【26卒就活/25年転職】面接官が教える「薬剤師」の面接対策
病院や調剤薬局、ドラッグストアに就活や転職で入社を希望する薬剤師が、必ず通過しなければならない面接試験。応募者は事前にどのような面接の対策をしたらよいのでしょうか?
薬剤師として入社を希望する人がぜひとも知っておきたい、面接に関しての情報やノウハウというものがあります。
面接では求める人材をよく理解して、薬剤師としての使命感と向上心があることを伝えることが大切です。
加えて面接では、行動力とチームワーク力をアピールすることも忘れないでください。
一方、面接で志望動機を語るためには、なぜ応募先を選んだのか答えられなくてはいけません。
これら以外にも薬剤師の面接を受けるにあたって大切なポイントがあります。
本ブログでは、面接官である筆者が、薬剤師の面接で必ず訊かれる自己PRや志望動機の受け答えなどについてその対策を解説していきます。
なお、本ブログではわかりやすくするために、代表的な病院・調剤薬局・ドラッグストアの例を挙げて説明していますが、他の多くの病院・調剤薬局・ドラッグストアにも十分あてはまる内容となっています。
薬剤師の面接対策に必ずお役に立ちますのでご覧になってください。
面接対策は、自己分析や企業研究の段階から既にはじまっています。
自己分析や企業研究した結果を基に履歴書やエントリーシート(就活)、職務経歴書(転職)を作成し、一貫性をもたせて面接に繋げることを強く意識して臨んでください。
就活中の学生や転職希望者は、本サイト「キャリア育みファーム」を読んでいただければ、自己分析・企業研究の段階からスムーズに選考・面接対策ができるようになります。
さらに、絶対の自信を持って臨みたい方には、「就活面接必勝法」・「転職面接必勝法」を用意しております。
薬剤師に求められる人材像
病院・調剤薬局・ドラッグストアが求める薬剤師とはどのような人でしょうか?
面接では求める人材を知っておくことが自己PRをするうえで大切です。
そこで、主な病院・調剤薬局・ドラッグストアの求める人材像をピックアップしてみました。
病院薬剤師
- 国立病院機構(東海北陸グループ)
チーム医療を推進し、より安全で効果的な薬剤による治療をしっかりと支える
- IMSグループ(板橋中央総合病院グループ)
- 向上心
患者や地域住民のために向上心をもち、医療人としても薬剤師としても組織人としても成長していく人
- 協調性
常に感謝の気持ちを忘れず、全てのスタッフを尊重し、立場や意見が異なるスタッフとも協力して物事を推し進めることができる協調性を大切にする人
- 挑戦
どのような環境変化があったとしても柔軟性を持って臨機応変に対応し、常識や固定観念にとらわれることなく創造力を活かして常に挑戦し続ける人
- 向上心
調剤薬局
- 日本調剤
- チャレンジ精神を持ち、変化を楽しむことができる人
- 最後まであきらめない粘り強さを持つ人
- 深く掘り下げ考え抜くことができる人
- アイングループ
やる気に満ち溢れ、目の前の人を笑顔にするために努力する、素直さと謙虚さを忘れず、まわりの人を想える、失敗しても、どんどんチャレンジして、いつも前向きな気持ちでいられる人
- 総合メディカル
患者にとってかけがえのない存在になりたいという「志」のある人、「向上心」をもって地域医療について一緒に考え、実行に移せる人
- クオール
医療人としての覚悟があること、また、広い視野で物事を見ることができ、患者のために何ができるのか、ともに「考える」ことのできる人財
ドラッグストア
- ツルハドラッグ
- 現状に満足することなく、 つねに向上心を持ち続ける人
- 臆することなく、素直な気持ちで、チャレンジしてくれる人
- ウエルシア
- 目の前の仕事に目的意識を持ち、全力で向き合える人
- 自分自身で課題設定を行い、そのハードルを上げ続けられる人
- スギ薬局
- まごころを込めて親切に応対できる人
- 仕事に対し、責任感があり、早く行動ができ、最後まで徹底できる人
- 変化に対して柔軟に行動し、自らも変える・作ることが出来る人
- サンドラッグ
- 『人間力』・・・・・ありがとうが嬉しい
- 『向上心』・・・・・志高く、常に向上心を持って自己育成に励む
- 『行動力』・・・・・自律考動(自ら律し、考え、自主的に行動する)
以上から薬剤師として働くとき、求められる人材は次のような人と考えられます。
- 医療人として、患者や顧客を支える使命感を持つ人
- 患者や顧客のために、常に専門的な知識や技術を高めようとする向上心を持っている人
- 困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かうチャレンジ精神を持つ人
- 一緒に働くメンバーとチームワークのできる人
- 患者や顧客と信頼関係を築くために、誠実に対応できる人
これは薬剤師として全国のどの病院、調剤薬局、ドラッグストアで働いた場合にもあてはまるものです。
求める人材は、面接で自己PRをするときにぜひとも知っておきたい情報です。
薬剤師の新卒採用情報について【就活】
はじめに新卒で薬剤師に応募したときの採用情報を以下に記します。
- 募集職種
病院、調剤薬局、ドラッグストアのいずれに応募する場合も、薬剤師としての募集となります。
- 選考フロー
選考フローは応募先により異なりますが、おおむね次のようなステップを踏んでいます。
WEBエントリー→応募書類送付→書類選考→筆記試験(作文・適正検査など)→面接→内々定
応募書類は、エントリーシート、履歴書、卒業見込証明書、成績証明書、健康診断書などです。
- 面接
面接は採用試験で最も重視する科目です。
自己PRと志望動機に関する質問がなされます。下記の例を参照ください。
薬剤師として共通の質問
自己PRに関すること
- 自己紹介してください
- 自己PRしてください
- なぜ薬剤師を目指したのですか
- 実習ではどういう病院・薬局へ行きましたか
- 卒業研究を説明してください
- 学生時代に頑張ったことは何ですか、なぜそれを頑張ったのですか
- 長所と短所を教えてください。長所を応募先でどう活かせますか
- 趣味は何ですか
志望動機に関すること
- なぜ病院(調剤薬局、ドラッグストア)の薬剤師を志望しますか
- なぜ〇〇病院(○○調剤薬局、○○ドラッグストア)を志望しますか
- 薬剤師としてどのように活躍したいですか
- 就職してからのキャリアプランを教えてください
- 他社(病院)の選考状況を教えてください
病院に応募の場合の特有の質問
志望動機に関すること
- 実習した病院と○○病院の違いは何ですか
- 勤務を希望する病棟と理由を教えてください
- 当直や残業などがありますが大丈夫ですか
調剤薬局・ドラッグストアに応募の場合の特有の質問
志望動機に関すること
- 勤務地希望はありますか、その理由は何ですか
- 転勤や店舗異動は大丈夫ですか
- 在宅訪問についてどう考えますか(調剤薬局)
- 接客以外にも、商品の品出し・陳列・在庫管理や、日用品・生活雑貨販売など様々な仕事も担当しますが大丈夫ですか(ドラッグストア)
面接攻略の考え方【就活】
面接では自己PRと志望動機を必ず訊かれますので、それらの答えをあらかじめ準備する必要があります。
次の自己PRと志望動機のヒントを参考にしてください。
- 面接時の自己PRのヒント
■薬剤師としての使命感と向上心があることを伝える
薬剤師として求められる人材は、上記にあるように「医療人として、患者や顧客を支える使命感を持つ人」であり、「患者や顧客のために、常に専門的な知識や技術を高めようとする向上心を持っている人」です。
医療に携わる人として、医薬品を必要とする人々をサポートし社会に貢献しようという使命感は第一に求められることです。
また、人命に関わるとても責任のある仕事であり、そのためには日々新しい知識を学び続け、技術を上げていく向上心を持つ必要があります。
面接において、「なぜ薬剤師を目指したのか」との質問には、薬剤師としての使命感が伝わる回答をしましょう。
さらに自分は向上心を持っていることを伝えるために、向上心を持って行ったエピソードを準備しておくと良いでしょう。
■行動力とチームワーク力を自分の中で探してアピールする
薬剤師には「困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かうチャレンジ精神を持つ人」や、「一緒に働くメンバーとチームワークのできる人」も求められています。
「困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かうチャレンジ精神を持つ」とは行動力を表しています。
また、「一緒に働くメンバーとチームワークのできる」とは言葉通りチームワーク力を表しています。
高齢化社会の到来による在宅医療の増加や、抗がん剤など特殊な薬を扱う高度の薬学管理など、薬剤師に求められるものは一層専門化、多様化、細部化されることが予想されます。
なので、このような状況において、困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かう行動力のある人が求められます。
また、病院における医師、看護師との連携や、調剤薬局やドラッグストアにおける調剤事務や販売職との連携など、薬剤師の仕事はチームプレーなくしては成り立ちません。
面接では、学生時代において力を入れたことを伝える中で、行動力とチームワーク力をアピールしましょう。
力を入れたことは学業、クラブ・サークル活動、アルバイト、ボランティア活動などなんでも良いのです。
最も力を入れたことは何か、目標達成に向けてどのような困難があり、それをどのように乗り越えて、どのような成果をあげたかを説明できるようにしてください。
さらに一緒に取り組んだメンバーがいたら、自分の役割と、目標達成のためにメンバーとどのように協力し合ったか、メンバーの意見を尊重するなかで、どのように自分の考えを理解してもらったかなど、チームの中での円満な人間関係に努力したエピソードを探し出して語ってください。
但し、薬剤師を募集するすべての病院、調剤薬局、ドラッグストアが行動力とチームワーク力を求めているわけではありません。
自分の最も伝えたい能力が他にあるなら、面接でその能力を上手に説明してください。
■人と信頼関係を築くことができることを説明する
さらに薬剤師には「患者や顧客と信頼関係を築くために、誠実に対応できる人」も求められています。
当たり前のことですが、薬剤師と顧客・患者の関係は、信頼なくしては成り立ちません。
信頼関係を築くために大切なことは、顧客・患者に対して誠実であることです。
面接では、学生時代において力を入れたことを伝える中で、関係する人達に対して誠実に対応したことがわかるような説明を行ってください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ病院・調剤薬局・ドラッグストアの薬剤師を選ぶのか明確に伝える
同じ薬剤師でも、病院と調剤薬局、ドラッグストアではメインとなる業務が異なります。なので、それぞれの業務内容を理解しておくことが大切です。
- 病院薬剤師は、大きく調剤業務と病棟業務に分かれます。
調剤業務は、通院患者や入院患者に対する通常の薬の調剤以外にも、入院患者への注射薬の調剤、化学療法で使用する薬剤などを取り扱います。これが調剤薬局の調剤業務と異なる部分です。
病棟業務は、医師や看護師と情報を共有し、入院患者に対する服薬指導、薬物治療の効果や副作用の判定を行います。
臨床医療の現場で医師や看護師などとチームで医療に携わることができ、なにより最先端の医療現場で働くことができるので、最新知識の吸収やスキルの向上を図ることができます。
- 調剤薬局の薬剤師の業務は、大きく調剤業務、患者に対する服薬指導と薬歴管理です。
患者は長期間にわたって服薬することが多いため、患者の話をしっかりと聞きながら、安全に薬を服用してもらうための信頼関係を構築することが大切です。
また、今後在宅訪問がまずます重要な仕事になっていくと思われます。
- ドラッグストアの薬剤師の業務は、通常の調剤業務以外に顧客からの市販薬購入の相談や、健康相談、商品の品出し、陳列、在庫管理といった販売に近い業務を行うことが中心となります。
面接では、これら業務の違いを理解した上で、なぜ病院・調剤薬局・ドラッグストアの薬剤師を選ぶのか、答えてください。
■なぜ〇〇病院(○○調剤薬局、○○ドラッグストア)を選ぶのか明確に伝える
応募先の会社(病院)概要や経営理念、人材育成などから感じたことをまとめてください。
そのなかで、自分が共感できることが応募先を選んだ志望動機になります。
また、応募先と競合他社(病院)のホームページをしっかり読んでその違いを知っておいてください。
薬剤師を志望する人は、複数の病院、調剤薬局、ドラッグストアと並行して応募する人が多いことと思います。
たとえ応募先が第一志望でなくても、面接では、競合先と比較してなぜその応募先なのかを質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。
応募先や競合先を訪れて、その違いを肌で感じることも有効です。
■応募先でやりたいことを明確に伝える
面接では、入職(入社)してからどのようなことをやりたいか確認されることがあります。
例えば、「薬剤師としてどのように活躍したいですか」「就職してからのキャリアプランを教えてください」といったような質問です。
あるいは、病院では「勤務を希望する病棟と理由を教えてください」とか、調剤薬局では「在宅訪問についてどう考えますか」といった質問もなされるかも知れません。
面接ではこれらのような質問に対してやりたいことは何か、なぜそれをやりたいのかを説明できるように準備してください。
さらに、やりたいことで活かせる能力やスキルがあればそれを伝えてください。
■応募先の志望順位、他社の応募状況を答えられるようにする
志望順位については、迷わず第一志望です、と答えましょう。
他の応募状況を聞かれたとき、「他の病院(調剤薬局、ドラッグストア)に応募中です」と伝えてもかまいません。
ただし、応募先と異なる勤務形態(例えば応募先が病院なのに、調剤薬局にも応募とか、応募先が調剤薬局なのにドラッグストアにも応募)の場合にはなぜそこに応募したのか答えられるようにしてください。
- 病院薬剤師は、大きく調剤業務と病棟業務に分かれます。
以上、薬剤師の採用情報と面接攻略の考え方を説明しました。
面接は1~2回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい就活生のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの就活面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【就活】
面接を攻略するためには、応募先を理解することが大切です。
応募先の病院(会社)概要、経営理念、人材育成など、面接でのスムーズな受け答えのために知っておいてください。
これら以外にも応募先のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
薬剤師の面接攻略のまとめ【就活】
薬剤師を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
薬剤師として働いた場合に求められる人材は、次のような人です。
- 医療人として、患者や顧客を支える使命感を持つ人
- 患者や顧客のために、常に専門的な知識や技術を高めようとする向上心を持っている人
- 困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かうチャレンジ精神を持つ人
- 一緒に働くメンバーとチームワークのできる人
- 患者や顧客と信頼関係を築くために、誠実に対応できる人
面接で、自己PRするときのポイントは次の通りです。
- 薬剤師としての使命感と向上心があることを伝える
- 行動力とチームワーク力を自分の中で探してアピールする
- 人と信頼関係を築くことができることを説明する
面接で、志望動機を伝えるときのポイントとしては、次の通りです。
- なぜ病院・調剤薬局・ドラッグストアの薬剤師を選ぶのか明確に伝える
- なぜ〇〇病院(○○調剤薬局、○○ドラッグストア)を選ぶのか明確に伝える
- 応募先でやりたいことを明確に伝える
- 応募先の志望順位、他社の応募状況を答えられるようにする
面接を攻略するためには、応募先を理解することも必須です。
応募先のホームページをよく読んで内容を理解することで面接での受け答えに備えてください。
面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも参考にしてください。
薬剤師の中途採用情報について【転職】
続いて薬剤師の転職面接について説明します。
はじめに薬剤師の中途採用情報について以下に記します。
- 募集職種
病院、調剤薬局、ドラッグストアのいずれに応募する場合も、薬剤師としての募集となります。
- 選考フロー
選考フローは応募先により異なりますが、おおむね次のようなステップを踏んでいます。
WEBエントリー→応募書類送付→書類選考→筆記試験(作文・適正検査など)→面接→内々定
作文・筆記試験は行わないこともあります。
応募書類は、履歴書、職務経歴書、薬剤師免許証の写し、保険薬剤師登録票の写し、源泉徴収票の写し、給与明細の写しなどです。
- 面接
面接では、現職(前職)の仕事内容の深掘り、なぜ応募先を志望するか、現職(前職)を退職する理由などの質問が想定されます。
具体的には、次のような質問です。
薬剤師として共通の質問
自己PRに関すること
- 自己紹介してください
- なぜ薬剤師を目指したのですか
- どのようなとき薬剤師としてのやりがいを感じますか
- 現職(前職)の業務内容を説明してください、そこで苦労したことは何ですか、その苦労をどのように乗り越えましたか
- これまでの経験をどのように活かせますか
- 患者(顧客)に対してどのように接することを心がけていますか
- 長所と短所は何ですか
志望動機に関すること
- なぜ病院(調剤薬局、ドラッグストア)の薬剤師を志望しますか
- なぜ〇〇病院(○○調剤薬局、○○ドラッグストア)を志望しますか
- 薬剤師としてどのように活躍したいですか
退職理由に関すること
- 現職(前職)の退職理由を教えてください
病院に応募の場合の特有の質問
自己PRに関すること
- 調剤・病棟・注射セット・ミキシングなど業務内容の詳細を確認します(病棟薬剤師なら、科目や何名程度対応していたかの質問あり)
志望動機に関すること
- 勤務を希望する病棟と理由を教えてください
- 当直や残業などがありますが大丈夫ですか
調剤薬局・ドラッグストアに応募の場合の特有の質問
志望動機に関すること
- 転勤や店舗異動は大丈夫ですか
- 在宅訪問についてどう考えますか(調剤薬局)
- 接客以外にも、商品の品出し・陳列・在庫管理や、日用品・生活雑貨販売など様々な仕事も担当しますが大丈夫ですか(ドラッグストア)
面接攻略の考え方【転職】
転職の面接では自己PRと志望動機、退職理由を必ず訊かれます。
それらについて的確に答えるための準備をしてください。
以下の自己PRと志望動機、退職理由のヒントが参考になります。
- 面接時の自己PRのヒント
■薬剤師としての使命感と向上心があることを伝える
薬剤師として求められる人材は、上記にあるように「医療人として、患者や顧客を支える使命感を持つ人」であり、「患者や顧客のために、常に専門的な知識や技術を高めようとする向上心を持っている人」です。
医療に携わる人として、医薬品を必要とする人々をサポートし社会に貢献しようという使命感は第一に求められることです。
また、人命に関わるとても責任のある仕事であり、そのためには日々新しい知識を学び続け、技術を上げていく向上心を持つ必要があります。
面接において、「なぜ薬剤師を目指したのか」との質問には、薬剤師としての使命感が伝わる回答をしましょう。
そして、現職(前職)において、使命感を持って仕事をしたことが一番わかるエピソードを準備しましょう。
さらに向上心を持っていることを伝えるために、向上心を持って行ったエピソードも準備しておくと良いでしょう。
■行動力とチームワーク力を自分の中で探してアピールする
薬剤師には「困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かうチャレンジ精神を持つ人」や、「一緒に働くメンバーとチームワークのできる人」も求められています。
「困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かうチャレンジ精神を持つ」とは、行動力を表しています。
また、「一緒に働くメンバーとチームワークのできる」とは言葉通りチームワーク力を表しています。
高齢化社会の到来による在宅医療の増加や、抗がん剤など特殊な薬を扱う高度の薬学管理など、薬剤師に求められるものは一層専門化、多様化、細部化されることが予想されます。
なので、このような状況において、困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かう行動力のある人が求められます。
また、病院における医師、看護師との連携や、調剤薬局やドラッグストアにおける調剤事務や販売職との連携など、薬剤師の仕事はチームプレーなくしては成り立ちません。
転職の面接では、現職(前職)において、応募書類だけでは説明しきれない仕事ぶりを説明してください。
そのさい、仕事を遂行するためにどのような困難(苦労)があり、困難にどのように粘り強く対応して職務を遂行したか、その結果と自分が身につけたことを語れるようにしてください。
注意することとしては、困難(苦労)なことを乗り越えた前向きな内容として伝えることです。
また、所属する部署で自分が請け負った役割と、仕事を遂行するために関係者とどのように協力し合ったか、関係者の意見を尊重するなかで、どのように自分の考えを理解してもらったかなど、組織の中での円満な人間関係に努力したエピソードを探し出して、面接で語ってください。
もし上記の能力について乏しい場合は、自分の最も伝えたい能力を面接で上手に説明して、間接的にでも薬剤師として貢献できることを伝えましょう。
■人と信頼関係を築くことができることを説明する
さらに薬剤師には「患者や顧客と信頼関係を築くために、誠実に対応できる人」も求められています。
当たり前のことですが、薬剤師と顧客・患者の関係は、信頼なくしては成り立ちません。
信頼関係を築くために大切なことは、顧客・患者に対して誠実であることです。
面接では、現職(前職)において仕事を遂行する上で、顧客・患者に対して誠実に対応したことがわかるようなエピソードを説明してください。
- 面接時に志望動機を語るヒント
■なぜ病院・調剤薬局・ドラッグストアの薬剤師を選ぶのか明確に伝える
同じ薬剤師でも、病院と調剤薬局、ドラッグストアではメインとなる業務が異なります。なので、それぞれの業務内容を理解しておくことが大切です。
復習の意味で病院と調剤薬局、ドラッグストアの違いをまとめてみました。
- 病院薬剤師は、大きく調剤業務と病棟業務に分かれます。
調剤業務は、通院患者や入院患者に対する通常の薬の調剤以外にも、入院患者への注射薬の調剤、化学療法で使用する薬剤などを取り扱います。これが調剤薬局の調剤業務と異なる部分です。
病棟業務は、医師や看護師と情報を共有し、入院患者に対する服薬指導、薬物治療の効果や副作用の判定を行います。
臨床医療の現場で医師や看護師などとチームで医療に携わることができ、なにより最先端の医療現場で働くことができるので、最新知識の吸収やスキルの向上を図ることができます。
- 調剤薬局の薬剤師の業務は、大きく調剤業務、患者に対する服薬指導と薬歴管理です。
患者は長期間にわたって服薬することが多いため、患者の話をしっかりと聞きながら、安全に薬を服用してもらうための信頼関係を構築することが大切です。
また、今後在宅訪問がまずます重要な仕事になっていくと思われます。
- ドラッグストアの薬剤師の業務は、通常の調剤業務以外に顧客からの市販薬購入の相談や、健康相談、商品の品出し、陳列、在庫管理といった販売に近い業務を行うことが中心となります。
面接では、これら業務の違いを理解した上で、なぜ病院・調剤薬局・ドラッグストアの薬剤師を選ぶのか、答えてください。
■なぜ〇〇病院(○○調剤薬局、○○ドラッグストア)を選ぶのか明確に伝える
応募先の会社(病院)概要や経営理念、人材育成などから感じたことをまとめてください。
そのなかで、自分が共感できることが応募先を選んだ志望動機になります。
また、応募先と競合他社(病院)のホームページをしっかり読んでその違いを知っておいてください。
薬剤師の転職では、複数の病院、調剤薬局、ドラッグストアと並行して応募することが多いと思います。
たとえ応募先が第一志望でなくても、競合先と比較しなぜその応募先なのかを質問されたときに、しっかり答えられなくてはなりません。
応募先や他の競合先を訪れて、その違いを肌で感じることも有効です。
■応募先でやりたいことを明確に伝える
面接では入職(入社)してからどのようなことをやりたいか確認されることがあります。
例えば、「薬剤師としてどのように活躍したいですか」といったような質問です。
あるいは、病院では「勤務を希望する病棟と理由を教えてください」とか、調剤薬局では「在宅訪問についてどう考えますか」といった質問もなされるかも知れません。
これらのような質問に対してやりたいことは何か、なぜそれをやりたいのかを説明できるように準備してください。
さらに、やりたいことで活かせる能力やスキルがあればそれを伝えてください。
- 病院薬剤師は、大きく調剤業務と病棟業務に分かれます。
- 転職面接時に退職理由を語るヒント
■面接官が納得できる前向きな退職理由を伝えられるようにする
「なるほど、そのような前向きな理由があって退職したのですね」と面接官に納得してもらえる内容を説明しましょう。
間違っても上司と合わないとか、労働条件が悪いなどというネガティブな理由を言わないでください。
例えば、現職(前職)では、自分の持つ能力、スキルをこれ以上向上させることが難しく、キャリアアップのために転職を考えたというような言い方です。
以上、薬剤師の中途採用情報と転職面接攻略の考え方を説明しました。
面接は1~2回行われ、自己PRと志望動機に関する様々な質問がなされることが予想されます。
また、さらに面接対策(まさに、これこそが重要!!)を完全にしたい転職希望者のために、キャリア育みファームでは必勝マニュアル「ベテラン面接官が教えるとっておきの転職面接必勝法」の販売を行っています。役に立つこと請け合いです。
本マニュアルの方法で自己分析を進めることで、ライバルから一歩抜け出した自己PRと志望動機を作成できます。詳細については、マニュアルのページをご覧ください。
面接を攻略するために知っておきたい基本的な知識【転職】
転職の面接を攻略するためには、応募先(病院、調剤薬局、ドラッグストア)を理解することが大切です。
応募先の病院(会社)概要、経営理念、人材育成など、面接でのスムーズな受け答えのために知っておいてください。
これら以外にも応募先のホームページを隅から隅まで熟読することをお勧めします。
薬剤師の面接攻略のまとめ【転職】
薬剤師を希望する人が、必ず通過しなければならない面接試験。転職の面接ではどのようなことに気をつけなければならないのでしょうか?
薬剤師として働いた場合に求められる人材は、次のような人です。
- 医療人として、患者や顧客を支える使命感を持つ人
- 患者や顧客のために、常に専門的な知識や技術を高めようとする向上心を持っている人
- 困難なことや新しいことにも変化をおそれずに立ち向かうチャレンジ精神を持つ人
- 一緒に働くメンバーとチームワークのできる人
- 患者や顧客と信頼関係を築くために、誠実に対応できる人
面接で、自己PRするときのポイントは次の通りです。
- 薬剤師としての使命感と向上心があることを伝える
- 行動力とチームワーク力を自分の中で探してアピールする
- 人と信頼関係を築くことができることを説明する
面接で、志望動機を伝えるときのポイントとしては、次の通りです。
- なぜ病院・調剤薬局・ドラッグストアの薬剤師を選ぶのか明確に伝える
- なぜ〇〇病院(○○調剤薬局、○○ドラッグストア)を選ぶのか明確に伝える
- 応募先でやりたいことを明確に伝える
面接を攻略するためには、応募先(病院、調剤薬局、ドラッグストア)を理解することも必須です。
応募先のホームページをよく読んで内容を理解することで面接での受け答えに備えてください。
面接がいかに大切か、必ず役に立つ以下のリンクも参考にしてください。