【転職】退職のさいの有給買い取りは可能?会社は応じる?

2026.07.29 更新
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転職や退職が決まったとき、

  • 「未消化の有給休暇はどうなる?」
  • 「会社は買い取りしてくれる?」
  • 「断られたら違法?」
  • 「有給消化とどちらが得?」

と疑問を持つ人は非常に多いです。

結論として、退職のさいの有給買い取りに会社が応じる義務はありません。

ただし、退職のさいの未消化有給については、
会社判断で買い取りされるケースがあります。

つまり、法律上の扱いとして

  • 有給休暇は労働者の権利
  • 会社の買い取り義務はなし
  • 退職時の買い取りは、例外的に可能
  • 実務で多い対応 は、有給消化

という整理になります。

実際の人事現場では、
「買い取り」よりも「有給消化」で対応する会社が多いのが実情です。

本記事では、退職のときの有給買い取りについて、

  • 労働基準法との関係
  • 買い取りが認められるケース
  • 会社が断る理由
  • 人事担当者の本音
  • 転職時に損しない進め方

まで、詳しく解説します。

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目次
  1. 有給休暇とは?まず基本を理解しよう
  2. 働き方改革で有給取得は義務化
  3. 退職のさいの有給買い取りは違法?
  4. 退職のときに有給買い取りが認められる3つの例外
  5. 会社はなぜ有給買い取りを嫌がるのか
  6. 退職のとき実際の人事現場で多い対応
  7. 退職のとき有給買い取りを断られたら違法?
  8. 退職のとき有給買い取りより有給消化が優先される理由
  9. 有給買い取り単価はいくら?
  10. ケース別|退職のときの有給買い取り対応
  11. 転職時によくある失敗例
  12. 人事が配慮したくなる退職する人の特徴
  13. 退職のさいの有給買い取り交渉の進め方
  14. 有給買い取りは退職所得扱い?
  15. 退職の前のチェックリスト
  16. 退職のさいの有給買い取りでよくある質問(Q&A)
  17. まとめ

有給休暇とは?まず基本を理解しよう

  1. 有給休暇は法律で認められた権利

    有給休暇(年次有給休暇)は、給与を受け取りながら休める制度です。

    労働基準法で定められており、目的は次の通りです。

    • 心身の疲労回復
    • 健康維持
    • ワークライフバランス
    • 私生活との調和

    つまり、有給は本来「休むための制度」です。

    この点が、有給買い取りの法律問題に大きく関係しています。

  2. 有給休暇の付与条件

    正社員の場合、以下を満たすと有給が付与されます。

    • 入社から6か月継続勤務
    • 出勤率8割以上

    最初は10日付与され、その後は勤続年数に応じて増加します。

    最大で年間20日付与されます。

    なお、パートや契約社員でも条件を満たせば有給は発生します。

働き方改革で有給取得は義務化

2019年の働き方改革関連法により、年間10日以上有給がある社員には、
会社が5日以上取得させる義務があります。

現在は、「有給を取らせない会社」にも法的リスクがある時代です。

退職のさいの有給買い取りは違法?

■原則として有給買い取りは禁止

労働基準法では、有給買い取りは原則認められていません。

理由は、有給の目的が「休養」だからです。

もし自由に買い取りできると、

  • 社員が休まなくなる
  • 会社も休ませなくなる

という問題が起きます。

そのため、法律は「まず休ませること」を優先しています。

退職のときに有給買い取りが認められる3つの例外

ここが非常に重要です。

退職のときの有給買い取りは、次のケースで例外的に認められています。

  1. 法定日数を超える有給

    会社独自で追加付与した有給は買い取り可能です。

    例えば、

    • 法律上10日
    • 会社の有給の制度で15日

    なら、追加5日分は買い取り対象にできます。

  2. 時効で消滅する有給

    有給休暇には2年の時効があります。

    消滅予定の有給については、会社が買い取りしても問題ありません。

    福利厚生として導入している企業もあります。

  3. 退職のさいに残っている有給

    退職すると、その後有給を使えなくなります。

    そのため、退職のときの未消化有給については、
    例外的に買い取りが認められています。

    ただし重要なのは、「買い取りできる」≠「買い取り義務がある」
    ではない点です。

会社はなぜ有給買い取りを嫌がるのか

■人事担当者の本音

実務上、多くの会社は有給買い取りに慎重です。

理由は次の通りです。

  • 前例化を避けたい
  • 社内不公平感を防ぎたい
  • コスト増になる
  • 給与計算が複雑
  • 労務トラブルを避けたい

特に中小企業では、「一人認めると全員対応になる」という懸念があります。

そのため実務では、「有給消化してください」という対応が非常に多いです。

退職のとき実際の人事現場で多い対応

■有給消化を優先するケース

実際には、

  • 退職日を後ろ倒し
  • 引き継ぎ後に有給消化
  • 最終出社日を早める

という対応が一般的です。

つまり、退職では「買い取りはしないが、有給は使わせる」という運用です。

これは法律的にも最も安全です。

退職のとき有給買い取りを断られたら違法?

  1. 原則として違法ではない

    会社に買い取り義務はないため、断られても違法とは限りません。

    ただし注意すべきなのは、「有給取得自体を妨害するケース」です。

  2. 会社対応が問題になるケース

    以下は労務トラブルになりやすいです。

    • 有給申請を一切認めない
    • 威圧的に拒否する
    • 有給残日数を教えない
    • 退職日まで休ませない
    • 強制的に欠勤扱いにする

    このような場合は、労基署相談も検討余地があります。

退職のとき有給買い取りより有給消化が優先される理由

■退職のときは有給消化のほうがトラブルになりにくい

人事側としては、有給消化のほうが管理しやすいです。

理由は次の通りです。

  • 法律趣旨に合う
  • 計算が簡単
  • 社内説明しやすい
  • トラブルが少ない

そのため、転職予定者も、「まず有給消化を検討する」ことをおすすめします。

有給買い取り単価はいくら?

  1. 法律上の基準はない

    有給買い取り単価に法的基準はありません。

    会社ごとに異なります。

  2. 一般的な計算方法

    多くの会社では以下の方法を使います。

    • 平均賃金

      過去3か月の平均賃金を使用

    • 通常賃金

      月給 ÷ 所定労働日数

    • 標準報酬月額

      社会保険基準を利用

  3. 計算例

    例えば、

    • 月給30万円
    • 所定労働日数20日
    • 未消化有給5日

    なら、

    30万円 ÷ 20日 = 1万5,000円
    1万5,000円 × 5日 = 7万5,000円

    が目安です。

ケース別|退職のときの有給買い取り対応

  1. 中小企業の場合

    中小企業は制度未整備が多く、個別判断になりやすいです。

    一方で、柔軟対応されるケースもあります。

  2. 大企業の場合

    就業規則が厳格です。

    原則として「有給消化対応」が多く、例外運用は少なめです。

  3. 公務員の場合

    自治体ごとに運用が異なります。

    基本的には有給消化優先です。

  4. パート・契約社員の場合

    雇用形態に関係なく有給権利はあります。

    ただし、買い取り制度がない企業も多いです。

  5. 管理職の場合

    管理職は引き継ぎ責任が重いため、

    • 消化しきれない
    • 買い取り提案される

    ケースがあります。

転職時によくある失敗例

  1. 退職日を先に決める

    非常に多い失敗です。

    退職日を先に決めると、有給消化日数が足りなくなります。

  2. 引き継ぎを軽視する

    有給だけを優先すると、社内評価を落とします。

    転職後に前職へ問い合わせが来るケースもあるため注意です。

  3. 感情的な交渉

    「法律違反ですよね?」
    「労基署に行きます」

    など感情的交渉は逆効果です。

    会社側も防御姿勢になります。

人事が配慮したくなる退職する人の特徴

実は、人事側も「協力したい退職者」がいます。

特徴は次の通りです。

  • 早めに相談する
  • 引き継ぎ資料を整備
  • スケジュール共有する
  • 周囲配慮がある
  • 円満退職を意識している

こうした人は、柔軟対応されやすい傾向があります。

退職のさいの有給買い取り交渉の進め方

退職のさいに有給の買い取りを希望する場合は、いきなり上司や
人事担当者へ相談するのではなく、事前準備をしておくことが大切です。

会社には有給買い取りの義務がないため、
交渉の進め方によって結果が変わることもあります。

円満退職を目指しながら、冷静に相談を進めましょう。

  1. まずは就業規則を確認する

    有給買い取りについて相談する前に、最優先で確認したいのが就業規則です。

    企業によっては有給買い取り制度を設けている場合があり、
    その条件や手続き方法が定められています。

    反対に、制度自体が存在しない会社もあります。

    特に次のポイントを確認しておきましょう。

    • 有給買い取り制度の有無
    • 買い取りの対象となる条件
    • 申請期限や申請方法
    • 買い取り金額の計算方法
    • 退職時の取り扱い

    事前にルールを把握しておくことで、
    会社との認識の違いによるトラブルを防ぐことができます。

  2. 上司や人事担当者へ早めに相談する

    有給買い取りを希望する場合は、
    退職の直前ではなく早めに相談することが重要です。

    人事担当者の立場からすると、
    退職日の直前になって突然買い取りを求められても、
    社内手続きや判断が間に合わないことがあります。

    また、引き継ぎ計画にも影響するため、
    対応が難しくなるケースも少なくありません。

    相談するタイミングとしておすすめなのは、
    退職の意思を正式に伝えた直後です。

    早めに相談することで、

    • 会社側が検討する時間を確保できる
    • 有給消化との調整がしやすい
    • 円満退職につながりやすい

    といったメリットがあります。

  3. 有給消化案もあわせて準備する

    有給買い取りだけを求めるのではなく、
    有給消化の案もあわせて準備しておくことをおすすめします。

    実際の企業では、
    有給買い取りよりも有給消化による対応を優先するケースが多いためです。

    例えば、次のような選択肢を検討してみましょう。

    • 残っている有給を退職日までに消化する
    • 最終出社日を早める
    • 退職日を後ろ倒しにする
    • 一部を有給消化し、残りを買い取り相談する

    会社に対して複数の選択肢を提示することで、
    「会社の事情にも配慮している」という印象を与えやすくなります。

  4. 人事担当者の視点からのアドバイス

    有給買い取りの交渉で最も大切なのは、
    「権利だから認めてほしい」という姿勢ではなく、
    「円満に退職したいので相談したい」という姿勢です。

    特に以下のような対応は好印象につながります。

    • 引き継ぎ計画を準備している
    • 有給残日数を把握している
    • 会社の事情にも配慮している
    • 早めに相談している

    一方で、

    • 感情的に交渉する
    • 退職の直前に申し出る
    • 有給消化を一切考えない

    といった対応は、交渉が難航する原因になりかねません。

    有給買い取りを希望する場合は、まず就業規則を確認し、
    早めに相談したうえで、有給消化や退職日調整も含めて
    柔軟に検討することが、円満に退職する近道といえるでしょう。

有給買い取りは退職所得扱い?

■退職所得になるケースがある

退職のさいの有給買い取りは、退職所得扱いになる場合があります。

退職所得控除が使えるケースもあります。

ただし、会社処理により異なるため、給与明細や源泉徴収票を確認しましょう。

退職の前のチェックリスト

退職の前に確認すべき項目です。

□ 有給残日数

□ 就業規則

□ 引き継ぎ期間

□ 退職予定日

□ 社会保険切替

□ 最終給与日

□ 買い取り制度

特に「有給残日数確認」は早めが重要です。

退職のさいの有給買い取りでよくある質問(Q&A)

Q1.会社は退職するさいの有給買い取りを拒否できますか?

A1. はい、拒否できます。

労働基準法では、会社に有給買い取りの義務はありません。
そのため、就業規則などに特別な定めがなければ、
会社が買い取りを断っても違法にはなりません。

Q2.退職のさいの有給買い取りは法律違反ではないのですか?

A2. 退職時の未消化有給については、例外的に買い取りが認められています。

ただし、有給は本来「休暇を取得するための制度」であるため、
在職中の有給を自由に買い取ることは原則として認められていません。

Q3.有給買い取りと有給消化はどちらがお得ですか?

A3. 一般的には有給消化のほうがおすすめです。

有給を取得しても通常の給与が支払われるため、金銭面で大きな差はありません。
また、会社との交渉も不要です。
買い取り制度がない場合は、有給消化を優先して検討しましょう。

Q4.有給を全部消化してから退職できますか?

A4. 原則として可能です。

ただし、引き継ぎや業務の都合もあるため、
退職日を含めて会社と早めに調整することが大切です。

Q5.会社が有給取得を認めない場合はどうすればよいですか?

A5. まずは上司や人事担当者に相談しましょう。

それでも正当な理由なく拒否される場合は、労働局の総合労働相談コーナーや
労働基準監督署への相談を検討することも選択肢の一つです。

Q6.退職するときの有給買い取り額はどのように決まりますか?

A6. 法律上の決まりはありません。

一般的には次のいずれかで計算されます。

  • 平均賃金
  • 通常賃金(日額給与)
  • 標準報酬月額

具体的な計算方法は会社の規定によって異なります。

Q7.有給買い取り金額に税金はかかりますか?

A7. 会社の処理方法によります。

退職所得として扱われる場合は退職所得控除の対象となることがあります。
一方で、給与所得として処理されるケースもあります。

不明な場合は人事担当者へ確認しましょう。

Q8.パートや契約社員でも有給買い取りの対象になりますか?

A8. 有給休暇の権利は雇用形態に関係なく認められています。

ただし、買い取り制度があるかどうかは会社ごとに異なります。

Q9.アルバイトでも有給休暇はありますか?

A9. あります。

一定期間継続して勤務し、出勤率などの条件を満たせば、
アルバイトにも有給休暇が付与されます。

Q10.有給買い取りの交渉はいつ行うべきですか?

A10. 退職の意思を伝えた直後がおすすめです。

退職日が近づいてから相談すると、会社側も調整が難しくなるため、
早めに相談しましょう。

Q11.就業規則に買い取り制度の記載がなければ諦めるしかありませんか?

A11. 必ずしもそうではありません。

就業規則に記載がなくても、個別対応として買い取りを認める会社もあります。
まずは上司や人事担当者へ相談してみましょう。

Q12.退職日までに有給を使い切れない場合はどうなりますか?

A12. 退職後に残った有給は原則として消滅します。

そのため、有給消化の計画を早めに立てることが大切です。

Q13.有給買い取りを強く要求しても問題ありませんか?

A13. おすすめできません。

会社には買い取り義務がないため、強い要求は関係悪化につながる可能性があります。
まずは相談という姿勢で進めましょう。

Q14.会社都合退職の場合は買い取りされやすいですか?

A14. 会社都合退職だからといって、自動的に買い取りされるわけではありません。

ただし、会社側が円満解決を図るために買い取りを提案するケースはあります。

Q15.有給買い取りを断られたら労働基準監督署に相談できますか?

A15. 相談は可能です。

ただし、有給買い取り自体は会社の義務ではないため、
「買い取りを断られたこと」だけでは違法とはいえません。

Q16.退職日を延ばして有給消化することはできますか?

A16. 会社と合意できれば可能です。

実際には、退職日を後ろに設定し、
その間を有給消化期間とするケースが多く見られます。

Q17.有給残日数はどのように確認できますか?

A17. 以下の方法で確認できます。

  • 給与明細
  • 勤怠システム
  • 人事部への問い合わせ
  • 上司への確認

退職を考え始めたら、早めに確認しておくことをおすすめします。

Q18.転職活動中に有給を使うことはできますか?

A18. もちろん可能です。

実際に転職活動の面接や企業訪問のために有給を利用する人は少なくありません。
ただし、業務への影響を考慮しながら計画的に取得することが大切です。

まとめ

退職のときの有給買い取りについて重要ポイントを整理します。

この記事の結論

  • 有給は法律上の権利
  • 会社に買い取り義務はない
  • 退職では例外的に買い取り可能
  • 実務では有給消化が主流
  • 就業規則確認が最重要
  • 円満退職を意識することが大切

転職時は、「いくら得するか」だけでなく、

  • 今後のキャリア
  • 前職との関係
  • 社会人としての信頼

も重要です。

有給買い取りだけに固執せず、

  • 有給消化
  • 退職日調整
  • 引き継ぎ

を含めて、冷静に進めることをおすすめします。

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