【転職】履歴書の退職理由は「一身上の都合」でOK?

2023.12.06 更新
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履歴書の職歴欄には前職の退職理由を書く必要がありますが、どのような理由でも定型の表現としての「一身上の都合」で良いのか悩む人は多いようです。

そもそも「一身上の都合」とは何でしょうか?

履歴書に書く退職理由は、「一身上の都合」以外にも書き方があるでしょうか?

面接で退職理由を訊かれたときは、「一身上の都合」と答えるのが正解なのか知りたいものです。

本ブログは、履歴書に書く退職理由は「一身上の都合」で良いのかなどについて解説します。

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目次
  1. 「一身上の都合」とは何か
  2. 履歴書の退職理由の書き方
  3. 履歴書に「一身上の都合」ではなく具体的な退職理由を書いた方が良い場合
  4. 「一身上の都合」で退職の場合、面接で退職理由を訊かれたとき
  5. まとめ

「一身上の都合」とは何か

「一身上の都合」とは、家庭の事情や個人的な事情のことです。

「一身上の都合」の類語として「自己都合」「プライベート」という言葉もありますが、ビジネスで使用する文書では「一身上の都合」を使用することが一般的です。

履歴書に書く「一身上の都合」とは、自分の都合による転職や、結婚、出産、病気、家族の介護、起業など本人の側に退職理由があるときに使用します。

すなわち、「一身上の都合により退職」とは、言い換えると「自己都合退職」ということになります。

「一身上の都合」は、一般的に退職届・退職願いにも書かれている定型句です。

履歴書の退職理由の書き方

退職理由は、本人の「一身上の都合」以外にも、会社の都合や契約期間が満了によるケースがあります。ですから、履歴書の職歴欄には何でも「一身上の都合」と記入するわけではありません。

■自己都合退職のケース

自己都合退職のケースは、履歴書の職歴欄には「一身上の都合により退職」と記します。

令和2年4月 ○○株式会社 入社
令和5年9月 一身上の都合により退職

■会社都合退職のケース

会社都合退職とは、本人の都合ではなく、経営破たんや業績悪化に伴う人員整理などにより会社から労働契約解約の申し出があって退職するケースです。このときは「一身上の都合」は使えません。

具体的には、次のようなケースがあてはまります。

  • 会社倒産(破産・会社更生・民事再生・銀行取引停止処分など)
  • 経営悪化によるリストラ
  • 解雇(事業所の廃止・撤退による解雇、普通解雇)
  • 派遣や有期雇用の雇い止めにあった
  • 希望退職制度を利用した

ですが、経営状況が悪化したとか、倒産するかもしれないと、本人が判断して辞めたときは自己都合退職となり、「一身上の都合」となりますから注意してください。

また、退職したさいは「自己都合」としても、後から「会社都合」に変更できることもあります。雇用契約書と仕事内容が大きく異なる、パワハラなどの理由、給与カットや未払い、慢性的に残業時間が長いとき、などです。

これらの客観的証拠があれば、退職理由が「会社都合」として認められることもあります。

退職理由が「自己都合」か「会社都合」かによって、雇用保険の失業給付金の受給開始日や給付期間などが異なります。ハローワークに所定の書類を提出して判断してもらってください。

なお、会社都合退職には、普通解雇(自分の成績不振が理由で解雇)も含まれます。履歴書に「会社都合により退職」と書くと、面接などで自己都合退職よりも退職理由を深掘りされますから準備が必要です。

会社都合の場合は、履歴書の職歴欄には「会社都合により退職」と記します。

令和2年4月 ○○株式会社 入社
令和5年9月 会社都合により退職

■契約期間満了のための退職

契約社員や派遣社員など契約期間が定まっているケースで、期間満了まで働いていたときは、履歴書には「契約期間満了により退職」と記入します。

一方、契約期間を待たずにその前に退職したときは、本人の意思により辞めたことになるため退職理由は「一身上の都合」となります。

令和2年4月 ○○株式会社 入社(契約社員)
令和3年3月 契約期間満了により退職

令和2年 4月 ○○株式会社 入社(契約社員)
令和2年12月 一身上の都合により退職

履歴書に「一身上の都合」ではなく具体的な退職理由を書いた方が良い場合

自己都合退職では、履歴書には「一身上の都合」と記入することが基本ですが、「一身上の都合」だけでは、事情がわからないために書類選考のうえで不利になってしまうこともあります。

このようなときには、「一身上の都合」ではなく、次のような具体的な退職理由を記入することで、少しでも書類選考を通過しやすくすることが大切です。

■転職回数が多い

例えば20代で3回以上の転職回数は採用担当者から多いと思われる可能性が高いです。転職回数が多い「採用しても直ぐに辞めてしまうのでは」と思われていまいます。

このようなケースでは、納得される具体的な退職理由を記入することをお勧めします。

  • 明確な理由がある

    「結婚に伴い退職」「出産に伴い退職」「親の介護に伴い退職」のような書き方です。

    令和2年 4月 ○○株式会社 入社
    令和4年12月 結婚に伴い退職

  • 会社への不満などネガティブな理由

    職場での人間関係や給料面での不満といった理由のときは、正直に書くと印象が良くありませんので、できたら前向きの表現にします。

    「キャリアアップを目指して退職」「他業界(異業種)へ挑戦するため退職」などと表現します。

    令和元年 4月 ○○株式会社 入社
    令和3年 3月 キャリアアップを目指して退職

    なお、このような書き方をすると、退職理由を深掘りされますから、しっかりその理由を説明できるようにしてください。

以上、転職回数が多い場合の退職理由ですが、転職回数が1~2回と少ないときは、「一身上の都合」でもかまいません。

■病気療養のため退職した

病気療養のために、ブランク期間(6ヶ月以上)があるときは、その理由を明記します。

ブランク期間が長いと採用担当者はその間に何をしていたのかとても気にします。病気療養のため退職した場合は、現在は完治していて勤務に支障がないことも添えます

令和2年 4月 ○○株式会社 入社
令和4年 8月 病気療養のため退職(現在は完治していて勤務に支障ありません)

■資格取得のため退職した

資格取得のため長い期間、会社勤めから離れていた人も、社会人復帰の懸念を与えてしまうこともありますから、退職理由と資格取得を書き添えましょう。

令和2年 4月 ○○株式会社 入社
令和3年12月 資格取得のため退職(〇年〇月○○の資格取得)

また、これら以外にもブランク期間が長い人も、社会人復帰の懸念を与えてしまうこともあるので、状況に応じて前向きな退職理由を書き添えましょう。

「一身上の都合」で退職の場合、面接で退職理由を訊かれたとき

履歴書では退職理由を「一身上の都合」としても、面接では退職理由を必ず訊かれると考えて「一身上の都合」の内容を答えられるようにしてください。

  • 仕事に関係しない理由で退職した

    「結婚のため」「出産のため」「親の介護のため」「病気療養のため」といったような仕事に直接関係しない理由で退職したときは、そのまま理由を伝えてください。

    ただし、これらの理由は現時点で解消されていることを加えることが肝心です。

    たとえば出産退職ならば子供は保育園で預かってもらう、親の介護は解決した、病気は完治し勤務に支障がないことを加えましょう。病気の場合で、今後も通院のために一定程度会社を休まざるを得ない場合は、職場の理解を得るためにもそれも伝えてください。

  • 前向きの理由によって退職した

    「キャリアチェンジしたい」「専門知識(技術)を習得したい」「正社員として働きたい」のような前向きな理由で退職したときも、そのまま理由を伝えてください。

    加えて、①希望が応募先で叶えられるわけ、②企業にどのように貢献できるかについても説明してください。

  • 前職の不満によって退職した

    人間関係や給与での不満、残業が多い、社風、企業の将来性などの理由で退職したときは、そのまま伝えるのではなく、前向きな表現に工夫する必要があります。

    これらはストレートに伝えると「入社しても直ぐに辞めてしまうのでは」との懸念を持たれてしまう恐れがありますから避けてください。

まとめ

履歴書の職歴欄には前職の退職理由を書く必要がありますが、どのような理由でも「一身上の都合」で良いのか考えてみます。

「一身上の都合」とは、家庭の事情や個人的な事情のことです。

履歴書に書く「一身上の都合」とは、自分の都合による転職や、結婚、出産、病気、家族の介護、起業など本人の側に退職理由があるときに使用します。

退職は、本人の「一身上の都合」以外にも、会社の都合や契約期間が満了によるケースがあります。ですから、履歴書の職歴欄には何でも「一身上の都合」と記入しません。

自己都合退職の場合は、履歴書の職歴欄には「一身上の都合により退職」と記します。

会社都合退職とは、本人の都合ではなく、経営破たんや業績悪化に伴う人員整理などにより会社から労働契約解約の申し出があって退職する場合です。このときは「一身上の都合」は使いません。

契約社員や派遣社員など契約期間が定まっている場合で、期間満了まで働いていたときは、履歴書には「契約期間満了により退職」と記入します。

自己都合退職の場合、履歴書には「一身上の都合」と記入しますが、「一身上の都合」だけでは、事情がわからないために書類選考のうえで不利になることもあります。

このようなときには、「一身上の都合」ではなく具体的な退職理由を記入することで、少しでも書類選考を通過しやすくすることが大切です。

  • 転職回数が多い場合は、納得される具体的な退職理由を記入します。
  • 病気療養のため退職した場合は、その理由を明記します。同時に現在は完治していて勤務に支障がないことも添えます。
  • 資格取得のため退職した場合は、退職理由と資格取得を書き添えましょう。

これら以外にもブランク期間が長い人も、社会人復帰の懸念を与えてしまう場合もあるので、状況に応じて前向きな退職理由を書き添えましょう。

履歴書では退職理由を「一身上の都合」としても、面接では退職理由を必ず訊かれると考えて「一身上の都合」の内容を答えられるようにしてください。

  • 仕事に関係しない理由で退職したときは、そのまま退職理由を伝えてください。これらの理由は現時点で解消されていることを加えることが肝心です。
  • 前向きの理由によって退職したときは、そのまま退職理由を伝えてください。加えて、①希望が応募先で叶えられるわけ、②企業にどのように貢献できるかについても説明してください。
  • 前職の不満によって退職したときは、そのまま伝えるのではなく、前向きな表現に工夫する必要があります。

以上、履歴書に書く退職理由は「一身上の都合」で良いのか解説しました。

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