【就活】面接官が教えるガクチカの秘訣

2020.07.21 更新
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就活で「学生時代に力を入れたこと」についてエントリーシートに書くことを求められたり、面接で訊かれたりすることがあります。

この「学生時代に力を入れたこと」を「ガクチカ」と就活生が呼ぶことはご存知のことと思います。

一方で、ガクチカと似ているものに自己PRがあり、その違いは何なのでしょうか?

本ブログでは、まず自己PRとガクチカの違いを考えてみます。

会社はなぜ応募者にガクチカについて説明することを求めるのでしょうか?

就活する学生にとっては、何をガクチカの題材にしたら良いのでしょうか?

(実は、ガクチカが見つからないと困っている学生が大多数なのです。安心してください。)

さらに、「ガクチカ」を効果的に説明するためにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?

長年人事屋として採用を担当し、面接官でもあった筆者が解説します。

目次
  1. 自己PRとガクチカに違いはあるのか?
  2. 自己PRの伝え方とガクチカの伝え方
  3. 会社がガクチカの説明を求める理由
  4. ガクチカでどのようにして就活生の姿勢や成長意欲を知ることができるか
  5. 何をガクチカの題材とするか
  6. ガクチカの効果的な説明方法
  7. 自己PRとガクチカでエピソードをいかに使い分けるか
  8. まとめ

自己PRとガクチカに違いはあるのか?

一体、自己PRとガクチカの違いは何なのでしょうか?

実は、自己PRとガクチカの違いについてはっきりとしたルールやセオリーはありません。各企業のエントリーシートや、面接で自己PRやガクチカを訊かれますが、多くの会社は、はっきりとした違いを認識しているわけではありません。

会社によっては、ガクチカと言いながら、自己PRについての質問をしていることもあります。

あるいは、自己PRとガクチカを混ぜながら質問していることもあります。

よって自己PRとガクチカの違いについてあまり神経質にならなくても大丈夫です。

そうは言っても、やっぱりこの二つの違いを知りたいという人のために、筆者なりの見解を説明します。

筆者は、ガクチカも自己PRの一種と捉えています。会社はこの二つから、応募者が社風に合っているかとか、能力やスキルが使えるかといったような、「会社が求める人材」かどうかを見極めようとします。

このため、自己PRやガクチカでアピールするものに仕事をする上で再現性があるかどうかが重要であり、その点でガクチカも自己PRも同じ位置づけとなります。

以下に説明することは、「一般的に考えられている自己PRとガクチカの伝え方の違い」と理解して読んでください。

自己PRの伝え方とガクチカの伝え方

自己PRは、会社で使える自分の持つ強みをアピールするものです。強みは、能力やスキル、経験などです。

しかし「このような強みがあります」とアピールするだけでは採用担当者や面接官に説得力がありません。

そのためには次のようなわかりやすいストーリーをつくります。

  1. 自分の強みを一言で伝える
  2. 強みの理由
  3. 強みを発揮した具体例

例えば、

  1. 私の強みは課題解決力があることです。
  2. その課題解決力を、学校祭の〇〇の企画を立案するときに発揮しました。
  3. 具体的には、今までにないこのような発想で・・・・・。

大事なことは、上記の例で言うなら「課題解決力が会社で再現されるものであるか」ということです。

一方、ガクチカは、学生時代に最も力を入れた経験です。その中で、成果を出すためにどのような困難があり、それをどのように解決したかを具体的に説明します。

しかし「困難を解決しました」体験談をアピールするだけでは採用担当者や面接官に説得力がありません。

そのためには次のようなわかりやすいストーリーづくりが大切です。

  1. 頑張ったテーマ
  2. なぜ頑張ったのかその理由
  3. 困難だったことと、困難な状況をいかにして解決しようとしたか
  4. その結果(成果)
  5. 反省点と身に付けたこと

困難なことを解決するための「考え方」、「具体的な行動」、そして「本人の成長の過程」が説明に入っていることです。体験談ではなく、成長したことを伝えてください。

なお詳しいガクチカの伝え方については、後ほど解説します。

会社がガクチカの説明を求める理由

多くの会社がガクチカの説明を求めるのは理由があります。

ガクチカの内容で、応募者が学生時代で一番誇れる体験が何かわかります。またその行動を起こすに至った考え方や身に付けたことから、困難なことなど物事に対する姿勢や成長意欲を判断する材料にします。

実際に働いたことがない学生について、「入社したらこのように考えて行動して成長し、成果を出すだろう」とガクチカで判断するわけですから、ガクチカの説明は決しておろそかにはできません。

ガクチカでどのようにして就活生の姿勢や成長意欲を知ることができるか

では、ガクチカから、会社はどのように就活生の物事に対する姿勢や成長意欲を判断することができるのでしょうか?

就活生は、ともすれば、学生時代に力を入れたこと、頑張ったことの結果を中心に説明しがちですが、それだけでは正しくありません。

なぜなら、結果には再現性がないからです。例えば英語の試験でこれまで50点しか取れなかった人が、100点を取ることは立派なことですが、次回の試験で必ず100点が取れるとは限りません。

会社が知りたいことは、その結果を出すために本人がどのように考えて、行動したかです。

そのような思考・行動から、仕事をする上での潜在能力を推し量ります。

さきほどの例でいえば、100点を取るために、本人がいかに考えて行動したかをみたいと思います。

自身の英語力を客観的に分析し、「苦手だった会話力を向上するために可能な限り時間を作って100日間ヒアリングの勉強をした」、「単語力不足の対策としては、単語を覚えるために自ら工夫した単語ノートをつくった」といったストーリーを会社は求めているのです。

会社はこれらの説明から、行動力とか、改善工夫などの力があることを感じるわけです。

また結果を出すために応募者がとった思考、行動によって自社への適性も判断します。

以上のような説明をすることで、会社は就活生の姿勢や成長意欲を知ることができます。

何をガクチカの題材とするか

ガクチカについて、例えばあなたに「学生ながら起業をした」とか、「〇〇コンクール、大会に出場して優勝した」、「〇〇の研究で××を発見した」といった困難を克服した華々しい成果があれば、エントリーシートに自信を持って書いたり、面接で伝えたりすることができるでしょう。

しかし、このようなガクチカを表現することができる人は少数であり、多くの就活生は、そこまでアピールできることが見つからず、悩むことと思います。

では、ガクチカをいかに表現していったら良いでしょうか?

多くの就活生がガクチカを表現するときの題材として思い浮かぶのは、クラブ・サークル活動やアルバイト、ゼミなどの勉強、また理系学生は研究などです。

ボランティア活動を積極的に行っていた人は、その活動かも知れません。

これらの題材でも、本人の成果を出すための思考と行動をきちんとまとめることができれば立派なガクチカになります。

ただし、サークル活動とアルバイトは多くの就活生が書くガクチカであり、よほどしっかりしたストーリーにしないと採用担当者には響きませんので留意してください。

採用担当者に「またか」と思われるガクチカになってしまいがちです。

さらに、できれば自分一人が頑張ったことはなるべく避けた方が無難です。

〇〇冊の読書をしたとか、筋トレをして筋肉質の体形になったとかいうものです。

頑張ったことは認めますが、採用担当者にはその人が会社でチームワークを発揮して働くイメージが思い浮かびません。

ガクチカの効果的な説明方法

ガクチカを会社に上手に伝えるために効果的な方法がありますので知っておいてください。以下にその内容を記します。

■応募先の求める人材を知っておく

まずは、応募先の会社の求める人材を知っておいてください。

求める人材は会社の事業形態や、経営者の経営姿勢などによって様々です。

また、同じ会社でも、主力事業が変わっていけば、求める人材も変わります。

最近のAI化の進展により、求める人材は将来的にさらに変わっていくことが予想されます。

就活生にとって大切なことは、その時応募先が求めていることを敏感に感じ取ることです。そしてそれについて自分が対応できそうなら、そこに焦点を絞ってガクチカで思考や行動、成長意欲をアピールすることです。

もし自分が会社の求める人材に近いと感じるのなら、ガクチカでアピールする自分について、会社の求める人材に少しでも近づける努力をしましょう。

ただし、求める人材に合わせて自分を偽ることは避けてください。

どうしても求める人材に自分は遠いと感じる人は、自分が最も自信のある行動や能力をアピールしてください。

偽ってアピールしても、面接のさいに見破られてしまいます。

素直な自分をアピールすることが第一原則だということは忘れないでください。

■ガクチカのストーリーをつくる

ガクチカを応募先の会社に評価してもらうためには、「頑張ったことについて、あなただけのストーリー」にまとめてください。

では、そのようなストーリーをつくるためにはどのようにしたら良いのでしょうか?以下のステップを踏んでまとめましょう。

以下は、エントリーシートに書く場合を想定していますが、面接でも基本は同じです。

  1. 頑張ったテーマ
  2. なぜ頑張ったのかその理由
  3. 困難だったことと、困難な状況をいかにして解決しようとしたか
  4. その結果(成果)
  5. 反省点と身に付けたこと

それでは、事例をあげながら、ひとつひとつを解説していきます。

  1. 頑張ったテーマ

    最初に頑張ったテーマを書きます。

    応募者が学生時代に行ったことで、自分が一番誇れることです。

    学業、クラブやサークル活動、アルバイト、ボランティア活動など自分が頑張ったと考えているものです。

    「自分が学生時代に一番頑張ったこと(力を入れたこと)は、○○○○です。」ということです。

    例えば次のようなことです。

    • クラブ・サークル活動:部長として部員をまとめた
    • アルバイト:レストランのホールスタッフとして3年間働いた
    • 学業:〇〇をテーマに研究を行った
    • ボランティア:被災者を支援するために1か月現地で他のボランティアと協力した
  2. なぜ頑張ったのかその理由

    続いて、なぜ頑張ったのかその理由を書きます。人により理由は様々でしょうが、前向きに感じられる理由であることです。

    以下の例を参考にしてください。

    • クラブ・サークル活動:〇〇大会でチームとして入賞するため、部長の役割を果たしたい
    • アルバイト:海外留学など、○○の目的のためにおカネを稼ぐことと同時に社会経験をしたい
    • 学業:○○の研究は、未知の部分が多く知的好奇心がわいた
    • ボランティア:被災者を支援して社会に役に立ちたい
  3. 困難だったことと、困難な状況をいかにして解決したか

    ガクチカをする上で困難だったことと、困難な状況をいかにして解決したかについては、採用担当者が興味を持つところです。

    それは、入社後に想定される様々な困難について、それを乗り切れる力があるかをみることができるからです。

    ポイントは「困難なことを解決した思考と行動」です。

    困難をどう乗り越えたかを上手にまとめると迫力が増します。

    採用担当者が、応募者の思考や行動について目に浮かぶように具体的に書いてください。

    採用担当者は結果(成果)以上に具体的な思考、行動から応募者の潜在能力を図ろうとします。

    以下の例を参考にしてください。

    • クラブ・サークル活動:夏期合宿のメニューについて一部の部員と意見の相違があり、すり合わせに苦労した。当初は部員の意見を無視し、部長として自分の意見を押し付けて決裂してしまった。その後、自分の行動を反省し、改めて部員と何回かの会合を実施し、個別にヒアリングを行った。
    • アルバイト:お客様からの要望を聴き、新しいメニューを社長に進言したが全く受け入れられなかった。そのためアルバイト仲間の協力を得ながら、アンケート表を作成してお客様から回答をもらい、具体的なデータを作成し、社長を説得することで新メニューを開発した。
    • 学業:研究テーマについて、それまでの勉強不足もあったが、当初はなんとかなるだろうと気軽に考えていた。しかし研究を進めると〇〇についての解決法がわからず、図書館に通いつめて過去の事例を調べることでヒントを得た。また指導教官や関係者から度重なるアドバイスも得た。〇日間は研究室で徹夜をすることもあった。
    • ボランティア:被災地での活動は、想像していた以上に大変なものであり、自分の考えが甘いことに気が付いた。たとえば・・・・。そのためにボランティア仲間と密接に連携を図り、助け合うことが大切であると気が付いた。
  4. その結果(成果)

    以下の例を参考にしてください。

    • クラブ・サークル活動:部員の意見も一理あると考えるようになりその意見を取り入れて最終メニューとした。結果としてクラブメンバーが結束できるようになった。夏期合宿も無事に成功し、その結果○○大会では入賞を果たすことができた。
    • アルバイト:新しいメニューはお客さまに好評で、月間売上〇%アップに貢献した。社長にも感謝されて、特別ボーナスをもらった。
    • 学業:ゼミでの発表ではおおむね好評であった。現在も研究は継続中であり、最終的に卒業論文(研究)としてまとめる予定である。
    • ボランティア:ボランティア仲間と協力し、予定通りの期間で無事活動を終了することができた。被災地の方々からも感謝された。

    頑張ったストーリーでは、他の人との人間関係を描写するとよりリアルになり、採用担当者がその情景を思い浮かべることができます。

    クラブ・サークル活動では同級生や先輩、後輩、アルバイトでは、アルバイト先の社員や同僚、学業では先生やゼミ仲間など、ボランティア活動では、一緒に活動した仲間を思い浮かべて書きましょう。

  5. 反省点と身に付けたこと

    最後に反省点と身に付けたことを説明します。

    採用担当者は、応募者の思考の柔軟性と、応募者の身に付けたことが、入社後に役に立つかを見極めます。

    以下の例を参考としてください。

    • クラブ・サークル活動:メンバーの意見を尊重することでメンバーの気持ちが一つになり、同じ目的に向かっていけるよう全員をまとめる力を身に付けた。
    • アルバイト:アルバイトといえどもお客様にとっては「店の人」、お客様に寄り添うプロの自覚が必要と反省した。相手の気持ちを察して行動する力がついた。
    • 学業:研究はひとりよがりではなく、多くの人からの援助を得ることが必要と痛感した。課題を発見し、解決する力が鍛えられた。
    • ボランティア:短期間で復旧するためには、ボランティア仲間と協力して作業をすることが大切だと学んだ。チームワークで働く力を身に付けた。

自己PRとガクチカでエピソードをいかに使い分けるか

エントリーシートや面接で自己PRとガクチカの両方を求められるときは、同じ経験のエピソードを使うか、別々の経験による違うエピソードを使うかどちらにしたら良いでしょうか?

採用担当者や面接官にぜひアピールしたいエピソードがあれば両方同じ経験のエピソードでいきたいところです。しかし同じ経験からのエピソードでは、採用担当者や面接官には両方の区別がつきにくいものです。

できれば別々の経験からの二つの異なるエピソードを伝えることで、それぞれを印象づけることができると考えます。

まとめ

就活でガクチカと呼ばれる、「学生時代に力を入れたこと」について、エントリーシートに書いたり、面接で訊かれたりすることがあります。

ガクチカは、就活のさいに重要な要素である自己PRの一種です。

多くの会社がガクチカの説明を求めるのは理由があります。

ガクチカの内容で、会社は応募者が学生時代で一番誇れることがわかります。そして、応募者の思考と行動から本人の物事に対する姿勢や成長意欲を判断できます。

しかし、会社に自慢できるようなガクチカを表現することができる人は少数であり、多くの就活生は、そこまで自慢できることが見つからず、悩むものです。

ほとんどの就活生は、クラブ・サークル活動、アルバイト、ゼミなどの勉強、研究、ボランティア活動などが主なガクチカです。

これらの題材でも、本人の成果を出すための行動をきちんとまとめることができれば立派なガクチカになります。

では、ガクチカから、会社はどのように物事に対する姿勢や成長意欲をみることができるのでしょうか?

就活生は学生時代に力を入れたこと、頑張ったことの結果を中心に説明しがちですが、それだけでは正しくありません。なぜなら、結果は再現性がないからです。

会社が知りたいことは、その結果を出すために本人がどのように考え、行動したかです。

思考や行動は再現性があります。成果を出すための思考・行動から、仕事をする上でも同じ思考、行動ができることを推し量ります。さらに自社への適性も判断します。

ガクチカを会社に上手に伝えるための効果的な方法を理解しましょう。

まずは、応募先の会社の求める人材を知っておいてください。求める人材は会社の事業形態や、経営者の経営姿勢などによって様々です。

ガクチカを応募先の会社に評価してもらうためには、「頑張ったことについて、あなただけのストーリー」にまとめてください。

①頑張ったテーマ、②なぜ頑張ったのかその理由、③困難だったことと困難な状況をいかにして解決したか、③具体的な行動と結果(成果)、⑤反省点と身に付けたことの順番に説明するとわかりやすくなります。

以上、ガクチカについて筆者なりの説明をしました。ガクチカをつくる上でご参考になれば幸いです。

最後に、キャリア育みファームでは面接の必勝マニュアルも販売しています。

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