【26卒】面接官が教える「JR東海」の面接対策

2024.10.10 更新
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JR東海は、鉄道業界で売上高がJR東日本に次ぐ2位であり、東京、名古屋、大阪を結ぶ日本の大動脈である東海道新幹線を運営しています。

(JR東海の正式社名は東海旅客鉄道ですが、本ブログでは略して「JR東海」と呼ぶこととします。)

このようなJR東海に入社を希望する人が必ず通過しなければならない面接試験。

応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?

JR東海に入社を希望する人がぜひとも知っておきたい面接に関しての情報や、ノウハウというものがあります。

例えば、JR東海の面接で自己PRするときは、求める人材をよく理解することです。

そのうえで、総合職とプロフェッショナル職は、課題解決力と行動力をアピールすることです。

一方、アソシエイト職は、行動力とチームワーク力をアピールしましょう。

理系で応募の場合、研究内容をわかりやすく説明することも大切です。

一方、面接で志望動機を語るためにはなぜ鉄道業界を選ぶのか、その中で競合他社と比べてなぜJR東海なのか答えられなくてはいけません。

これら以外にもJR東海の面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。

本ブログでは、面接官である筆者が、JR東海の採用情報とともに、面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについて、その対策を解説していきます。

さらに面接に臨むうえで必要な知識として、JR東海の会社に関する情報を載せています。

面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。

自己分析や企業研究した結果を基に履歴書やエントリーシートを作成し、一貫性をもたせて面接に繋げることを強く意識して臨んでください。

就活中の学生は、本サイト「キャリア育みファーム」を読んでいただければ、自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。

さらに、絶対の自信を持って臨みたい方には、「就活面接必勝法」を用意しております。

目次
  1. JR東海の求める人材
  2. JR東海の新卒採用情報について【就活】
  3. 面接攻略の考え方【就活】
  4. 面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
  5. JR東海の面接攻略のまとめ【就活】
  6. JR東海を志望するときに知っておきたい社風
  7. JR東海の戦略・事業概要
  8. 経営数字から見るJR東海の会社概要
  9. JR東海の経営理念
  10. 参考リンク集

JR東海の求める人材

JR東海は、どのような人材を求めているのでしょうか。

面接を受けるときには、求める人材を知っておくことが大切です。

新卒採用情報サイトにある「社長からのメッセージ」にそのヒントが込められています。

「社長からのメッセージ」より抜粋:

・・・当社はこれまで、安全を支えるべく、規律正しく、勤勉に、チームワークよく、しっかり仕事をする、そういう人材をきちんと育ててきたという自負があります。

一方で世の中は大きく変化しており、この変化に対応するためには、仕事の進め方を常に「進化」させ、「変革」する必要があると考えています。

従来のやり方にとらわれず、柔軟に物事を考え、大いに議論を交わし、困難な課題にチャレンジできる、物事をやり遂げる粘り強さがある、そういった人たちに入社をしてきて欲しいと考えています。・・・

以上から見えてくるのは、次のような求める人材像です。

  • 安全を支えるべく、規律正しく、勤勉に、チームワークよく、しっかり仕事をする人
  • 従来のやり方にとらわれず、柔軟に物事を考え、大いに議論を交わし、困難な課題にチャレンジできる、物事をやり遂げる粘り強さがある人

面接の自己PRでは、このようなJR東海の求める人材を理解して受け答えすると効果的です。

JR東海の新卒採用情報について【就活】

はじめにJR東海の新卒採用情報について、概要を以下に記します。

  1. 募集職種

    JR東海は、3つの職種と5つの専門分野(系統)の組合せにより、10の採用区分にわかれています。

    3つの職種は、総合職、プロフェッショナル職、アソシエイト職です。

    • 総合職  

      総合職はさまざまな部門でマネジメントに携わることを期待される職種です。

      ジョブローテーションを行って、施策の企画・立案・推進を行います。

      採用区分は事務、運輸、車両・機械、施設、電気・システムの5つの系統があります。

      勤務地はJR東海の事業エリア全域です。

    • プロフェッショナル職

      プロフェッショナル職は、鉄道事業部門で高い技術力や専門性を発揮することを期待される職種です。

      まずは第一線の業務経験を積んでから能力や意欲に応じて管理・計画業務に携わります。

      採用区分は運輸、車両・機械、施設、電気・システムの4つの系統があります。

      勤務地はJR東海の事業エリア全域です。

    • アソシエイト職  

      アソシエイト職は、オフィス部門のスペシャリストとして専門性を発揮することを期待される職種です。

      専門性を磨きながら、知識の幅や視野を広げ、実務の中心を担うことを期待されます。 活躍の場は、多岐にわたり、能力や意欲に応じてさまざまな業務に携わることができます。

      勤務地は原則として応募時に希望したエリアです。

    また、総合職、プロフェッショナル職の5系統の採用区分は以下の業務を行います。

    • 事務系統  

      事務系統は、長期的で幅広い視野を持って、事業運営の司令塔となります。

      数年おきのジョブローテーションにより、主に経営企画、総務、人事、財務、広報、営業、グループ事業などに関わる業務を経験し、施策の企画・立案・推進を行います。

    • 運輸系統

      運輸系統は、安全確保を第一に、鉄道輸送の計画とオペレーションを通じて最高のサービスを提供します。

      総合職は、鉄道輸送に関わる様々な業務を経験し、その後幅広い部門でマネジメント業務を行います。

      プロフェッショナル職は、駅係員、車掌、運転士、運行管理など鉄道輸送のスペシャリストとして安全とサービス向上に努めます。

    • 車両機械系統  

      車両・機械系統は、最新の技術で顧客に安全と快適な移動空間を提供します。

      鉄道車両の開発、設計、メンテナンスなどを行う車両部門と、駅の機械設備や車両メンテナンス機械の開発、設計、管理などを行う機械部門の2つに分かれています。鉄道輸送のさらなる安全性、安定性、快適性の向上をめざして、さまざまな技術開発も行っています。

      総合職は、車両・機械系統の様々な業務を経験し、その後マネジメント業務を行います。

      プロフェッショナル職は、車両・機械系統の技術を支えるエキスパートとして高い専門性を発揮する業務を行います。

    • 施設系統

      施設系統は、鉄道インフラを計画し、つくり、守り、発展させます。

      鉄道の安全・安定輸送の確保や輸送サービス向上を目的として、土木・建築関係のインフラストラクチャー全般に関する業務に携わります。

      総合職は鉄道技術者として施設系統に軸足を置き、技術的見地から会社施策を提言し、遂行します。

      プロフェッショナル職は、実務を通じて鉄道を支える高度な専門技術・知識を継承・発展させ、鉄道の保守・建設工事を中心に高い専門性を発揮した業務を行います。

    • 電気・システム系統  

      電気・システム系統は、巨大な鉄道電気システムのインテグレーターとして、鉄道の安全・安定運行を支えます。

      総合職は、電気・システム系統の業務に軸足を置き、高いマネジメント能力を発揮し会社施策の企画、立案、推進を行います。

      プロフェッショナル職は、電気・システム系統における技術分野の専門家として、高い技術力を発揮し、安全・安定輸送の維持発展やサービス向上において中心的な役割を果たします。

  2. 選考フロー  

    WEBプレエントリー→会社説明会→エントリーシート→書類選考→面接(複数回)→内々定

  3. エントリーシート(25年卒)

    自己PRに関すること

    • 学校での研究・ゼミ・授業等で学んだ内容について記入してください。(150字以内)
    • 学生時代に最も打ち込んだことなど、自由に自己PRしてください。(500字以内)
    • 学生時代に周りの人(先輩・後輩・友人など)に働きかけ、協力して成し遂げた経験など、自由に自己PRしてください。(500字以内)
    • 「自分らしさが最も現れている」写真を1枚添付し、簡単にそのエピソードをお書きください。(100字以内)

    志望動機に関すること

    • 当社への志望理由を記入してください。(300字以内)
    • 志望動機、希望コースの選択理由についてご記入ください(300字以内)
  4. 面接

    面接では、ESをもとに文系では学業やその他力を入れたことの深掘りが、理系では研究内容の深掘りがなされます。

    総合職

    自己PRに関すること

    • 自己紹介してください
    • なぜその大学を選びましたか
    • 高校時代に力を入れたことは何ですか
    • 大学時代に力を入れたことは何ですか(始めたきっかけは、困難なことは、それをどう乗り越えたか、その時のモチベーションは何か、組織の中での役割、意見が対立したときどうする、今の自分にどうつながり成長できたか、JR東海で活きること)
    • 大学の学業、ゼミでがんばったことは何ですか
    • 得意科目と不得意科目は何ですか
    • 研究内容について説明してください(テーマを選んだ理由、目的、優位性、大変だったこと、工夫した点、仕事でどう活かせるか、社会への貢献度)
    • 挫折経験を2つ話してください(挫折の理由とそれをどう乗り越えたか、得た強み)
    • チームワークで大変だった経験はありますか
    • 嬉しいと感じる瞬間を2つ挙げてください
    • ストレス解消法はありますか
    • 長所と短所は何ですか
    • 人生で印象に残っているエピソードは何ですか
    • 自分はどのような人と思われていますか
    • 自分を一言で表すと何と言いますか
    • 部活動(チーム)での役割は何ですか
    • 仲間といるときどう振舞いますか
    • リーダーシップの経験はありますか
    • 他の人を動かすにはどうしたら良いですか
    • 親友はいますか、親友らしさがでたエピソードはありますか
    • 人間関係でトラブルを起こしてしまったらどうしますか
    • コミュニケーションをとる上で苦労することは何ですか
    • 苦手な人はどんな人ですか
    • どのようなときにモチベーションが上がりますか
    • どのような社会人になりたいですか
    • 気になるニュースは何ですか

    志望動機に関すること

    • 就活の軸は何ですか
    • なぜ鉄道業界を志望しますか
    • なぜ鉄道業界のなかでもJR東海ですか
    • なぜJR東海を志望しますか
    • なぜJR東日本でなくてJR東海ですか
    • なぜその職種・系統を希望しますか
    • どのような仕事をしてみたいですか、その理由とどのような貢献ができますか
    • 総合職とプロフェッショナル職の違いは何ですか
    • 総合職に必要な資質は何だと思いますか、それを発揮したエピソードはありますか
    • 仕事内容を理解していますか
    • 自身の専攻とは違う仕事になるが、大丈夫ですか
    • キャリアプランは何ですか
    • JR東海の課題は何だと思いますか、課題に対してどうしたら良いですか
    • JR東海の良いところと悪いところは何だと思いますか
    • 人口減少で鉄道利用者がへることも考えられるがどう思いますか
    • 今後日本社会はどのように変わっていくと考えますか
    • 勤務地の希望はありますか、転勤は大丈夫ですか
    • 年上の現場社員とどのように接しますか
    • 好きな駅はどこですか、駅で直した方がよいところはどこですか
    • JR東海の施設に対する感想を教えてください
    • 安全とは何ですか、安全に対する意識を高く保つためにはどうすればよいですか
    • 現業は大丈夫ですか、夜勤もあるけれど
    • 最近気になるニュースはありますか
    • 他社の応募状況とJR東海の志望順位を教えてください

    プロフェッショナル職

    自己PRに関すること

    • 自己紹介、自己PRをしてください
    • 専攻する学業について、卒業論文の内容を教えてください
    • 研究内容とその研究を行う理由は何ですか
    • 学生時代に力を入れたことは何ですか(メンバーの数、工夫したこと、苦労したこと、どのように乗り越えたか、学んだこと、活かせること)
    • 学生時代に挫折した経験はありますか
    • チームで取り組んだことはありますか(チームでの役割、メンバーにはどう接しましたか、大変だったこと、意見が対立したときの対応)
    • アルバイト経験はありますか(お客様から苦情を言われた経験と、対応)
    • 他人からどのような人と言われますか
    • 自分の強み、弱みは何ですか
    • ストレス耐性はありますか
    • 趣味は何ですか
    • 家族はJR東海入社について何と言っていますか

    志望動機に関すること

    • 就活の軸は何ですか
    • なぜJR東海を志望しますか
    • JR東海で興味があることは何ですか
    • JR他社との違いは何だと思いますか
    • なぜJR東日本ではなくJR東海なのですか
    • JR東海の強みと課題は何ですか
    • JR東海の長所と短所を2つずつ話してください
    • 私鉄は受けていますか
    • JR東海の保守でやっていることは何があると思いますか
    • 新幹線の保守の現状の課題は何だと思いますか、取り組むべきことは何ですか
    • 鉄道の仕事に関わる上で大切なことは何だと思いますか
    • なぜプロフェッショナル職のその系統に応募しますか
    • 総合職とプロフェッショナル職の違いは何ですか
    • プロフェッショナル職の仕事内容はわかりますか
    • 配属先の希望はありますか、どのようなやりがいを感じることができますか
    • 希望以外の部門に配属されても大丈夫ですか
    • 入社してやりたいことは何ですか
    • 10年後のキャリアプランはどのようなものですか
    • 新幹線や在来線、リニアモーターカーがあるがどの分野に興味がありますか
    • 実際に働くイメージはできていますか
    • 研究内容と入社して取り組みたいことが合わないがどう考えますか
    • 様々な年齢の人やバックグラウンドを持つ人と仕事をするが大丈夫か、その根拠となるエピソードはありますか
    • 体力に自信はあるか、夜勤は大丈夫ですか
    • 現場作業は大丈夫ですか
    • 転勤は大丈夫ですか
    • インターンシップの感想を教えてください
    • 競合他社は応募していますか
    • 他社の選考状況と応募した理由は何ですか
    • JR東海の志望順位はどれくらいですか

    アソシエイト職

    自己PRに関すること

    • 自己紹介、自己PRを30秒以内で話してください
    • 高校時代に頑張ったこと、なぜ頑張りましたか
    • なぜその学部に入ろうと思ったか、何を学び、どういう力を身につけ、それを社会に出てどう活かせますか
    • ゼミについて内容、大変だったことは何ですか
    • 学生時代に力を入れたことは何ですか(それをするきっかけ、そこでの苦労とどう乗り越えたか、その中での自分の役割、その役割を担うにあたって気を付けていたこと)
    • 今までにあった困難なことは何ですか、それをどう乗り換えましたか
    • 周囲と何かを成し遂げた経験はありますか(チームでの役割、メンバーにはどう接しましたか)
    • 短所と長所を5つずつあげてください
    • 自分の好きなところ、嫌いなところ、改善するためにしていることはありますか
    • ストレス発散法はありますか
    • 周りからどう思われていますか
    • 苦手なタイプとその人へどのように接しますか
    • 20年後の自分のイメージは何ですか
    • どのような社会人になりたいですか
    • 最近の気になるニュースはありますか

    志望動機に関すること

    • 就活の軸は何ですか
    • なぜJR東海を志望しますか
    • なぜJR東日本ではなくJR東海ですか
    • なぜアソシエイト職を志望しますか
    • アソシエイト職に対するイメージはどのようなものですか
    • 入社後どのような仕事をしてみたいか、学業で得たことをどう活かしますか
    • 将来のビジョンは何ですか
    • 上司が間違ったことを言ったときあなたはどうしますか
    • 駅研修の意味は何だと思いますか
    • JR東海について関心あるニュースは何ですか
    • JR東海の強み、弱みは何ですか
    • JR東海の改善点は何だと思いますか
    • JR東海は輸送事業と関連事業(街づくり)のどちらに今後注力すべきと考えますか
    • 新しい事業は、何が良いですか
    • 髪の毛を染める、派手な服装をする等はできないが良いですか
    • 他社の選考状況とJR東海の志望順位を教えてください
  5. 採用人数

    2020年度採用実績 大学・大学院卒:562名

    総合職100名、アソシエイト職28名、プロフェッショナル職434名

    2021年度採用実績 大学・大学院卒:524名

    総合職95名、アソシエイト職27名、プロフェッショナル職402名

    2022年度入社実績 大学・大学院卒:478名

    総合職84名、アソシエイト職15名、プロフェッショナル職379名

    2023年度入社実績 大学・大学院卒:302名

    総合職61名、アソシエイト職10名、プロフェッショナル職231名

    2024年度入社実績 大学・大学院卒 288名

    総合職60名、アソシエイト職11名、プロフェッショナル職217名

    2025年度入社計画 大学・大学院卒 390名

    総合職約80名、アソシエイト職約20名、プロフェッショナル職約290名

  6. 24年新卒入社大学別就職者数

    国公立大:

    東京大9、京都大10、北海道大1、東北大2、名古屋大9、大阪大5、九州大1、東京工業大1、一橋大3、千葉大2、電通大1、東京外大1、都立大1、金沢大1、大阪公立大1、神戸大1、他

    私立大:

    早稲田大11、慶応大6、明治大2、立教大1、中央大4、法政大4、学習院大2、成蹊大2、東京都市大3、日本大14、東洋大3、駒沢大1、専修大1、東海大5、東京理科大4、芝浦工業大4、東京電機大1、工学院大2、千葉工大1、神奈川大1、金沢工業大4、愛知大2、愛知学院大1、中京大7、南山大5、名城大8、同志社大1、立命館大3、関西大5、関西学院大2、京都産業大4、龍谷大2、大阪工大6、近畿大7、甲南大1、他

    以上は大学院修了者を含みます。

    ※サンデー毎日(2024年9月1日号)参照

  7. 学歴フィルター

    JR東海は難関国公立、私立大以外にも、東京、名古屋、京都、大阪という東海道新幹線沿いの都市にある大学を積極的に採用しています。

面接攻略の考え方【就活】

就活の面接では自己PRと志望動機を必ず訊かれます。

よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。

以下の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてまとめてください。

  1. 面接時の自己PRのヒント

    ■総合職とプロフェッショナル職は、課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする

    上記の求める人材にあるように、JR東海は、「安全を支えるべく、規律正しく、勤勉に、チームワークよく、しっかり仕事をする」「従来のやり方にとらわれず、柔軟に物事を考え、大いに議論を交わし、困難な課題にチャレンジできる、物事をやり遂げる粘り強さがある」人を求めています。

    ここで、「従来のやり方にとらわれず、柔軟に物事を考え、大いに議論を交わし、困難な課題にチャレンジできる、物事をやり遂げる粘り強さがある」は、課題解決力と行動力を表しています。

    また、「安全を支えるべく、規律正しく、勤勉に、チームワークよく、しっかり仕事をする」では、チームワーク力をうたっています。

    総合職はさまざまな部門でマネジメントに携わることを期待される職種です。また、プロフェッショナル職は、鉄道部門で技術力や専門性を発揮することを期待される職種です。

    ですから、総合職とプロフェッショナル職は業務の性質上、特に課題解決力と行動力が必要と考えられます。

    面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で、特に課題解決力と行動力をアピールしましょう。

    すなわち、目標達成のために課題を発見し、既存の発想にとらわれず新しい解決法を考えて、解決のための計画づくりができること。実現のために粘り強く取り組み、周囲に働きかける人というアピールです。

    力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いのです。

    最も力を入れたことは何か、なぜ力を入れたのか、困難だったこと、困難を解決するために創意工夫をして、どのように粘り強く行動したか、その結果と自分が身につけたことや反省したことを語ってください。

    一方、JR東海は、チームワーク力も求めています。

    面接ではどの職種の応募者にもチームワークに関する質問がなされています。

    ですから、そのような質問があればチームワークもできることを、エピソードを交えて語れるように準備してください。

    但しJR東海は、必ずしも総合職やプロフェッショナル職の応募者のすべてに、課題解決力と行動力を求めているわけではありません。

    自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、面接でその能力を上手に説明してください。

    ■アソシエイト職は、行動力とチームワーク力を自分の中で探してアピールする

    アソシエイト職は専門性を磨きながら、実務の中心を担うことを期待される職種です。主にサポート業務を行います。

    ですから、アソシエイト職は業務の性質上、上記の3つの能力のうち、特に行動力とチームワーク力が求められると考えられます。

    面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で行動力とチームワーク力をアピールしましょう。

    力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いです。

    そのさい、目標達成に向けてどのような困難があり、それをどのように乗り越えて、どのような成果をあげたかも説明できるようにしてください。

    また力を入れたことで、チームの中での円満な人間関係に努力したエピソードを探し出して語ってください。

    例えば自分が請け負った役割で、目標達成のためにメンバーをどのように巻き込んだか、メンバーの意見を尊重しながらどのように自分の考えを理解してもらったかなどです。

    但しJR東海は、アソシエイト職に採用する人すべてに、行動力とチームワーク力を求めているわけではありません。

    自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、面接でその能力を上手に説明してください。

    ■理系応募者は研究内容を語る

    総合職やプロフェッショナル職の理系応募者は研究内容を深掘りされます。

    理系応募者は、運輸系統、車両・機械系統、施設系統、電気・システム系統に配属となりますので高度な技術的専門性が要求されます。

    また、中央新幹線計画や、高速鉄道の海外展開にも技術面で関わることが求められます。

    特に鉄道事業の最大の使命は安全の確保であり、技術面での役割は大きなものがあります。

    面接では、「鉄道の技術的側面」「事業計画」に十分対応できる能力やスキルがあることを、自分の研究内容から探し出して話せるようにしてください。

    具体的に、研究内容をわかりやすく説明できることです。

    なぜその研究を選んだか、その課題と課題解決の手法をあげ、解決にあたって困難だった点について自分自身の工夫と成果を説明できるようにしてください。

    課題を解決するために、どのように周囲を巻き込んでいったか、あるいはねばり強く取り組んでいったかなどについても説明できるといいです。

    チームで研究を行っている場合は、チーム内での役割も伝えてください。研究の将来性などがわかれば、それも話してください。

    また、直接仕事に関係する研究、勉強をしていない応募者も多いと思います。

    その場合、面接では、論理的な思考力といった潜在的な能力面をアピールすることです。

  2. 面接時に志望動機を語るヒント

    ■JR東海を知る

    面接では、JR東海についてどこまで知っているか試されることがあります。

    例えば、「JR東海の課題は何だと思うか」「好きな駅はどこか、駅で直した方がよいところはどこか」「JR東海で興味があること」「JR東海について関心あるニュースは何か」「JR東海の強み、弱みは何か」「新しい事業を考えるとしたら何が良いか」「JR東海の良いところと悪いところは何だと思うか」など、様々な角度からJR東海について質問されます。

    JR東海のホームページを隅から隅まで熟読しておくことが対策として有効です。

    JR東海の会社概要、経営理念、戦略と事業などをしっかりと理解しておきましょう。

    ■なぜ鉄道業界を選ぶのか明確に伝える

    鉄道会社を志望する応募者は、もともと鉄道が好きであること以外にも、会社の堅実性とか、地域に競争相手がいない独占的な企業であるといったような理由を志望動機とする人が多いと考えられます。

    特にJR各社は国鉄の分割民営化からスタートした経緯があり、公的色合いがより強いことも人気の理由のひとつかも知れません。

    堅実性を会社に求めることは間違いではありませんが、各社は、鉄道輸送サービスの向上と同時に、駅を基点とした様々な事業を計画・実行するなど、堅実性は当然のこととして積極的に事業の拡大を図ろうとしています。

    ブログ記事「【2025年】鉄道業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。

    いまや鉄道会社のライバルは航空会社や自動車会社、小売業界、ホテル、レジャー施設などさまざまです。

    鉄道業界の役割は何か、他の輸送サービス業界やライバルとなる業界との違いは何かを理解しておいてください。

    続いて、鉄道業界について業務の理解を深めていき、面接でその魅力を語れるようにしてください。

    ■なぜJR東海を選ぶのか明確に伝える

    JR東海の会社概要や経営理念、戦略と事業など、ホームページから感じたことをまとめてください。

    そのなかで、自分が共感できることがJR東海を選んだ志望動機となります。

    また、JR東海と競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておいてください。

    JR東海を志望する人は、鉄道業界に興味がある人で、JR東日本やJR西日本、日本貨物鉄道、東京メトロ、首都圏・名古屋圏・関西圏の私鉄各社などに同時に応募する人が多いことが考えられます。

    たとえJR東海が第一志望でなくても、競合他社と比較しなぜJR東海なのかを、質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。

    ■応募する職種・系統を選んだ理由と、そこでやりたい仕事は何かを明確に伝える

    JR東海の採用募集は、総合職とプロフェッショナル職、アソシエイト職です。

    総合職は事務系統以外にも運輸、車両・機械、施設、電機システムの各系統があります。

    プロフェッショナル職は、運輸、車両・機械、施設、電機システムの各系統に分れています。

    応募者は、そのような職種・系統を希望する理由と、そこで将来やりたい仕事、貢献できることを面接でしっかりと説明できなければなりません。

    希望する職種・系統で注目している商品やサービス、技術とその注目理由も話せるようにしておくと、なお良いでしょう。

    ■JR東海の志望順位、他社の応募状況を面接で答えられるようにする

    志望順位については、迷わず第一志望ですと答えましょう。

    他社の応募状況を聞かれたら、「鉄道業界の会社に何社応募中です」程度は言ってもかまいません。

    JR他社に応募中なら、JR東日本とか他社の名前を出しても構わないと思います。

    ただし、JR東日本や他社ではなく、JR東海が第一志望である理由を明確にしてください。

    それ以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています」くらいは答えてもいいです。

    この場合まったくの異業種であるならば、なぜ応募したのか答えられるように準備してください。

    ■入社後、働く上でのルールを守れるか答えられるようにする

    JR東海は入社後、鉄道事業とは何かを知ってもらうために現場第一線の仕事に就くことが通常です。

    そこでは、お客様を不快な気持ちにさせない身なりが求められます。例えば、髪染めやピアスは不可であり、服装上の注意点もあります。

    また、夜勤や交代勤務、泊勤務といった不規則な勤務ができるかの確認や、これら勤務について体力的に問題はないかなどの質問もされることもあるかも知れません。

    これらについて問題ないことを答えられるようにしましょう。

以上、JR東海の採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。

特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。

また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。

本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。

面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】

面接を攻略するためには、鉄道業界を取り巻く環境を理解することと、鉄道業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。

ブログ記事「【2025年】鉄道業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。

続いて、JR東海とはどのような会社なのかを理解することも面接の準備には必須です。

JR東海の会社概要、経営理念、戦略と事業など面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。

これら以外にもJR東海のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。

本記事の後半で面接を受けるにあたり必要と思われるJR東海の基本的な知識を簡単に紹介します。ぜひ読んでおいてください。

JR東海の面接攻略のまとめ【就活】

JR東海に入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?

JR東海が採用したい人材は以下のような人です。

  • 安全を支えるべく、規律正しく、勤勉に、チームワークよく、しっかり仕事をする人
  • 従来のやり方にとらわれず、柔軟に物事を考え、大いに議論を交わし、困難な課題にチャレンジできる、物事をやり遂げる粘り強さがある人

面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。

  • 総合職とプロフェッショナル職は、課題解決力と行動力を自分の中で探してアピールする
  • アソシエイト職は、行動力とチームワーク力を自分の中で探してアピールする
  • 理系応募者は研究内容を語る

一方、面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。

  • JR東海を知る
  • なぜ鉄道業界を選ぶのか明確に伝える
  • なぜJR東海を選ぶのか明確に伝える
  • 応募する職種・系統を選んだ理由と、そこでやりたい仕事は何かを明確に伝える
  • JR東海の志望順位、他社の応募状況を面接で答えられるようにする
  • 入社後、働く上でのルールを守れるか答えられるようにする

面接を攻略するためには、まずは鉄道業界を取り巻く環境を理解することと、鉄道業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。

また、JR東海の会社に関する知識を知っておくことも大切です。面接での受け答えのためにぜひともJR東海について知識を深めてください。

面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも参考にしてください。

JR東海を志望するときに知っておきたい社風

JR東海の面接を受けるにあたり知っておきたい社風について以下に記します。理解しておきましょう。

  • かたい会社のイメージはあるが、フランクな社員が多いです。社員同士の交流も盛んで飲み会も多いです。
  • 体育会系で、上司の指示を守る、決められたことをその通りに行うことが求められます。
  • 安全第一を最も重視しており、社内に徹底されています。ミスしたときは原因究明や対策に相当の時間をかけます。
  • 年功序列的な給料体系、昇進であり、福利厚生面が充実しているといった典型的な日本企業です。

面接で語る志望動機を作る際、社風をよく知っていることが大切です。

JR東海の戦略・事業概要

  • 鉄道業界の主な事業は、鉄道を利用して旅客輸送や貨物輸送を行うサービスの提供です。

    また、駅という街の中心に位置する立地性を活かし、不動産、商業施設、ホテル・レジャー施設などを運営している会社が一般的です。

    ですから、鉄道会社は単なる輸送業ではなく、輸送業+不動産業の性格が強くなっています。

    JR東海も事業の多角化を進めています。
  • 鉄道業界で売上高1位を誇るのはJR東日本です。

    以下、JR東海、JR西日本とJR3社がベスト3を占めています。

    JR東海は、昭和62年4月、国鉄民営化により他のJR各社と共に発足しました。

  • JR東海の最大の強みは東海道新幹線を運営していることです。

    鉄道の収益基盤は盤石です。昭和39年の開業以来68億人が利用し、日本経済の成長を支えています。

  • 関連事業としてJRセントラルタワーズ、JRゲートタワーといった商業施設やホテル、オフィスなどの開発を関連子会社が手がけています。

    名古屋駅周辺には、レストラン街、ゲートタワーモール、ホテル、その他商業施設が一体となった利便性ある魅力的な空間を創造しています。

    また、東京駅、新横浜駅、静岡駅、豊橋駅、名古屋駅、京都駅に駅に近接した商業施設も運営しています。

  • 営業施策として、観光需要の喚起と東海道新幹線などの利便性向上の2つに取り組んでいます。

    観光需要の喚起では、「そうだ京都行こう。」キャンペーンにより京都の魅力を発信しています。

    新型コロナウイルス感染症の流行に対応し、「ずらし旅」を提案するキャンペーンや、「推し旅アップデート」キャンペーンも展開中です。

    在来線では、「飯田線秘境駅号」観光列車の運行、観光スポット巡りの「さわやかウォーキング」といったイベントを開催しています。

    ターゲット別施策として、東海道新幹線では、「S Work車両」や「お子さま連れ専用車両」を展開しています。

    訪日外国人向けの取組みも強化しています。周遊きっぷやネット予約の「スマートEX」、ウェブサイトの運営を行っています。

    利便性向上に向けては、東海道新幹線においてネット予約&チケットレス乗車サービスである「EXサービス」の利用拡大に取り組んでいます。

    交通系ICカードの「TOICA」は、利用エリアの拡大や電子マネー機能の追加に取り組みサービスの向上を図っています。

  • 成長戦略として、中央新幹線事業と高速鉄道システムの海外展開を推進しています。

    将来にわたり企業の存立基盤を確保するため、超電導リニア中央新幹線計画を進めています。

    東海道新幹線の将来の経年劣化や大規模災害に対する備えとして、まずは東京~名古屋間の実現を目指しています。さらに大阪市まで延伸することも計画しています。

    リニア中央新幹線は、営業速度が時速500km、東京~名古屋間を40分で結び、最終的に東京~大阪間を67分で結ぶ計画です。

    リニア中央新幹線は2027年に品川-名古屋間の運用開始を目標としていましたが、2027年の開業を断念、2034年以降の開業へ延期となることを発表しています。

    高速鉄道システムの海外展開では、米国において「テキサスプロジェクト」と「北東回廊プロジェクト」を進めています。

    台湾高速鉄道を運行する台灣高速鐵路股份有限公司(台湾高鐵)では当社のN700Sをベースとした新型車両の導入を決定しており、この新型車両導入に関する技術コンサルティングも2023年より開始しています。

面接で志望動機を語る上では、JR東海の事業を知っておくことは大切です。

またJR東海で興味があることは何かなど質問されることがあります。

経営数字から見るJR東海の会社概要

ここからは、経営数字からみたJR東海を探ってみます。

  • JR東海のマーケットエリアは日本の人口の約61%、GDPの約66%を占めています。
  • 東海道新幹線は累計利用者数が約68億人、1列車あたり平均遅延時分が1.1分、死傷事故が0件です。
  • 在来線は12線区、1日当たり約2,200本の列車を運行しています。
  • 連結子会社の営業収益は6,366億円です。(2019年度)
  • JR東海の2024年3月期の資本金、従業員数、連結経営成績は次の通りです。

    資本金は、1,120億円です。(2023年3月末)

    従業員数は、18,727名です。(2023年3月末)

    連結営業収益は、17,104億円です。

    連結営業利益は、6,073億円です。

    連結経常利益は、5,469億円です。

    連結当期純利益は、3,844億円です。

    連結営業収益について、セグメント別には、運輸業が14,083億円、流通業が1,606億円、不動産業が832億円、その他が2,552億円です。

面接では、JR東海の強み、弱みは何かなど訊かれますので、経営数字を知っておいてください。

JR東海の経営理念

JR東海の経営理念、行動指針は以下の通りです。

経営理念

日本の大動脈と社会基盤の発展に貢献する

行動指針

  • 「安全」最優先の行動
  • 「信頼されるサービス」の実践
  • 「進化と飛躍」への挑戦
  • 「能力と技術」の更なる研鑽
  • 「規律ある一体感」の醸成

面接では、JR東海の経営理念について質問されることがあるかも知れません。

また志望動機をつくるときも参考になります。覚えておきましょう。

参考リンク集

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