【26卒】面接官が教える「JAL」の面接対策
日本のメガ・キャリアであるJALに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?
(JALの社名は日本航空株式会社ですが、本ブログでは略して「JAL」と呼ぶこととします。)
JALに入社を希望する人がぜひとも知っておきたい面接に関しての情報や、ノウハウというものがあります。
例えばJALの面接では求める人材をよく理解して、自己PRにおいて、業務企画職は課題解決力と行動力を、自社養成パイロットと客室乗務職は、行動力とチームワーク力をアピールすることが大切です。
加えてエアラインエンジニアコースで応募の場合は、研究内容をわかりやすく説明する必要があります。
数理・ITコースの応募者は分析力・論理的思考力を語ってください。
また客室乗務職の応募者は「お客さまに最高のサービスを提供する」を体現できることをアピールしましょう。
英語力は当然ながら求められます。
一方、面接で志望動機を語るためにはなぜ航空業界を選ぶのか、その中で競合他社と比べてなぜJALなのか答えられなくてはいけません。
これら以外にもJALの面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、JALの採用情報とともに、面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについてその対策を解説していきます。
さらに面接に臨むうえで必要な知識として、JALの会社に関する情報を載せています。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
自己分析や企業研究した結果を基に履歴書やエントリーシートを作成し、一貫性をもたせて面接に繋げることを強く意識して臨んでください。
就活中の学生は、本サイト「キャリア育みファーム」を読んでいただければ、自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
さらに、絶対の自信を持って臨みたい方には、「就活面接必勝法」を用意しております。
JALの求める人材
JALはどのような人材を求めているのでしょうか。
面接では求める人材を知っておくことが自己PRをするうえで必要です。
JALの求める人材は、ホームページの「新卒・キャリア採用情報」にある「JALグループ求める人財像」に表現されています。
感謝の心をもって、謙虚に学ぶ
感謝の気持ちを常にもち、世の中すべてから謙虚に学び、自己成長できる人財
果敢に挑戦し、最後までやり遂げる
失敗を恐れず常に新しい事に挑戦し、人任せにすることなく最後までやり遂げる人財
プロ意識を持つ
自分の仕事に誇りと責任をもち、地道に自分の専門を極める人財
採算意識をもつ
JALグループが社会から必要とされ、永続的に発展する為に、強い採算意識をもつ人財
多文化を尊重し、適応する
世界の多様な文化と積極的に触れ合い、異なる文化・価値観を尊重できる人財
仲間と共に働く
仲間と共に働き、仲間のために頑張ることに誇りと喜びを感じられる人財
お客さまに心を尽くす
すべてのお客さまに、感謝の気持ちを形にしてお返しすることができる人財
また、「新卒・キャリア採用情報」にある業務企画職の職種紹介には、「求める人財像」が明記されています。
「強い使命感」を持って行動できる人財
物事の本質を捉え、「全体最適」で考えることのできる人財
成功するまで「あきらめない」人財
新しい価値を創造できる人財
明確なビジョンを掲げ、人を育てることのできるリーダーシップを持った人財
求める人材像を理解し、面接での自己PRに結び付けてください。
JALの新卒採用情報について【就活】
はじめにJALの新卒採用情報についての概要を以下に記します。
- 募集職種
JALの新卒採用は、業務企画職(①事務領域各コース:コーポレートコース、オペレーションコース、ビジネス・マーケティングコース、②データサイエンス・デジタルテクノロジーコース、③エアラインエンジニアコース)、パイロット(①自社養成パイロット、②ライセンス保有者)、客室乗務職の職種別募集となっています。
- 業務企画職(コーポレートコース)
JALグループの持続的な成長に不可欠な強固な経営基盤を確立する業務を担います。コーポレート部門での業務を中心にキャリアを形成します。
- 業務企画職(オペレーションコース)
JALグループの基幹事業である航空事業において、品質を磨き上げる業務を担います。航空運送事業を支える業務を中心にキャリアを形成します。
- 業務企画職(ビジネス・マーケティングコース)
提供価値の最大化を通して、JALグループの収入最大化を追求する業務を担います。ビジネス・マーケティング企画部門の業務を中心にキャリアを形成します。
- 業務企画職(データサイエンス・デジタルテクノロジーコース)
データサイエンスやIT技術といった素養や専門知識を活かし、JALグループが蓄積するビッグデータを駆使した新たな価値を創出する業務や、ビジネスにおけるイノベーションを牽引する業務を担います。データサイエンスではレベニューマネジメントやデータマーケティングなど、IT・デジタルではIT・デジタル推進やイノベーション推進などの業務を中心にキャリアを形成します。
- 業務企画職(エアラインエンジニアコース)
JALグループの日々の安全運航を社員一人一人の持てる技能と革新的な技術で支える業務を担います。整備のフィールドやコーポレート部門などで航空機機材品質を創りあげつつ、企業価値の最大化を実現させます。
- 自社養成パイロット
フライトの最終責任者として、「安全性」「定時性」「快適性」「環境」を考慮し、運航効率を高めていく業務を担います。副操縦士昇格後、複数の機種にて国内・国際線の乗務を経験します。
- 客室乗務職
保安要員、サービス要員としての「プロフェッショナル」をチームで体現する業務を担います。保安要員としての役割と、お客さまにとって最高のサービスをつくりあげることが使命です。
- 業務企画職(コーポレートコース)
- 選考フロー
各職種別の選考フローは以下のようになっています。
- 業務企画職
基本情報登録・WEBエントリー(エントリーシート・適性検査受験)→書類選考&面接(複数回)→結果通知→内定
- 自社養成パイロット
基本情報登録・WEBエントリー(エントリーシート)→テストセンター・心理適性検査→1次面接→2次面接→英会話試験→飛行適性検査→航空身体検査→最終面接→結果通知→内定
- 客室乗務職
基本情報登録・WEBエントリー(WEBエントリーシート・適性検査受験)→書類選考&面接(複数)→結果通知→内定
- 業務企画職
- エントリーシート(25年卒)
エントリーシートの主な質問は次のようなものです。
- 業務企画職
自己PRに関すること
- あなたが人生の中で周囲を巻き込みながら挑戦したことは何ですか?3つ回答してください。(50文字以下)
- 上記A,B,Cのうち1つを選択し、挑戦した理由とその中で感じた困難をどう乗り越え、何を学んだか教えてください。*選択項目(A, B or C)を記入して下さい。選択内容についてご回答ください。(400文字以下)
- これまでに最も力を入れて取り組んだことを教えてください。(300文字以下)
- ゼミ/研究室活動/学会発表経験について、経験がある場合は、ご自身の取組み概要や成果をご入力ください。(100文字以下)
- その他(大会出場/海外インターンシップ参加等)の経験について、経験がある場合は、ご自身の取組み概要や成果をご入力ください。(100文字以下)
- 趣味や特技がある場合、ご入力ください。
- あなたの強みや長所などを具体的なエピソードを交えて教えてください。(300文字以下)
志望動機に関すること
- ・あなたが仕事を選ぶ上で大切にしていることと、その理由を教えてください。(50文字以下、400字以下)
- コースの選択と、コースを選択した理由について教えてください。(300文字以下)
- JALが「世界で一番お客さまに選ばれ、愛される航空会社」になるために、あなたは業務企画職エアラインエンジニアコースの一員として、どんなことに挑戦し、何を実現したいですか。(400文字以下)
- 入社後実現したいこと、それに向けてご自身の強みをどのように活かしたいかを教えてください。(400文字以下)
- 自社養成パイロット
自己PRに関すること
- 最近のニュースでネガティブな印象を持ったニュースを紹介してください。(200字以内)
- あなたが一番輝いている写真を1枚添付してください。写真の説明文を書いてください。(100字以内)
- 学生時代にあなたに大きな影響を与えた出来事を詳しく教えてください。(300文字以下)
- あなたにとって理想の社会人とはどのような人ですか。(200文字以下)
志望動機に関すること
- パイロットに必要な能力を考えたうえで、自身で改善したいと思う点を教えてください。 また、改善をするためにどう行動するかを併せてご記載ください。(300字以内)
- パイロットの訓練はチームで行われます。あなたにとって理想的なチームとはどのようなものですか。またあなたはどのようにチームに関わりますか。ご自身の経験を踏まえて教えてください。(300字以内)
- パイロットを目指す理由と仕事を通して実現したいことを教えてください。(300文字以下)
- 客室乗務職
自己PRに関すること
- TOEIC Listening & Reading Testの点数をご記入ください。
- その他、英語資格についてご記入ください。 現時点でお持ちの英語資格の中で最も高い水準のものを一つ選んで登録してください。 取得時期は問いません。
志望動機に関すること
- ご自身が就職先や仕事を選ぶうえで重視するポイントを教えてください。(300文字以下)
- JALの客室乗務員としてご自身が目指したい姿を教えてください。(300文字以下)
- 業務企画職
- 面接
面接での選考ポイントは、学生時代に力を入れたことと、チームワークができるか、JALへの思い入れの強さです。
- 業務企画職
自己PRに関すること
自己紹介してください(1分)
なぜその大学・学部・大学院に行きましたか
学生時代に力を入れたことは何ですか(力を入れたきっかけとその理由、その中で最も困難だったこと、その困難をどのように乗り越えたか、成長したこと、そこから学んだことは)
リーダーシップを発揮した経験はありますか
チームで取り組んだ経験はありますか(役割、反対の意見を言われたときはどうするか、チームワークを築くうえで工夫したことは何か)
現状に満足せず、大きな変革を達成したという事例がありますか
今までに乗り越えた困難を教えてください
失敗したことはありますか、その対処法は何ですか
周りからどのような人と言われますか
強みと弱みは何ですか、強みを発揮したエピソードとそれをどう活かしますか
強気なタイプ、弱気なタイプのどちらですか
研究内容について話してください(学んだことや苦労したこと、今後活かしていけること)
部活動は何をしていましたか
アルバイトは何をしていますか(お客様対応で気を付けたこと)
理想の社会人像とは何ですか
今までの人生に点数をつけるとしたら何点ですか(点数の理由)
相性が良くない人とはどのように対応しますか
仕事をする上で大切にしたい価値観は何ですか
最近感動したことがありますか
最近気になるニュースは何ですか
志望動機に関すること
企業を選ぶ上で大切にしていることは何ですか
なぜ航空業界を志望しますか(きっかけ)
なぜメーカーではないのですか(技術系)
なぜJALを志望しますか
なぜANAを選ばないのですか
なぜ業務企画職の募集職種に応募していますか
入社したらどの部署・職種で働きたいですか
入社したらやりたいこと、成し遂げたいこと、キャリアプランについて教えてください
エアラインエンジニアとして必要な考え方は何だと思いますか(発揮できたエピソード)
自分のどのような部分が活かせますか
運行管理者に必要なことは何だと思いますか
希望する仕事ができなかったらどうしますか
JALの風土について共感できますか
JALの課題は何だと思いますか、解決の方法はありますか
これから先、航空業界、特にJALはどのような方向性に行かなければいけないですか
JALの飛行機を利用してもらうためにどのような工夫をすると良いと思いますか
お客様のニーズを捉えるためには何が必要と思いますか
他に応募している業界はどこですか
地方活性化が事業としてあるけど興味はありますか
インターンシップの印象を教えてください
他社、ANAの選考状況はどのようになっていますか
内定を出せば入社しますか
JALの志望度はどれくらいですか
- 自社養成パイロット
英語面接で訊かれること
今日はどこから来ましたか
一人暮らしか、実家暮らしか、どれくらいそこに住んでいるか、なぜそこに住んでいるのですか
高校時代の部活動は何ですか
自己PRに関すること
自己紹介してください
自己PRしてください
中学、高校で打ち込んできたことは何ですか
学生時代に力を入れたことは何ですか(力を入れたきっかけとなぜ力を入れたか、その中で最も困難だったこと、その困難をどのように乗り越えたか、そこから学んだこと)
研究内容について話してください(学んだことや苦労したこと、どのように工夫してそれを乗り越えたか、今後活かしていけることは何か)
趣味は何ですか
パイロットになることを両親は賛成していますか
志望動機に関すること
企業を選ぶ上で大切にしていることは何ですか
なぜパイロットになりたいですか
なぜJALを志望しますか
JALがあなたを採用するメリットは何ですか
JALの課題は何だと思いますか
他に応募している業界(企業)はどこですか
他社、ANAの選考状況はどのようになっていますか
内定を出せば入社しますか
- 客室乗務職
自己PRに関すること
自己紹介してください
なぜその大学を選んだのですか
学生時代に力を入れたことは何ですか(力を入れたきっかけとなぜ力を入れたか、その中で最も困難だったこと、その困難をどのように乗り越えたか、そこから学んだこと)
これまでの経験で人を巻き込んで行ったことは何ですか
チームで何かを成し遂げた経験はありますか
学業について学んだことや苦労したことは何ですか
アルバイトは何をやっていましたか(気をつけていたこと、感じたこと、驚いたこと、チームワークを発揮したこと)
周りからどのように見られていますか
人助けをした経験はありますか
志望動機に関すること
なぜJALを志望しますか
なぜ客室乗務職を志望しますか
JALで何がしたいのですか
客室乗務員になったらやってみたいサービスは何ですか
10年後どのような客室乗務員になりたいですか
働くうえで大切にしたいことは何ですか
JALの強み、JALにしかないものは何だと思いますか
JALの最近の気になる広告は何ですか
JALの飛行機に乗ったさいに感じたことは何ですか
CAになるために努力したことはありますか
男性の客室乗務員が増えないのはなぜだと思いますか(増やすための施策)
男性客室乗務員がいることのメリットは何だと思いますか
機内で乱暴なお客さまがいた場合どのように対応しますか
機内食に偏りがでたらどうしますか
地上ではどのような仕事がしたいですか
お勧めの旅行先はどこですか
行ってみたい国はありますか
インターンや説明会には参加しましたか
- 業務企画職
- 採用人数
19年度入社実績 非公開
20年度入社実績 非公開
22年度入社計画 自社養成パイロット80名(既卒含む)
23年度入社計画 業務企画職90名 自社養成パイロット80名 客室乗務職100名(既卒含む)
24年度入社計画 業務企画職150名 自社養成パイロッ50名(既卒含む) 客室乗務職350名
25年度入社計画 業務企画職100名程度 自社養成パイロット50名程度(キャリア採用含む 客室乗務職700名程度(キャリア採用含む)
- 24年新卒入社大学別就職者数
国公立大:
東京大6、京都大8、北海道大5、東北大7、名古屋大3、大阪大12、九州大8、東京工業大4、一橋大5、筑波大8、千葉大6、東京外大5、都立大7、横浜国大6、横浜市大1、金沢大1、大阪公立大4、神戸大2、広島大1、他
私立大:
早稲田大36、慶応大32、上智大20、明治大19、青山学院大28、立教大21、中央大12、法政大6、学習院大9、成蹊大8、成城大3、武蔵大1、東京都市大3、明治学院大11、国学院大1、日本大10、東洋大8、駒沢大3、専修大3、東海大2、東京理科大8、芝浦工大3、東京電機大1、東京女子大5、日本女子大6、津田塾大7、大妻女子大2、共立女子大1、昭和女子大7、神奈川大3、金沢工大1、愛知学院大1、中京大1、南山大2、名城大1、同志社大19、立命館大10、関西大7、関西学院大14、京都産業大1、龍谷大2、京都女子大3、同志社女子大9、大阪工大1、近畿大3、摂南大1、桃山学院大1、甲南大1、武庫川女子大1、西南学院大6、他
以上は大学院修了者を含みます。
※サンデー毎日(2024年9月1日号)参照
- 学歴フィルター
JALは国立、私立の難関大学を中心に採用していますが、特に客室乗務職は中堅の私立大学も採用しています。航空会社の性格上、海外の大学出身者も募集しています。
面接攻略の考え方【就活】
面接では自己PRと志望動機に関することを必ず訊かれます。
よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。
以下の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■業務企画職は課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
JALの業務企画職は、特に課題解決力と行動力を求めていると考えられます。
業務企画職の「求める人財像」にあるように、JALは「強い使命感を持って行動できる」「物事の本質を捉え、全体最適で考えることのできる」「成功するまであきらめない」「新しい価値を創造できる」人を求めています。
ここで、「物事の本質を捉え、全体最適で考えることのできる」「新しい価値を創造できる」は、課題解決力を表しています。
また、「強い使命感を持って行動できる」「成功するまであきらめない」は、行動力を表しているのではないでしょうか。
JALグループは、ESG(Environment・Social・Governance)戦略を最上位の戦略と位置づけ、単に移動手段を提供するのではなく、環境に配慮しつつ、人やモノの移動を通じた関係・つながりの創出に取り組んでいます。そのためにも業務企画職には課題解決力と行動力のある人を求めているのではないでしょうか。
面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で、課題解決力と行動力をアピールしましょう。
課題を発見し、既存の発想にとらわれずに新しい解決法を考え、解決のための計画づくりができ、実現のために粘り強く取り組む人というアピールです。
力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いのです。
最も力を入れたことは何か、なぜ力を入れたのか、目標達成のために困難だったことと、困難を解決するために創意工夫してどのように粘り強く行動したか、その結果と自分が身につけたことを語ってください。
但し、JALは採用するすべての業務企画職に課題解決力と行動力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、その能力を上手に説明してください。
一方、JALは、業務企画職の求める人材に「明確なビジョンを掲げ、人を育てることのできるリーダーシップを持った」人も挙げています。
最も力を入れたことを伝える中で、リーダーシップを発揮した経験があればそれも加えると良いでしょう。
■自社養成パイロットと客室乗務職は、行動力とチームワーク力を自分の中で探してアピールする
自社養成パイロットと客室乗務職は、特に行動力とチームワーク力を求めていると考えられます。
「JALグループ求める人財像」にあるように、JALは「果敢に挑戦し、最後までやり遂げる」「仲間と共に働く」人を求めています。
ここで、「果敢に挑戦し、最後までやり遂げる」は行動力を、「仲間と共に働く」は、チームワーク力を表しています。
面接では、学生時代において力を入れたことを伝える中で、行動力とチームワーク力をアピールしましょう。
力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いです。
最も力を入れたことは何か、そこで目標達成のために困難だったことは何か、困難をどのように粘り強く乗り越えたか、その結果と自分が身につけたことを語れるようにしてください。
さらに一緒に取り組んだメンバーがいたら、自分が請け負った役割と、目標達成のためにメンバーをどのように巻き込んだか、メンバーの意見を尊重するなかで、どのように自分の考えを理解してもらったかなど、チームの中での円満な人間関係に努力したエピソードを探し出して、語ってください。
但し、JALは採用するすべての自社養成パイロットと客室乗務職に行動力とチームワーク力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、面接でその能力を上手に説明してください。
■業務企画職(エアラインエンジニアコース)応募者は研究内容を語る
JALグループの企業理念には、「お客さまに最高のサービスを提供する」とあり、これは安全を大前提として、顧客に世界一の定時性、快適性、利便性を提供するということを意味している、と伝えています。
安全は、JALグループ存立の大前提であり、企業理念を受けて「安全憲章」を制定しています。
業務企画職(エアラインエンジニアコース)の役割は、顧客に安全・安心な航空機を提供することです。
エアラインエンジニアコースのスタートは航空整備の最前線である整備現業部門で働くことです。
メーカーの製品開発の仕事とは異なり、スポットライトを浴びることは少なく、地味な裏方の仕事ですが、安全を守るために絶対なくてはならない仕事です。
大学で自分が研究したことが直接使えるような仕事は少ないかも知れませんが、面接では、「航空機の安全」に加えて「機体の快適性」に十分対応できる能力、スキルがあることを、自分の研究内容から探し出して話せるようにしてください。
具体的に、研究内容をわかりやすく説明できることです。
なぜその研究を選んだか、その課題と課題解決の手法をあげ、解決に困難だった点について自分自身の工夫と成果を説明できるようにしてください。
課題を解決するために、どのように周囲を巻き込んでいったか、あるいはねばり強く取り組んでいったかなどについても説明できるといいです。
研究をチームでやっている場合は、チーム内での役割も伝えてください。
研究の将来性などがわかれば、それも話してください。
また、直接仕事に関係する研究をしていない応募者もいるかと思います。
その場合は面接で論理的思考力といった潜在的な能力面をアピールすることです。
■業務企画職(データサイエンス・デジタルテクノロジーコース)応募者は分析力・論理的思考力を語る
業務企画職(データサイエンス・デジタルテクノロジーコース)応募者は、データサイエンスやIT技術でそれぞれの専門技術について深化・応用を図る業務を担当します。
これらに必要なことは論理的な思考力を発揮して、課題を解決することです。
面接では、大学で自分が研究したことが直接使えることは少ないかも知れませんが、JALが求めているデータサイエンスやIT技術に十分対応できる分析力・論理的思考力があることを、自分の研究内容から探し出して話せるようにしてください。
具体的に、研究内容をわかりやすく説明できることです。
なぜその研究を選んだか、その課題と課題解決の手法をあげ、解決に困難だった点について自分自身の工夫と成果を説明できるようにしてください。
課題を解決するために、どのように周囲を巻き込んでいったか、あるいはねばり強く取り組んでいったかなどについてもエアラインエンジニアコース応募者と同じく説明できるといいです。
■客室乗務職は、「お客様に最高のサービスを提供する」とうたった企業理念や「JALグループ求める人財像」の「お客さまに心を尽くす」を体現できることをアピールする
客室乗務職は、航空会社社員で最もお客様と接する時間が長い、いわば最前線の仕事です。このときのお客様に接する対応がその会社のイメージに大きく影響します。
ですから、「お客様に最高のサービスを提供する」「お客さまに心を尽くす」を体現できることを証明する具体的なエピソードを用意してください。
また、面接もあかるく元気そうな雰囲気を醸し出してください。
■英語力をアピールする
自社養成パイロットは、CEFR基準におけるレベルB2相当以上の英語力を訓練投入要件としており、採用選考時に同程度の英語力を有していることが望ましいとされています。
事前にケンブリッジ英語検定(Linguaskill)を受検し、Speaking項目でB2以上を取得した人に関しては、事務局にて照合の上で採用選考の英会話試験が免除となります。
客室乗務職は、国際線乗務に就くこともあるので、応募資格として「TOEIC600点以上、または同程度の英語力」が望ましいとされています。
英語力や他の言語に自信があればアピールしましょう。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ航空業界を選ぶのか明確に伝える
航空業界を志望する応募者は、航空会社という、一見はなやかに見える職場で働きたいとか、ユニフォームを着てみたいとか、海外へ行くチャンスが増えるといったような理由を志望動機にする人が多いのではないでしょうか?
このようなあこがれは大切ですが、あこがれだけでは採用となりません。
航空業界の役割は何か、他の運輸業界や、メーカーとの違いは何かを理解しておいてください。
続いて、航空業界について業務の理解を深めていき、面接で魅力を語ってください。
■なぜJALを選ぶのか明確に伝える
JALグループの企業理念やJALフィロソフィ、中期経営計画、事業・サービス、その他ホームページから感じたことをまとめてください。そのなかで、自分が共感できることがJALを選んだ志望動機となります。
また、JALと競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておいてください。
JALを志望する人は、航空会社に興味がある人であり、JALと並行してJALスカイやANA、ANAエアポートサービスに応募する人が多いことと思います。
たとえJALが第一志望でなくても、競合他社と比較しなぜJALなのかを、面接で質問されたときにしっかり答えられなくてはなりません。
一方、特に理系学生は、なぜメーカーではなくてJALなのか質問されることがあります。
■なぜその職種を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
JALの採用募集は、業務企画職(コーポレートコース、オペレーションコース、ビジネス・マーケティングコース、データサイエンス・デジタルテクノロジーコース、エアラインエンジニアコース)、自社養成パイロット(ライセンス保有者)、客室乗務職別の採用です。
そのような職種を希望する理由、そこでやりたいこととなぜやりたいかを面接で的確に説明できなければなりません。
例えば次のような説明です。
「客室乗務職になって、お客様の記憶に残るフライトを提供したいと考えます。
というのは、自分が子供のときに乗ったJALのCAの方が、心をつくして対応してくれたことが今も忘れられないからです。
客室乗務職に採用されたら、〇〇クラブでつちかったチームワーク力が必ず役に立つと信じています。
将来的には、国際線で海外のお客様に日本のおもてなしをすることが夢です。」
■JALの志望順位、他社の応募状況を答えられるようにする
志望順位については、迷わず「第一志望です。」と答えましょう。
業務企画職で他社の応募状況を聞かれたら、航空業界志望ならANAとか他社の名前を出しても構わないと思います。
それ以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています。」くらいは答えてもいいです。
しかし、まったくの異業種である場合は、なぜそうなのか答えられるようにしてください。
客室乗務職の場合は、ANAとか他のエアライン応募を答えても良いと思います。他の航空会社へ複数応募するのは当然だからです。
注意すべきは、特にライバルのANAとの違いや、その中でなぜJALを選ぶのかを面接で質問されたときに、上手に説明できることです。
■特に客室乗務職は、お客様目線でJALについて答えられるようにする
客室乗務職は、お客様対応の最前線にいるだけに、お客様目線でのJALに関する質問が多くなされます。
例えば、「客室乗務員になったらやってみたいサービスは何か」「JALの強み、JALにしかないものは何か」「JALの最近の気になる広告は何か」「JALの飛行機に乗ったさいに感じたことは何か」「お勧めの旅行先はどこか」などです。
普段から、お客様目線でJALを見て、感じたことをメモしておくときっと役に立ちます。
以上、JALの採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。
特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
面接を攻略するためには、航空業界を取り巻く環境を理解することと、航空業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
ブログ記事「【2025年】航空業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、JALとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
JALの会社概要、これまでの歩み、企業理念、JALフィロソフィ、これからのJALグループの方向性を示す中期経営計画など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にもJALのホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で面接を受けるにあたり必要と思われるJALの基本的な知識を簡単に紹介します。ぜひ読んでおいてください。
JALの面接攻略のまとめ【就活】
JALに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。
面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
JALグループの求める人材は、次のような人です。
- 感謝の心をもって、謙虚に学ぶ
- 果敢に挑戦し、最後までやり遂げる
- プロ意識をもつ
- 採算意識をもつ
- 多文化を尊重し、適応する
- 仲間と共に働く
- お客さまに心を尽くす
一方、業務企画職の「求める人財」は、次のような人です。
- 「強い使命感」を持って行動できる
- 物事の本質を捉え、「全体最適」で考えることのできる
- 成功するまで「あきらめない」
- 新しい価値を創造できる
- 明確なビジョンを掲げ、人を育てることのできるリーダーシップを持つ
面接での選考ポイントは、学生時代に力を入れたことと、チームワークができるか、JALへの思い入れの強さです。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 業務企画職は課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
- 自社養成パイロットと客室乗務職は、行動力とチームワーク力を自分の中で探してアピールする
- 業務企画職(エアラインエンジニアコース)応募者は研究内容を語る
- 業務企画職(データサイエンス・デジタルテクノロジーコース)応募者は分析力・論理的思考力を語る
- 客室乗務職は、「お客様に最高のサービスを提供する」とうたった企業理念や「JALグループ求める人財像」の「お客さまに心を尽くす」を体現できることをアピールする
- 英語力をアピールする
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- なぜ航空業界を選ぶのか明確に伝える
- なぜJALを選ぶのか明確に伝える
- なぜその職種を選んだか、そこで何をやりたいかを明確に伝える
- JALの志望順位、他社の応募状況を答えられるようにする
- 特に客室乗務職は、お客様目線でJALについて答えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは航空業界を取り巻く環境を理解することと、航空業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、JALはどのような会社なのか理解することも面接準備には必須です。
JALの会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも参考にしてください。
JALを志望するときに知っておきたい社風
JALはどのような社風なのか、面接を受けるにあたり知っておきたい情報を載せます。
- 社内は開放的で明るく、ほのぼのとしています。
- 人間的にもできた人物が多く、必要最小限の礼儀を守れば、先輩をファーストネームで呼ぶなどフレンドリーな雰囲気です。
自分の仕事に誇りを持ち、常に向上心がある社員が多いです。
- パイロットの教官も皆良い人で、他部署の関係者にも分け隔てなく接してくれます。
- 社内に一体感があり、言いたいことが言える風土です。
- 会社更生法の適用を申請した経験から、企業風土を少しずつ変えるよう努力しています。
- 企業理念やJALフィロソフィを徹底して身につける機会を設けています。
毎年数回様々な部署が集まってJALフィロソフィを話し合う機会があります。
- 安全意識は浸透しています。
- 職場の改善提案やチャレンジできる環境もあります。
- 間接スタッフは、フレックス制度、勤務時間選択制度、テレワーク(在宅勤務)制度といった働き方が選択できます。
- ワークライフバランス支援制度も充実しています。
女性が働きやすい環境を整備した、「深夜業免除措置」「所定労働時間を超えて就業させない制度」「子の看護休暇制度」があります。
配偶者転勤同行休職制度や、不妊治療休職制度もあります。
面接で語る志望動機を作る際、社風をよく知っていることが大切です。
経営数字から見るJALグループの会社概要
航空業界とは、航空機によって旅客や貨物を国内・海外へ輸送するサービスを提供する業界です。
日本の航空会社は、「メガ・キャリア」(大規模航空事業者)と「新興エアライン」「LCC」(格安航空会社)に分けることができます。
メガ・キャリアは、LCCと比較し航空運賃では高額ですが、国内、海外に張り巡らされた路線網と質の高いサービスなどが売りです。
ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラスの座席クラスを持ち、機内食や飲料を提供するフルサービスキャリアの航空会社です。
日本のメガ・キャリアは、JALとANAの2社です。
JALはJALグループの中核として航空運送を運営しています。
JALの2024年3月期の連結決算数字は次の通りです。
- 資本金 5,471億92百万円
- 従業員数 単独で13,883名、連結で37,869名
- 売上収益 16,518億円
- 当期純利益 955億円
このうち、売上収益の内訳は次のようになっています。
国際旅客37.7%、国内旅客33.3%、貨物郵便8.1%、その他収入1.0%、マイル・ライフ・インフラ15.8%、LCC4.1%
以下は、数字で見るJALグループです。
- 国内線:輸送実績3,511万人(フルサービスキャリア)、空港数65、グループ路線数133
- 国際線:輸送実績663万人(フルサービスキャリア)、グループ便運航数66便/日、乗り入れ国/地域数66、都市数384空港
- 運行率:運行率:98.88%、定時到着率87.68%
面接では会社概要について、例えば「JALの資本金はどれくらいか知っていますか」のような質問をされるかも知れません。
面接前、概要に目を通しておくことが大切です。
JALの歩みを知る
この章では、JALの歴史を振り返ってみます。ぜひ、知っておいてください。
1951年 JALの前身である旧日本航空株式会社が設立され、翌年国内線定期航空輸送を開始
1953年 日本政府出資の半官半民の日本航空株式会社が設立。日本唯一の国際線定期航空運送事業の免許を取得
1954年 東京~ホノルル~サンフランシスコ線を開設
1965年 日本初のパッケージブランドであるJALPAKの販売開始
1967年 世界一周路線(西回り)の就航
1983年 国際航空運送協会(IATA)統計で旅客・貨物輸送実績世界一に(1987年まで5年間維持)
1987年 完全民営化
2007年 グローバルアライアンスである「ワンワールド」に加盟
2010年 会社更生法の手続き申請
2011年 会社更生手続きの終結
2019年 国際線中長距離LCCエアライン「ZIPAIR」が誕生
2021年 春秋航空日本株式会社を子会社化し、成田を拠点としたJALのLCC戦略本格始動(スプリング・ジャパン)
2023年 SKYTRAXで、世界最高品質「5スター」に6年連続で認定
JALは、半官半民の会社でスタートし、その後の完全民営化までフラッグ・キャリアでした。
近年は一時経営不振となり、会社更生法を申請するまでになりました。
しかし、経営合理化を進めて現在は見事に立ち直っています。
面接を受けるにあたり、JALの歩みを知っておきましょう。
JALグループ企業理念
JALグループの企業理念とはどのようなものでしょうか。
以下にJALグループの企業理念を紹介しますので理解しておきましょう。
JALグループ企業理念
JALグループは、全社員の物心両面の幸福を追求し、
一、お客様に最高のサービスを提供します。
一、企業価値を高め、社会の進歩発展に貢献します。
公明正大で、大義名分のある高い目的を掲げ、これを全社員で共有することで、目的に向かって全社員が一体感をもって力を合わせていくことができると考えています。
面接では、JALグループの企業理念について質問されることがあるかも知れません。また志望動機をつくるときにも参考になります。
JALフィロソフィ
JALフィロソフィは、JALのサービスや商品に携わる全員がもつべき意識・価値観・考え方です。それは、次のような内容です。
第1部 すばらしい人生を送るために
第1章 成功方程式(人生・仕事の方程式)
人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力
第2章 正しい考え方をもつ
人間として何が正しいかで判断する
美しい心を持つ
常に謙虚に素直な心で
常に明るく前向きに
小善は大悪に似たり、大善は非情に似たり
土俵の真ん中で相撲をとる
ものごとをシンプルにとらえる
対極をあわせもつ
第3章 熱意をもって地味な努力を続ける
真面目に一生懸命仕事に打ち込む
地味な努力を積み重ねる
有意注意で仕事にあたる
自ら燃える
パーフェクトを目指す
第4章 能力は必ず進歩する
能力は必ず進歩する
第2部 すばらしいJALとなるために
第1章 一人ひとりがJAL
一人ひとりがJAL
本音でぶつかれ
率先垂範する
渦の中心になれ
尊い命をお預かりする仕事
感謝の気持ちをもつ
お客様視点を貫く
第2章 採算意識を高める
売上を最大に、経費を最小に
採算意識を高める
公明正大に利益を追求する
正しい数字をもとに経営を行う
第3章 心をひとつにする
最高のバトンタッチ
ベクトルを合わせる
現場主義に徹する
実力主義に徹する
第4章 燃える集団になる
強い持続した願望をもつ
成功するまであきらめない
有言実行でことにあたる
真の勇気をもつ
第5章 常に創造する
昨日よりは今日、今日より明日
楽観的に構想し、悲観的に計画し、楽観的に実行する
見えてくるまで考え抜く
スピード感をもって決断し行動する
果敢に挑戦する
高い目標をもつ
面接では、JALフィロソフィについて質問されることがあるかも知れません。
また知っておくと志望動機をつくるときにも参考になります。
JALグループ中期経営計画
JALグループは、「2021-2025年度 JALグループ中期経営計画」を策定しました。その達成をより確実なものとするために「2021-2025年度 JALグループ中期経営計画ローリングプラン2023」を策定し推進中ですが、それらの概要について紹介します。
面接の準備にはぜひとも理解しておきたい情報です。
2021-2025年度 JALグループ中期経営計画
- JAL Vision 2030
2030年に向けたJALグループのあるべき姿は、次の通り。
「安全・安心」と「サステナビリティ」を未来の成長エンジンとする
安全・安心面では、確かな安全といつも心地よい安心を感じられる社会を創る
サステナビリティ面では、誰もが豊かさと希望を感じられる未来を創る
多くの人々や様々な物が自由に行きかう、心はずむ社会・未来において世界で一番選ばれ、愛されるエアライングループを目指す
- 中期経営計画のタイムライン
2023年度には、EBIT 1,700億円を達成。2025年度には、EBIT 約1,850億円レベルを目指す
2030年には事業を通じたSDGsの達成、2050年にはCO2排出量実質ゼロの達成を目指す
- 経営戦略の骨子
「事業戦略」「財務戦略」「ESG戦略」を経営戦略の3本柱として環境変化に適応し、持続的な成長・発展を実現
- 事業戦略
マーケット環境の変化に柔軟に対応し、今後のリスクに耐えうる事業構造改革を推進
- 機材・ネットワークの適正化と競争力の強化により、フルサービスキャリア事業の収益性を改善・向上
- 貨物郵便事業で安定的な収益の拡大
- LCCマーケットにおいては、ZIPAIR・SPRING JAPAN・Jetstar Japanとの連携を強化し、ネットワークの拡充と収益の拡大
- グループの強みである顧客基盤や、運航ノウハウ・技術力などのヒューマンスキルを活かし、マイル・地域活性化・受託・次世代エアモビリティ等の事業領域を拡大
- 財務戦略
最初の3年間は、新型コロナウイルスにより毀損した財務基盤の再構築に注力、2023年度までに健全な財務体質化
2024年度以降は持続的な成長に向けた投資を積極的に実施。利益成長と企業価値の向上を実現し、リスク耐性の強化と資本効率の両立を追求
- ESG戦略
SDGsの達成に向けたESG経営を推進。環境・人・地域社会・ガバナンスの4領域に22の課題・約180の取り組みを定め、事業を通じて社会課題を解決し、持続可能な社会の実現を目指す
CO2削減の取り組みでは、2050年の総排出量実質ゼロに向けて、省燃費機材への更新、運航の工夫、代替航空燃料の活用を推進。
2030年にはCO2総排出量を2019年度比で90%に抑えるため、全燃料の10%を代替航空燃料に置き換え
「2021-2025年度 JALグループ中期経営計画ローリングプラン2024」
- 「ローリングプラン2024」(2024~2025年度)の位置づけ
不安定な世界情勢、物価上昇、人材不足などの経営環境の変化を踏まえて、2025年度に中期経営計画を完遂し、中長期的な成長に向けて準備を進める
- 「ローリングプラン2024」の重要ポイント
- 業績予想と利益目標
2024年度通期業績予想はEBIT1,700億円とし、1,850億円以上としていた2025年度EBIT目標は2,000億円に上方修正
- 事業構造改革
ESG戦略推進により事業構造改革を進め、2025年度利益目標を達成し、レジリエンスと成長性を備えた事業構造を実現
フルサービスキャリアと貨物郵便では、利益構造を再構築。LCC及びマイル・ライフ・インフラ領域では、事業をさらに拡大・成長させ、合わせて850億円規模のEBIT(税引前利益)を実現
- 経営目標
事業領域横断の取り組みにより、2025年度経営目標を達成と同時に、事業運営のサステナビリティ向上を実現
- 関係・つながりの創出
JALグループにおける「関係人口の人数」と「地域との関わり度の向上」を数値化し、持続的にその向上に努めることで、2030年には、「関係・つながりの総量」を1.5倍に拡大
- 人的資本経営
多様な人財が多様なフィールドで活躍できる環境を整備し、能力発揮に応じた還元を行い、エンゲージメント向上と価値創造を実現
- 経営資源配分
ESG戦略の加速と競争力強化の両立に向け、省燃費機材の導入など資産投資を推進。2024年度に3,100億円、2025年度2,400億円の資産投資を計画。業績回復に伴い、株主への還元を徐々に拡大。2024年度の配当性向は35%を予定
- 業績予想と利益目標
面接で自己PRや志望動機を語るうえで、中期経営計画を理解しておくことは大切です。