正直に退職理由を伝えて不採用となったRさん 26才 男性
転職の面接で必ず聞かれるのが以前勤めていた会社をどうして辞めたかという退職理由です。あるいは、在職中なら現在の会社をどうして辞めたいかということです。
退職理由の多くはネガティブで、その答え方には注意が必要です。
事例を通して退職理由をいかに上手に答えるかを解説します。
バカ正直では勝ち抜けない
Rさんは大学卒業後、新卒で入社した会社で配属された営業部の上司と相性が良くなかったために退職しました。
上司が陰気な性格で、仕事の上で少し失敗するとねちねちと嫌味を言うタイプだったために、前職の会社に嫌気がさしてしまったのだそうです。
Rさんは転職面接で面接官から退職理由を訊かれたとき、「上司との人間関係です」と正直に答えました。そこで面接官から「具体的にはどういうことですか?」とさらに突っ込まれ、具体的に上司からの仕打ちを説明しました。
面接官から「うちの会社に入っても上司と人間関係が悪ければ辞めるかね?」と問われ、それを否定しましたが不採用となってしまいました。Rさんはどうして不採用となったのかわかりません。
退職理由は前向きに答える
確かに本当の退職理由は上司との人間関係かも知れません。しかし、それでは面接官はRさんを人間関係が上手に保てない人と考えて採用をためらってしまいます。
たとえ上司に非があったとしても、前の会社について悪く言うことや、非難することは面接官に良い印象を与えません。
Rさんは退職理由を見直した結果、次の応募では見事に内定を勝ちとりました。
それは退職理由を上司との人間関係ではなく、「営業職からマーケティング職へキャリアアップするために転職したい」という前向きな理由に変えたからです。
Rさんのように前向きな退職理由が思い当たらない場合は、せめて面接官が「それは大変だったね、うちの会社ではそのようなことはないから」と同情するような退職理由にしてください。
ただし、繰り返しますが前の会社を非難することは避けてください。
前向きな退職理由の伝え方について詳しく知りたい方は、「転職面接攻略法」の「面接では前向きな「退職理由」を伝えよう」をお読みください。