【2025年】証券業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2024.10.05 更新
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証券業界を志望する人が面接を受けるにあたって必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、面接での受け答えができません。特に志望動機を答えるさいにこれらの知識がないと、入社への本気度が伝わりません。

この記事では、証券業界に応募する人が面接で困らないための基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. 証券業界とはどのような業界なのか
  2. 証券業界を取り巻く環境と課題
  3. 証券業界の仕事
  4. まとめ

証券業界とはどのような業界なのか

企業が株式や社債などの有価証券を発行して、市場から直接資金調達することを「直接金融」といいますが、証券会社は、直接金融において、株式や債券などの取引の仲介をするのが主な業務です。

具体的には証券取引法で認められている次の4業務であり、トレーディングと呼ばれています。

  • 投資家から売買注文を委託される「委託売買」
  • 企業が発行する株式を投資家へ販売する「募集・売り出し」
  • 証券会社が投資家となって株式、債券を売買する「自己売買」
  • 企業が新規発行する株を買い取り販売する「引受」

業績は国内外の景気動向に左右されます。

金融業界では個人向け運用事業をリテール、法人向け運用業務をホールセールと呼びます。

近年積極的な推進を図っているのがホールセールのうち、投資銀行業務です。企業の株式・社債の引き受け、企業の合併・買収(M&A)資本提携の仲介、財務戦略のコンサルティングも担っています。

リテールでは近年、委託売買においてインターネット専用の証券会社が台頭する中で、一律だった株式手数料も完全自由化となっており、各証券会社は独自の手数料体系を採るなどサービスの拡充に努めています。

2014年1月には、少額投資非課税制度(NISA)がスタートし、また個人型確定拠出年金iDeCoの対象者が2017年1月に拡大しました。

さらに2024年から現行のNISA関連制度を大幅に拡充する新NISAが始まりました。

これらを追い風にして、また「貯蓄より投資」という考え方が一般化したこともあって、証券会社は資産管理型のビジネスにシフトする動きを見せています。

証券業界の業態は、店頭での対面取引と、実店舗を持たないインターネット取引の2つがあります。

近年、証券業界でシェアを拡大しているのがインターネット取引です。対面取引は実店舗と多くの人員を抱えているため手数料が高いのに対し、インターネット取引は実店舗を持たず少ない人員で済むことから手数料が安く済みます。

このため対面取引の証券会社は業績が伸び悩んでいて、店舗の統廃合やネット証券への参入など事業改革を迫られています。

面接では「トレーディングとは何か知っていますか」と質問されるかも知れません。覚えておきましょう。

証券業界を取り巻く環境と課題

  • 2024年3月期決算で証券大手5社(野村・、みずほ・大和・三菱UFJ・SMBC日興)の純利益が5,298億円と前期に比べ2.2倍の大幅増益となりました。

    個人向け営業が業績を押し上げ、法人部門も好調でした。ただ、収益水準は手数料自由化前のバブル期に及んでおらず、成長余地の大きい資産運用や、富裕層向けビジネスのウェルスマネジメント分野を収益の柱に育てることが急務となっています。

    また、ネット証券最大手のSBI証券の連結純利益は前期比14%増の473億円と過去最高益となりました。株高を背景に売買手数料をゼロにした後も業績は好調を持続しています。

    2024年3月期決算が好調だった理由は、①日経平均株価が34年ぶりに最高値を更新した恩恵や、②政府が2024年1月に新しい少額投資非課税制度(新NISA)を導入したことで、新たに資産運用を始める若年世代が増えていること、③大手証券が主要顧客層と位置づける富裕層が増えていることが挙げられます。

  • 長期的な証券業界を取り巻く環境として、少子高齢化と人口減少問題があり、さまざまな対策を打ったとしても今後新規顧客を増やしていくことは容易ではありません。

    特に大手証券では顧客の高齢化が進み、投資活動の引退や売買頻度の低下は、やがては収益の悪化を引き起こすことが懸念されます。

    これを見据えて、野村HDと大和証券は店舗の統廃合を進めるなど、事業改革を迫られています。

  • 日本人の特性として、諸外国と比べて証券投資に慎重な姿勢があります。1,000兆円ある家庭の預金をどう投資に振り分けてもらえるかが、証券会社が抱える最大の課題です。
  • ネット証券が存在感を増しています。SBI証券や楽天証券など国内株式手数料を撤廃する企業も出始めるなど手数料における競争が過熱しています。

    この動きは、体力のない証券会社にとっては痛手となります。証券業界内で淘汰が起き、いずれ大手証券のみが生き残る世界になるかもしれません。

  • これらの課題に対して、対面販売を中心とする証券会社は、相続や事業継承、保有不動産など幅広い悩みを抱える富裕層に対して、自社の持つ豊富なノウハウと経験を活かし、包括的な解決策を提案するウェルスマネジメント分野を強化しようとしています。

    また、岡三証券や大和証券などの従来型の証券会社もネット証券へ参入し、野村HDはLINEと合弁会社を設立しています。

    顧客基盤のある地方銀行と提携して、これまで接点がなかった顧客に商品やサービスを提供する動きもでています。

  • 2024年1月から始まった新NISAの口座開設が急増しています。日本経済新聞の集計によると、対面・ネット証券10社合計の24年1~6月期の新NISA商品の購入額は、旧NISAである前年実績の4倍となっています。

    資産形成に対する関心は若年層でも高まっており、証券各社はスマートフォンを入口にデジタル世代の取り込みに注力しています。

  • 成長著しいアジアを中心とした海外市場をいかに開拓できるかがも課題となりそうです。

    また、証券業界にも、Fintechという言葉に象徴されるように、デジタライゼーションの波が押し寄せています。

    新しいテクロノジーを活用し、顧客のニーズに最適なソリューションを提供していくことが求められています。

以上のように、近年の証券業界は同業他社に加え新規や異業種からの参入、また統合や再編などが行われるなど競争は激化しており、今後も厳しい競争環境が続くと予想されています。

証券業界をとりまく環境について知っているとグループディスカッションや面接での質問に役に立ちます。

例えば面接で「当社が生き残るためには、お客様に対してどのような新商品を提供すれば良いと思いますか?」といった質問がなされることがあります。

証券業界の仕事

主な募集職種は、リテール営業、投資銀行業務、ホールセール営業、調査、FAなどがあります。

リテール営業は個人顧客に幅広い金融商品の案内、提案、販売を行います。

投資銀行業務は、企業の債権・株式・その他の引き受け業務、M&A財務アドバイザリー業務を行います。

ホールセール営業は、法人の投資家からの発注対応、投資アドバイス、オーダーメイド商品開発などを行います。

調査は、コンピューターを利用した定量分析やビッグデータ解析による資産運用などの提案、金融商品の分析モデル開発、人工知能の開発・運用などを行います。

FAは、地域密着型の個人営業で、顧客に対して投資商品を案内、販売します。

証券業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが志望動機を答えるときに重要です。また、事前に充分把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

証券業界各社に応募する人は、業界をとりまく環境と課題を理解しておいて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。

この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。

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証券業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

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