【2026年】FA業界に応募する時の面接で役に立つ基礎知識

2025.10.06 更新
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FA業界を志望する人が面接を受けるにあたって必ず知っておいたほうが良い基礎知識があります。

これらの知識を持っていないと、面接での受け答えができません。特に志望動機を答えるさいにこれらの知識がないと、入社への本気度が伝わりません。

この記事では、FA業界に応募する人が面接で困らないための基礎知識を紹介します。

ぜひこの記事を読んで、あなたの就活や転職の面接に役立ててください。

目次
  1. FA業界とはどのような業界なのか
  2. FA業界を取り巻く環境と課題
  3. FA業界の仕事
  4. まとめ

FA業界とはどのような業界なのか

FAとは、ファクトリーオートメーションの略語です。

FA(ファクトリーオートメーション)とは、工場などの生産ラインの自動化を図るシステムです。

具体的には、受注、生産、検査、出荷といった作業工程を、溶接や搬送などを行う産業用ロボットや、生産ラインを管理するPLC(制御装置)やサーボ、CNC装置や画像センサ、空気圧制御装置などにより自動化するシステムのことです。

FAは人手不足解消のほか、省力化や省人化、生産性向上などを目的に活用されています。主に自動車や加工業、食品、物流倉庫などで利用されているため、製造業の市況に左右される傾向があります。

FAメーカーは、メカトロニクスメーカーとも呼ばれますが、工場を持つメーカーをビジネスの対象としており、一般的に知名度は高くないですが、工場の生産性向上のためには絶対に欠かせない会社です。

大手FAメーカーは、キーエンス、オムロン、ファナック、SMC、安川電機などです。

日本の産業用ロボット開発は、自動車や電機産業の発展に伴い成長してきました。

これら産業からの要請にこたえることで産業用ロボットや制御機器の高機能化に努めてきた結果、FAメーカーは世界的にも技術優位性は高く、高い競争力を有しています。

日本では人手不足の下、産業用ロボットの需要は今後ますます高まることが予想され、世界的にも賃金上昇が続く中国や新興国のマーケットが拡大しています。

一方、様々な「モノ」がインターネットに接続され、情報交換することにより相互に制御する仕組み、いわゆるIoT(Internet of Things)が進んでいます。

IoTにより、モノを遠隔操作したり、モノの状態を遠隔監視したり、離れたモノ同士でデータの受送信ができるようになってきています。

工場におけるIoTの進化では、工場内の装置やロボット、センサをネットワークにつなげ、さまざまな情報を視覚化していくことが期待されます。そのため、FA業界はますます重要な役割を果たすようになります。

一方、低価格機器では中国や韓国メーカーが徐々に技術力をつけてきており、今後低価格競争が展開される恐れがあります。

またFA市場の拡大に伴い、周辺業界からの新規参入が増加することも考えられ、競争が激化することも想定されます。

面接において、「FAがIoTで果たす役割は何ですか」といった質問がなされるかも知れません。

FA業界を取り巻く環境と課題

  • 2024年度のFA業界は、中国市場の停滞や欧州の景気低迷などにより多くの企業が減収減益となる中、キーエンスの FA機器 の需要拡大や、三菱電機、アズビルなどの一部企業は為替の円安、中国や日本、台湾におけるAI関連の半導体設備投資需要の増加、電力インフラの更新需要などに支えられ増収増益を達成しました。

    全体としては低迷が続く一方、世界的な人手不足を背景とした自動化・デジタル化への期待から、潜在的な需要が多く存在すると見られています。

    キーエンスについて、売上は前期比9.5%増、純利益は7.9%増で過去最高を記録しました。北中南米での回復やアジアでの設備投資などを背景に、海外売上高が大きく伸長しました。

    ファナックはCNCやロボマシンが好調だった一方で、中国におけるロボット需要の低迷などから売上は前期比0.2%増、純利益は10.8%増でした。

    安川電機について、ロボット事業は堅調でしたが、モーションコントロール事業は中国や欧州の低迷が影響しました。売上は前期比6.6%減、純利益は12.4%増でした。

    オムロンについて、制御機器事業は改革が進み大幅増益でしたが、電子部品事業が大幅減益でした。会社全体の売上は前期比2.1%減、純利益は100.7%増でした。

  • 2025年度の受注は、回復傾向に戻りつつあります。一方で、米国のトランプ政権による関税問題、為替や原材料価格の高騰、中国市場の低迷など、多くの懸念事項は解決の糸口が見えず、先行きは極めて不透明さを増しています。

    そのような状況下、各社は再成長に向けて事業の変革や刷新、見直し等を推し進めており、中期経営計画の初年度というメーカーも多く、2025年度は今後に向けての大きなターニングポイントになるかもしれません。(オートメーション新聞)

  • FAの需要は日本国内のみならず、世界的に高まっており、中長期的には高い成長率が見込まれます。

    人手不足の解消や生産性の向上を目的にFAの活用が広がっており、自動車やEV電池、食品や医薬品、半導体、物流倉庫といったジャンルで自動化需要の拡大が見込まれておりFAメーカー各社は「FA機器を成長分野」と位置づけて事業の強化を図っています。

    三菱電機について、FAシステム事業は、販売・開発体制を刷新し、課題解決型組織への転換、中国での現地開発力強化、データセンタなどAI関連や半導体製造装置などの新たな成長業種の需要刈り取り強化などを行い、再成長に向けた構造改革を進めます。

    キーエンスは、グローバル展開を加速しています。特に北米・アジア市場の成長を牽引役とし、工場自動化への投資拡大やAI搭載画像センサ・高精度/高速度イオナイザなどの新製品開発にも注力しています。研究所や物流拠点の拡張など将来を見据えた投資も行われています。

    安川電機は、2025年度の重点実施項目として、コア製品の需要獲得の最大化、ロボット事業部の戦略製品である「MOTOMAN NEXT」の拡大、さらにモータ・ロボット一貫生産工場の新設、半導体や自動車、欧州や中国、インド市場の動向を捉えた収益拡大などを加速させます。

    オムロンは、制御機器事業の立て直しを継続します。商品開発を強化して2024年からの3年間で42の新商品をリリースし、コンポーネントビジネスを強化。ソリューションビジネスは注力領域を半導体とEV・二次電池に絞って専門組織による提案を進めます。注力地域・エリアは、中国を重要としながらも、欧米を新たな成長エリアとしています。

  • これまでFAロボットなどは、基本的に工場内の自動化を目的として用いられてきました。

    ですが、最近ではAIやIoTといった先端技術との連携により、FA機器はよりスマート化・高度化し、リアルタイムなデータ収集を可能にしています。

    これにより、スマートファクトリーの実現や、高度なデータ分析による生産プロセスの最適化が進んでいます。

    スマートファクトリー(スマート工場)とは、工場内の基幹システム(ERP)・製造実行システム(MES)や生産設備がネットワークによって接続され、工場経営の指標となる各種データの管理が効率化されることで、生産性の向上が実現された工場のことです。

    正確なデータに基づいた課題認識と生産現場の改善活動のサイクルは、工場全体ひいては会社全体の収益率の向上に大きく貢献します。

    スマートファクトリーの実現は、まさに世界的な潮流となっており、今後も市場規模の拡大が予測されています。

    これを受けてFAメーカーはこのようなノウハウを有するSIer等との連携を強化しており、今後もこうした動きが進展していくとみられます。

面接では、「FA業界のこれからの課題は何だと思いますか」のような質問がなされることがあります。

FA業界の仕事

FA業界は、理系出身者中心の採用となっています。研究、商品設計・開発、生産技術、品質管理、知的財産管理などの仕事に従事します。

しかし、採用人数は理系よりずっと少ないものの文系出身者の仕事もあります。

会社の性格上、売り先はメーカー中心であり、法人営業が主な仕事です。それ以外にも生産管理や調達といった生産に関連する仕事や、人事・経理・知的財産管理といった間接部門にも配属されます。

FA業界ではどのような仕事があるのか、仕事内容をしっかり理解していることが志望動機を答えるときに重要です。また、事前に把握していると面接で希望する仕事を訊かれたときに役に立ちます。

まとめ

FA業界各社に応募する人は、業界をとりまく環境と課題を理解しておいて、面接での志望動機を語る際などに役立ててください。

また、面接官からの質問に答えるときにも、本記事で紹介したような知識が大切になります。

この他にも業界の知識を積極的に吸収しましょう。

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FA業界各社の具体的な面接対策については以下の記事を参考にしてください。

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