務地はどこですか、印象に残っている場所とその理由は何ですか
- 第一志望の勤務地ではないかもしれないが大丈夫ですか
- 最近のJR西日本に関する気になったニュースはありますか
- JR西日本がルールに厳しい理由は何だと思いますか
- 他社の選考状況とJR西日本の志望順位について教えてください
- 採用人数
19年度入社実績 670名(総合職136名 プロフェッショナル職534名)
20年度入社実績 620名(総合職107名 プロフェッショナル職513名)
21年度入社実績 552名(総合職109名 プロフェッショナル職443名)
22年度入社実績 120名(総合職26名 プロフェッショナル職94名)
23年度入社実績 449名(総合職88名 プロフェッショナル職361名)
24年度入社実績 617名(総合職約115名 高専卒約56名 プロフェッショナル職約446名)
25年度入社計画 約810名(総合職約80名 高専卒約80名 プロフェッショナル職約650名)
- 24年新卒入社大学別就職者数
国公立大:
東京大2、京都大11、北海道大3、東北大3、名古屋大3、大阪大11、九州大2、一橋大1、筑波大1、千葉大2、電通大1、都立大1、横浜国大4、横浜市大1、金沢大4、大阪公立大10、神戸大11、岡山大7、広島大5、他
私立大:
早稲田大7、慶応大1、上智大1、東京都市大1、明治学院大1、国学院大2、日本大5、東洋大5、駒沢大2、専修大2、東海大1、東京理科大2、東京電機大1、工学院大1、千葉工大1、神奈川大2、金沢工大7、愛知大2、中京大2、南山大3、名城大2、同志社大10、立命館大13、関西大16、関西学院大15、京都産業大7、龍谷大9、京都女子大1、追手門学院大5、大阪工業大5、近畿大18、摂南大6、桃山学院大3、甲南大6、武庫川女子大1、西南学院大1、他
以上は大学院修了者を含みます。
※サンデー毎日(2024年9月1日号)参照
- 学歴フィルター
JR西日本は難関国公立、私立大以外にも、JR西日本エリアの都市にある大学を積極的に採用しています。
面接攻略の考え方【就活】
就活の面接では自己PRと志望動機を必ず訊かれます。
よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。
- 面接時の自己PRのヒント
■総合職は、課題解決力と行動力をアピールする
総合職は、特に、課題解決力と行動力を求められると考えます。
求める人財像にある、「経営環境の変化を捉え、経営ビジョンを描く」ことや、「既成概念にとらわれず、新たな価値やビジネスの創出に挑戦できる創造力」とは、課題解決力を表しています。
また、「長期ビジョンの実現にリーダーシップを発揮できる」ことや、「目標達成のために組織を束ね、ステークホルダーに理解を得て事業を推進し、成果を最大化できる」とは、行動力を表しています。
(ここでリーダーシップという言葉がありますが、長期ビジョンの実現という目的に向かって関係者を動かすことは、行動力のひとつと考えてください。)
JR西日本は、「長期ビジョン2032」において「安全、安心で、人と地球にやさしい交通」「人々が行きかう、いきいきとしたまち」「一人ひとりにやさしく便利で豊かなくらし」「持続可能な社会」の4つのビジョンを掲げ、実現に向けて事業を推進しています。
これらを推進するためには、課題解決力と行動力のある人が求められているのではないでしょうか。
面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で、課題解決力と行動力をアピールしましょう。
課題を発見し、既存の発想にとらわれずに新しい解決法を考え、解決のための計画づくりができ、実現のために粘り強く取り組む人というアピールです。
力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いのです。
最も力を入れたことは何か、困難だったことと、困難を解決するために創意工夫し、実現に向けてどのような行動をしたか、その結果と自分が身につけたことを語ってください。
但し、JR西日本は採用するすべての人に課題解決力と行動力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、その能力を上手に説明してください。
■プロフェッショナル職は、行動力をアピールする
プロフェッショナル職は、特に行動力を求められると考えます。
求める人財像にある、『常に問題意識をもって、改善や変革に「挑戦」できる』ことや「目標の達成のために周囲を巻き込んで、けん引できる」とは、行動力を表しています。
JR西日本は、顧客を想い、期待に応えることを強く意識し、安全性の向上に取り組んでいます。その上で鉄道事業を中心としたモビリティサービス分野の活性化と構造改革を進めています。
これらを推進するために、JR西日本は、計画を現場で実行できる人が必要です。
面接では、学生時代において力を入れたことを伝える中で、行動力をアピールしましょう。
力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いです。
最も力を入れたことは何か、目標達成に向けて困難だったことは何か、困難をどのように粘り強く乗り越えたか、どのように周囲を巻き込んだか、及びその結果と自分が身につけたことを語れるようにしてください。
但し、JR西日本は採用するすべての人に行動力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、その能力を上手に説明してください。
■技術系応募者は研究内容を語る
総合職やプロフェッショナル職の技術系応募者は研究内容を深掘りされます。
技術系応募者は、総合職では、専門技術や知識経験を活かして安全で快適な鉄道サービスを提供し続けるための仕組み・ルールの構築や、新技術の開発・応用を通じて、鉄道事業や、JR西日本グループのさまざまな事業のイノベーションを実現する業務に就きます。
また、プロフェッショナル職(技術)では、車両のメンテナンスや車両設備のリフォーム、線路・土木構造物・建築物・駅機械設備などの保守管理、電気設備の構築・安定稼動・機能向上の業務に就きますから、技術的専門性が要求されます。
特に鉄道事業の最大の使命は安全の確保であり、技術面での役割は大きなものがあります。
面接では、「鉄道の技術的側面」「事業計画」に十分対応できる能力やスキルがあることを、自分の研究内容から探し出して話せるようにしてください。
具体的に、研究内容をわかりやすく説明できることです。
なぜその研究を選んだか、その課題と課題解決の手法をあげ、解決にあたって困難だった点について自分自身の工夫と成果を説明できるようにしてください。
課題を解決するために、どのように周囲を巻き込んでいったか、あるいはねばり強く取り組んでいったかなどについても説明できるといいです。
チームで研究を行っている場合は、チーム内での役割も伝えてください。研究の将来性などがわかれば、それも話してください。
また、直接仕事に関係する研究をしていない応募者も多いと思います。
その場合、面接では、論理的思考力、数理能力といった潜在的な能力面をアピールすることです。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■JR西日本を知る
面接では、JR西日本についてどこまで知っているか試されることがあります。
例えば、「JR東海や東日本、私鉄との違いは何ですか」「入社したら活性化させたい地域や路線と、いかに活性化させたいですか」「在来線と新幹線のどちらに携わりたいですか」「今後安全性を維持するためにはどうすれば良いと考えますか」「JR西日本で好きな車両は何ですか」など、様々な角度からJR西日本について質問されます。
JR西日本のホームページを隅から隅まで熟読しておくことが対策として有効です。
JR西日本の会社概要、企業理念、事業内容などをしっかりと理解しておきましょう。
■なぜ鉄道業界を選ぶのか明確に伝える
鉄道会社を志望する応募者は、もともと鉄道が好きであること以外にも、会社の堅実性とか、地域に競争相手がいない独占的な企業であるといったような理由を志望動機とする人が多いと考えられます。
特にJR各社は国鉄の分割民営化からスタートした経緯があり、公的色合いがより強いことも人気の理由のひとつかも知れません。
堅実性を会社に求めることは間違いではありませんが、各社は、鉄道輸送サービスの向上と同時に、駅を基点とした様々な事業を計画・実行するなど、堅実性は当然のこととして積極的に事業の拡大を図ろうとしています。
特にJR西日本は、事務系を「事務・創造」という職種として、鉄道事業以外の開発事業を積極的に進めています。
ブログ記事「【2025年】鉄道業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
いまや鉄道会社のライバルは航空会社や自動車会社、小売業界、ホテル、レジャー施設などさまざまとなっています。
鉄道業界の役割は何か、他の輸送サービス業界やライバルとなる業界との違いは何かを理解しておいてください。
続いて、鉄道業界について業務の理解を深めていき、面接でその魅力を語れるようにしてください。
■なぜJR西日本を選ぶのか明確に伝える
JR西日本の求める人材は、『「人、まち、社会のつながりを進化させ、心を動かす。未来を動かす」という志を理解し、共感する』人です。
また総合職では、『JR西日本グループの持続的発展を担う「覚悟」と「志」を備えた』人、プロフェッショナル職は、『鉄道の安全と安心を守り続ける使命感をもち、自らの役割を「誠実」に全うできる』人を求めています。
まずは、これらを踏まえてJR西日本の志望動機を考えましょう。
続いて、JR西日本の企業理念、事業内容、グループ中期経営計画などから感じたことをまとめてください。
以上を総合して、自分が共感できることがJR西日本を選んだ志望動機になります。
また、JR西日本と競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておいてください。
JR西日本を志望する人は、鉄道業界に興味がある人で、JR東海やJR東日本、JR九州、日本貨物鉄道、関西圏の私鉄各社などに同時に応募する人が多いことが考えられます。
たとえJR西日本が第一志望でなくても、競合他社と比較しなぜJR西日本なのかを、質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。
■JR西日本で希望する職種・系統とその理由、やりたい仕事は何かを面接で明確に伝える
JR西日本の採用募集は、総合職とプロフェッショナル職です。
総合職の職種は、事務・創造系、及び技術系では、IT・運輸・車両・施設(土木・建築・駅機械システム)・電気の系統があります。
プロフェッショナル職は、運輸(駅務・運転士)と技術(車両・施設・電気)の系統があります。
応募者は総合職またはプロフェッショナル職を希望する理由、希望する系統とそこで将来やりたいこととなぜやりたいのか、貢献できることを面接でしっかりと説明できなければなりません。
希望する職種・系統で注目している商品やサービス、技術とその注目理由も話せるようにしておくと、なお良いでしょう。
■JR西日本の志望順位、他社の応募状況を面接で答えられるようにする
志望順位については、迷わず第一志望ですと答えましょう。
他社の応募状況を聞かれたら、「鉄道業界の会社に何社応募中です」程度は言ってもかまいません。
JR他社に応募中なら、JR東海とか他社の名前を出しても構わないと思います。
ただし、JR東海や他社ではなく、JR西日本が第一志望である理由を持っていてください。
それ以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています」くらいは答えてもいいです。
この場合まったくの異業種であるならば、なぜ応募したのか答えられるようにしてください。
以上、JR西日本の採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。
特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
面接を攻略するためには、鉄道業界を取り巻く環境を理解することと、鉄道業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
ブログ記事「【2025年】鉄道業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、JR西日本とはどのような会社なのかを理解することも面接の準備には必須です。
JR西日本の企業概要、企業理念、事業内容、グループ中期経営計画など面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にもJR西日本のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で面接を受けるにあたり必要と思われるJR西日本の基本的な知識を簡単に紹介します。ぜひ読んでおいてください。
JR西日本の面接攻略のまとめ【就活】
JR西日本に入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
JR西日本が採用したい人材は以下のような人です。
総合職・プロフェッショナル職に共通して求めるもの:使命感
総合職に求めるもの:覚悟・志、経営視点、創造力、推進力
プロフェッショナル職に求めるもの:誠実、挑戦、リーダーシップ
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 総合職は、行動力と課題解決力を自分の中で探してアピールする
- プロフェッショナル職は、行動力を自分の中で探してアピールする
- 技術系応募者は研究内容を語る
一方、面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- JR西日本を知る
- なぜ鉄道業界を選ぶのか明確に伝える
- なぜJR西日本を選ぶのか明確に伝える
- JR西日本で希望する職種・系統とその理由、やりたい仕事は何かを面接で明確に伝える
- JR西日本の志望順位、他社の応募状況を面接で答えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは鉄道業界を取り巻く環境を理解することと、鉄道業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、JR西日本の会社に関する知識を知っておくことも大切です。面接での受け答えのためにぜひともJR西日本について知識を深めてください。
面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも参考にしてください。
JR西日本を志望するときに知っておきたい社風
JR西日本の面接を受けるにあたり知っておきたい社風について以下に記します。理解しておきましょう。
- 泊まり勤務用にエアコン完備の個室とシャワーが備えられています。
- 改札は24時間連続勤務です。1日勤務で2日休みの勤務形態です。睡眠時間は最低限取れます。
- お盆休みや、年末年始に休みはありませんが、有休は申請すればしっかり取得できます。育児休暇も取れます。
- 福知山線の脱線事故以降、全社一丸となって安全安心な鉄道システムの確立による信頼の回復・基盤整備強化等を目指しています。
- 育児休暇があり、育児給付金が支給、育児休暇明けの短時間勤務も可能であり、子育ての環境ができています。男性も育児休暇の取得ができます。
- 女性は夜勤がネックです。駅・乗務員は酔っ払い対応や人身事故対応もあります。保線では、夜間工事や夏の線路巡回、冬の除雪などがあり、体力が求められます。
- 駅員の仕事は改札や窓口だけでなく、事務作業も数多く、パソコンも使います。
面接で語る志望動機を作る際、社風をよく知っていることが大切です。
JR西日本の事業概要
ここではJR西日本の事業概要を説明します。
- JR西日本の事業は大きく鉄道事業と創造事業に分けられます。
鉄道事業は安全の取組みと顧客が快適に利用する取り組みを行っています。
- 鉄道事業の最優先事項は安全です。福知山線列車事故のような事故を二度と発生させないという決意のもと、原点に立ち返り、「JR西日本グループ安全考動計画2027」を策定しています。
組織全体で安全を確保する仕組みと安全最優先の風土を構築し、一人ひとりが安全の実現に向け、不断の取り組みを積み重ねていくことで、尊い人命を預かっている企業としての責任を果たそうとしています。
- 鉄道を快適に利用する取り組みとしては、「お客様の声」をサービス向上に活かすなどCS向上、技術ビジョンを策定し鉄道技術開発に活かすこと、北陸新幹線プロジェクト、駅周辺の利便性向上につながる工事などの各事業があります。
- 創造事業では、駅ナカの物販飲食事業、駅ビル・ショッピングセンター・デパート事業、ホテル事業、住宅・マンション分譲、地場産業振興や子育て・医療などの地域の活性化を推進しています。
- 鉄道業界で売上高1位を誇るのはJR東日本です。
以下、JR東海、JR西日本とJR3社がベスト3を占めています。
JR西日本は、1987年(昭和62年)4月、国鉄民営化により他のJR各社と共に発足しました。
面接では、「安全考動計画を知っていますか」と質問されるかも知れません。覚えておきましょう。
経営数字から見るJR西日本の会社概要
ここからは、経営数字からみたJR西日本を探ってみます。
- JR西日本の鉄道キロ数は4,903.1km、新幹線:812.6km(2線区)、在来線:4,090.5km(49線区)です。駅数は1,174駅、車両は6,485両保有しています。(2023年3月末)
- JR西日本の2024年3月期の決算数字は、次の通りです。
資本金は、2,261億36百万円です。
従業員数は、24,300人(単体)、44,366人(連結)です。
連結営業収益は、16,350億円です。
連結営業利益は、1,797億円です。
連結経常利益は、1,673億円です。
連結当期純利益は、987億円です。
セグメント別営業収益は、モビリティ業が9,864億円、流通業が1,970億円、不動産業が2,177億円、旅行・地域ソリューション業が2,060億円、その他278億円です。
面接では、「JR西日本の鉄道キロ数を知っていますか」と聞かれるかもしれません。覚えておくと役に立ちます。
JR西日本の企業理念
JR西日本グループのパーパス、JR西日本の企業理念は以下の通りです。
JR西日本グループのパーパス
私たちの志
人、まち、社会のつながりを進化させ、 心を動かす。未来を動かす。
私たちは、これからも安全、安心を追求し、高め続けます。
人と人、人とまち、人と社会を、リアルとデジタルの場でつなぎ、西日本を起点に地域の課題を解決します。
そして、持続可能で活力ある未来を創り、その先の一人ひとりが思い描く暮らしを様々なパートナーと共に実現していきます。
JR西日本 企業理念
- 私たちは、お客様のかけがえのない尊い命をお預かりしている責任を自覚し、安全第一を積み重ね、お客様から安心、信頼していただける鉄道を築き上げます。
- 私たちは、鉄道事業を核に、お客様の暮らしをサポートし、将来にわたり持続的な発展を図ることにより、お客様、株主、社員とその家族の期待に応えます。
- 私たちは、お客様との出会いを大切にし、お客様の視点で考え、お客様に満足いただける快適なサービスを提供します。
- 私たちは、グループ会社とともに、日々の研鑽により技術・技能を高め、常に品質の向上を図ります。
- 私たちは、相互に理解を深めるとともに、一人ひとりを尊重し、働きがいと誇りの持てる企業づくりを進めます。
- 私たちは、法令の精神に則り、誠実かつ公正に行動するとともに、企業倫理の向上に努めることにより、地域、社会から信頼される企業となることを目指します。
面接では「パーパス・企業理念を知っていますか」と質問されることもあるかも知れません。また、志望動機をつくるときの参考になります。理解しておきましょう。
JR西日本グループの中期経営計画
JR西日本は、「長期ビジョン2032」及び「中期経営計画2025」(2023年度~2025年度)「中期経営計画2025アップデート」を策定し、推進しています。その概要について紹介します。
- 長期ビジョン2032
4つのビジョンと実現したい未来は次の通りです。
- 4つのビジョンは、①安全、安心で、人と地球にやさしい交通、②人々が行きかう、いきいきとしたまち、③一人ひとりにやさしく便利で豊かなくらし、④持続可能な社会
- 実現したい未来は、①交通全体がシームレスなサービスとして認識され、定着している未来、②地域の魅力が高まり定住・交流・関係人口が増加していく未来、③リアルの良さとデジタルの組み合わせで個客体験が大きく高まる未来、④様々なパートナーとの連携を通じて持続可能な社会システムが構築されている未来
- 中期経営計画2025- ポストコロナへの挑戦-
- 鉄道の安全性向上
- 福知山線列車事故を原点とし、安全を追求し続け、弛まぬ努力を継続
- 「JR西日本グループ鉄道安全考動計画2027」に掲げる取り組みを実行
- 主要事業の活性化と構造改革(鉄道事業・グループ事業)
- 鉄道事業
新幹線を基軸とした鉄道ネットワークの充実と、交流人口・関係人口の創出
関西国際空港とのアクセス向上と、2025年大阪・関西万博を契機とし、国内外の顧客が行き交う魅力的な関西都市圏を実現
変化し続けるニーズへの対応だけでなく、移動をより便利に、暮らしをより豊かにしていくサービスを創出
業務プロセスを変革し、鉄道事業の活性化を支える生産性向上と持続可能なシステム構築
- 物販・飲食事業
顧客のデイリーニーズへのきめ細やかな対応力を磨き上げて、やさしく便利で豊かな暮らしを実現
- ホテル事業
旅の魅力や人々のつながりを創り、笑顔とチームワークでおもてなしを提供し、まちの価値向上に貢献
- ショッピングセンター事業
リアルを軸に、デジタルでも顧客とテナントをつなぎ、「地域一番のエリアプラットフォーマー」を実現
- 鉄道事業
- 不動産・まちづくりのさらなる展開
- 地域の人々と連携して安心して暮らし、過ごせるコミュニティを形成し、地域・社会の課題解決に貢献
- 拠点駅の大規模開発と周辺まちづくり、エリアマネジメントの推進により、人々が訪れたくなる、いきいきとしたまちを創出
- デジタル戦略による多様なサービスの展開
- データやデジタル技術を駆使し、顧客とグループの多様なサービスをつなぐことで心を動かす。いつまでも住み続けたい、また来たいと感じる “WESTER体験”を提供
- 新たな事業の創出
- 西日本で”つながり”を生み出し、新決済とポイント、データが”つなぐ”未来型のまちづくりに挑戦
- 地域・社会とともに持続可能性を高める事業を進めて、人、まち、社会の未来を動かす
- 以上に加えてサステナビリティ経営の実現に向けた取り組み実施
- 地域共生:ウェルビーイングな暮らしの実現、地域の課題解決と持続可能で豊かな地域づくりに貢献
- 地球環境:社会インフラを担う企業グループとして、地球環境保護の取り組みを通じて社会全体の持続可能性を向上
- 人的資本経営:自ら変革し成長する人財こそが長期ビジョン実現の原動力。成長を支援し、多様性と働きがいを高め、変化対応・創出力のある人財創出
- ガバナンス、リスクマネジメント:長期ビジョン実現のため、適切なリスクテイクによる企業価値向上を図るガバナンスを一層充実
- 鉄道の安全性向上
- 中期経営計画2025 アップデート(2024年4月30日)
より認識を深めた対応すべき経営課題の打ち手となる新たな施策を追加
- 鉄道事業の安全性向上・持続的進化
- 車両更新の早期化による安全性と快適性の向上
- 着座サービスの拡大(Aシート追加投入)
- ハード・ソフト両面の改良による輸送品質と生産性の向上
- グループ一体となった価値創造
- 不動産事業の拡大
- まちの核となる拠点駅のリニューアル
- 変化対応・創出力の向上
- 成長を支援し、多様性と働きがいを高める環境と仕組みの整備
- 日々の研鑽によりサービスと品質向上に挑戦する人財の育成
- イノベーション創出の機会拡大やデジタルリテラシー向上の取り組みを推進
- 鉄道事業の安全性向上・持続的進化
面接で自己PRや志望動機を語るさいは、中期経営計画を理解しておくことが大切です。