【2025年】印刷業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2024.10.12 更新
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印刷業界に応募する人が面接を受けるにあたって、必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、面接での受け答えに困ってしまうことがあります。

特に志望動機を答える面接では、これらの知識がないと入社への本気度が伝わりません。

ここでは、印刷業界を取り巻く環境や仕事など、印刷業界に応募する人が面接で役に立つ基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. 印刷業界とはどのような業界なのか
  2. 印刷業界を取り巻く環境と課題
  3. 印刷メーカーの特色について
  4. 印刷業界の仕事
  5. まとめ

印刷業界とはどのような業界なのか

印刷は大きく「出版印刷」と「商業印刷」にわけられています。

  • 出版印刷とは、書籍や雑誌など、出版社や新聞社が発行する商業出版物を印刷するものです。   

    学校で使用する教科書、大学や研究機関が発行する書籍なども出版印刷に含まれます。

    印刷会社は、出版社や新聞社から注文を受けて、印刷・加工・製本を行います。

    そのさいは、注文先からの意向に沿ったかたちで紙の種類やサイズなどの印刷物の提案を行い、取次、書店を介して読者へ届くことが一般的です。

  • 商業印刷は、「宣伝用印刷」と「業務用印刷」にわけられます。

    宣伝用印刷は、企業などが配布するチラシ、パンフレット、ポスターのような主に宣伝のための印刷を指します。

    業務用印刷は、カタログ、会社案内や、取り扱い説明書、アニュアルレポート、社内報のような会社の業務などに使用するための印刷を指します。

    商業印刷は、印刷会社が印刷物の企画から、デザイン、マーケティング、ブランディングまで関与します。

    そこから印刷を行い、注文先へ発送します。さらに印刷物の在庫管理まで行うなど、トータルでサポートしています。

    印刷業界は、圧倒的に小規模の企業が多く、13,520社(2022年)ありますが、毎年減少しています。TOPPANと大日本印刷で約50%の市場占有率となり、準大手クラス(70~80社)を含めて約65%を占めています。

面接で志望動機を語る際は、まずは印刷業とは出版印刷と商業印刷に分けられることを知っておくことが必要です。

印刷業界を取り巻く環境と課題

  • 2022年の印刷産業出荷額は、5兆462億円、前年比3.9%増となりました。(総務省・経済産業省:2023年経済構造実態調査 製造業事業所調査 2024年7月)

    印刷業界の出荷額は2011年以降2018年まで前年を割っていましたが、2019年にはほぼ前年並みとなりました。2020年には再び前年割れとなりましたが、2021年・2022年は前年を若干上回って推移しています。

  • 印刷業界は、上記のように顧客の要望に応えて紙を利用した印刷を行うことが基本的な業態です。

    印刷業界の市場規模は、年々縮小しています。IT化の進展により紙の印刷需要が減っていることが大きな原因です。企業による広告宣伝費の減少も加わり、特に「出版印刷」と「商業印刷」の市場は縮小傾向です。「包装印刷」は増加で推移しています。

    例えば、チラシ、パンフレットの配布に替わって、インターネットや電子メールによる広告が大きな比重を占めるようになっており、今後も紙による印刷需要は減少していくことが考えられます。

    書籍も紙から電子化へと進んでいます。

  • このように従来のような紙の印刷を中心とする印刷業界自体の将来性は決して明るいものではありません。

    このような印刷業界の環境を踏まえて、印刷メーカーは布石を打っています。

    大手印刷メーカーは、従来の受注生産型のビジネスモデルから脱却し、プロモーション企画、デザイン制作、EC支援など付加価値の高いサービスを提供する事業を行っています。

    売上により一層貢献できる、マーケティング目線で作成された印刷物を企画から提案できるかといった観点や、逆に増加が見込まれるデジタルマーケティングと連動した施策への統合サービス提供能力などが、今後も必要とされるでしょう。

    また、これまでの印刷だけでなく、印刷技術を活かした新しい分野への進出を行うことで成長を図ろうとしています。

    例えば、電子書籍などのデジタルコンテツの販売や企画、パッケージや包装事業、液晶や半導体、自動車分野、5G関連事業など幅広く進出しています。近年はVRやAR向けのコンテンツ作成にも取り組んでいます。

    電子関連の部材生産、特殊印刷やタッチパネル製品、半導体用マスクの生産などにも展開しています。

    一方、中堅メーカーは、パッケージやダイレクトメールといった自社の得意分野を定めて、資源(人、モノ、金)を集中し、顧客開拓を行っています。

    社会全体のデジタル化に伴う紙の印刷需要の減少は避けられません。今後、印刷メーカーは、付加価値の高い企画立案や事業領域の拡大、事業提携が必要となるでしょう。

面接で、「なぜ印刷業界を志望するか」を語るさいは、印刷業界の課題について知っておくことは大切です。

印刷メーカーの特色について

日本の印刷メーカーは、大企業から街の印刷屋さんまで数多くありますが、そのうち、TOPPANホールディングスと大日本印刷の2社で圧倒的な売り上げを占めており、以下NISSHA、共同印刷が続いています。(2023年度)

大手印刷メーカーは、これまでの印刷だけでなく、印刷技術を活かした新しい分野への進出を目指しています。

  • TOPPANホールディングスは、印刷テクノロジーをベースに、「健康・ライフサイエンス」「教育・文化交流」「都市空間・モビリティ」「エネルギー・食料資源」を成長領域と定め、それらに技術・ノウハウから成る5つの事業系を掛け合わせ、さらにグローバル、未開拓の分野に進出していくことで、社会的価値を創造しようとしています。

    5つの事業領域とは、創造コミュニケーション系、情報マネジメント系、生活・産業資材系、機能性材料系、電子デバイス系です。

  • 大日本印刷は、コアバリューである「印刷と情報(Printing&Information)」の強みを活かし、「リアルとデジタルを安全にシームレスにつなぎ、情報社会の進化に貢献する」「安心・安全・健康に暮らすことができる、持続可能な社会に貢献する」ことを目指しています。

    事業領域は、スマートコミュニケーション部門、ライフ&ヘルスケア部門、エレクトロニクス部門で構成しています。

  • TOPPANホールディングスと大日本印刷はアジアを中心として積極的に海外展開を図っています。

TOPPANホールディングスと大日本印刷に応募するときの面接では、あらかじめ事業の方向性を理解しておきましょう。

印刷業界の仕事

印刷業界の仕事は事務・営業系、技術系、商品・サービスの企画系に分かれています。

事務系は、人事・総務、法務、経理・財務、事業戦略など、通常の会社が持つ間接部門の仕事を遂行します。

営業系は、製品やサービスを売り込むだけでなく、顧客の課題解決のための企画提案を行うことや、要望やニーズを研究開発につなげる仕事を遂行します。

技術系は、印刷技術の研究や有機EL、機能性フィルム、画像処理ソフトなどの基盤技術の研究をします。また、新商品・システム開発、生産技術の仕事も遂行します。

商品やサービスの企画系は、顧客の課題を受けてマーケティングやクリエイティブなどの専門知識を活かし、具体的な商品やサービスを企画・立案する仕事を遂行します。

印刷業界にはどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが志望動機を答えるときには重要です。

また、事前に把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

印刷業界各社に応募する人は、印刷業界の基礎知識を身につけて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が必要となります。

この他にも印刷業界の知識を積極的に吸収しましょう。

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印刷業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

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