【転職】試用期間に退職したいとき必ず考えておくべきこと
転職して企業に入社したとき、本採用になる前に「試用期間」があります。この試用期間中に事情により退職したい気持ちになったとき、どうしたらいいか悩んでしまいます。
試用期間とはどのような意味を持っているのかがわかりません。
試用期間に退職したいけれどできるでしょうか?
試用期間で退職したいときの退職理由はどのようなものがいいでしょうか?
試用期間に退職したい場合の手続きも知りたいです。
本ブログは、試用期間に退職したいとき必ず考えておくべきことを解説します。
転職活動では、自己分析や企業研究した結果を基に履歴書や職務経歴書を作成し、一貫性をもたせて面接に繋げることを強く意識して臨んでください。
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試用期間の持つ意味
試用期間の持つ意味を考えてみます。
- 試用期間とは、本採用を前提として、本人の勤務態度や、適性などを見極めるために設けられている期間です。
試用期間を設けることや、その期間の長さなどは法律で規定されているわけではありませんから、企業独自の判断に任せられています。
JILPT(独立行政法人労働政策研究・研修機構)の調査によると86.9%が試用期間を設定していて、新卒では、その長さは3ヶ月程度が66.1%と一番多く、6か月程度が18.3%、2ヶ月程度が8.4%となっています。
*従業員の採用と退職に関する実態調査(2014年3月)参照
ですから、試用期間は一般的には2~6ヶ月と考えられます。
- 試用期間といえども、法的に設置が義務付けられているものではないため、雇用契約は通常と同じです。
試用期間を設ける場合は、就業規則、労働契約書に明記されていますから、確認してください。
試用期間に解雇できるか
試用期間とは、上記にあるように、本採用を前提として、本人の勤務態度や、適性などを見極めるために設けられている期間ですが、正当な理由がなければ解雇できません。
試用期間中の解雇は次のような5つの特別な事情の場合に可能とされています。
- 履歴書などに重大な経歴詐称や隠蔽が発覚したとき
本人の履歴に重大な虚偽の事実があった、あるいは重大な履歴が故意に記載されていなかったことが発覚した場合です。
- 能力の大幅な不足が認められるとき
採用時に期待していた能力が入社後に全然発揮されず、担当業務をいくつ変えても実績につながらない場合です。
- 勤務態度が悪い
勤務態度が極めて悪く、協調性もなく、周囲の人にも悪い影響を与える場合です。
- 勤怠に問題がある
正当な理由がないのに、遅刻・早退・欠勤等を繰り返す場合です。
- 体調不良
入社後体調を崩し、欠勤を繰り返す場合です。
以上の場合に、試用期間中の解雇が可能とされます。
試用期間中に退職したいときは退職できるか
一方で、社員が試用期間中に退職したいときは、自由に退職できるか探ってみます。
民法627条第1項では、「各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。」と定められています。
なので、社員が退職したいときは、退職希望日の2週間前までの申し出により退職できるということになります。
ですが、円満に退職するときは後任者への引継ぎ期間も配慮しなければならず、実際の退職日は会社と相談して決めることがベターです。
一方、使用者からの解約の申入れについては「解雇予告」を定めた労働基準法第20条が適用されるため、原則としては少なくとも30日前の予告又は30日分以上の解雇予告手当の支払いが必要となります。
また、試用期間の開始から14日以内は、これらが必要ではないという特例が認められています。
試用期間で退職したいときの退職理由
試用期間で退職したいときの退職理由は、どのような理由ならば円満に退職できるか説明します。
退職理由は、伝え方次第で誤解が生じることや、角が立つことがありますので、場合によっては、会社に了解されやすい理由とした方がいい場合があります。
以下の5つの例を参考にして、丁寧に説明してください。
- 入社前に想定していた仕事の内容と、実際のものが違っていた
入社前に説明を受けた業務内容と、実際は違うことがあります。あるいは、全く違う業務を担当することもあります。
このままではモチベーションが上がらず、勤務することが困難と考えたときは、想定と実際の違うところを正直に話してみてもかまいません。
場合によっては、職場を異動してもらえるかも知れません。ただし、業務内容の不満をぶつけるかたちではなく、想定した仕事でなかったことを、論理的に、冷静に話すことが大切です。
- 社風が合わない
社風も実際に働かないとわからないことがあります。社風が合わないとストレスになり、体調を崩すことにもなります。
社風が合わないことを正直に伝えてもかまいませんが、社風が合う社員もいることは事実です。
具体的に社風のこのような点が合わないなどとネガティブな言い方は避けてください。
- 人間関係が合わない
職場の人間関係も、配属されなければわかりませんし、どのような職場でも合う、合わない人はいます。
しかし、人間関係がうまくいかないと、毎日が苦痛となり、体調を崩すもととなることもあります。ましてパワハラを受けた場合には、精神的にもきついものがあります。
上司や会社の相談窓口で相談するなどして、職場異動を希望してみてください。
そして問題が解決されないならば、退職したい旨を伝えてください。このときも相手の悪口をストレートに言うことは避けてください。
- 体調を崩して勤務が難しい
体調不良の場合は正直に伝えてください。医師による具体的な診断書があれば、それによって伝えると理解されやすいです。
- 家庭の事情が生じた
家業を手伝うとか、家族の介護、配偶者の転勤といった家庭の急な事情により退職したい場合は、比較的受入れやすい理由となります。
試用期間に退職したい場合の手続き
試用期間に退職したい場合のスムーズな手続き方法を説明します。
- 先を見ずに退職しない
退職したい感情だけで、先を見ずに退職することは避けましょう。どのような理由があろうとも試用期間中の退職は、中途採用の応募にあたっての書類選考や面接では、イメージが良くありません。
また、転職先が決まっていないなかでの退職は、収入面での不安が残ります。
できれば在籍しながらあせらず、じっくりと転職先を探すことが精神的には良いと考えます。
- 退職の決心がついたら、速やかに直属の上司に口頭で伝える
退職の決心がついたら、速やかに直属の上司に口頭で伝えましょう。メールや電話で退職を伝えることは避けてくいださい。
この場合はいきなり退職を申し出るのでなく、事前に時間を予約し、会議室など2人だけでゆっくり会話ができる場所を確保しましょう。
上司に伝えたあとで、会社の就業規則にのっとり、正式な退職届を上司に提出してください。
- 退職届は上司経由人事部門に提出する
試用期間中の退職は、人事部門としても避けたいところですから、場合によっては人事担当者と退職理由などについて面談の機会が設けられるかも知れません。
円満に退職するために、会社の悪口などは言わないほうがいいです。退職理由は、伝え方次第で誤解が生じることや、角が立つことがあります。
注意したいことは、いつ退職するかです。転職先が決まっている場合には、転職先の意向と、現在の会社の引継ぎ期間を勘案して決めます。
- 退職日までつつがなく働く
退職することが決まっているからといって、仕事を適当にこなすことなく、それまでと同じように真摯に働いてください。
いつ、その会社と仕事の上で関係が生じるかも知れません。円満退職を心がけてください。
まとめ
試用期間中に事情により退職したいとき、どうしたらいいのか考えてみます。
試用期間とは、本採用を前提として、本人の勤務態度や、適性などを見極めるために設けられている期間です。試用期間は一般的には2~6ヶ月と考えられます。
試用期間といえども、法的に設置が義務付けられているものではないため、雇用契約は通常と同じです。
試用期間といえども正当な理由がなければ、会社は解雇できませんが、試用期間中の解雇は次のような特別な事情の場合に可能とされています。
- 履歴書などに重大な経歴詐称や隠蔽が発覚したとき
- 能力の大幅な不足が認められるとき
- 勤務態度が悪い
- 勤怠に問題がある
- 体調不良
社員が試用期間中に退職したいときは、退職希望日の2週間前までの申し出により退職できます。
一方、使用者からの解約の申入れについては、少なくとも30日前の予告又は30日分以上の解雇予告手当の支払いが必要となります。
また、試用期間の開始から14日以内は、これらが必要ではないという特例が認められています。
試用期間中に円満に退職できる、退職理由は次の5つです。
- 入社前に想定していた仕事の内容と、実際のものが違っていた
- 社風が合わない
- 人間関係が合わない
- 体調を崩して勤務が難しい
- 家庭の事情が生じた
試用期間に退職したい場合のスムーズな手続きは次の通りです。
- 先を見ずに退職しない
- 退職の決心がついたら、速やかに直属の上司に口頭で伝える
- 退職届は上司経由人事部門に提出する
- 退職日までつつがなく働く
以上、試用期間に退職したいとき必ず考えておくべきことを解説しました。
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