【2025年】化粧品・トイレタリー業界応募の面接で役立つ基礎知識
化粧品・トイレタリー業界を志望する人が面接を受けるにあたって必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。
これらの知識を持っていないと、面接での受け答えができません。特に志望動機を答えるさいにこれらの知識がないと、入社への本気度が伝わりません。
この記事では、化粧品・トイレタリー業界に応募する人が面接で困らないための基礎知識を紹介します。
ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。
化粧品・トイレタリー業界とはどのような業界なのか
- 化粧品
化粧品業界は、メイク用品のほかスキンケア、ヘアケアなど美容目的の製品を製造、販売しています。中堅中小メーカーにも独特の存在を示している企業が多いです。
近年は化学、繊維、医薬品、飲料など異業種のメーカーが化粧品市場に参入する動きも活発になっており、競争が激しくなっています。
各社は、ブランドはもちろん、販売スタイルにも独自性が表れています。百貨店や専門店で対面カウンセリング販売、ドラッグストア、スーパー、コンビニで陳列販売、通信販売など様々です。
中高年向けのブランドを展開する一方、女子高校生と共同開発して10代向け新ブランドを立ち上げるなど、世代ごとのマーケテイングや、ブランディングにも注力しています。
- トイレタリー
洗剤、石鹸、制汗剤、入浴剤、スキンケア製品、紙おむつ、殺虫剤など、清潔や衛生のために日常使用する製品群はトイレタリーと呼ばれます。
トイレタリー市場は、近年横ばいが続き飽和状態となっています。
その中で、トイレタリー市場では近年、高齢者の増加が進み、「大人用おむつ」が成長しています。
面接で志望動機を語るとき、化粧品・トイレタリー業界とはどのような業界なのかを知っていることは大切です。
化粧品業界を取り巻く環境と課題
- 化粧品市場は2019年まで右肩上がりで推移し、2016年から2019年の化粧品出荷額は4年連続で過去最高額を更新し1兆7千億円台まで達しましたが、2020年から2022年にかけてコロナ禍でのメイク用品の需要減を受けて大幅に下落しました。
2022年は前年比9.4%減の1兆2,654億円でした。(経済産業省:生産動態統計年報)
マスク着用やテレワークによる化粧品需要の減少、百貨店などの臨時休業、中国などのインバウンド需要の消滅が原因です。
一方で、2022年の春以降は口紅などのメイク用品の需要が戻りつつあります。ドラッグストアを中心とした低価格帯の高機能商品が好調です。
2022年10月にはビザなし個人旅行が解禁されたこともあり、百貨店での化粧品売上は回復傾向にあります。ただ、中国人観光客は以前ほど戻っておらず、中国市場でも日本企業の高価格帯化粧品の消費は下ぶれています。
2023年以降は、マスク着用緩和やコロナの第5類移行など、従来の日常へ徐々に回帰するなかで需要が落ち込んでいたメークアップが鮮明に戻ってきています。2024年5月の化粧品出荷額は前年同月比10.4%増、9カ月連続のプラス推移となりました。(経済産業省:生産動態統計)
- 化粧品業界においてもDXが加速しています。
特に新型コロナウイルスの感染拡大防止のためテスターの使用やタッチアップが難しくなり、リアル店舗での接客販売という強みが活かせなくなってしまった化粧品業界では、DXへの対応が急務となりました。
化粧品メーカーはデジタルマーケティングに力を入れ、プラットフォームの確立やオンラインカウンセリングなどEC事業の拡大を加速させています。
- メンズコスメ市場が拡大しています。
身だしなみの一環としてスキンケアをする男性が増えています。コロナ禍でライフスタイルが大きく変化したことで、美容への関心の高まり、肌荒れのためスキンケアをする人が増加、ECの普及などにより、メンズコスメへのニーズが変化していったと考えられます。
Z世代を中心にスキンケア商品だけでなくメーキャップ商品も売れています。
富士経済(東京・中央区)によると、2022年のメンズコスメ市場の規模は1,583億円の見込みで、2024年には1,655億円まで拡大する見通しです。
メンズコスメ市場の一層の拡大が見込まれます。
- D2C(Direct to Consumer)で店舗を介さずに自社ECサイトでユーザーに直販するビジネスモデルが浸透しつつあります。
実店舗ではなくECサイトから販売できることや、SNSの普及でブランドが顧客と直接コミュニケーションを取れるようになった背景からD2Cが普及しました。
SNSで多数のファンを獲得した上で囲い込み、商品・サービスの販売につなげるブランドが注目されています。
SNS利用率が高い女性向けの化粧品・コスメといったジャンルがD2Cの中でも人気を集めています。
以上のような化粧品業界をとりまく環境と課題について知っていると、グループディスカッションや面接での質問に役に立ちます。
例えば面接で「化粧品業界の課題は何だと思いますか?」といった質問がなされることがあります。
トイレタリー業界を取り巻く環境と課題
- 近年の国内トイレタリー業界の市場規模は2兆円台とおおむね横ばいで推移しています。
矢野経済研究所の調べによると、2022年度の国内トイレタリーの市場規模(メーカー出荷ベース)は前年度比2.8%増の2兆1,196億円でした(矢野経済研究所)。
外出機会の増加で洗濯用の合成洗剤などが好調であり、人々の高い衛生意識を背景に、除菌・殺菌系の商品は堅調でした。
コロナ禍以前は訪日外国人の増加により、ドラッグストアなどでの需要が高まりましたが、コロナ禍以降の2020年に入ると、インバウンド需要は激減しました。
2022年以降は物価高もあって節約志向が強まり、割安なPB商品が消費者の支持を集めています。2023年に入ってコロナ禍の終息により訪日外国人が増加すると、インバウンド向けの売上高はコロナ禍前の2019年比5割以上戻ってきました。中国からの訪日客が回復すれば、さらにプラスとなるものと予想されます。
近年では共働き世代の増加や花粉症対策などとして、部屋干し用の洗剤やドラム型洗濯機の普及によって専用洗剤などの利用者が増加しています。
- 国内のトイレタリー業界は少子高齢化の影響により、中長期的には緩やかな減少傾向になることが予想されるため、トイレタリーメーカーは東南アジアや中国など今後、経済の拡大が見込まれる海外市場へと販路を広げています。
- 国内向けのトイレタリーは「高付加価値戦略」に転換しています。
各社は、高機能の洗濯用洗剤や香付き柔軟剤など、付加価値の高い製品を販売しています。高単価ですが、消費者ニーズを捉えた商品開発でヒット商品を生み出し、新たな市場開拓を図ろうとしています。
また、近年では『時短・簡便』を意識した商品開発に注力しています。女性の社会進出や共働き世帯の増加に伴い『家事の負担を軽減する』商品を各社こぞって市場に投入しています。
以上のようなトイレタリー業界をとりまく環境と課題について知っていると、グループディスカッションや面接での質問に役に立ちます。
例えば面接で「当社が成長するにはどうしたら良いと考えますか?」といった質問がなされることがあります。
化粧品・トイレタリー業界の仕事
募集職種は事務系では営業、広報、商品企画、購買、開発から販売までを一括管理して在庫の適正化などを行うロジスティックスなど、技術系では研究、開発、生産技術、設備設計など多種多様な職種があります。
またパッケージなどのデザインやコピーライティングを行うクリエイテイブ職を募集する企業もあります。
化粧品・トイレタリー業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが志望動機を答えるときに重要です。また、事前に把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。
まとめ
化粧品・トイレタリー業界各社に応募する人は、業界をとりまく環境を理解しておいて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。
また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。
この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。
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化粧品・トイレタリー業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。