【2025年】重工業業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2024.10.12 更新
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重工業業界に応募する人が面接を受けるにあたって、必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、面接での受け答えに困ってしまうことがあります。

特に志望動機を答える面接では、これらの知識がないと入社への本気度が伝わりません。

ここでは、重工業業界を取り巻く環境や仕事など、重工業業界に応募する人が面接で役に立つ基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. 重工業業界とはどのような業界なのか
  2. 重工業業界を取り巻く環境と課題
  3. 重工業業界の仕事
  4. まとめ

重工業業界とはどのような業界なのか

重工業とは、容積が大きく、重量の重いものを製造する業種をさします。

重工業業界が扱う分野は非常に広く、船舶、鉄道車両、航空機、火力・原子力プラント、海水処理プラント、宇宙産業品などといった主に社会インフラに関わる製品を製造し、これらの運用やシステムといったソフト面まで提供しています。

特に船舶や航空機分野では、防衛省向け戦闘機や潜水艦、各種艦艇など多様な製品を手がけており、日本の防衛を担っていることも重工業業界の特徴です。

重工業業界で製造するモノは金額も大きく、受注から引き渡しまでの期間が長いといった特徴があります。

また、重工業業界の扱う製品のうち、鉄道車両や火力・原子力プラントなどは重電業界の事業と重なっています。

(ちなみに、軽工業とは重量の軽い主に消費財を生産する業界をさします。)

重工業業界の面接を受けるにあたっては、重工業業界とはどのような業界なのかを知っておくことが必要です。

続いて、重工業業界を取り巻く環境と課題について、事業ごとにみてみましょう。

重工業業界を取り巻く環境と課題

  • 造船

    造船する船の種類は、コンテナ船、バラ積み船、タンカー、フェリーなどがあります。世界の造船シェアは、日本の造船業界はかつて世界シェア50%を誇る造船大国でしたが、現在は中国、韓国に次ぐ3位です。

    2023年の日本の新造船竣工量は970万総トンで、前年比1%増でした。4年ぶりの前年比増です。世界全体の新造船竣工量は6,350万総トン(前年比14%増)で、日本のシェアは15.2%(前年比2.0ポイント減)となりました。(日本造船工業会)

    日系造船各社の2023年度の業績については、新造船価の上昇に伴って手持ち案件における採算が改善し、米ドル建ての外航船を主体とする造船所では円安効果も追い風となって、収益性の改善がみられます。

    今後の見通しについて、コロナ禍における物流網混乱や、ロシアによるウクライナ侵攻などの地政学要因を背景とした傭船料の上昇や、日中韓における船舶建造能力の不足と鋼材価格の高止まりなどのため、船種を問わず船価の上昇が続いています。

    環境対応船の発注増加が見込まれるなかで、建造コストが上昇すること、重油燃料船に比べて建造期間が長期化することなどが船価に対する上昇圧力になるとみられ、高騰する船価が船主の発注にどのような影響を与えるか注目されます。

  • 鉄道車両

    2022年度の国内市場では、新型コロナによる感染拡大による鉄道利用者の減少から、鉄道事業者の減便や設備投資の見直しを受け、車両受注は減少しました。

    2022年の鉄道車両生産額は、2,730億円(前年同期比3.0%減)で、このうち新造は2,542億円(同2.9%減)でした。(国土交通省 鉄道車両等生産動態統計調査 2023年8月)

    鉄道車両について、国内は中長期的には更新需要で安定、海外需要は大都市交通混雑解消、脱炭素へ向けた動き、アジアや欧米などの新規・更新需要の増加などで成長見通しも、競争は厳しいものとなっています。

    車両で有力なのは日立製作所、川崎重工業、日本車輌製造など5社です。そのうち日立と川崎重工は国内にとどまらず英国や米国、アジア地域でも事業を展開しており、日本政府が進める「インフラ輸出」戦略の中核企業となっています。

    米国での高速鉄道、ベトナムの都市鉄道、インドの高速鉄道、地下鉄などの大型プロジェクト受注を目指しています。

    インバーターなどの電機品は三菱電機や東芝、日立が高いシェアを持っています。

  • 航空機

    新型コロナで旅客需要が急減し、航空機の生産体制、開発体制が縮小されていましたが、2023年度の国内航空機生産額は前年同期比19.7%増の1兆6,868億円でした。

    防衛庁向けが290億円増の4,801億円、民間向けは2,491億円増の1兆2,067億円となっています。

    2013年から急増した生産額は、2019年度に1兆8689億円となった後、20120~2021年度に大きく下落しましたが、2022年度から引き続き増勢傾向となりました。(経済産業省:生産動態統計月報 2024年5月)

    経済産業省は、中長期的に拡大が見込まれる市場の成長性、先端技術の適用性、広い裾野産業を有する重要産業として、その発展に取り組んでいます。

    航空機の部品点数は300万点にも及び中小を含めて幅広いサプライチェーンで支える構造となっており、波及効果の大きい産業です。そのサプライチェーンは民間航空機のみならず防衛産業においても重要な役割を担っており、安全保障上も重要な産業と言えます。

    航空機産業において重工業各社は、機体そのものではなく、機体の一部や部品を主に製造しています。航空機本体の製造はボーイングなどを含めて、海外メーカーの独占状態にあります。

    一方、川崎重工業に代表されるヘリコプターや三菱重工の「スペースジェット」、本田技研工業のホンダジェットなど航空機本体の製造に参画する動きがここ数年で見られ始めています。

    (三菱重工は「スペースジェット」の開発を手掛けましたが、2023年2月撤退を表明しています)

    今後、成長が見込まれるアジア太平洋地域の需要をうまく取り込めるかが市場拡大のカギとなりそうです。

  • 発電所建設  

    膨大なデータ計算が必要な生成AI(人工知能)の普及を想定したデータセンターの新設が相次ぎ、国内でも電力消費は今後、急増が予想されます。電力中央研究所によると、2050年に日本の電力消費は21年に比べ最大で37%増えると予測しています。

    重工業業界は、重電業界と共に日本の産業及び人々の生活を電力供給の面から支える火力発電や原子力発電機器などの製造・販売を担っています。

    風力発電など再生可能エネルギー機器の製造及び販売を担い、新たなエネルギー源の開拓にも貢献しています。二酸化炭素を排出しないエネルギー源として水素発電やアンモニア発電が脚光を浴び、IHIや三菱重工が実用化に乗り出しています。

    これらの発電所の建設は国内のみならず、欧州やアジアなど海外へも輸出されており、将来性が見込まれます。

重工業業界の面接を受けるにあたっては、重工業業界の主要事業について理解しておくことが必要です。

加えて、重工業業界をとりまく環境と課題について理解していると、面接での質問に答えるとき役に立ちます。

例えば面接で、「重工業業界の将来の方向性についてどのように考えていますか?」といった質問がなされることがあります。

重工業業界の仕事

重工業業界は国を支える基幹産業として、社会インフラや企業になくてはならない製品を製造・販売することが主な仕事です。

そのため、自分の研究・開発や生産、ソリューションなどが仕事を通じて社会に役立つという働きがいや誇りを実感しやすい業界といえます。

この業界におけるメーカーとしての一連の仕事は、社会に役に立つ製品を企画・開発し、製造し、販売することです。

製造するモノが大きいため、受注から納入までの期間が長く、そのため事務系から技術系が連携してプロジェクトを組みます。なのでチームワークの力が大切になります。

各企業ともグローバル展開しており、海外駐在や出張のチャンスがあります。

技術系では、研究開発、概念的な設計を行う基本設計、ものづくりに直結する詳細設計全体、全体コントロールのプロジェクト設計といった設計、生産技術、品質保証、ITシステム開発、知的財産管理、海外を含めた現地建設の職種があります。

事務系では、営業、資材調達、経理・財務、法務、人事・労政、総務の職種があります。

重工業業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが面接で志望動機を答えるときに重要です。

また、事前に十分把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

重工業業界各社に応募する人は、重工業業界の基礎知識を身につけて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。

この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。

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重工業業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

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