【転職】退職願・退職届の違いと書き方!手書き?パソコン?

2024.09.07 更新
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退職願と退職届の違いや適切な書き方、手書きとパソコン使用のどちらが適切か、わからなくて悩む人が多いようです。

退職願と退職届の違いは何でしょうか?

退職願・退職届の提出と法律・就業規則の関係や、退職願・退職届を提出し、退職するまでの流れはどのようなものでしょうか?

具体的な退職願・退職届の書き方がわかりません。手書きでもパソコンを利用してもどちらでも良いでしょうか?

退職願・退職届を入れる封筒の選び方・書き方・封入の仕方、渡し方についても知りたいものです。

本ブログは、退職願や退職届の適切な書き方や、手書きとパソコン使用のどちらが適切なのか、などについて解説します。

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目次
  1. 退職願や退職届、辞表の違い
  2. 退職願・退職届の提出と法律・就業規則の関係
  3. 退職願・退職届を提出し、退職するまでの流れ
  4. 退職願・退職届の書き方
  5. 退職願・退職届の横書きの書き方の例文
  6. 退職願・退職届は、手書き・パソコン利用のどちらが良いか
  7. 退職願・退職届を入れる封筒の選び方・書き方・封入の仕方、渡し方
  8. まとめ

退職願や退職届、辞表の違い

退職するさいに会社に提出する書類として退職願や退職届、辞表がありますが、この違いは何か理解しておきましょう。

  1. 退職願

    退職願は、字のごとく会社に退職を願い出るときの書類です。

    辞めたいときは、退職願を提出しなければならないということが法律で決まっているわけではありません。口頭で伝えても何ら問題ありません。

    また、退職願を出したからといって、この段階で退職が確定するわけではありません。ですが、退職願が上司から人事部門に渡り、人事部門で承認されると撤回はむずかしいと考えてください。

    退職願が必要な場合とは、次の2つです。

    • 上司に退職の意思を口頭で伝えた後で、上司から手続き上、退職願を出して欲しいと言われた。
    • 転職先の入社日が決まっていて、上司に退職の意思を口頭で伝えたけれど慰留されたとき、退職願を出して意思が堅いことを示す根拠とする。
  2. 退職届

    退職届は、退職が認められてそれに関する事務手続きを進めるための正式な届け出書類であり、必ず提出しなければなりません。退職届には、退職日を明記して出します。

    退職届は、一般的に会社所定の用紙があり、退職日を明記して会社宛てに出します。退職届の書き方については、各社様々であり、人事部門に相談しても良いでしょう。

    (本ブログは、会社所定の用紙がない場合を想定して解説しています)

    退職届は、退職願とは異なり、一旦受理されたら取り下げることは困難です。

  3. 辞表

    辞表とは、代表取締役・取締役・監査役などの会社役員が辞意を表明するための書類です。あるいは、公務員が退職するときも辞表を提出します。

    会社で役員でない社員が辞めるときは、辞表ではなく、退職届となります。

退職願・退職届の一般的な書き方や、手書き又はパソコン使用については後述します。

退職願・退職届の提出と法律・就業規則の関係

ここでは、退職願・退職届の提出と法律・就業規則の関係について説明します。

  • 民法では、期間の定めのない契約はいつでも解約の申し入れをすることができ、「雇用は、解約申入れの後、2週間を経過したるに因りて終了する」(民法627条1項)と定めています。

    一方で、就業規則において「退職は1ヶ月前までに申し出なければならない」などと規定されている場合があります。この場合、就業規則で「1ヶ月前まで」と規定されていても、民法の2週間前が優先します。

  • 就業規則よりも法律が優先することは確かですが、業務の引き継ぎや退職の手続きにかかる時間を考慮すると、少なくとも1ヶ月以上前、あるいは就業規則に規定された期間までに会社に申し出ることで会社に迷惑をかけないようにするのが、お世話になった会社に対する礼儀と言えます。

    加えて、退職前に有給休暇を消化しようとすると、2ヶ月以上前に余裕を持って切り出すことが理想です。

    上司への申し出は、口頭でかまいませんが、退職願を出して意思が堅いことを示すことができます。この段階で退職届は必要ありません。

  • 退職願・退職届の書き方や、手書き・パソコン使用について、法律上の決まりはありません。

退職願・退職届を提出し、退職するまでの流れ

それでは、退職願・退職届を提出し、退職するまでの流れについて説明します。

ステップ1:退職を決断する

ステップ2:上司に意思表示する

意思表示は、会議室など他の社員がいない2人きりの場所で行います。

退職願は提出しません。退職願は一度出して人事部門で承認されると、撤回も修正もむずかしいからです。また、いきなり退職願を出すのは無礼だと見なされて上司との関係が悪化する可能性があるからです。

ステップ3:上司からの要請で、あるいは慰留されたとき意思が堅いことを示す根拠とするために退職願を手渡す

口頭のみでOKならば退職願は提出しません。

ステップ4:会社から承認を得る

退職日が確定します。

ステップ5:退職届を会社に提出

会社規定の退職届を提出しますが、なければ退職届を作成します。

ステップ6:退職(労働契約の解除)

退職願・退職届の一般的な書き方や、手書き又はパソコン使用については次章以降に記述します。

退職願・退職届の書き方

退職願・退職届は、縦書きと横書きの書き方があります。基本的には縦書きが良いですが、横書きでも問題ありません。社名にアルファベットの入る会社は横書きを指定することもあります。

ここでは、退職願・退職届の縦書きと横書きの書き方を紹介します。

  1. 【退職願・退職届の書き方】縦書き
    • 冒頭

      1行目の中央に「退職願」又は「退職届」を記載します。他の文字よりも少し大きめに書きます。

    • 書き出し

      本文の1行目は、下部に「私の個人のこと」を意味する「私儀」を書きます。

    • 退職理由

      自己都合退職(自ら退職を申し入れた場合)の退職理由は、「一身上の都合」と記入します。

    • 退職年月日

      退職願の場合は、退職希望日を記入します。退職届の場合は、上司と話し合って決めた退職日を書きます。年は、基本的に西暦・和暦のどちらでも構いません。会社の公式書類に使用しているものに合わせるのが良いです。なお、縦書きでは漢数字を使います。

    • 文末

      退職願の場合は、「~お願い申し上げます」と願い出るかたちで記入します。退職届は、退職が確定しているため「退職いたします」と言い切った形で記入します。

    • 届出年月日

      本文と少し間をあけて、退職願または退職届を提出する日付を書きます。

    • 所属と氏名

      本文の左下、最後に書く宛名よりも下に正式な所属部署名と氏名を記入し、氏名の下に捺印します。(シャチハタはNGです)

    • 宛名

      本文と同じ高さに、会社名と最高執行責任者の役職と氏名を書きます。一般的には「社長」や「代表取締役」などです。自分の名前より上に来るよう、注意して記載してください。氏名の後の敬称として、「殿」か「様」を使用します。

  2. 【退職願・退職届の書き方】横書き

    会社から横書きの指定をされたら、横書きで退職願・退職届を作成します。内容に大きな違いはありませんが、各部の配置は、縦書きと異なりますから注意してください。

    • 冒頭

      1行目の中央に「退職願」又は「退職届」を記載します。他の文字よりも少し大きめに書きます。

    • 届出年月日

      「退職願」又は「退職届」と少し間をあけて、退職願または退職届を提出する日付を右揃えで記入します。

    • 宛名

      本文と同じ左揃えにして、会社名と最高執行責任者の役職と氏名を書きます。一般的には「社長」や「代表取締役」などです。自分の名前より左に来るよう、注意して記載してください。氏名の後の敬称として、「殿」か「様」を使用します。

    • 所属と氏名

      宛名の下に右揃えで正式な所属部署名と氏名を記入し、氏名の横に捺印します。(シャチハタはNGです)

    • 書き出し

      本文の1行目は、行の右揃えで「私の個人のこと」を意味する「私儀」を書きます。

    • 退職理由

      左揃えにして、自己都合退職(自ら退職を申し入れた場合)の退職理由は、「一身上の都合」と記入します。

    • 退職年月日

      退職願の場合は、退職希望日を記入します。退職届の場合は、上司と話し合って決めた退職日を書きます。年は、基本的に西暦・和暦のどちらでも構いません。会社の公式書類に使用しているものに合わせるのが良いです。

    • 文末

      退職願の場合は、「~お願い申し上げます」と願い出るかたちで記入します。退職届は、退職が確定しているため「退職いたします」と言い切った形で書きます。

    • 締め

      本文の下の行の右揃えで「以上」と書きます。

退職願・退職届は、手書きでもパソコン使用でも上記の書き方となりますから、理解しておいてください。

退職願・退職届の横書きの書き方の例文

退職願・退職届の横書きの書き方の例文は次の通りです。手書きでもパソコン使用でもこのような書き方となります。

  1. 退職願の書き方の例文

    退 職 願

    令和○年○月○日

    ○○株式会社
    代表取締役社長 ××××殿

    技術開発部技術一課
    山田太郎  印

    私儀

    このたび、一身上の都合により、
    令和○年○月○日をもって退職いたしたく、
    ここにお願い申し上げます。

    以上

  2. 退職届の書き方の例文

    退 職 届

    令和○年○月○日

    ○○株式会社
    代表取締役社長 ××××殿

    技術開発部技術一課
    山田太郎  印

    私儀

    このたび、一身上の都合により、
    令和○年○月○日をもって退職いたしたします。

    以上

退職願・退職届は、手書き・パソコン利用のどちらが良いか

退職願・退職届は手書きで作成することが慣例ですが、パソコンでもかまわない会社もあります。どちらにするか迷う場合、手書きならば問題ありません。

会社から手書きまたはパソコンで作成の指示があれば、それに従いましょう。

手書きで作成する場合の書き方は、次の点に留意してください。

  • 白い便箋に手書きします。B5サイズが一般的ですが、A4サイズでもかまいません。罫線はあってもなくても大丈夫です。
  • 黒のボールペンまたは万年筆で手書きします。摩擦で消えるボールペンで書いた場合、時間が経つと消えてしまう可能性があります。消えない筆記用具で書きましょう。
  • 氏名の横に朱肉で認印を捺印します。
  • 書き間違いは、修正せずに新しく書き直します。

一方、パソコンで作成する場合の書き方は、次の点に留意してください。

  • 白色の紙に黒インクで作成し、余計な装飾をつけずにシンプルなものとします。
  • 横書きが一般的です。社名にアルファベットのある会社は、横書きを指定する場合があります。
  • 署名(氏名の記載)は、手書きとして認印を捺印します。

退職願・退職届を入れる封筒の選び方・書き方・封入の仕方、渡し方

ここでは、退職願・退職届を入れる封筒の選び方・書き方・封入の仕方、渡し方について説明します。

  1. 退職願・退職届を入れる封筒の選び方、書き方、封入の仕方

    退職願・退職届は、手渡しでも封筒に入れて提出します。

    • 封筒の選び方

      手書きでもパソコン使用でも退職願・退職届は、郵便番号無し、無地の白い二重封筒に入れて提出します。

      封筒のサイズは、退職願・退職届を三つ折りにした大きさに合うものとします。B5なら「長形4号」、A4なら「長形3号」を選ぶと良いでしょう。

    • 封筒の書き方

      封筒の表面には「退職願」「退職届」と記入します。

      裏面には、左下に所属部署名と氏名を記入します。のりで閉じた部分の継ぎ目に「〆」と封字を書きます。手渡しの場合は封をしなくてもかまません。

    • 封入の仕方

      退職願・退職届は三つ折りにします。

      折る向きには決まりがあるので、次の手順で折って封筒に入れましょう。

      文字が書いてある面を上にして置き、下から1/3を折り上げ、次に上から1/3を折ります。

      封筒に入れるときは、裏側に向けた封筒に対して退職願・退職届を折る前の右上の角が上側にくるように封入します。

  2. 退職願・退職届の渡し方
    • 退職願・退職届は、特に指定が無ければ直属の上司に提出します。

      特に退職届を渡すときは「これまで本当にお世話になり、ありがとうございました」といった感謝の言葉を添えて手渡しすると良いでしょう。

    • 事情により郵送する場合は、退職願・退職届を入れた封筒を、さらに一回り大きな封筒に入れて送るのがマナーです。長形4号ならば長形3号、長形3号ならば、角形5号の郵送用封筒を選んでください。

      宛先は、直属の上司または人事部とするのが一般的ですが、どちらにするかは上司に確認します。

      郵送で送る場合は、必ず、添え状を入れるようにしましょう。

まとめ

退職願や退職届の適切な書き方や、手書きとパソコン使用のどちらが適切なのかなどについて考えてみます。

退職するさいに会社に提出する書類として退職願や退職届、辞表があります。

  • 退職願は、会社に退職を願い出るときの書類
  • 退職届は、退職が認められてそれに関する事務手続きを進めるための正式な届け出書類
  • 辞表は、会社役員や公務員が、辞意を表明するための書類

退職願・退職届の提出と法律・就業規則の関係は次の通りです。

法律では2週間前に退職を申し出れば退職は可能だが、就業規則でそれより前に申し出ることと定めている場合がある。業務の引き継ぎや退職の手続きにかかる時間を考慮すると、少なくとも1ヶ月前までに上司に申し出る。退職前に有給休暇を消化しようとすると、2ヶ月以上前に余裕を持って上司に申し出ることが理想である。

退職願・退職届を提出し、退職するまでの流れは次の通りです。

ステップ1:退職を決断する

ステップ2:上司に意思表示する

ステップ3:上司からの要請で、あるいは慰留されたとき意思が堅いことを示す根拠とするために退職願を手渡す

ステップ4:会社から承認を得る

ステップ5:退職届を会社に提出

ステップ6:退職(労働契約の解除)

退職願・退職届は、縦書きと横書きの書き方があります。基本的には縦書きが良いですが、横書きでも問題ありません。社名にアルファベットの入る会社は横書きを指定することもあります。

退職願・退職届は手書きで作成することが慣例ですが、パソコンでもかまわない会社もあります。どちらにするか迷う場合、手書きならば問題ありません。

手書きで作成する場合の書き方は、次の4つに留意してください。

  • 白い便箋に手書きする
  • 黒のボールペンまたは万年筆で手書きする
  • 氏名の横に朱肉で認印を捺印する
  • 書き間違いは、修正せずに新しく書き直す

パソコンで作成する場合の書き方は、次の3つに留意してください。

  • 白色の紙に黒インクで作成し、余計な装飾をつけずにシンプルなものとする
  • 縦書きが一般的
  • 署名(氏名の記載)は、手書きとして認印を捺印する

退職願・退職届は、手渡しでも封筒に入れて提出します。

  • 封筒は、手書きでもパソコン使用でも退職願・退職届は、郵便番号無し、無地の白い二重封筒に入れて提出する
  • 封筒の表面には「退職願」「退職届」と記入します。裏面には、左下に所属部署名と氏名を記入する
  • 退職願・退職届は三つ折りにして封入する

退職願・退職届の渡し方は次の通りです。

  • 退職願・退職届は、特に指定が無ければ直属の上司に提出する
  • 事情により郵送する場合は、退職願・退職届を入れた封筒を、さらに一回り大きな封筒に入れて送るのがマナー。郵送で送る場合は、必ず、添え状を入れる

以上、退職願や退職届の適切な書き方や、手書きとパソコン使用のどちらが適切なのかなどについて解説しました。

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