【2025年】商社に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2024.10.03 更新
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商社を志望する人が面接を受けるにあたって必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、面接での受け答えができません。特に志望動機を答えるさいにこれらの知識がないと、入社への本気度が伝わりません。

この記事では、商社に応募する人が面接で困らないための基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. 総合商社とはどのような会社なのか
  2. 総合商社を取り巻く環境と課題
  3. 総合商社の仕事
  4. まとめ

総合商社とはどのような会社なのか

総合商社は三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事の上位5社がトップ集団を形成しています。これをトヨタ自動車グループの豊田通商と双日が追いかける構図となっています。

総合商社は情報力と資金力が命です。

総合商社は情報力が優れており、これまで世界中に張り巡らせた情報網を駆使して、企業の要望に応じた最適な原材料や製品を調達・提供することや、日本製品を企業にかわって海外に輸出することで利益を稼いできました。

また、企業からの要望で動くのではなく、自ら商品を発掘して買い先と売り先を見つけて仲介するなど、市場の新規開拓も担ってきました。

扱う商品が非常に幅広いことから、一昔前は「ラーメンからミサイルまで」、最近は「ミネラルウオーターから通信衛星まで」とたとえられています。

他にも豊富な資金力を生かして金融の機能を行使できるほか、物流のノウハウにもたけています。

大規模プロジェクトでは政府や官公庁、金融機関、民間企業などから適任者を集め、プロジェクトを組織化し、コントロールしたりもします。

世界を舞台にしたビジネスを手掛ける一方、国内ではコンビニやスーパーにも出資するなど流通、小売業にも参入しています。

こうした広い範囲をカバーする総合商社は、世界に類をみない日本特有の業態です。

収益の柱を仲介から投資事業へシフトしています。

メーカーはかって、原材料の輸入や製品輸出を商社に依存していましたが、90年代以降は仲介手数料がかかる商社を通さず、原材料供給者や小売業者と直接取引するようになってきました。

また企業が海外に進出し、拠点を築くようになったため仲介者としての総合商社の存在感は薄くなりました。

しかしながら、総合商社は時代の変化に応じて柔軟に戦略を変えていきます。

事業構造を転換し、有望な事業に投資し、グループ会社として傘下に組み入れることで連結業績の向上を図るようになりました。

現在の総合商社は「事業投資」が収益の柱となっています。総合商社は、様々な分野で持分法適用会社や連結子会社を所有しており、「持分利益」や「配当」などの形で利益を得るモデルが定着しています。

また、総合商社は近年石炭や鉄鉱石、銅といった資源開発事業への投資や業務にシフトしています。そのためセグメントの中で「資源」の影響を受けやすい点が特徴です。

鉱山などの資源権益の投資は大きな利益を生み出します。一方で、資源価格は世界経済に左右されやすい一面があり、昨今の商社の業績を大きく左右しています。

面接で志望動機を語るとき、商社とはどのような会社なのかを知っていることが大切です。

総合商社を取り巻く環境と課題

  • 総合商社の2023年3月期は世界的な資源価格の高騰が業績を押し上げ、特に三井物産や三菱商事、丸紅など資源・エネルギー関連が強い商社が業績を伸ばしました。

    2024年3月期決算は、伊藤忠商事を除いて大手7社中6社の純利益が過去最高だった前期から一転して、増益は伊藤忠商事(8,017億円、前期比0.2%増、以下同)と豊田通商(3,314億円、16.6%増)の2社にとどまりました。

    首位は三井物産(1兆636億円、5.9%減)で、三菱商事(9,640億円、18.4%減)、丸紅(4,714億円、13.2%減)、住友商事(3,863億円、31.6%減)、双日(1,007億円、9.4%減)の順でした。

  • 発電に使う燃料用石炭の鉱山事業や石炭火力発電事業から撤退・縮小する「脱石炭」の動きが広がっています。温暖化ガスの排出量削減に対応した動きですが、投資家が企業のESG(環境・社会・企業統治)活動を重視する傾向を強めているのも一因となっています。

    一方、脱炭素に向けて再生可能エネルギーや新エネルギーへの取り組みは加速しています。

    低炭素化に向けた太陽光発電やLNG、水素、バイオ燃料など総合商社各社は、世界的な規模でエネルギーの多様化に向けた動きを推進しています。

  • 資源開発事業は、価格の変動により利益も大きく振れるため、各社は強みを活かした非資源事業を進めています。特に各社が取り組んでいるテーマはDX(デジタルトランスフォーメーション)です。

    人口が減少する日本で、「生産性の向上」や「新規ビジネスの構築」は緊急の課題です。今後、あらゆる産業でDX化は進んでいくことが予想されます。バリューチェーン全体を押さえている総合商社にとって、DX導入のインパクトは非常に大きなものです。

    例えば、三菱商事は、AIによる食品需要の予測をメーカー、食品卸、小売りが共有する仕組みを構築し、需要予測をバリューチェーン全体で共有することで、在庫の最適化を図り、作り過ぎによる食品ロスの減少を目指しています。

    伊藤忠商事は、バリューチェーンの最適化に加えて、消費者接点を高めることを意識したDXを推進しています。ファミリーマートにおけるサイネージ広告の設置や「ファミペイ」アプリの拡大、小売分野ではAIカメラを活用した顧客行動分析などを行っています。

以上のような総合商社をとりまく環境と課題について知っているとグループディスカッションや面接での質問に役に立ちます。

例えば面接で「当社が成長するうえで大切なものはなんだと思いますか?」といった質問がなされることがあります。

総合商社の仕事

総合商社の場合、扱う領域が幅広く職種も配属先も多岐にわたっています。

入社してから同じ商品、製品を継続して扱うことが多く、資源、金属、機械、化学、食品、金融など特定の分野を扱うスペシャリストとして活動するスタイルが一般的です。

一人が調査、企画、投資、営業、バイヤーといった性格の仕事を兼ねるケースも多いものです。

有望企業への投資や、資源開発などには時代を読むセンスや粘り強い交渉力が必要とされます。

有望な企業に投資した場合には、経営者を送り込んで企業を成長させ配当や売却益を得ています。

海外展開が活発な商社ですから英語力が必須条件となります。

商社ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが志望動機を答えるときに重要です。また、事前に把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

総合商社に応募する人は、業界をとりまく環境と課題を理解しておいて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。

この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。

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総合商社各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

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