【2026年】製薬業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識
 
		
		
	製薬業界に応募する人が就職や転職の面接を受けるにあたって、必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。
これらの知識を持っていないと、面接での受け答えに困ってしまうことがあります。
特に志望動機を答える面接では、これらの知識がないと入社への本気度が伝わりません。
ここでは、製薬業界を取り巻く環境や仕事など、製薬業界に応募する人が面接で役に立つ基礎知識を紹介します。
ぜひこの記事を読んで、あなたの就職や転職の面接に役立ててください。
製薬業界とはどのような業界なのか
製薬業界とはどのような業界なのでしょうか。
- 製薬とは医薬品を製造することであり、製薬業界とは、製薬会社の業界を指します。
		製薬産業は、「生命に密接に関連した」「多品種・少量生産」「研究開発指向」「付加価値の高い知識集約型」の産業であることが、他業界と比べた大きな特徴です。 製薬業界の主な事業は薬の開発や販売で、製薬会社は新薬開発によるシェア拡大にしのぎを削っています。 新薬開発に成功した場合に得られる利益は莫大ですが、一方、開発には10年以上の期間を要し、かかる費用が数百億~数千億円規模となります。 
- 医薬品は、医師の診断に基づき処方される医療用と、薬局で販売される一般用に分けられます。日本の医薬品市場では90%が医療用となっています。
		また、医療用医薬品は、新薬(先発医薬品)とジェネリック医薬品(後発医薬品)があります。 ジェネリック医薬品とは、新薬の独占販売期間が過ぎた後に発売される医薬品のことで、新薬と同じ有効成分を持つにもかかわらず、価格は新薬の半分以下となっています。 
面接で志望動機を語るさいに、製薬業界とはどのような業界なのかを知っておくことは大切です。
製薬業界を取り巻く環境と課題
製薬業界を取り巻く環境と課題について解説します。
- 2023年の医薬品生産金額は前年比5.1%増の10兆332億円でした。(厚生労働省「薬事工業生産動態統計年報 2024年12月」)
		2024年度の大手新薬メーカーの業績は、国内市場に頭打ち感があるものの、為替影響の恩恵を受けつつ、グローバル向け製品を中心に売上を伸長し、堅調に推移しました。 他方で、患者が追加費用を支払うことで、保険適用の範囲外の特別なサービスを選択できる制度選定療養制度が2024年10月より施行となり、特許期間が満了した新薬に依存してきたメーカーの事業環境は厳しさを増しています。 
- 高齢化などを背景とした医療費の増大が国の財政の大きな負担となる中で、政府は、以前から薬価引き下げや後発医薬品(GE)の使用促進で増大抑制に取り組んでいますが、足元では、創薬力の強化や供給不足の解消等に向けた政策も打ち出しています。
		2025年度の薬価中間年改定では、医療費抑制の取り組みと同時に、カテゴリ毎にそれぞれの改定範囲を設定する等、軽重をつけた改定が行われました。 
- 新薬メーカーでは、継続的に新薬を市販することが難しくなる中で、事業の選択と集中を目的とした新薬メーカーの再編は進展していくことが予想されます。
		また米国では、相互関税制度や最恵国待遇薬価の導入が検討されており、特に米国売上高の大きい新薬メーカーでは警戒感が高まっています。今後、リスク回避を目的とした米国への製造拠点の移転も検討されるとみられます。 
- 後発医薬品メーカーでは、安定供給体制の構築に向けた構造改革が進められており、政府は、2024年度以降5年間を集中改革期間として、順次具体的な支援策を打ち出していく方針です。
		これを受けて、大手各社は、サプライチェーンの強靭化や増産体制の整備等に取り組む方針を公表し、足元では緩やかなアライアンスに踏み出す動きもみられており、今後も、官民双方の動きが注目されます。 
面接では、「日本の製薬業界の課題は何だと思いますか」と質問されるかも知れません。
主要製薬メーカーの特色について
ここでは、主要製薬メーカーの特色について紹介します。
- 武田薬品工業は、創業240年の伝統ある会社です。
		日本の製薬メーカーでの売上高は1位であり、世界の医薬品企業の売上高順位では14位(2024年)です。 売上収益の91%を海外から得ており、世界約80ヵ国以上に事業基盤を有するグローバル製薬企業としての強みを持っています。(2024年度) 消化器系疾患、希少疾患、血漿分画製剤、オンコロジー、ニューロサイエンス、ワクチンという6つの重点領域を持っています。 かつては農薬、ウレタン樹脂、動物用医薬品、調味料およびビタミン・バルクといった非医薬品事業も手がけていましたが、それら事業は合弁会社に移管し現在は医薬品事業を中心としています。 
- 大塚ホールディングは、大塚グループの持株会社で、売上高2位です。
		傘下に大塚製薬、大鵬薬品工業などを持っています。 中核会社の大塚製薬は「病気の治療に寄与する医療関連事業」と「健康の維持・増進のための製品を提供するニュートラシューティカルズ関連事業」をビジネスの柱に医薬品、食料品の製造・販売を行っています 医療用医薬品では抗精神病薬、抗がん剤、利尿薬が主力です。一般用医薬品では、オロナイン軟膏が有名です。 健康の維持増進のための商品ではオロナミンCやポカリスエット、カロリーメイトなどを開発販売し、製薬会社の域を越えた事業を展開しています。 
- アステラス製薬は、売上高3位の製薬メーカーで、2005年に山之内製薬と藤沢薬品が合併して誕生した会社です。
		泌尿器領域の医薬と免疫抑制剤などを主力商品としています。 世界70カ国以上でビジネスを展開しており、売上収益の86%は海外です。(2024年度) 
- 第一三共は、売上高4位の製薬メーカーで、2005年に三共と第一製薬が合併して誕生した会社です。
		第一三共グループは、新薬を中核としながら、ジェネリック医薬品、ワクチン、一般用医薬品の4つの事業を推進しています。 海外拠点展開国・地域は32、世界100カ国以上で医薬品を販売しており、海外での売上は69%を占めています。(2025年3月) 
面接で志望動機を語るさいは、各社の特色を知っておくことが大切です。
製薬業界の仕事
製薬業界特有の職種としては、「研究」、「開発」、「MR」があります。
- 研究
		新薬やジェネリック医薬品を作り出す研究を行っており、薬の作用のメカニズムを解析したり合成したりするのが主な業務です。 具体的には、医薬品を構成する物質の探求と実験を主に行います。 研究部門は、合成、薬理、毒性・安全性、薬物動態、製剤などに分かれて担当し、研究所でチームのメンバーとして実験を繰り返しています。 ひとつのプロジェクトに10年以上の期間と億単位の予算をかけることが当たり前の世界で、成果が出るまで粘り強く研究に打ち込めることが求められます。 
- 開発
 		研究が医薬品を構成する物質の探求や実験をメインに行うのに対して、実際に人体に投与したときの安全性を確立させるための臨床試験を行っています。 開発の業務は、動物実験や試験管のなかでの実験で効果が確認できた薬を使用し、医療施設や被験者の協力のもとで臨床試験を行い、厚生労働省への承認申請に必要なデータをまとめる仕事です。 このプロセスの中で副作用の出る医薬品を早期に発見し、被害を防ぐ役割を負っていますので、品質管理の知識とコンプライアンスの遵守が求められます。 
- MR(医薬情報担当者)
 		病院や薬局などの医療施設に出向き、自社の医薬品の効能や副作用などに関する情報提供や自社医薬品の普及と正しい薬剤の使用方法の啓蒙を行っています。 また医師から、使用した医薬品の効果や副作用等の情報を入手し、自社にフィードバックする重要な役割を担っています。 通常の営業職と違う点は、直接の販売や価格交渉、代金の回収は行わないことです。 これらの業務は医薬品総合商社(卸売)の営業が行います。 
- 以上の職種以外にも、総務、経理、人事、経営企画、法務、資材購買、生産管理などの職種があります。
製薬業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが面接で志望動機を答えるときに重要です。
また、事前に十分把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。
まとめ
製薬業界の各社に応募する人は、製薬業界の基礎知識を身につけて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。
また、面接における質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。
この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。
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製薬業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。