【就活】学生が知らない採用予定人数の真実~面接官のうら話~
就活シーズンになると、新聞や週刊誌、WEBサイト上で当年度の大手企業の新卒の採用予定人数が発表されます。
数百人から数十人、数人まで、新卒の採用予定人数は異なりますが、志望する会社の人数を知った就活中の学生の皆さんは「その中の一人になる!」と決意を新たにすることと思います。
採用予定人数は会社同士で比較すると、一般的には社員数が多い会社ほど採用予定人数が多いようですが、必ずしも比例するとは限りません。
では、採用予定人数はどのようにして決まるのでしょうか?
そして、予定通りの人数を採用するのでしょうか?
採用予定人数の多い企業にはどんな特徴があるのでしょうか?
就活中の学生にはわからないことばかりです。
本ブログでは、面接官のうら話として就活生が知らない新卒採用予定人数の真実をこっそり教えます。
但し、本ブログに載る内容は全ての企業にあてはまる訳ではなく、あくまで筆者の経験によるものであることをご了解ください。
就活では、自己分析や企業研究した結果を基に履歴書やエントリーシートを作成し、一貫性をもたせて面接に繋げることを強く意識して臨んでください。
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採用予定人数が決まるまでのプロセス
企業が採用予定人数を決めるまでのプロセスは次のようになっています。
①必要人数の割り出し→ ②退職予定者数の見極め→ ③必要人数―(在籍者数―退職予定者数)=採用予定人数案作成→ ④全社調整→ ⑤採用予定人数決定
- 必要人数とは、会社を運営する上で必要な人数です。
営業、購買、製造、技術開発、事業企画、総務など、会社の様々な部門が円滑に運営されるためには部門毎に必要な人数が求められます。
必要人数の根拠は、翌年度(新卒が入社する年度)の事業計画や、重点実施計画などにより割り出されます。
会社によっては、中期経営計画やさらにその先を見据えて必要な人材を確保するといった視点で必要人数を割り出しています。
- 退職予定者数の見極めでは、新卒が入社する月の前月までに退職することがわかっている人の数を見通します。
- 採用予定人数案は、各部門(事業部、部、工場など)の増員数の単純集計です。集計した人数はあくまで最終的な採用予定人数を決定するためのたたき台です。
- このたたき台をベースとして、採用予定人数を人事部門が調整します。各部門の最適な人数の合計が企業経営を行う上で採算に合うか計る必要があるからです。
たとえば、人件費が増えすぎると、経営を圧迫し赤字に陥ってしまいます。
よって、人事部門として翌年度(新卒が入社する年度)の全社のあるべき人数を割り出し、そこからオーバーした人数は削減するように各部門に要請するわけです。
そして、各部門と人事部門(企業によっては経営企画部門を含めて)との間で調整を重ねて最終的な採用予定人数が決定されます。
この調整が人事部門として大変な仕事です。
なぜなら、各部門からすれば、希望する人員数が配属されなければ、事業計画が予定通りにいかないかも知れないからです。
よって人事部門と各部門で相当なやりとりが行われます。
以上のようなプロセスを経て採用予定人数が決まります。
ただし、採用予定人数はあくまで目安であり、おおむねこれ位採りたい人数と考えてください。
採用予定人数が多い企業はどのような会社?
それでは、新卒採用が多い会社はなぜ大量採用をするのでしょうか?
それには次の3つが考えられます。
- 会社の規模が大きく従業員数も多いため、当然のこととして新卒採用人数を多くする
大手の都市銀行、証券会社、保険会社などの金融機関があてはまります。自動車メーカーや電機メーカーなども同様です。
- 会社の成長が著しく、組織拡大のために新卒採用を積極的に増やす
IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)、ビッグデータなど将来の市場拡大が予想されるIT企業や、店舗数を急速に増加させている製造小売業界などです。
- 会社の成長はそれほどでなくても、経営合理化を図るために中高年社員を思い切って削減し、若返りを図ろうとする
人件費の高い中高年者を減らし、若い社員を増やす意図があります。
興味のある企業の過去3年の業績や新聞などをチェックすると見えてくるものがあります。
一方、会社の規模や社員数と比較して新卒採用の人数が少ない場合は、業績が思わしくないことが考えられます。
事業計画や、中期経営計画からそれほど社員を増やす必要がないからです。
また、志望する企業の採用予定人数が前年度以前から大きく変動していたら、なぜそうなったか調べ、原因を突き止めてください。
ここまで企業研究をする学生は少ないと思いますので、あなたはライバルと差をつけることができるでしょう。
以上のような視点から採用予定人数を見てください。
企業が採用予定人数を確保できないときはどうする?
採用予定人数が大きく下回るケースは2つあります。
- 募集活動をしたにもかかわらず、思うように学生が集まらない
就活も終盤になると企業は採用予定人数を予定通り確保できるか否かを見極めようとします。
学生が入社したい超人気企業なら採用予定人数の確保は問題ないでしょうが、普通の企業は、なかなかそうはいきません。まして中小企業は苦戦続きです。
普通の企業は応募者の母数が少なく、思うように予定数を確保できなかったり、面接して内定を出した学生が辞退したりするからです。
人事部門は経営者から「なんとかしろ」とハッパをかけられますから、採用担当者も必死になります。
採用予定人数不足の場合は、就活シーズンを過ぎても引き続き募集活動を行いますので、就活に出遅れた学生は募集中の企業をこまめにチェックすると良いです。
- 会社が採りたい人材の基準があらかじめ決まっており、その基準を超えた学生のみ採用する
このケースでは結果として採用予定人数を下回ってもやむを得ないと企業は考えています。
しかし、就活シーズンを過ぎても引き続き募集活動を行いますので、就活に出遅れた学生が応募することはできます。
ただし採用基準が高いので、面接の後内定を得ることは困難を伴うと覚悟してください。
応募先企業が、以上の2つのケースのどちらに該当するかはよくわかりません。応募したい企業のニュースを注意深く見て判断してください。
企業は採用予定人数を超えて採用することがあるか?
採用予定人数を超えるケースは3つあります。
- 多数の内定辞退者を想定して採用予定人数より内定者を多めにしたが、想定より少なかったため
この場合は、内定者は全て入社してもらいます。企業業績が急に悪化した場合などを除き、内定取り消しをすることはありえません。
- 採りたい人材の基準が決まっている企業で、その基準を超えた学生が多数応募して、面接の結果として採用予定人数を超えてしまうため
超人気企業を除き、このケースは少ないとは思いますが。
- 当初の採用計画の前提が崩れた場合
好調な業績を翌年以降も維持できると企業が確信したときが考えられます。
想定外の退職者数の増加があったときもありえます。
例えば若手社員の退職者が増えたり、中高年層の希望退職募集に手を挙げた社員が多かったりした場合などです。
まとめ
企業は事業運営上の必要人数から新卒の採用予定人数を割り出します。
ただし、採用予定人数はあくまで目安であり、おおむねこれ位採りたいという人数です。
採用予定人数が多い会社は、次のような会社です。
- 会社の規模が大きく従業員数も多いため、新卒者を多く採用する
- 会社の成長が著しく、組織拡大のために新卒採用を積極的に増やす
- 経営合理化を図るために中高年社員を思い切って削減し、若返りを図る
企業の採用予定人数が大きく下回るケースは2つあります。
- 募集活動をしたにもかかわらず、思うように学生が集まらない
- 企業が採りたい人材の基準があらかじめ決まっており、その基準を超えた学生のみ採用する
採用予定人数を超えるケースは3つあります。
- 多数の内定辞退者を想定して採用予定人数より内定者を多めにしたが、想定より少なかった
- 採りたい人材の基準を超えた学生が多数応募して、面接の結果採用予定人数を超えてしまう
- 当初の採用計画の前提が崩れた
学生の皆さんは、以上のような企業の事情を良く理解して就活に臨むと良いと思います。
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会社側が採用の決め手として最も重視しているのは面接である‼
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