【26卒/25年転職】面接官が教える「東レ」の面接対策
繊維業界売上高1位の東レに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。応募者は事前にどのような面接対策をしたらよいのでしょうか?
東レに入社を希望する人がぜひとも知っておきたい就職や転職の面接に関しての情報や、ノウハウというものがあります。
例えば、東レの面接では求める人材をよく理解して、自己PRにおいては、課題解決力、行動力、リーダーシップから自分の強みを選んでアピールすることが大切です。
一方、面接で志望動機を語るためにはなぜ繊維業界を選ぶのか、について的確に答えられなくてはいけません。
さらに競合他社と比べてなぜ東レなのかについても面接官が納得できるように答えられることが大切です。
これら以外にも東レの就職や転職の面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、東レの採用情報とともに、就職や転職の面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについてその対策を解説していきます。
さらに面接に臨むうえで必要な知識として、東レの会社に関する情報を載せています。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
自己分析や企業研究した結果を基に履歴書やエントリーシート(就活)、職務経歴書(転職)を作成し、一貫性をもたせて面接に繋げることを強く意識して臨んでください。
就活中の学生や転職希望者は、本サイト「キャリア育みファーム」を読んでいただければ、自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
さらに、絶対の自信を持って臨みたい方には、「就活面接必勝法」・「転職面接必勝法」を用意しております。
東レの求める人材
東レはどのような人材を求めているのでしょうか?
ホームページのサステナビリティサイトにある「人権推進と人材育成」のなかで、次の内容が記載されています。
人材育成方針
「東レグローバルHRマネジメント基本方針」に沿って、「人材の確保と育成」を最重要の経営課題として取り組んでおり、以下を目的に人材育成を進めております。
- 「公正で高い倫理観と責任感をもって行動できる社会人」の育成
- 「高度な専門知識・技術、独創性をもって課題解決できるプロ人材」の育成
- 「先見性、リーダーシップ、バランス感覚をもって行動できるリーダー」の育成
- 「グローバルに活躍できる社会人、プロ人材、リーダー」の育成
ここから、東レが求める人材は次のような人と考えます。
- 公正で高い倫理観と責任感をもって行動できる人
- 高度な専門知識・技術、独創性をもって課題解決できる人
- 先見性、リーダーシップ、バランス感覚をもって行動できる人
面接において自己PRをするとき、求める人材像をあらかじめ知っておくことは大切です。
東レの新卒採用情報について【就活】
はじめに東レの新卒採用情報について以下に記します。
- 募集職種
新卒の採用では、募集区分としてはGコースで、技術系と事務系の2つの職種を募集しています。
Gコースは、将来の東レグループの経営幹部層や高度専門職を目指して多様なキャリアを積み、企画創造業務に従事し、グローバルな視点・思考により事業展開を推進する人材育成コースです。
- 選考フロー
プレエントリー→会社説明会・社員懇談会→エントリーシート提出・Webテスト受験→テストセンター・適性検査受検→面接選考(複数回)→内々定
- エントリーシート(25年卒)
事務系
自己PRに関すること
- あなたが自覚している自分自身の強みに近いものを以下から2つ選択し、それぞれについて学生時代の取り組みや経験から説明してください。(各400文字以内)
キーワード:『バイタリティ』 『粘り強さ』 『チャレンジ精神』 『リーダーシップ』『チームワーク』 『極限追求』 『イノベーション』
志望動機に関すること
- あなたが当社で挑戦したいこと、実現したいことを教えてください。(400文字以内)
技術系
自己PRに関すること
- 学生時代に、あなたが最も力を入れて取り組んだことを述べて下さい。(400文字以内)
- 研究テーマ(50文字以内)
- 研究テーマの概要(300文字以内)※研究テーマが未決定の場合は、これまでに力を入れた勉強テーマの内容を記入して下さい。
- 上記テーマで、あなたなりのオリジナリティを発揮した点、画期的な点など特に主張したい点を3つあげて下さい。(40文字以内)
- 専攻区分で選択した専攻のさらに詳細な専門分野(得意とする分野)を最大3つまでご記入ください。例)高分子合成、機能性高分子、有機合成
志望動機に関すること
- あなたが東レというフィールドで成し遂げたいことを述べてください。(400文字以内)
- あなたが自覚している自分自身の強みに近いものを以下から2つ選択し、それぞれについて学生時代の取り組みや経験から説明してください。(各400文字以内)
- 面接
面接ではエントリーシートに沿って面接が行われます。 事務系はガクチカ、技術系は研究内容についての深掘りがあります。研究内容は一次~最終面接で5分プレゼンの後で20分程度の質疑応答があります。
事務系
自己PRに関すること
- 自己紹介してください
- ゼミで勉強していることを話してください(勉強する理由、社会で活かせるもの)
- なぜその大学・学部を志望しましたか
- なぜそのクラブに入りましたか、そこでの役割は何ですか
- 自分にとって挑戦するとは何ですか
- 学生時代に力を入れたことは何ですか(それをやった理由、困難だったこと、困難をどう乗り越えたか、考え方の違う人とコミュニケーションを取る時に意識していること、成長したこと、学んだこと)
- アルバイト経験を話してください(コミュニケーションをとるうえで意識していること)
- 自分の意見を押し通すタイプですか
- 周りにどんな人と言われますか
- どんな社会人になりたいですか
- 長所と短所は何ですか
- 尊敬する人は誰ですか
志望動機に関すること
- 就活の軸は何ですか
- なぜ繊維・化学業界を志望しますか
- なぜ東レを志望しますか
- 東レのイメージを教えてください
- インターンシップの感想を教えてください
- 希望する職種とその理由は何ですか
- 希望する事業・部門はどこですか、それはなぜですか
- 担当したい商材は何ですか
- 自分の強みを活かして営業でどのように活躍できますか
- 希望する部門が叶わないときはどうしますか
- キャリアプランはありますか
- 東レで、将来成し遂げたいことは何ですか
- 海外希望はありますか
- 東レの興味のある製品はありますか
- インターンシップの感想を教えてください
- 他社の選考状況と東レの志望順位を教えてください
技術系
自己PRに関すること
- 自己紹介・自己PRしてください
- なぜその大学、学部、学科に進学しましたか
- 研究室は何ですか
- 研究テーマについて説明してください、
テーマを選んだ理由、オリジナリティ、苦労したこと、実用化に向けて必要なこと、社会や東レにどう役立つか、経験から得たもの、今後の予定などの質問があります
- 学生時代に力を入れて取り組んだことは何ですか
- サークルは何ですか(役割)
- 強みは何ですか
- ストレスがたまったときどうしますか
志望動機に関すること
- 他の繊維(素材)メーカーの中でなぜ東レを志望しますか
- なぜ○○職を希望しますか
- 東レでやりたいこととその理由は何ですか
- 東レで希望する事業、職種とその理由は何ですか
- 技術者として将来どうなりたいですか
- 海外勤務への興味・関心はありますか
- 入社したら成し遂げたいことは何ですか
- 勤務地にこだわりはありますか
- 他社の選考状況と東レの志望順位を教えてください
- 採用人数
19年度入社実績 172名(事務系43名、技術系129名)
20年度入社実績 134名(事務系42名、技術系92名)
21年度入社実績 135名(事務系42名、技術系93名)
22年度入社実績 102名(事務系34名、技術系68名)
23年度入社実績 148名(事務系53名、技術系95名)
24年度入社実績 203名(事務系62名、技術系141名)
25年度入社計画 前年並み
- 24年新卒入社大学別就職者数
国公立大:
東京大10、京都大14、北海道大5、東北大5、名古屋大4、大阪大17、九州大6、東京工業大2、一橋大4、筑波大2、千葉大3、都立大1、横浜国大4、横浜市大1、金沢大3、大阪公立大10、神戸大9、岡山大5、広島大5、他
私立大:
早稲田大12、慶応大6、上智大2、明治大5、青山学院大1、立教大2、中央大1、法政大1、成蹊大2、成城大1、日本大2、東京理科大3、芝浦工大1、津田塾大1、大妻女子大1、共立女子大1、同志社大6、立命館大5、関西大5、関西学院大2、龍谷大1、武庫川女子大3、他
※サンデー毎日(2024年9月1日号)参照
- 学歴フィルター
東レは国公立大学、難関私立大学中心の採用となっています。まずはテストセンター、適性検査を通過するように努力しましょう。
面接攻略の考え方【就活】
面接では自己PRと志望動機を必ず訊かれます。
よってそれらの答えをあらかじめ準備する必要があります。以下の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■課題解決力と行動力、リーダーシップの三つの能力のうち二つを自分の中から探してアピールする
東レの求める人材は、「公正で高い倫理観と責任感をもって行動できる」「高度な専門知識・技術、独創性をもって課題解決できる」「先見性、リーダーシップ、バランス感覚をもって行動できる」人です。
このうち、「公正で高い倫理観と責任感をもって行動できる」とは、行動力を表しています。
また、「高度な専門知識・技術、独創性をもって課題解決できる」」とは課題解決力を表しています。
さらに、「先見性、リーダーシップ、バランス感覚をもって行動できる」とは、リーダーシップを表しているのではないでしょうか。
以上の三つの能力を持つように東レは、人材育成を実施しています。
これらは東レの社員に対して「このような人材になってもらいたい」との目標と考えましょう。
なので、応募する学生がこれら全てを持っているとアピールする必要はありません。
面接では、学生時代において最も力を入れたことを伝える中で課題解決力・行動力・リーダーシップのうちから二つを自分の中から探してアピールしましょう。
- 課題解決力なら、課題を発見し、既存の発想にとらわれず新しい解決法を考えて、解決のための計画づくりができるということです。
- 行動力なら、困難な課題の解決に向けて周囲に働きかけながらあきらめずに粘り強く取り組めるということです。
- リーダーシップなら、チームの目標を示し、目標達成のためにメンバーのやるべきことを明確にする、やる気を出させるなど、メンバーに良い影響を与えながら活動を進めるということです。
ここでのリーダーシップとは、例えばクラブ・サークルの部長とかいったような役職・立場ではありません。
力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いのです。
これらの活動の中で、いずれかの能力を発揮したことを具体的に説明してください。
その結果として自分が身につけたことを伝えられると良いです。
但し、東レは採用するすべての人に課題解決力や行動力、リーダーシップを求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、面接においてその能力を上手に説明してください。
■技術系応募者は研究内容を語る
東レは基本的に技術系の会社であることを理解しましょう。新卒採用者の約70%は技術系です。
技術系応募者は、研究開発、技術開発、商品開発、生産技術、エンジニアリング、分析評価、臨床開発、薬事、安全性情報、医薬品・医療材学術企画、情報システムなどの分野で活躍することになります。
技術系応募者は、それらに十分対応できる能力やスキルがあることを、自分の研究内容から探し出して話せるようにしてください。
技術系応募者は、面接において研究内容の説明を相当詳しく深掘りされることを想定してください。
具体的には、その研究を選んだ理由や研究を進める上で困難だったこと、困難を解決するための自分自身の工夫と成果、今後の展望など、面接官にわかるように簡潔に説明できるようにしておきましょう。
もちろん直接そのような研究をやっていない人もいると思いますが、その場合は潜在的な能力面をアピールすることです。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ繊維(素材)業界を選ぶのか明確に伝える
なぜ繊維(素材)業界を志望するか、その理由を説明できるようにしてください。
繊維業界とは何か、繊維業界を取り巻く環境や、繊維業界の仕事についての基本は、ブログ記事「【2025年】繊維業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を参照ください。
繊維メーカーについて業務の理解を深めていき、あなたが魅力を感じていることを語ってください。
■なぜ東レを選ぶのか明確に伝える
東レの理念、事業内容、中期経営課題などから感じたことをまとめてください。
そのなかで、自分が共感できることが東レを選んだ志望動機になります。
また、東レと競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておいてください。
東レを志望する学生は繊維(素材)または化学メーカーに興味がある人であり、東レと並行して旭化成や富士フイルム、花王、三井化学、住友化学などと、かけもち応募する学生が多いようです。
たとえ東レが第一志望でなくても競合他社と比較し、なぜ東レなのかを質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。
■東レでなぜその職種・事業部門を希望するのか、そこでどのような仕事をやりたいか明確に伝える
面接では、希望する職種、事業部門と、そこでやりたい仕事は何か、なぜその仕事をやりたいのかをきちんと説明できなくてはいけません。
あわせてやりたい仕事で活かせる能力やスキルがあればそれを伝えてください。
東レで注目している製品や技術、サービスとその注目理由も話せるようにしておくと、なお良いでしょう。
■他社の応募状況と東レの志望順位を答えられるようにする
志望順位については、迷わず第一志望ですと答えましょう。
他社の応募状況を聞かれたら、繊維(素材)業界志望と答えてください。他社名を教えてほしいと聞かれたさい、東レと同レベルの大手企業に応募中ならそれを答えてください。
繊維(素材)業界以外なら「〇〇業界にも興味があり応募しています」くらいは答えてもいいです。
この場合まったくの異業種に応募している場合は、なぜ応募したのか答えられるようにしてください。
以上、東レの採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。
特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
東レは、繊維(素材)業界最大手のメーカーで、国内唯一の総合繊維メーカーです。
このような東レの面接を攻略するためには、まず繊維(素材)業界を取り巻く環境を理解することと、繊維(素材)業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
ブログ記事「【2025年】繊維業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識」を読んでおいてください。
続いて、東レとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
東レの会社概要、東レ理念、中期経営課題など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にも東レのホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で東レの基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
東レの面接攻略のまとめ【就活】
東レに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
東レが求める人材は、「公正で高い倫理観と責任感をもって行動できる」「高度な専門知識・技術、独創性をもって課題解決できる」「先見性、リーダーシップ、バランス感覚をもって行動できる」人です。
面接では事務系はガクチカ、技術系は研究内容についての深掘りがあります。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 課題解決力と行動力、リーダーシップの三つの能力のうち二つを自分の中から探してアピールする
- 技術系応募者は研究内容を語る
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- なぜ繊維(素材)業界を選ぶのか明確に伝える
- なぜ東レを選ぶのか明確に伝える
- 東レでなぜその職種・事業部門を希望するのか、そこでどのような仕事をやりたいか明確に伝える
- 他社の応募状況と東レの志望順位を答えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは繊維(素材)業界を取り巻く環境を理解すると同時に、繊維(素材)業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、東レとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
東レの会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも参考にしてください。
東レの中途採用情報について【転職】
続いて東レの転職の面接について解説していきます。
はじめに東レのキャリア(中途)採用情報について以下に記します。
- 募集職種
東レは、転職の希望者を対象とした中途採用を積極的に行っています。
社内に必要な能力やスキルを持つ人が足りないと思われる職種を募集していますので、応募にあたっては即戦力としての経験や専門性が問われます。
現時点でどのような職種を募集しているか、詳細は、東レのホームページにあるキャリア採用情報をご覧ください。
ちなみに、2024年10月現在、営業職、スタッフ職、研究・技術開発職、工務・エンジニアリング職、システムエンジニアリング職の求人があります。
また、キャリア(職務経歴)を登録することで、経験やスキルにマッチする職種の募集があった場合に、人事担当者などから個別に連絡が届く「キャリア登録」の仕組みがあります。
- 選考フロー
応募(ウェブエントリー:履歴書・職務経歴書)→書類選考→面接→処遇説明→最終面接→内定
- 面接
面接では、求める人材にふさわしい人物かどうか、現職(前職)の職務内容について深掘りをすることで応募者が東レで活躍できるか、を探ります。
自己PRに関すること
- 家族構成を教えてください
- 現職(前職)の職務内容を説明してください
- 全国転勤がありますが大丈夫ですか
志望動機に関すること
- なぜ東レを志望しますか
- 東レにどのような貢献をしてくれますか
- 今後のキャリアについてどのように考えていますか
退職理由に関すること
- 現職(前職)を退職する理由を教えてください
面接攻略の考え方【転職】
転職の面接では自己PRと志望動機、退職理由に関することを必ず訊かれます。
それらについて的確に答えるための準備をしてください。
以下の自己PRと志望動機、退職理由のヒントが参考になります。
- 面接時の自己PRのヒント
■課題解決力、行動力、リーダーシップの三つの能力のうち二つを自分の中から探してアピールする
東レの求める人材は、「公正で高い倫理観と責任感をもって行動できる」「高度な専門知識・技術、独創性をもって課題解決できる」「先見性、リーダーシップ、バランス感覚をもって行動できる」人です。
このうち、「公正で高い倫理観と責任感をもって行動できる」とは、行動力を表しています。
また、「高度な専門知識・技術、独創性をもって課題解決できる」」とは課題解決力を表しています。
さらに、「先見性、リーダーシップ、バランス感覚をもって行動できる」とは、リーダーシップを表しているのではないでしょうか。
以上の三つの能力を持つように東レは、人材育成を実施しています。
これらは東レの社員に対して「このような人材になってもらいたい」との目標と考えましょう。
中途採用の応募者がこれら全てを持っているとアピールする必要はありません。
面接では、現職(前職)の職務を説明するなかで課題解決力・行動力・リーダーシップのうちから二つを自分の中から探してアピールしましょう。
- 課題解決力なら、業務目標を達成するうえで課題を発見し、既存の発想にとらわれず新しい解決法を考えて、解決のための計画づくりができるということです。
- 行動力なら、困難な課題の解決に向けて周囲に働きかけながらあきらめずに粘り強く取り組めるということです。
- リーダーシップなら、組織の目標を示し、目標達成のためにメンバーのやるべきことを明確にする、やる気を出させるなど、メンバーに良い影響を与えながら活動を進めるということです。
もし上記の能力について乏しい場合は、自分の最も伝えたい能力を面接で上手に説明して、間接的にでも募集職種に役立つことを伝えてください。
■技術系応募者は技術力を語る
技術系応募者は、まず募集職種の職務内容を理解してください。
そして、それらに十分対応できる経験や能力、スキルがあることを、現職(前職)の職務を説明するなかで面接官にわかってもらう必要があります。
技術系応募者は、面接において、現職(前職)の職務内容の説明を相当詳しく求められます。
職務遂行にあたって、技術面の工夫と成果をわかりやすく説明することで持っている技術力をアピールしましょう。
成果を出すためのノウハウが、東レでどのように活かせるかも説明できるようにしてください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ東レを選ぶのか明確に伝える
東レの理念、事業内容、中期経営課題などから感じたことをまとめてください。
そのなかで、自分が共感できることが東レを選んだ志望動機になります。
また、東レと競合他社のホームページをしっかり読んでその違いを知っておいてください。
東レを志望する応募者は、他の繊維(素材)、化学メーカーの中途採用募集に興味がある人も多いと思われます。
そのような競合他社と比較して、なぜ東レなのかをしっかり答えられなくてはいけません。
■なぜその職種を選んだか、そこでやりたい仕事を明確に伝える
転職の希望者は、なぜキャリア採用の職種に応募したのか、そこでどのような仕事をやりたいかとその理由をしっかりと説明する必要があります。
中途採用の応募者が応募職種を選んだ主な理由は、現職(前職)で培った自分の経験や能力、スキルが東レで活かせることだと思います。
それには職務内容をわかりやすく説明することで、経験や能力、スキルがクボタで活かせて、やりたい仕事で貢献できることを伝えてください。
東レで注目している製品や技術、サービスなどと、なぜ注目しているかその理由も話せるようにしておくとよいでしょう。
- 転職面接時に退職理由を語るヒント
■面接官が納得できる前向きな退職理由を伝えられるようにする
「なるほど、そのような前向きな理由があって退職したのですね」と面接官に納得してもらえる内容を説明しましょう。
間違っても上司と合わないとか、労働条件が悪いなどというネガティブな理由を言わないでください。
例えば、現職(前職)では、自分の持つ能力、スキルをこれ以上向上させることが難しく、キャリアアップのために転職を考えたというような言い方です。
以上、東レの中途採用情報と転職の面接攻略の考え方を説明しました。
特に面接は複数回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい転職希望者のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの転職面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【転職】
面接を攻略するためには、まずは繊維(素材)業界を取り巻く環境を理解することと、繊維(素材)業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。(繊維素材メーカーに勤務の人はご存知のことと思いますが)
続いて、東レとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
東レの会社概要、東レ理念、中期経営課題など、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
これら以外にも東レのホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
本記事の後半で東レのホームページから得た基本的な知識を簡単に紹介します。面接を受けるにあたり必要と思われるので、ぜひ読んでおいてください。
東レの面接攻略のまとめ【転職】
東レに入社を希望する人が、必ず通過しなければならない転職の面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
東レが求める人材は、「公正で高い倫理観と責任感をもって行動できる」「高度な専門知識・技術、独創性をもって課題解決できる」「先見性、リーダーシップ、バランス感覚をもって行動できる」人です。
面接では、求める人材にふさわしい人物かどうか、現職(前職)の職務内容について深掘りをすることで応募者が東レで活躍できるか、を探ります。
面接で自己PRをするときのポイントとしては、以下があげられます。
- 課題解決力、行動力、リーダーシップの三つの能力のうち二つを自分の中から探してアピールする
- 技術系応募者は技術力を語る
面接で志望動機を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- なぜ東レを選ぶのか明確に伝える
- なぜその職種を選んだか、そこでやりたい仕事を明確に伝える
面接で退職理由を伝えるときのポイントとしては、以下があげられます。
- 面接官が納得できる前向きな退職理由を伝えられるようにする
面接を攻略するためには、まずは繊維(素材)業界を取り巻く環境を理解すると同時に、繊維(素材)業界で働いたときの仕事の内容も理解しておくことが大切です。
また、東レとはどのような会社なのかを理解することも面接準備には必須です。
東レの会社に関する知識について、面接での受け答えのためにぜひとも知っておいてください。
面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも参考にしてください。
東レを志望するときに知っておきたい社風
東レの面接を受けるにあたり知っておきたい社風について以下に記します。
- 福利厚生は、住宅補助、独身寮、財形貯蓄や持株会などもあり、退職金はDC年金で、自身による運営となります。
- 残業時間は部署によって大きく異なり、工場では工務、技術、研究部門の残業時間が多い傾向にあります。1回/月の頻度で工場の早帰りデーが設定されています。
コロナ禍でリモートワークが推奨されており、工場スタッフであっても業務に支障のない範囲で在宅勤務が可能です。
- 成長部門の研究・技術開発は新素材を世の中に送り出すことに熱意を持って取り組んでいます。
- 組織は縦割りで横の繋がりが薄いため、他部署の知り合いがどれくらいいるかが強みとなります。古き良き日本の会社であり、上下関係は厳しいです。
- 本部・部門制の組織となっており、本部間の人事交流は、ほぼ無く、幾つかの会社の集合体のようです。
- 人材育成の観点では面倒見が良く、今風ではなくウェットな風土につながりますが、昔ながらの日本の会社の良さが残っています。
- 女性は働きやすいです。産休、育児休暇は取得しやすく、社内結婚する場合は女性が異動希望すると社内で調整してもらえます。
面接で語る志望動機を作る際、社風をよく知っていることが大切です。
東レの会社概要
ここからは東レの会社概要を説明します。面接において志望動機を語る上で役に立ちます。
- 東レは繊維業界の売上高NO.1の企業で、国内唯一の総合繊維メーカーであり、三井グループの中核企業の1社です。
- 東レは1926年三井物産の出資により東洋レーヨン株式会社として創業しました。1970年に東レ株式会社に社名を変更し現在に至っています。
- コーポレートスローガンは、「Innovation by Chemistry」です。
- 東レは基礎素材メーカーとして「有機合成化学」「高分子化学」「バイオテクノロジー」「ナノテクノロジー」の4つのコア技術をベースに基礎素材メーカーとして、繊維、フィルム、樹脂、ケミカル、電子情報材料、炭素繊維複合材料、水処理、医薬、医療機器とさまざまな事業分野で先端材料を創出し、事業化を実現してきました。
世界の29カ国・地域でグローバルに事業を展開しており、国内に112社、海外に194社のグループ企業を持っています。(2024年3月末)海外駐在員は約600人です。
- 東レは、国内で唯一三大合成繊維(ナイロン、ポリエステル、アクリル)を生産しています。
航空機向け炭素繊維の世界シェアがNO.1です。水処理事業において世界で唯一水処理用のRO膜(逆浸透膜)、NF膜(ナノろ過膜)、UF膜(限外ろ濾過膜)、MF膜(精密ろ過膜)製品の全てを自社開発し、世界に販売しています。
こうした技術開発のために2023年から3年間で2,200億円の研究開発費を投入しています。
- 2024年3月期の経営数字は次の通りです。
資本金はおおよそ1,478億7,300万円です。
従業員数は、単体で6,995人、連結で48,140人です。
連結売上収益は、2兆4,646億円です。
連結事業利益は、1,026億円です。
連結当期利益は、219億円です。
セグメント別売上収益は、繊維9,748億円、機能化成品8,861億円、炭素繊維複合材2,905億円、環境・エンジニアリング2,441億円、ライスサイエンス522億円、その他169億円です。
面接で志望動機を語るさいに会社概要を知っておくことは大切です。
東レ理念
東レ理念について、面接で質問されることもあるかも知れませんので理解しておきましょう。
企業理念
わたしたちは新しい価値の創造を通じて社会に貢献します
経営基本方針
お客様のために 新しい価値と高い品質の製品とサービスを
社員のために 働きがいと公正な機会を
株主のために 誠実で信頼に応える経営を
社会のために 社会の一員として責任を果たし相互信頼と連携を
企業行動指針
安全と環境
安全・防災・環境保全を最優先課題とし社会と社員の安全と健康を守るとともに持続可能な社会の実現に貢献します
倫理と公正
社会的規範の遵守はもとより、高い倫理観と強い責任感をもって公正に行動し社会の信頼と期待に応えます
お客様第一
お客様に価値の高いソリューションを提供しお客様の満足と世界最高水準の品質を追求します
革新と創造
企業活動全般にわたる継続的なイノベーションを図りダイナミックな進化と発展を目指します
現場力強化
相互研鑽と自助努力により企業活動の基盤となる現場力を強化します
連携と共創
グループ内の有機的な連携と外部との戦略的な提携により新しい価値を創造して社会とともに発展します
人材重視
社員に意欲をもって能力を発揮できる職場環境を提供し人と組織に活力が溢れる風土をつくります
情報開示
企業情報の適切な開示とステークホルダーとのコミュニケーション促進により経営の透明性を維持します
人権尊重
良き企業市民として人権尊重の責任を果たします
面接では、「企業理念を知っていますか」と質問されるかも知れません。覚えておきましょう。
東レの中期経営課題
東レは、中期経営課題“プロジェクト AP-G 2025”(2023年度~2025年度)を推進中です。その概要を紹介します。
- 長期経営ビジョン
東レの長期経営ビジョン“TORAY VISION 2030”は、創業以来大切にしている価値観(core value)である「事業を通じた社会貢献」「長期的視点に立った経営」「人を基本とする経営」をベースに「ビジネスモデルの変革」を進めながら「持続的かつ健全な成長」の実現を目指すもの。
長期戦略として、①成長分野でのグローバルな拡大、②競争力強化、③経営基盤強化を図る。
- 中期経営課題 “プロジェクト AP-G 2025”
基本戦略は「持続的な成長の実現」「価値創出力強化」「競争力強化」「『人を基本とする経営』の深化」「リスクマネジメントとグループガバナンスの強化」とする。
成長領域であるサステナビリティイノベーション(SI)事業とデジタルイノベーション(DI)事業の拡大、事業の高度化・高付加価値化および品質力・コスト競争力強化に取り組む。
財務健全性の確保のために、利益、キャッシュフロー、資産効率性のバランスに配慮した事業運営を行う。
また、新たな成長軌道を描くために、高成長・高収益事業の拡大、低成長・低収益事業の構造改革を推進する。
具体的な取り組みは次の通りとする。
- 持続的な成長の実現
①「東レグループサステナビリティ・ビジョン」を基軸とする成長領域での事業拡大
②カーボンニュートラル社会実現への貢献
③循環型社会実現への貢献
- 価値創出力強化
①事業の高度化・高付加価値化
②新事業創出
- 競争力強化
①品質力強化
②トータルコストダウン
③デジタル技術活用による経営の高度化
- 「人を基本とする経営」の深化
①人材育成の強化
②マネジメント人材の育成・登用
③「東レ理念」の実践としての発信・対話の充実
- リスクマネジメントとグループガバナンスの強化
①リスクマネジメントの強化
②機能軸と地域軸の連携による現場力強化
③グルーバル経営管理の高度化・効率化
- 持続的な成長の実現
面接の志望動機をつくりあげるときに中期経営課題を理解しておくことが大切です。