【21卒】新型コロナウイルスが就活に与える影響と対策（その２）

新型コロナウイルスによる感染者拡大は、いつごろピークになるか未だ不透明です。

このため世界経済に深刻な影響を及ぼすとの見方が強まっています。

自動車メーカーや電子機器メーカーなどは世界的に製造拠点を持っており、既に影響がでています。

例えば自動車メーカーでは、ヨーロッパにおいてトヨタが全ての工場の稼働を停止し、再開時期は未定です。日産、スズキ、ホンダも工場を休止しています。

アメリカ、カナダ、メキシコの北米にある日系の自動車メーカーの工場はすべて操業が止まりました。

自動車の販売面でもドル箱市場であるアメリカの外出自粛要請で、３月以降の販売激変は避けられそうもありません。

国内でもトヨタは４月１５日まで国内５工場の７ラインで生産を一時停止します。

マツダや日産も生産調整に踏み切りました。

国内最大の産業である自動車産業に混乱が続けば、協力会社や周辺産業にも影響を及ぼし、その結果国内の雇用に悪影響を及ぼしかねません。

新型コロナウイルスの感染拡大は、それ以外にも、輸送、観光、飲食、ホテル、小売りなどあらゆる業界に大きな影響を及ぼしています。

以上のような状況下、経済への悪影響が国内外での重要な経済指標に目に見える形で表れると、採用予定人数の縮小も懸念されます。

一方、新型コロナウイルス感染拡大に対して、経団連が３月３０日に「雇用の維持を最優先」にして取り組むことを柱とした緊急提言をまとめました。

このなかで、学生の就職活動については、「第二の就職氷河期世代をつくらない」ように手を尽くすべきだとしています。

就職氷河期世代とは、バブル崩壊後の不況期に企業が新卒採用を絞ったことにより、３０代半ばを過ぎても十分な職業経験を積まないまま不安定な生活を送る世代のことです。

経団連は、学生が就職活動を全うできるように、企業に対してエントリーシートの締め切りの延長や、オンラインでできる説明会や面接の活用、採用スケジュールの弾力化など、最大限柔軟に対応するよう提言しています。

ウェブによる会社説明会が増加しています。

ウェブの会社説明会は、リアルより多くの学生が参加できるので便利ですが、一方で社員とのやりとりができないので会社の雰囲気が良くわからない、との不満もでているようです。

三井住友海上など会社によっては、チャットでコメントを書き込むことができる会社もあるようです。

いずれにせよ、ウェブの会社説明会は臨場感が伝わりにくいため、困惑する学生が多いようです。

２月２９日のブログでは、「７～８月にオリンピックを控えているため、選考を後ろ倒しにすることは難しく、４～６月が採用本番となる」と記しました。

しかし、オリンピックが延期となったため、企業の採用活動がいつまで続くか見通しがわかりにくくなってきました。

企業はコロナの自社への影響を見極めながら、内定者を決めていくような気がします。

なので、短期決戦で６月までにほとんどの内々定を出すのではなく、それ以降も引き続き採用活動を続けていく可能性があることも想定しておくと良いでしょう。

企業の採用活動に変化があれば採用情報に載りますので、こまめにチェックしてください。

ＷＥＢ会社説明会で会社のことが十分理解できなければ、自分で企業研究を進めていくしかありません。業界や企業研究は必要です。

就活においては、当サイトのブログにある「 企業別面接対策」や、「業界別面接の基礎知識」が企業研究のお役に立ちますのでご覧になってください。

就活生は、体調を万全にして就活に臨むことが一番大切なことかも知れません。

就活で大切な時期を迎えて、体調を崩さないように、新型コロナウイルス対策をしっかり行ってください。

流水と石鹸による手洗いを頻繁に行ってください。

不要不急な外出は避けましょう。

特に①密閉空間で換気が悪い　②手の届く範囲に多くの人がいる　③近距離での会話や発声がある場所を避けることです。

具体的にはライブハウス、スポーツジム、ビュッフェスタイルの会食、雀荘などです。

また、外出のさいはマスクを着用し、帰宅時はアルコール消毒をしたり、石鹸で手を洗ったりしましょう。

咳やくしゃみをする場合は、口と鼻をティッシュで覆ってください。その後ティッシュは捨てて、除菌石鹸で手を洗ってください。

２１年卒の学生の皆さんが、持てる力を十分発揮して就活を乗り切ることを祈っています。